この記事の結論
お子さんが「不登校かも?」と感じたら、まず焦らず冷静に現状を把握することが大切です。原因の追及よりも、親御さんがお子さんの気持ちに寄り添い正しい関わり方を実践することが再登校への近道です。スダチでは平均22.6日での再登校を実現しています。
本記事では、「不登校かも」と悩む親御さんの「なぜ?どうする?」に答える対応を、平均22.6日での再登校実績をもつスダチのコンサルタントが監修のもと解説します。
子どもが学校を行き渋ると心配ですよね。
この記事は「うちの子、もしかして不登校?」と感じている方に向けて解説します。
この記事を読んでわかること
- 不登校の定義と文部科学省の基準
- 学校がイヤになる要因(小中高別)
- 不登校の4つの時期(前兆期〜回復期)
- 今日からできる適切な対応とコミュニケーション
- スダチの支援で再登校を実現した事例
この記事1つで、不登校の疑問から解決方法までわかります。
あなたの抱える「わからない」が、少しでも軽くなれば幸いです。
目次
- 1. 不登校とは「学校に通っていない」
- 2. 不登校の最多要因は「無気力・不安」小中高ごとに詳細を解説
- 3. 不登校4つの時期「前兆期・進行期・停滞期・回復期」
- 4. 不登校の子どものためにできること「コンサルタントとして動機づけをする」
- 4-1. コンサルタントとしての「心構え」
- 4-2. 動機づけをスムーズに!「子どもを取り巻く環境を整える」
- 4-3. 環境を整えるにも役立つ「今日からできる4つのこと」
- 4-4. 【小中高ごと】知っておきたい対応とコミュニケーション
- 4-4-1. 【小学生への対応①】未体験の物事にふれさせる、体験させる
- 4-4-2. 【小学生への対応②】お手伝いなど、係を与えて取り組んでもらう
- 4-4-3. 【小学生とのコミュニケーション】甘えには成長に合わせて接し方を工夫する
- 4-4-4. 【小学生とのコミュニケーション】低学年は気持ちをハグで受け入れる
- 4-4-5. 【小学生とのコミュニケーション】高学年は付かず離れずで気持ちを受け止める
- 4-4-6. 【中学生】自己探求させる・適度な距離を保つ
- 4-4-7. 【中学生への対応】興味や関心・他者との交流から、自分の在り方を模索させる
- 4-4-8. 【中学生とのコミュニケーション】付かず離れずの距離を保つ
- 4-4-9. 【高校生】将来の選択肢を多く示す・自分で考えて決めさせる
- 4-4-10. 【高校生への対応】将来の選択肢を考えるためのヒントを示す
- 4-4-11. 【高校生とのコミュニケーション】自分で考えさせる・決めさせることを意識する
- 5. まとめ「学校に通っていない」はサポーターの動機づけ次第で変わる
1. 不登校とは「学校に通っていない」
文部科学省の定義では「年間30日以上登校できない状態(病気・経済的理由を除く)」を不登校といいます。「学校に行きたくても行けない」状態も含まれ、単なる怠けや甘えではなく、心身に何らかのストレス・不安が蓄積しているサインとして捉えることが重要です。
不登校とは「学校に通っていない状態・状況」です。
「学校に通っていない」と言っても事情は子どもにより様々で、経済的・病気が理由の子どももいます。
そのなかでも私たちは主に、経済的・病気ではなく、「これまで通っていたけれど通えなくなったもの」を不登校と呼んでいます。
経済的・病気以外を理由にした不登校は、文部科学省が定義しています。
1-1. 文部科学省による不登校の定義「何かしらによる年間欠席日数が30日以上」
文部科学省による不登校の定義は次のとおりです。
定義上では、欠席日数が30日と定められています。
しかし、「出席しているが不登校の傾向にある生徒の存在」が判明している時点で、不登校は「学校に行きたくないな…」と、無理をしている時点で始まっているものです。
1-1-1. 「不登校の傾向あり」は不登校の子どもより多い
日本財団による「不登校傾向にある子どもの実態調査」で「『学校がツライ』と感じながらも、学校生活を送っている生徒が多数いる」ことが明らかとなりました。
