お子さんが不登校となったとき「私の育て方が悪かったのだろうか」と悩む親御さんは多いです。
不登校は決して親御さんのせいではありません。不登校は、学校で直面したさまざまな問題を、お子さんが抱え続けてしまったときに、学校へ行けなくなることが多いです。
そのため、親御さんのせいで不登校になったのではありません。親御さんは「これで合っているのかな」と日々模索しながらお子さんと一生懸命に向き合っていらっしゃいます。
ただ、お子さんが学校で抱えた問題は、お子さんの自己肯定感を育てていくことでお子さんが主体的に乗り越えられることが多いです。お子さんの自己肯定感が低いとき、ご家庭に特定の傾向が見られる場合もあります。
今回は、お子さんが不登校となったときにご家庭に見られる傾向と、お子さんの不登校を解決するために親御さんができることを解説します。
【平均3週間で不登校解決プログラム】を展開する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおり。
記事を読むとわかること
- 不登校の原因は親のせいではない!
- 子どもが不登校になりやすい親の特徴8選
- 子どもが不登校になりやすい親の特徴がもたらすお子さんの心理への影響
- 子どもの不登校を解決するために親ができる対応6選
- 不登校を解決したいとき逆効果となる親御さんのNG行動
- 子どもの不登校の相談先
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目次
1. 不登校の原因は親のせいではない!
不登校の原因は、親御さんのせいでは決してありません。
学校で経験すること、感じることは、そのお子さんそれぞれで異なります。そして学校で何か問題を抱えたとき、それを抱え続け限界が達したときに不登校となります。
さまざまなきっかけが複雑に絡み合って不登校となるため、何が原因で不登校となったのかはお子さん自身もわかっていないケースが多いです。
親御さんのせいで不登校となったわけではないため、どうか責任を感じてご自身を責めないでいただけたら幸いです。
ただ、不登校を解決するためには、親御さんのサポートが欠かせないのは事実です。お子さんの自己肯定感を育てていくことで、学校で抱えたさまざまな問題をお子さん自ら主体的に乗り越えていくようになり、不登校解決につながります。
この自己肯定感を育ててあげられるのは、お子さんにとって最も身近で信頼できる存在の親御さんとなります。
1-1. 不登校の現状
ここで、現状の不登校のお子さんの人数を見てみましょう。
2024年10月に文部科学省が公表した最新データによると、不登校のお子さんの人数は以下のとおりです。
小学生 | 中学生 | 高校生 | |
不登校の生徒数 | 130,370 人 | 216,112人 | 68,770人 |
生徒の全体数 | 6,100,280人 | 3,220,963人 | 2,925,515人 |
画像引用元:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
また、小学生、中学生の不登校生徒数は、過去最多の数値となっています。高校生の不登校生徒数も、前年度と比較して増加しています。
不登校は決して珍しいことではなく、多くのご家庭で不登校問題に悩んでいることがわかります。
1-2. 不登校の原因
不登校は、お子さんが学校で経験したさまざまなことがきっかけとなる場合が多いです。
原因が明確にわからないケースも多いですが、文部科学省が調査した結果では、次の事柄が原因のことが多いとされています。
小学生 | 中学生 | 高校生 | |
1位 | 無気力・不安
53472名 |
無気力・不安
101,300名 |
無気力・不安
17,963名 |
2位 | 生活リズムの乱れ・あそび・非行
13,209名 |
生活リズムの乱れ・あそび・非行
20,790名 |
いじめを除く友人関係の問題
5,029名 |
3位 | 親子関係の悪化
12,746名 |
いじめを除く友人関係の問題
20,598名 |
入学・転校・進級時の不適応
4,273名 |
無気力・不安という原因が最も多い状況です。お子さん自身、漠然とした不安を感じていて、具体的なきっかけについてはわかっていないと推測できます。
