お悩みポイント
・親としてどう解決してあげたら良いのか
・不登校になってしまう気持ちを理解してあげられない
・このままでは留年してしまうかも
子供が高校生になって不登校になってしまったことで、
悩んでいる親御さんはたくさんいます。
きっとこれを読んでいる方も、
「育て方が悪かったのかと自分を責めてしまう」
「なかなか周りの人に相談できず一人で悩んでいる」
「子供の将来が不安…」
と、子供のために解決策を模索する毎日を送っているのではないでしょうか。
実はこの記事を書いている私自身も不登校の経験者で、
しかし現在は何の支障もなく社会に出て働いています。
今だから思う、不登校を解決するための一番重要なことは
「親御さんが子供への接し方を変えること」です。
これをふまえて、この記事では3つのポイントを以下の順番に解説。
・子供が今何を考えているのかを知る
・親として今後の接し方
・不登校を克服する方法
どうしたらいいのか悩んでいる親御さんへ少しでも解決のヒントになればと思い、
私の実体験も交えつつ書いていますので読んで頂けると幸いです。
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目次
1. 学校に行きたくない高校生の不登校が増えている主な原因3つ
2018年度に行われた、文部科学省の不登校に関する調査結果では
「61人に1人」が不登校であると報告されています。
2クラスに1人は必ず不登校の子がいるということになるので、
「うちの子だけなぜこんなことに…」というように悲観的に考えすぎなくても大丈夫です。
不登校の主な原因3つを解説します。
1-1. 勉強についていけない
私も高校に入ってからある日を境目に、
あれ...?数学と化学が全く分からない
ということがありました。
中学の頃の成績は「上の中」くらいで、
高校も推薦で合格するなど、ほぼ挫折を知らない状況でした。
教科の中では化学が苦手すぎて、私は人生で初めてテストで「0点」を取ることになります。
今では自慢話にしてますが、当時の絶望感はとてつもなかったです。
このように元々勉強ができた子が授業についていけなくなり不登校になるケースもあります。
1-2. 友達関係の複雑化
現代の子供たちの交友関係は昔に比べてより複雑化しています。
親世代には考えられないような、LINEでのやり取りがきっかけで始まるいじめもあります。
・グループLINE内での発言が原因で学校で無視される
・既読が付いた後にすぐ返信をしなかった
・未読のまま放置した
親からすれば「LINEなんか返信しなかったくらいで?」と思いますよね。
でも現代のたちにとっては人間関係を築くうえで、
SNSでのやりとりも重要度が高いものとなっています。
1-3. 家庭環境の悪化
不登校になる原因として一番多いのは「家庭環境」です。
例としては以下のようなケースがあります。
・両親(夫婦)、兄弟など自分の周りの不仲
・親と子の不仲
・共働きなどによるコミュニケーション不足 など
私の場合も、不登校になった大きな原因は家庭環境でした。
小学生の頃に親の再婚によって義母ができましたが、
ずっと心から甘えることができなかったんです。
本当の血の繋がった親子であっても、子供が親に気を遣わなければいけない環境にあると
「自分は愛されていない」という感情が原因で不登校になってしまうことがあります。
2. 学校に行きたくない高校生が不登校になるまでの過程
親御さんからしたら突然学校に行かなくなったと思うかもしれませんが、
行かなくなるころにはもう本人は限界の状態。
どんな過程で不登校になるのか流れを見ていきましょう。
2-1. 「学校に行きたくない」が増える
最初の段階は『言葉のサイン』です。
・学校行きたくないなぁ…
・勉強したくない
・友達といても面白くない…
マイナスな言葉が増え、最初は愚痴を言っているだけにも聞こえるので
この時点で不登校に繋がるかどうかはとても見分けにくいでしょう。
子供は「自分に注意を向けて欲しい」と思ってこの発言しています。
2-2. 体調に現れる
次の段階になると『体のサイン』が出始めます。
・朝になると腹痛や頭痛の症状が出る
・体のどこかの部位が痛む
・気分が良い時と悪い時の差が激しい
私も実際に朝になるとお腹を下すようになり週1~2回ほど休むようになりました。
毎日葛藤しながら学校に行かなくていいのかと悩み、精神的にもかなり不安定。
この段階のころには「助けて…もう自分だけじゃ抱えきれない」と絶望している状況です。
2-3. ゲームなどに没頭
最終段階になると『好きなことに没頭し昼夜逆転』になります。
現代の子供たちがよく没頭する対象とするのはゲーム。
・ゲームの中では自分らしく居られる
・自分の思った通りにキャラクターをコントロールできる
・間違ったらリセットしてやり直せる
こういう理由で好きなことに没頭し学校には全く行かなくなります。
この段階では「あんなところ行かなくて正解」という、
ある意味開き直りのような気持ちになっています。
でも「ここから抜け出したい、助けて欲しい」と思っていることに変わりはありません。
高校生が不登校になってしまうと、将来に関わってしまいます。
不登校から中退という選択肢になってしまうケースについて、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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3. 間違った接し方とは?
