お悩みポイント
- 小学生の子どもが不登校になり、困っている
- 不登校の子どもの心理状態が分からない
- 小学生で不登校にる子どもは、どんなことを考えているのか知りたい
小学生の子どもが不登校になると、気になることがたくさん湧いてきますよね。
この記事では、不登校経験者の私が次の2つを解説します。
記事を読むとわかること
- 小学生の子どもが不登校になるときの心理状態と
- 親御さんの、子どもへの適切なアプローチ方法
この記事が、あなたのお子さんの気持ちを理解すること、不登校を乗り越えるための助けになれば幸いです。
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1. 小学生の心の動きはシンプルだが、シンプルすぎるからこそ複雑に見える
小学生は周りの刺激に対し、とてもシンプルに反応します。
単純ゆえ、大人が見たときには「一体なぜ?」と悩むような反応をとすことも珍しくありません。
とくに、小学生ではまだ人生経験が乏しいため、モヤモヤすること・辛いことがあったとき、次のように考えるのが苦手です。
- 少し我慢すれば解決する
- このモヤモヤの原因は○○だから、□□すれば楽になる
意図的な先送りや原因・改善の分析ができないため、大人から見ると複雑に見えます。
さらに、小学生で不登校の子どもを取り巻く心理状態は、次の3つが挙げられます。
- 生活全体の満足度が下がっている
- 生活の満足度を下げているのは学校ではなく、それ以外の環境な場合もある
- 自分の気持ちを言語化することが苦手な時期なので、親御さんや教師に原因を教えることが難しい
それぞれの特徴について、確認しておきましょう。
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1-1. 生活全体の満足度が下がると悲しい気持ちになる
不登校の小学生の心理状態として、「生活全体の満足度が下がっている」恐れが考えられます。
小学生の子どもの心は、大人より単純です。
毎日が楽しければいい気分で学校に通え、反対に毎日モヤモヤすることがあれば学校に行きたくなくなります。
小学生の間は親御さんの存在が大きいため、親御さんと一緒にいられる「家庭」を一番安全な場所だと考えます。
生活の中で危険を感じること・モヤモヤすることがあると、本能的に親の元に留まろうとするため学校に通えなくなるのです。
つまり、お子さんが毎日ハッピーな状態で過ごすことができれば問題はありません。
不登校の場合は、お子さんの日常に何かしらモヤモヤするポイントが隠されていると考えられます。
1-2. 不登校の原因が学校とは限らない
不登校の原因は「学校の満足度」ではなく、「生活の満足度」です。
不登校の原因=生活のモヤモヤの原因は、必ずしも学校とは限かぎりません。
生活の満足度が下がるのには、あらゆる理由が考えられます。
大人としては「こんなことでも!」と、驚くようなものも。
- 近所の騒音のせいで寝付けず、毎朝起きるのが辛い
- きょうだい間のケンカが絶えず、毎日取っ組み合いになっている
- 本人も気付いていないが、教室が寒いせいでおなかが痛くなる
- 親御さんが仕事で忙しく、自分のことを構ってくれない
不登校の原因は、必ずしも「イジメ」や「成績不振」だけではないのです。
いずれの心理状態に共通するのは、「お子さんの日々の生活満足度が総じて低くなっている」こと。
ただ、実際に何が原因なのか探ろうとしても、理由を教えてくれない場合も多いでしょう。
理由を教えてくれないのは、なぜでしょうか?