2. 子どもが不登校になりやすい親の特徴8選
前提として、親御さんのせいでお子さんが不登校になるわけではありません。親御さんは、十分にお子さんへ愛情を注ぎ、毎日一生懸命にお子さんと向き合っています。
お子さんは学校で抱えたさまざまな問題を乗り越えられなかったことがきっかけとなり、不登校となることが多いです。そのため、親御さんのせいで不登校になったわけではありません。
この問題を乗り越える力はお子さんの自己肯定感です。自己肯定感が下がりきっているとき、問題を抱え続け不登校となることがあります。
お子さんの自己肯定感が低いときに見られる、親御さんの傾向を紹介します。
2-1. 不登校になりやすい親の特徴①教育熱心である
教育熱心な親御さんのとき、お子さんが不登校になる場合もあります。
次の経験を通して、学校へ行けなくなることがあるのです。
- 親の期待に応えるためにがんばりすぎた
- 親の期待に応えきれずに自己否定感を持つようになった
- 期待に応えて受験に成功したが、進学校での生活に息苦しさを感じた
教育熱心な親御さんのお子さんは、親の期待に応えるため努力を重ねます。しかし中には、思ったような結果を出せない場合もあるでしょう。
「親の期待に応えられなかった私はダメな子なんだ」という気持ちに陥り、自己肯定感を喪失することがあります。
また、親の望む進学校へ入学した場合にも、本来のお子さんに合った学校ではなかったために不登校へつながるケースがあります。
2-2. 不登校になりやすい親の特徴②高学歴、または、学歴コンプレックスを持っている
親御さんが次の学歴コンプレックスを抱いているとお子さんが不登校になることもあります。
- 高学歴
- 望む大学へ進学できなかった
高学歴だったり、望む大学へ進学できない経験があったりした親御さんは、お子さんには自分の望む進学先へ進んで欲しいと考えているかもしれません。
「私はこの大学を出ているから、同じレベルじゃないと認めない」
「私が叶えられなかった夢を叶えてほしい」
上記のように自分の思いを押し付けるのは、お子さんの幸せを求めるのであれば望ましくありません。
2-3. 不登校になりやすい親の特徴③子どもを親自身と同一視している
子どもと自分を同一視している親御さんも中にはいます。次のような思いで子どもに理想を押し付けてしまうことがあるかもしれません。
- 自分はこれが得意から子どももできて当たり前
- 自分が目標にしていることは子どもの目標でもある
お子さんは親御さんの所有物ではなく、1人の人間であり、親御さんと性格も長所も異なります。
そのため親御さんがお子さんを同一視し、理想や目標をお子さんに押し付けてしまうと、お子さんはストレスを大きく感じます。
2-4. 不登校になりやすい親の特徴④他人の目を気にしている
親御さんが他人の目を気にしすぎている場合もあります。他人の目を気にするあまり、次の感情を抱く場合があります。
- 人に認められるような学校へ進学しないといけない
- 子どもが不登校なんて恥ずかしい
- 母親の私の評価が下がる
上記の感情を抱いているとき、お子さんの気持ちを考えず自分の感情を押し付けてしまう場合があるかもしれません。
お子さんの気持ちに気づいてあげられるよう、他人の目を気にしすぎるのはやめましょう。
2-5. 不登校になりやすい親の特徴⑤子どもに対し、過干渉・過保護
お子さんに対し、過干渉・過保護のとき、お子さんの自己肯定感が下がってしまうことがあります。
過干渉・過保護の親御さんには、次の特徴が当てはまります。
- 子どもが失敗しないよう先回りして声かけしている
- 子どものことを管理している
自主的に考え行動する機会がないと、お子さんは自分の行動に自信を持つことができません。
また、失敗した経験がないと学校でなにかうまくいかないことがあったとき、大きく自信を喪失してしまいます。
2-6. 不登校になりやすい親の特徴⑥子どもを放置気味
放置気味の親御さんには、次の特徴が当てはまります。
- 趣味に没頭しすぎている
- 仕事が忙しくお子さんが1人で過ごす時間が多い
お子さんの話を時間をかけて聞いてあげることができなかったり、お子さんがいつも1人で過ごしていたりすると、お子さんは寂しさを感じます。
「私は大切な存在じゃないのかな」という感情も抱いてしまうかもしれません。