潜在不登校の多さは、文部科学省も指摘しています。
(前略)実は、校内にはたくさんの不登校予備軍と言ったらおかしいが、そういう可能性を持っている子たちがたくさんいる。
出典:文部科学省 不登校に関する調査研究協力者会議フリースクール等に関する検討会議合同会議(第20回)議事要旨
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1417949.htm
なぜ「学校に行きたくない」と思うのか、要因も見てみましょう。
2. 不登校の最多要因は「無気力・不安」小中高ごとに詳細を解説
文部科学省による調査の結果では、無気力・不安は小中高すべてにおいて、不登校の要因のトップ。
学校・家庭によるストレスが溜まった結果、極度の無気力・不安になったと考えられます。
不登校の要因は大きく分けて4つ、うち3つはさらに分けられます。
簡単にまとめると次のとおり。
ここからは不登校の要因を、小学生・中学生・高校生ごとに見てみましょう。
- 【小学生】無気力・不安を招く「親子の関わり方」
- 【中学生】無気力・不安のワケは「友人関係と思春期の不安定さ」
- 【高校生】無気力・不安は「学校生活のストレスによる生活リズムの乱れ」から
2-1. 【小学生】無気力・不安を招く「親子の関わり方」
小学生の不登校の要因トップは、本人に係る要因の無気力・不安。
次点は家庭係る要因の、親子の関わり方です。
親子の関わり方は、友人・教職員との関係と比較しても目立ちます。
小学生は学校の人間関係よりも、親子関係から影響を受けやすい
と言えます。
2-2. 【中学生】無気力・不安のワケは「友人関係と思春期の不安定さ」
中学生も不登校の要因のトップは、本人に係る要因の無気力・不安。
次が学校に係る要因の、友人関係です。
中学生は小中高のうち、もっとも友人関係に悩んでいます。
あなたも、中学時代に1度は友人関係に悩んだ経験があるはず。
中学時代、思春期において人間関係で悩みやすいのは、友人関係が次の3つを担うためです。
- 対人関係の学習
タテ(親と子・先生と生徒)ではなく、ヨコ(友人)のつながり - 情緒安定化
相談・慰めによるサポート - 自己形成のためのモデル
比較・友人のモデル化をもとに、自分をつくる
中学生の時期は、みんなが思春期の真っ只中。
友人やクラスメイトとの関わりが、いつもスムーズとは限りません。
中学生の不登校には、思春期特有の揺らぎと友人関係が複雑に絡んでいるのです。
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2-3. 【高校生】無気力・不安は「学校生活のストレスによる生活リズムの乱れ」から
高校生の不登校の要因は本人に係る要因の無気力・不安に続き、生活リズムの乱れが目立つ結果に。
など学校生活すべてがストレスとなり、生活リズム・情緒にも強く影響していると言えます。
また、小中学生に比べて該当なしの割合が多いのも特徴。
該当なし増加には、思春期の特徴が絡んでいると推測できます。
お子さんが高校生なら「どうして話してくれないの?」の前に、「話せない・話したくない」と感じている背景を考える必要もあります。
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3. 不登校4つの時期「前兆期・進行期・停滞期・回復期」
不登校は「前兆期(登校しぶりが始まる)→進行期(休みが定着する)→停滞期(生活リズムが乱れる)→回復期(意欲が戻り始める)」の4段階があります。現在の段階を把握することで、適切なアプローチと支援の方向性が見えやすくなります。
不登校の定義は次のとおりでした。
- 何かしらにより、登校しない・登校したくてもできない(経済的・病気除く)
- 年間欠席日数が30日以上
不登校の要因は次のとおり。
- 学校に係る要因(友人・教師・成績・クラブや部活・校則・進学進級など)
- 家庭に係る要因(家庭環境・親子関係など)
- 本人に係る要因(生活リズム・情緒など)
- 該当なし