1-3. 自分の気持ちを言語化するのは苦手なので、原因を教えてもらうのも難しい
小学生の子どもは、自分の気持ちを正しく言語化するのが苦手です。
中学生・高校生、大人でも自分の気持ちを言葉にするのは難しいですが、小学生にとってはそれが顕著だといえます。
例えば、親御さんが次のように、子どもに問いかけます。
「どうして学校に行けないの?毎日楽しくない理由は何?」
「毎日、隣近所がうるさくて朝早く目が覚めてしまうから、最近は睡眠時間が短くなっている。
睡眠時間が短いと授業中に眠くなってしまうし、慢性的に頭痛を感じる。本当なら家でゆっくり寝ていたい」
と、論理的に返せる小学生の子どもは、なかなかいませんよね。
実際のところ、とくに低学年のお子さんは「(理由は分からないけど)最近だるい…学校に行きたくない」と言うのが精一杯でしょう。
なぜ学校に行けないのかを、無理に問い詰めてはいけません。
親御さんがお子さんをじっくり観察して、「お子さんの毎日をハッピーにするにはどうしたらいいのか?」考えてみる必要があります。
2. 一番甘えたい相手は親
小学生で不登校の子どもは、どんな心理状態であろうと最終的には親御さんに甘えようとします。
なぜなら、自分を育ててくれた人こそ、最も自分にとって安心できて頼れる存在だから。
親がいる場所=家庭に留まろうとするため、学校に行かず不登校になるのです。
思春期を迎えた中学生・高校生になると、親とうまくいかず、外の世界で不良グループとつるむお子さんもいます。
悪い方へ流れてしまうのは、親御さんとの関係が悪く、親御さんに頼るのは無理だと判断したためです。
つまり、子どもには頼る場所が必要なのです。
子どもの頼る場所として、「親」が成り立っているときの子どもの心理状態は次のとおり。
- 親に守られる安心感があると他のことを頑張れる
- 自己肯定感が上がると気持ちも上向きになる
小学生くらいのお子さんは、とくに親御さんに気にかけてもらうことを必要としています。
親御さんもお子さんをよく観察して、今、お子さんが何に困っているのかを注意して探る必要があります。
2-1. 親に守られる安心感があると他のことを頑張れる
小学生は、子どものうちでも挑戦が多い年頃です。
- クラス替え
- テスト
- 学校行事
まだ人生経験の浅い子どもにとっては、慣れないうちは1つひとつが一大イベント。
また、何気ない日常のちょっとした事件でも、大人と比べるとショックを受けてしまいます。
- 忘れ物をした
- クラスメイトから傷つくことを言われた
- クラスで自分が注目されない
挑戦の多い環境でもお子さんが一生懸命になれるのは、親御さんに守られているから。
辛いことがあっても、家に帰れば「お母さん、お父さんにに会える」と思えば、お子さんは頑張ることができます。
「子どもから頼りにされている気がしない…」と、悩む親御さんもいるかもしれません。
お子さんの様子を見て、のびのびと自分の時間を楽しめていれば大丈夫です。
親御さんがお子さんをしっかりサポートできており、愛情もきちんと伝わっている状態と言えるでしょう。
- 毎日泣いている
- 過剰なほど、親との関わりを持とうとする
など、何かしらのトラブルが見られる場合は、「親御さんに注目されたい」の気持ちが強い状態のため、注意が必要です。
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2-2. 自己肯定感が上がると気持ちも上向きになる
親御さんがお子さんを気にかけてあげると、お子さんの自己肯定感が上がります。
自己肯定感とは、「自分は自分のままでいい」と思える感情です。
自己肯定感が上がると、人はそれだけで気分が上向きになります。
生活の中でネガティブなことがあっても、打ち勝つだけパワーを持てるのです。
不登校の原因が学校にある場合は多くありますが、原因を親御さん・お子さんが自分で取り除くことはできるでしょうか?