2-7. 不登校になりやすい親の特徴⑦子どもに言いたいことを言わせない
お子さんに言いたいことを言わせない状況のとき、お子さんがいつも親御さんに気を遣い、学校での悩みを打ち明けられない場合があります。
これにより、学校の問題を抱え続けてしまい、限界に達した時に不登校となってしまうこともあります。
他にも、この場合、お子さんがうまく親御さんのことを信頼できていないことも多いです。問題と立ち向かうとき、いつも自分の味方でいてくれる親がいるからこそ、安心して前へ進めるものです。
「味方がいない」と感じてしまうと、学校で抱えた問題に立ち向かう力が生まれないこともあります。
2-8. 不登校になりやすい親の特徴⑧両親のどちらかに子育てを任せきり
母親、父親どちらかに育児を任せきりの状況のときにも、次の事柄から不登校につながる場合があります。
- 「母親、父親は自分のことが大切ではないのではないか」と感じ、自己肯定感が下がることがある
- 「この親は、無関心だ」とどちらかの親を下に見ることがある
お仕事の関係上、親御さんどちらかが育児に関われないことはよくあることです。親御さんは、お子さんのために一生懸命にお仕事されているからこそ、なかなか時間を取れないかもしれません。
ただ、時間が取れない中で、全て任せきりになり、お子さんと全く接していないとき、親子の信頼関係が崩れてしまったり、お子さんの自己肯定感が下がってしまったりすることがあります。
3. 子どもが不登校になりやすい親の特徴がもたらすお子さんの心理への影響
不登校のお子さんによく見られる心境を解説します。
3-1. 不登校の子どもの心理①自分に自信が持てない
不登校のお子さんは、自分に自信を持てないことが多いです。
社会に出てさまざまな事柄を通し自信を育ててきた経験が浅いためです。
学校や仕事を通し社会生活を送ると、自分の得意な事柄や個性の長所を認識し、自然と自分に自信がつきます。
社会経験の浅いお子さんは、自分の人格や個性の長所をよくわかっていない状態です。
そのため、学校生活を通し注意を促されたり、人よりも劣っている事柄が発生したときに、自分の全てを否定してしまうことがあります。
3-2. 不登校の子どもの心理②人間関係が怖い
不登校になったお子さんは、人と接することに苦手意識を抱いている場合もあります。
もともと周囲との雑談が苦手だったり、内向的な性格だったりすると、学校で人と接するとき大きなプレッシャーを感じてしまうかもしれません。
プレッシャーやストレスを継続的に感じていたことで不登校のきっかけとなる場合もあります。
クラスに馴染めない原因や親御さんがお子さんにできる対処法については、以下の記事をご覧ください。
3-3. 不登校の子どもの心理③学校や家族に反発したい
学校へ行かないという手段を用いて学校や家族へ「反発したい」という心理を表している場合もあります。
たとえば、学校や家庭で次の事柄を経験しているとき、お子さんは反発する傾向です。
- 学校の規則が厳しい
- 親が管理してくる
- 親が自分に無関心
親御さんはお子さんにたくさん愛情を注ぎ育児なさっていることと思います。しかしお子さんがその愛情をうまく受け取れていない状況のとき、上記の真理を抱く傾向があります。
3-4. 不登校の子どもの心理④将来に漠然とした不安がある
お子さんが将来に漠然とした不安を抱いている場合もあります。夢や目標がないとき、次の心境に陥ることがあります。
- 学校へいっても意味がない
- 心身に不調を感じる
夢や目標を無理に持つ必要はありません。ただ、何かやりたいことが見つかったとき、お子さんが夢に向かって進めるよう学校へいくことが大切なことは教えてあげましょう。
また、不安が大きくなり心身に不調を感じることもあります。
お子さんの自己肯定感を育てると、お子さんの思考はポジティブになり、不安を感じにくくなります。
3-5. 不登校の子どもの心理⑤原因がわからずに混乱している
お子さん自身なぜ学校へいけないのかわからず混乱していることもあります。不登校になるきっかけは、さまざまです。
また一つの事柄だけがきっかけではなく、さまざまな事柄が重なり不安を感じていることもあります。
そのため、直接きっかけになったことが何かをお子さん自身わからず混乱しているかもしれません。