不登校の定義・要因の次は、不登校の始まりから終わりを解説します。
主に不登校は、次の4つの時期を進みます。
- 前兆期(行き渋り・欠席の増加)
- 進行期(欠席が続く)
- 停滞期(進展なし)
- 回復期(不登校からの脱却へ)
順に見てみましょう。
3-1. 【前兆期】行き渋りは「子どもからのSOS」
前兆期は、不登校の入り口。
親御さんから見ても、行き渋り・欠席が増えていることがわかるでしょう。
前兆期において「行きたくない」を言い出せない子は、行動でアピールします。
アピールの裏にはSOSが隠れており、精神的にはギリギリです。
「『学校に行きたくない』ことに早く気づいて!」
前兆期の行き渋り・欠席の段階で、次の2つができると深刻化を防げます。
- SOSに気づく
- 「学校に行きたくない」を受け入れる
やりがちですが、学校に行きたくない理由を問うのはNG。
「何がイヤなの⁉︎」と聞くほど、後々こじれます。
※YouTubeサイトへ移動します
登校前に体調不良を訴えるケースの不登校は次の記事に詳しくまとめています。
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3-2. 【進行期】親は不登校を実感・子どもは現実逃避
進行期は欠席が続き、親御さんが「これが不登校…」と実感する時期です。
お子さんは次のように現実逃避します。
- 好き・興味のあることには没頭
- 学校の話題は避ける
さらに、心が擦り切れたギリギリの自分を守るため、学校にまつわる物事・人物などを徹底的に排除します。
進行期に見られる昼夜逆転やゲーム漬けも、一種の自己防衛です。
ゲームばかりにもワケがある
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3-3. 【停滞期】不登校からの抜け出し方が「わからない」
停滞期は親子ともども打開策を見つけられず、混乱する時期です。
お子さんは、次のように場当たりな言動が増加傾向に。
- 勉強・進路に対し、不安もしくは投げやりになる
- 落ち着いているように見えるが、学校の話題は渋る・避ける
- 「明日は学校、行こうかな」と言い出すが、行動しない
停滞期の子どもは暇を持て余しているため、「何かしなければ」とは思います。
しかし「何をどうすればいいのかは、わからない」のです。
あなたはきっと、お子さんの姿を心苦しく思うでしょう。
しかし、闇雲に手を出しても空回りします。
少し立ち止まって、子ども・不登校との向き合い方を改めましょう。
落ち着いて行動するための、ゆとりが生まれます。
※YouTubeサイトへ移動します
3-4. 【回復期】不登校からの脱却へ
回復期は充電期間を経たことで、気持ちも行動も前向きになる時期。
お子さんは情緒の安定から余裕も生まれ、積極性が増します。
- 勉強・学校の提出物にも手をつけられる
- 家族や先生と学校のこと・今後について話せる
- 物事に対し、自分から取り組む
「学校に行ってみようかな」の意思表示も出るころ。
必ず学校や支援機関と連携し、登校の練習から検討してみましょう。
こちらの記事では、不登校から復学までの子どもの心境を段階別に解説しています。
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4. 不登校の子どものためにできること「コンサルタントとして動機づけをする」
「コンサルタント」として子どもを側面支援することが重要です。具体的には①否定しない②安心できる環境をつくる③生活リズムを整える④外出・活動のきっかけを作る⑤専門家に相談する — の5つが効果的なアプローチです。焦って強制することは逆効果になることが多いです。
不登校の子どもが、自力で不登校を解決するのは難しいです。
このため、あなたがコンサルタントとして動機づけをする必要があります。
不登校の子どもの心情は「何もしたくない」「何もかもイヤだ」と、とにかくネガティブ。
頑張る気力など一切ないため、見守るだけでは何も進展しません。
※YouTubeサイトへ移動します