複雑な人間関係、すぐには上がらない成績など、簡単に解決できない問題も多いはずです。
お子さんの自己肯定感を上げることは、親御さんがお子さんに関心を示し、愛情を注ぐことで叶えられます。
「自己肯定感を上げる」と聞くと、時間がかかって大変そうなイメージを持つかもしれません。
実際は、親御さんがアクションを起こせば済むこで、お子さんの悩みそのものを解決するよりも簡単な場合があるのです。
3. 親御さんは子どもに楽しんでもらうことを意識して
ここまで、小学生の不登校の心理状態と、ネガティブな心理状態を解決する方法を説明してきました。
ポイント
- 「生活の満足度」が下がっており、そのため、親御さんに甘えようとして学校に行きたがらない
- 親御さんがお子さんの事を気にかけ、愛情を注ぎ「自己肯定感を上げる」ことが必要
ここからは、具体的にどんな心理状態を目指せばいいのか、解説します。
- たとえ不登校でも毎日を楽しいと思ってもらえるように
- 登校を急かすと親から拒否されたと感じてしまう場合も
- 家庭は安心できる場所であることが必要
親御さんの接し方1つで、子どもの心理状態は大きく変わりますよ。
3-1. たとえ不登校でも毎日を楽しいと思ってもらえるように
小学生のお子さんが不登校になる心理状態として、生活の満足度が下がっていることが考えられます。
そこで、まずは、お子さんの毎日をハッピーにするところから始めてみましょう。
たとえ不登校でも、お子さんが毎日、家に居て「楽しい」と感じることが重要です。
- 親子の会話を増やす
- 一緒に家事をする
親子で過ごす時間を増やすのも良いでしょう。
また、不登校だからと、休日に遊ぶことを控える必要はありません。
親御さんと遊んでのリフレッシュが、心の元気を取り戻すことに繋がります。
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家に居ても「学校に行きなさい」と叱られてばかりでは心が休まらず、登校できるようにはなりません。
「子どもも甘やかしているのでは?」と思うかもしれません。
しかし、子どもの言うことを何でも聞くことと、子どもの毎日が楽しくなるように協力することは違います。
「最初にお子さんが求め、親御さんがそれに応える」のではなく、「親御さんがまずお子さんを大切に思い、愛情を表現する」ことが重要です。
「お子さんが求めることに親御さんが応える」は、最初に親御さんの愛情はなく、お子さんが親御さんの愛情を試しています。
そうではなく、親御さんからお子さんに対して積極的に愛情表現を続けていく。
すると、お子さんは自ずと親御さんの元を離れ、自分の人生を楽しむようになります。
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3-2. 登校を急かすと、親から拒否されたと感じてしまう場合も
子どもが不登校だと、親はどうしても焦りが生じます。
そのため、「いつになったら、学校に行くの?」と無理強いをしてしまいがちです。
子どもは不登校になった時点で心にストレスが蓄積している状態。
まずは、心に溜まったストレスを解消するため、一定期間の休息が必要です。
例えば、「学校に行きない!」と叱られたり、あなたが子どもの不登校を理由に機嫌を損ねたら、お子さんの心理状態はどうなるでしょう?
- 親御さんから否定されたと感じ、元気をなくす
- 学校に行かないと、親に嫌われると怯える
- 「学校に行けない自分は価値のない人間なんだ」と思う
「親に叱られるから、しぶしぶ学校に行く」の解決法は、一時的な効果はあるかもしれません。
しかし、子どもの心に大きな傷を残すため、親子関係にヒビが入る恐れもあるでしょう。
「自分で学校に行くことが必要だと思ったから行く」と、お子さん自身が思えるようになれば…。
親御さん、お子さんにとっても、これ以上ベストな解決方法はないでしょう。
3-3. 家庭は安心できる場所であることが必要
これまで解説したように、何より大切なのは「親御さんがお子さんに十分な愛情を示し、お子さんに毎日を楽しいと感じてもらう」ことです。
そのためにも、家庭が安心できる場所であるかは重要です。
家庭に緊張感があり、安心することのできない場所であれば、お子さんは外の世界に挑戦する体力・気力を蓄えられません。
もしも、改善できそうな点について心あたりがある場合は、恐れずにそれを変えてみましょう。
- 家庭環境
- 親子関係
お子さんの不登校解決には、親御さんの協力・努力は欠かせないもの。
改めて、お子さんにとって家庭が居心地の良い場所であるかどうかを考えてみてください。
4. まとめ
不登校のお子さんは、人生に挫折したわけではありません。
親御さんの適切なアプローチにより、再び学校に通えます。
小学生で不登校になたお子さんの心理状態は、次のとおりです。
- 不登校のお子さんは、生活全体の満足度が下がっている状態
- 心にダメージを受けているときに、1番に頼る存在は親
- 頼れる存在=親が家にいるため、学校に行かず家庭に留まろうとする
不登校のお子さんが再登校するためには、「自分から学校へ行こう」と思うだけのエネルギーが必要です。
お子さんへの、効果的なアプローチは次のとおり。
- お子さんの生活満足度を上げる
- 自己肯定感を上げる
- 親御さんがお子さんに対して愛情表現をしっかり行う
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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