4. 子どもの不登校を解決するために親ができる対応6選
お子さんの不登校を解決していくにあたり、親御さんができる対応方法を紹介します。
お子さんへの対応に悩んでいるときは、参考にしてください。
4-1. 不登校の親ができる対応①登校を無理強いしない
「学校へ行きなさい」と言わず、まずはお子さんの苦しい気持ちを受け入れ、認めてあげることが大切です。
「今までつらいなか頑張って学校に通っていたんだね。」
と伝えてあげると、お子さんは気持ちを受け入れて認めてもらえたと感じ、安心します。
自分の気持ちを受け入れ、認めてくれる親がいるから安心して前に進んで大丈夫なんだと認識していけるでしょう。
ただ、ここでの注意点は学校を休むことを肯定するのは避けた方が良いです。お子さんは、「つらいならこのまま学校へ行かなくてもいいんだ」と認識してしまう可能性があるためです。
「今は一度休むけれど、これから学校へ行けるよう、一緒に解決していこう」と前向きな声をかけてあげましょう。
4-2. 不登校の親ができる対応②ねぎらいやがんばりを認める言葉を伝える
お子さんの「前へ進もう」という気持ちの変化や、これまで頑張って取り組んできた事柄に目を向け認める言葉をかけましょう。
結果には目を向けず、日々努力してきたお子さんに目を向けてあげましょう。
努力し行動している姿はお子さんのありのままの姿です。
ありのままの姿を褒められることでお子さんの自己肯定感が育ちます。
4-3. 不登校の親ができる対応③子どもの話にきちんと耳を傾ける
お子さんが何か話してくれているときには、お子さんの言葉に耳を傾けることも大切です。
次のことに注意して話を聞いてあげましょう。
- お子さんの話を頭ごなしに否定しない
- はぐらかしたり聞き流したりしない
お子さんの言葉を頭ごなしに否定するとお子さんは自信を持って自分の言葉で話せなくなってしまいます。
お子さんの言葉を聞き、その上でお子さんが自分で考えて答えを出していることが素晴らしいと伝えましょう。
また、はぐらかしたり聞き流したりしないことも大切です。
お子さんの言葉に耳を傾け、親御さんの意見も伝え対話をすると、親子の信頼関係が深まります。
4-4. 不登校の親ができる対応④勉強や進級・卒業について学校に相談する
お子さんの体調に問題がなく、前へ進めそうな心境が見えてきたら、学校に次のことを相談します。
- 授業に追いつくために取り組むべき教科はなにか
- クラスへ登校できなかったとき内申点を取得する方法はあるか
- 欠席日数や調査書(内申書)の状況から考えられる進路の選択肢はなにか
お子さんが進路について心配しはじめたときに選択肢を提示してあげられるよう、情報収集しておきます。
ただし進路を決める際は、お子さんが主体となって取り組めるよう促しましょう。
4-5. 不登校の親ができる対応⑤保健室登校(別室登校)での単位取得を考える
クラスでの登校が難しく卒業が不安なときには、別室登校での単位取得も視野に入れておきます。
学校が別室登校に対応してくれるのか事前に確認しておきましょう。
ただし別室登校は、再登校への道を更に遠ざけてしまう場合があります。
なぜなら、お子さんにとって乗り越えなくてはならない壁が増えてしまうためです。
クラスへの再登校ならば、再登校の壁を1度乗り越えればいいだけです。一方、別室登校になると、別室とクラスの2つの壁を乗り越えなくてはなりません。
「保健室登校について詳しく知りたい」という方は以下の記事をご覧ください。
4-6. 不登校の親ができる対応⑥転校を検討する
学校の校風にお子さんがどうしても馴染めないとき、また激しいいじめを受けているとき、お子さんが最適な道へ進めるよう転校も視野にいれてみましょう。
転校は次のメリットもあります。
- 無理のない姿で馴染める学校を探せる
- 人間関係をリセットできる
- 子どものペースで勉強できる
お子さんにどうしても合わない環境の学校の場合、お子さんの進みたい道や性質に合った学校へ転校することも選択肢の一つです。本来のお子さんらしい無理のない姿で学校生活を送るきっかけになります。
また、激しいいじめを経験しているときには、転校することで人間関係をリセットできます。
ただし、不登校の根本原因を解決しないと転校先で再び不登校を繰り返す場合があることも知っておくべきです。
以下の記事も合わせてご確認ください。