だからこそ、あなたがコンサルタントになってお子さんを支える必要があります。
ただ、急に「コンサルタントになりましょう」と言われても戸惑いますよね。
ここからは「コンサルタントはどういった心持ちで、より具体的に何をすればいいのか?」を解説します。
- コンサルタントとしての「心構え」
- 動機づけをスムーズに!「子どもを取り巻く環境を整える」
- 環境を整えるにも役立つ「今日からできる4つのこと」
- 【小中高ごと】知っておきたい対応とコミュニケーション
心構えだけでも知っておくと、精神的にラクになりますよ。
4-1. コンサルタントとしての「心構え」
「心構え」ができると不登校の捉え方が変わり、ゆとりを持ちやすくなります。
- 「子どもが不登校であること」を受け入れる
- 不登校を子どもの「人生」から俯瞰する
サポーターの心構えを見てみましょう。
4-1-1. サポーターの心構え①「子どもが不登校であること」を受け入れる
まずは、あなたが、「子どもが不登校であることを受け入れる」必要があります。
不登校である事実を受け入れられないと、視野が狭くなり、目の前の状況しか見えません。
不登校を受け入れるカギは「学校に行ってほしい」という気持ちを、ストップできるかです。
- 「なんで?どうして?」
- 「学校に行ってよ!」
親の感情を優先するのではなく、子どもの事情・気持ちをイメージしてみましょう。
「それまでは学校に行けたのに、行き渋ったり行けなくなるのは、それなりの出来事・理由があるのかも…?」と。
- 子どもには、学校に行けない「事情」がある
- この子は、「学校に行けない・行きたくないんだ」
あなたの中で、感情がストンと落ちた瞬間こそ、あなたが現状を受けれた証と言えるでしょう。
4-1-2. サポーターの心構え②不登校を子どもの「人生」から俯瞰する
不登校は「今」の視点から見ると頭を悩ませるものですが、「未来・人生」の長期的な視点から見ると捉え方が変わります。
思い切って、人生の下積み・のびしろを大きくしていると考えてみましょう。
- 不登校は、成長・発達するためにある
- 不登校は「さなぎ」の時期
不登校は短期的に見れば「学校に行けない」ですが、長期的に見れば「大人になるための過程」です。
考え方のアップデートで心もラクに!
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コンサルタントとしての心構えをまとめます。
- 子どもが不登校であることを受け入れる
- 不登校を子どもの「人生」から俯瞰する
心構えの次は、動機づけを確実で効果的なものにするためのヒントです。
4-2. 動機づけをスムーズに!「子どもを取り巻く環境を整える」
あなたからお子さんへの動機づけを効果的なものにするには、「子どもを取り巻く環境」を整える必要があります。
子どもを取り巻く環境とは、次の要素を含みます。
- あなたと子どもの関係
- 家庭全体の様子
- 子どもの生活リズム
環境が整っている・整っていない場合を比べてみましょう。
〇 子どもを取り巻く環境が「整っている」
動機づけに「意味と効果がある」
✕ 子どもを取り巻く環境が「整っていない」
動機づけが「無意味」になる
子どもを取り巻く環境1つでお子さんへの動機づけは、「意味と効果がある」・「無意味」に分かれるのです。
次は、環境を整える際にも使える「できること」です。
4-3. 環境を整えるにも役立つ「今日からできる4つのこと」
あなたが今日から取り組めることは、次の4つです。
- 子どもの話を聴く
- 生活サイクルは乱さない・正す
- 「自信を持って」よりも「やればできるよ」
- 子どもの「居場所」をつくる
1つだけ取り組むよりも、すべてを少しずつ行う方が相乗効果を狙えます。
4-3-1. 子どもの話を聴く
聴くとは、コミュニケーションにおいて大切なこと。
子どもの話に耳を傾けることは、あなたとお子さんにそれぞれメリットがあります。
あなた(親御さん)のメリット
- 不登校の引き金・乗り越える課題が見えてくる
- 子どもの感情・考えのヒントが掴め、サポートの方向性が定まる