親御さんのその一言が本人にとってはとてもストレスになっているかも。
「自分は大丈夫かな?」と思い出しつつ、ぜひチェックしてみてください。
やってはいけない5つの接し方
- 「甘えるな」「学校に行きなさい」と怒る
- 「なんで学校行かないの?」など質問攻めする
- 親の学生時代や他の兄姉など、「誰か」とその子を比較する
- 「明日頑張って1日だけ行ってみたら?」と親から提案する
- 何とかなるだろうと無関心
この項目で共通している問題点は、親の都合を子供に押し付けてしまっていること。
当時、実際に私が母に言われて安心した言葉があります。
自分が行きたくないと思うんだったら休んじゃえ~
母が「大したことじゃない」という感じでいつも笑って言ってくれることで
心が軽くなったんです。
そして自分に決定権があることで「明日は1日頑張って行ってみようかな」と
責任を感じて登校したこともありました。
接し方としてのポイントは『とにかく見守る。そして本人の意思に任せる』こと。
その他にも子供への接し方について、
詳しくまとめた記事を書いていますので是非読んでみてください。
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また、不登校になるお子さんを叱ってしまう親御さんもいるかもしれません。怒られることでお子さんはウソをつくようになってしまいます。
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4. 学校に行きたくない高校生が不登校を克服する方法
まず親御さんにお伝えしたいのは、
「今の学校に行かせることだけが選択肢ではない。もっと視野を広げてほしい」ということ。
どんな選択肢があるのか、3つ解説していきます。
不登校解決の意外なきっかけについては以下の記事で解説しています。
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4-1. 転校する
もし不登校の原因が友達からのいじめや担任との相性などであれば、
学校を転校するのも1つの手段。
全日制の高校へ移る際は以下の内容の確認が必要です。
- 転校を希望する学校で欠員などによる生徒の募集がされているか
- 年に3回ほどある募集時期はいつなのか
- 転入試験(教科・面接)はどんなものがあるか
学校によって条件が異なるので、まずはネットなどで調べてみると良いでしょう。
4-2. 通信制の高校に変える
そもそも不登校の理由が「学校の規則が嫌だ」や「集団行動が苦手」などの場合、
オンラインで授業を受けることができる通信制の高校に変えるという方法もあります。
全日制と比べて以下のようなメリットがあります。
- 入学試験がない
- 自宅で学習でき、毎日登校しなくていい
- 出席日数などではなく単位(学習する量)制なので留年がない
先程の転校も含めてですが、ここでもやはり「本人がどうしたいのか」がとても大切。
親御さんが勝手に決めるのではなくあくまでも提案してあげるという気持ちで
「オンラインで学習できる方法もあるみたい」と持ち掛け、あとは本人に任せましょう。
4-3. 親自身が変わる
冒頭にもお伝えしたとおり、不登校を根本から解決するために不可欠なのは
「親御さんが子供への接し方を変えること」。
私を含め、不登校になる子は基本的にこんな気持ちでいます。
・「親の望み通りに生きないと迷惑をかけてしまう」
・「産まれて来ないほうが良かったのかもしれない」
・「もっと親から愛されたい、褒められたい」
私も当時、親から「産まれてきてくれてありがとう」という直接的な言葉や
抱きしめてもらうなどのスキンシップがあれば違っただろうと心から思います。
子供を一人の人間として可能性を信じてあげて、愛していることをたくさん伝えてあげれば
『私ってこんなに愛されてたんだ!』と気付き、学校に行ってくれるはずです。
でもいったい何から始めればいいの…?
という方、一度相談してみませんか?
もし一人で悩んでいるのなら「誰かに聞いてもらうこと」から始めてみましょう。
それが解決への第一歩になるはずです。
また、お子さんが「学校をやめたい」と相談してきた場合には、次の記事を参考にしていただければ幸いです。
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5. まとめ
ポイント
・現代の子供たちの悩みは複雑化している
・「学校に行きなさい」は絶対NG
・今の学校に行かせようと執着せず視野を広げること
・全日制からより通信制に変えるのがおすすめ
・子を変えるのではなく自分が変わる必要がある
子供はあなたの顔色を見て自分は幸せかどうか判断しています。
なので、まずは親御さん自身も幸せでいることがとても重要。
あなたの笑顔が不登校の解決には必要不可欠です。
私の体験談がお子さんの不登校の解決に繋がることを心から願っています。
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