4-7. 親が子の「安全基地」になる
親御さんがお子さんにとっての「安全基地」になれるような対応をすることも大切です。心理学的理論の中でもかなりポピュラーな、「安全基地」の概念について紹介させてください。
4-7-1. 安全基地とは
「安全基地(英語:Secure Base)」とは、アメリカの心理学者メアリー・エインスワースが1982年に提唱した概念です。
エインズワースは「ストレンジ・シチュエーション法」という実験を行って、赤ちゃんとお母さんとの間の愛着の度合いを調べました。
この実験では、特定の部屋にいる赤ちゃんの元からお母さんが出て行ったり、また戻ってきたりした時の、赤ちゃんの様子を記録しました。
その結果、母親と安定した愛着関係を築くことのできている赤ちゃんは、お母さんがいなくなった直後は不安になるものの、その後お母さんが戻ってくると身体的な接触を求めて母親との再会を喜ぶことが分かりました。
エインスワースの理論では、母親が子供の「安全基地」になることで、「何か外の世界で怖いことがあってもまたお母さんのところに戻っていけば大丈夫」という気持ちを子供が持つため、子どもは外の世界を安心して探索することができるようになるということが説明されています。
この関係性は、乳幼児の時期に限らず子供がある程度成長しても続く、という意見もあります。
親子の間でしっかりと安定した愛着関係が築けていると、お子さんはそこから離れて外の世界でチャレンジしてみようと思えるのです。
4-7-2. 何かあったら助けてくれる存在。そしてそれは今ではない
安全基地のあるお子さんは失敗を恐れることなく外の世界でチャレンジできます。
親が安全基地となることで、お子さんは不登校から克服して学校にまた行けるようになったり、別の進路を見つけてそちらに進むためにチャレンジしたりできるようになります。
お子さんがチャレンジが必要なのは、不登校から立ち直ろうと思ったその後です。お子さんに何か困難が降りかかったら、その時は手を差し伸べてください。
今の段階では、お子さんが安心して外の世界で戦えるように安全基地を形成することが最も重要なのです。
4-7-3. 飽きるほど愛情をもらったら次のステップに進みたくなる
安全基地を形成するには、お子さんに対してしつこいくらい愛情表現をしてみてください。
お子さんを突き放してしまうと、お子さんは失望や悲しみの気持ちが大きくなりなかなか復帰できません。
一方、お子さんを甘やかしすぎても、お子さんは現状に甘んじて親から離れることを考えなくなってしまいます。
ただ甘やかすことや厳しくすることが「愛情表現」とは少し違うことが分かりましたでしょうか。
毎日毎日、十分すぎるほどの愛情を受けたお子さんは「もうそろそろいいよ。今度は自分で頑張るね」という気持ちになって自然と自分の力で旅立っていけるようになります。
お子さんが無気力な様子で不登校のときの対応方法は以下もご確認ください。
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5. 不登校を解決したいとき逆効果となる親御さんのNG行動
不登校のお子さんに対して、具体的にどのような態度を取ればいいのか迷っている親御さんも多いかもしれません。
「子供の意志を尊重するとはいっても、大切な我が子に対してできることは何でもしてあげたい」
「でも、もう高校生なのだから甘やかしすぎるのもよくないのでは?」
このように悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。不登校を解決したいときに逆効果となるNG行動を解説します。
5-1. 厳しくするのは逆効果
「不登校は心の甘えなのだから、いつまでも家でゴロゴロしていないで、いい加減学校に行きなさい!」
そんな風にお子さんに対して厳しい言葉を浴びせてしまった経験のある親御さんがいるかもしれません。
しかし、そんな厳しい言葉をかければかけるほど、お子さんは学校復帰の道から離れていってしまうかもしれません。
一体どういうことなのでしょうか。
5-1-1. その怒りは自分のため?お子さんのため?
お子さんに対して厳しい言葉をかける前に、その厳しさや怒りがどこから来るものなのか考えてみてください。
もしかしたらこんな風に思っていませんか?