お子さんのメリット
- 「聴いてもらえた」実感により、情緒が安定する
このとき、いきなり「何があったの? 何がイヤなの?」と聞いても、お子さんは口を開きません。
意外と、何気ない会話のなかで、さりげなく聞く方が話してくれます。
子どもが話し始めたら、次の2つを意識してください。
- とにかく聴き役
- 気持ちをあらわす言葉に注目
お子さんの望みは、あなたに自分の感情・考えを受け入れてもらうこと。
お子さんが「○○がイヤだった」と言ってきたら、次のように返します。
- 「○○がイヤだったんだね」
- 「そうだったんだね」
感情を確認するひと言があると「共感してもらえた」と感じるため、話をしてくれるようになります。
4-3-2. 生活サイクルは乱さない・正す
生活サイクルが狂うと体と心が不調になるため、なるべく乱さないようにさせましょう。
昼夜逆転は不登校あるあるなので「放っておいても大丈夫」と思いがちです。
しかし、1度狂った生活リズムを戻すには、それなりの時間・気力が必要になります。
昼夜逆転のワケから解決法まで解説
4-3-3. 「自信を持って」よりも「やればできるよ」
あなたにはお子さんに対して「自信を持って」より、「やればできるよ」を伝えてほしいと思っています。
- 「やればできる」は魔法の言葉
- お子さんの挑戦を後押しして、成長を促す
「自信を持って」は、不登校の子どもにはハードルの高い言葉。
不登校の子どもは、自分で自分を信じられないのです。
- 「自分はダメなヤツだ」
- 「どうせ何もできない」
ネガティブな言葉が出るのは、「『学校に行く』みんな当たり前にしていることが、自分はできない」事実を痛感しているため。
お子さんには「できることがあるよ。やればできるよ」を、たくさん伝えてください。
「やればできる」を実感できれば、自力で前進するようになります。
4-3-4. 子どもの「居場所」をつくる
不登校の子どもは心を閉ざして引きこもる傾向があるため、早い段階で居場所をつくることが必要です。
居場所は、次のように子どもが安心できることが重要。
- 素のままで居られる
- 心をさらけ出せる
居場所は、次の2つに分けられます。
- 家(家族)
- 社会(外の世界)
家(家族)はとくに重要です。
4-3-5. 子どもの居場所①家(家族):「安心して不登校でいられる」が信頼の証
家(家族)はお子さんの不登校に対し、負い目を感じさせない環境が求められます。
ポイントは子どもが「不登校でも大丈夫なんだ」と思えるか。
あなたや家族が次をしていないかをチェックする必要があります。
「不登校」を理由にした判断・評価
「『不登校』を責められない」とわかると、子どもは安堵します。
安心感を得られたことで次の要素へとつながり、家(家族)が居場所として機能するのです。
- 信頼関係の強化
- コミュニケーションの発生・増加
反対に、家(家族)が居場所ではない場合、次のトラブルが生じます。
- 不信感による引きこもり・孤立
- コミュニケーションの拒否
これでは、社会(外の世界)に居場所をつくるどころの話ではなくなります。
4-3-6. 子どもの居場所②社会(外の世界):他者からの受け入れと安心感が重要
社会(外の世界)にも居場所をつくると、次の効果が見込めます。
- 家族のほかにも、自分を受け入れてくれる人がいるとわかる
- 家族以外との関係を築ける
- 外出のきっかけになる
居場所の候補は次のとおり。
- 教育支援センター(適応指導教室)
- フリースクール
- 不登校の子ども・親御さん向けの集会
- 趣味・好きなことのコミュニティ
居場所は、子どもが「行きたい」「居たい」「ここなら大丈夫」と思える場所が最適です。
子どものためにできることをまとめると、次のようになります。
- 子どもの話を聴く
- 生活サイクルは乱さない・正す
- 「自信を持って」よりも「やればできるよ」
- 子どもの「居場所」をつくる
この次はお子さんに対して、効果のある対応とコミュニケーションについてです。
接し方のポイントを抑えておくと、普段の会話にも活かせます。
4-4. 【小中高ごと】知っておきたい対応とコミュニケーション
小中高の発達に合わせた対応、コミュニケーションのコツのまとめです。
小学生・中学生・高校生ごとに分かれているので、お子さんに合わせて活用してみましょう。
4-4-1. 【小学生への対応①】未体験の物事にふれさせる、体験させる
お子さんが小学生なら、視野を広げてあげるのがおすすめです。
気になる対象が1つでも見つかると、
知る
わかる
できるまでする
を自分から行うように。
「何を勧めてもイマイチ…」でも、あまり気にすることはありません。
- 興味・関心の対象が今まで見聞きしたものにはない
- 今は興味・関心がない
また「子どもが興味を持ちそうなもの」から視点を変えてみましょう。
が意外と、子どものアンテナに引っかかるかもしれませんよ。
4-4-2. 【小学生への対応②】お手伝いなど、係を与えて取り組んでもらう
「洗濯係」「茶碗洗い係」など役割を与えて取り組んでもらうと、次のメリット・デメリットがあります。
役割の自覚・責任意識の芽生え
生活するうえで必要なスキルが身につく
家事をしてくれる人への、ありがたみがわかる
- やりたがらない
- 慣れていないため時間がかかる
デメリットを最小限に抑えるには、小さいことに1つずつ取り組んでもらうのがコツ。
洗濯係:自分の服だけ畳む
茶碗洗い係:自分の食器を流しに運ぶ
また、曜日ごとに係を変えると飽きにくくなります。
4-4-3. 【小学生とのコミュニケーション】甘えには成長に合わせて接し方を工夫する
小学1年生と6年生では同じ甘えでも次の違いがあります。
- 素直に甘えてくる1年生
- 甘えたいけど、素直に表現できない6年生
4-4-4. 【小学生とのコミュニケーション】低学年は気持ちをハグで受け入れる
低学年のうちは、ハグなどのスキンシップが効果的です。
まだ自分の感情を言葉としてあらわすのは難しいため、スキンシップなど物理的な行動をとる方が早く安定します。
「甘えるクセがつきそう」と心配になるかもしれませんが、問題ありません。
「甘え」は、心がバランスを崩した際にあらわれる、自然な反応です。
「もう小学生でしょ?」と拒絶する方が、子どもを傷つけます。
1度ぎゅっと抱きしめてあげるだけで、お子さんは安心しますよ。
4-4-5. 【小学生とのコミュニケーション】高学年は付かず離れずで気持ちを受け止める
高学年は自立心が芽生えるため、スキンシップは必須ではありません。
次のように、パーソナルスペースを意識した接し方を心がけましょう。
子どもから話しかけてきたら、作業の手を止めて応じる
くっつきすぎず、離れすぎずを意識し、お子さんの方から近づいてきたら受け入れてあげてください。
小学生の甘えについて解説
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4-4-6. 【中学生】自己探求させる・適度な距離を保つ
中学生への対応とコミュニケーションは次のとおり。
順にチェックしていきましょう。
4-4-7. 【中学生への対応】興味や関心・他者との交流から、自分の在り方を模索させる
中学生は自立への意識が強まり、自分の在り方に対する手探りが始まります。
次のような葛藤に直面しながら、今後についても考え始めます。
- 内面世界が、親や友だちとは違う
- 理想と現実のギャップ
ただし、不登校の子どもは「不登校」がネックとなり、自分の将来から目を背けがちです。
今に集中する・生き方のモデルを探すことが糸口になります。
したいこと・好きなことをさせる
不登校経験者、理解がある人と話をする
不登校を乗り越えようとしている・乗り越えた人のブログを読む
物事・他者との交流や追体験を通すと、次のように自分について考えるヒントを得られます。
「受け入れてくれる人」の存在を理解する
「不登校だから」と悲観しなくていいと気づける
乗り越える課題が見えてくる
思春期かつ不登校で自分を掘り下げるのは大変ですが、ゆくゆくは自身への糧となるのです。
4-4-8. 【中学生とのコミュニケーション】付かず離れずの距離を保つ
中学生のお子さんとの距離は、付かず離れずがベストです。
思春期により「親から自立したい」意思が強まるため、過干渉はNGです。
「不登校だから・思春期だから」と意識しすぎないよう、あえて少しだけ距離をとるくらいがちょうどいいでしょう。
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4-4-9. 【高校生】将来の選択肢を多く示す・自分で考えて決めさせる
高校生への対応とコミュニケーションは次のとおり。
将来のことも含め、自分のことは自分で考えてもらうのがポイントです。
4-4-10. 【高校生への対応】将来の選択肢を考えるためのヒントを示す
高校生のお子さんには、将来について考えるきっかけを出してあげましょう。
高校生は思春期の後半で、自立して社会に足を踏み入れる準備期間です。
一般的にも自分の将来に心配・不安を抱きますが、お子さんはさらに「不登校」がネックになっている可能性も。
まずは、次の2つを伝えてあげてください。
- 不登校は人生の通過点にすぎない
- 人生は不登校だけで決まるものではない
その後に、行動のヒントを伝えてあげてほしいと思います。
興味がある・なりたいものに関わる活動(勉強・アルバイト・ボランティア)を始める
したいことがない・わからないなら、したことがないことを片っ端から試す
幼少期から今まで「大きくなったら何になりたいと思っていたか」を書き出す
行動をベースに自分で試すと、自分への理解が深まり、少しずつ未来が拓けます。
自分がどういった物事・思いを大切にしてきたか
あなたは、あくまでコンサルタントです。
答えを出すよりも、子どもが自分で考えられる「きっかけ」を出すことを心がけましょう。
4-4-11. 【高校生とのコミュニケーション】自分で考えさせる・決めさせることを意識する
高校生の年代なら、自分に関わることはあるていど本人に考えさせて決めさせること。
サポーターのあなたが一定の距離を保つことで自立を促せます。
また会話の際には、問いかけが効果的です。
どう感じている?
どんなふうに捉えている?
どのように考えている?
自身の感情・考えをもう一度考えるため、思考が深くなります。
ちょっとした会話をきっかけに将来の展望が見え、不登校解決の糸口につながる可能性もありますよ。
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5. まとめ「学校に通っていない」はサポーターの動機づけ次第で変わる
不登校とは、次の状態・状況を指します。
不登校の要因は大きく4つに区分され、うち3つはさらに分けられます。
不登校は、次の4つの時期を進みます。
不登校の子どものためにできることは
コンサルタントになって動機づけをする
そのためには、
「子どもを取り巻く環境を整える」
が重要なポイント。
対応とコミュニケーション
にも日々取り組むと動機づけも進み、不登校解決へとつながります。
<<参考文献一覧>>
無藤隆・岡本裕子・大坪治彦編『よくわかる発達心理学[第2版]—やわらかアカデミズム・<わかる>シリーズ』ミネルヴァ出版(2009).
麻生武・浜田寿美男編『よくわかる臨床発達心理学[第3版]—やわらかアカデミズム・<わかる>シリーズ』ミネルヴァ出版(2008).
キャロル・S・ドゥエック『マインドセット「やればできる!」の研究』(今西康子訳)草思社(2020)
文部科学省:子どもの徳育に関する懇談会(第5回)配付資料.参考資料2 各発達段階における子どもの成育をめぐる課題等について(参考メモ)[改訂]
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/053/shiryo/attach/1285897.htm(参照2021-04-26)
文部科学省:子どもの徳育の充実に向けた在り方について (報告).3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/053/gaiyou/attach/1286156.htm(参照2021-04-26)