- 親戚やご近所さんに子供の不登校が知られている。恥ずかしいので早く学校に行けるようになってほしい。
- 高校くらい卒業するのが当たり前。留年や浪人は人生のレールから外れるような気がする。うちの子にはそんな選択肢を取ってほしくない。
- 子供を不登校にさせたなんて、私が親として失格なのかもしれない。そんなことはないと証明するために、早く復帰してほしい。
さて、上に挙げた例を見てみてください。子供を心配しているように見せかけて、実は全部親御さん自身を守るための怒りや焦りですよね。
「厳しい=悪」であると否定しているわけではありません。
しかし、子どもの心はとても繊細なので、親が子供に愛を持って接しているかどうかは無意識のうちにでも感じ取ってしまうものです。
親御さんの言葉の裏に、子供ではなく自分自身を大事にしている感情が透けて見えてしまうと、子どもはその言葉を信じたり、その言葉に従おうと考えたりすることは少ないでしょう。
なぜなら、その言葉に従う=親の怒りをなだめるために自分の意志に反した行動をとっている と考えてしまうからです。
お子さんに対して何か口出ししそうになったら、一呼吸おいて冷静になってみてください。
5-1-2. 厳しくされたら反発したくなるのが子ども
高校生はまだ精神的に成熟しきっていない点も多いものです。
もし親御さんが本当に自分を大切に思っていると分かっていたとしても、少しネガティブな言葉をかけられるだけでその言葉を誇大解釈してしまい、親に対して反抗的な態度を取ってしまうこともあるかもしれません。
正直、その点については諦めるしかない場合もあります。高校生の年頃のお子さんに完璧な人格を求めるのは不可能ともいえます。
しかし気を付けていただきたいのは、子どもが反発してきたときにそれに対抗して子供を傷つけるような言葉や態度を取ってしまうことです。
感情的にならないようにするのは難しいかもしれませんが、「しょせん我が子がちょっと反抗しているだけ」と思って気楽に構えてみてください。
5-1-3. 親に対して敵対心を抱く可能性も
あまりにも親子喧嘩が続いてしまうと、お子さんは親御さんに対して敵対心を抱いてしまう可能性があります。
時には、親との不仲を言い訳に「だから私は学校に行けないんだ。学校に行けなくても仕方ない」と都合のいい理由にされてしまったり。
または、「こんなことを言ってくるような親に育てられたから私は〇〇だ。だから学校になんて行きたくない」とふてくされてしまったり。
一度お子さんの心に生まれてしまった思い込みを取り払うには長い時間がかかります。
不登校のお子さんに対して厳しくしたくなる気持ちも分かりますが、一度その気持ちを抑えてみてください。
5-2. 優しくしすぎても逆効果
ここまで厳しくすることに対するリスクやデメリットをご紹介してきましたが、逆に優しくしすぎることも悪い影響を与える場合があります。
具体的にどのようなことなのか解説していきます。
5-2-1. 空気を読んで数か月間連絡してこなかった私の親
じつは筆者は不登校経験者なのですが、高校生の時には親元を離れて一人暮らしをしていました。
私がしばらく学校に行っていないことを担任から聞いた私の親は、最初は電話やメールをしてきましたが、私がそれに対して反抗的な態度をとってしまったところ、その後数か月間ほとんど連絡してこなかったことがありました。
その間の私は学校にも行かず、自分の部屋に引きこもって暮らしていましたが、親から連絡がこない日々が続いた結果、
「もう私は誰からも必要とされていない、本当に価値のない人間なんだ・・・」
と思ってしまい、体と心の調子がとても悪くなってしまったことがあります。
今となって考えると、親は私のことを見捨てたのではなく、私の迷惑になることはしないようにしようと考えた結果、連絡をとることを控えたのだと思います。
しかし子どもが嫌がるからといって、それらの言動や行動を一切控えてしまうと、子どもは「もしかして親は自分に興味がないのだろうか・・・」と考えるようになってしまいます。
そっとしておくことも大切ですが、愛情を伝える機会を逃さないようにしましょう。
5-2-2. 親=召使い?
子どもに優しくしすぎた結果、「嫌がることを極力しない」という私の親のような行動をとる場合もありますが、逆に「子供が望むことを何でもしてあげよう」と考えてお子さんの召使いのようになってしまう親御さんも時々いらっしゃいます。
- お子さんの食べたいものを部屋まで運んでしまう
- お子さんの欲しいものを言われるがままに買い与えてしまう
- お子さんに反抗されると怯えてしまう
このような対応が当たり前になると主従関係ができてしまい、しかもその関係の主導権を握るのはお子さんという不自然な力関係が生まれてしまいます。
その結果、お子さんは現状に対する問題意識が一切なくなってしまい、下手をするとずっとそのままの生活、そのままの力関係が続いてしまうことになります。
甘やかすことは愛情とは少し違いますよね。
「お子さんに嫌われたくない」という気持ちではなく、「お子さんを大切に思っている」という気持ちから生まれる態度や言葉を受け取ると、お子さんは「親からもらっている愛情に応えるために自分は何ができるだろうか」という前向きなモチベーションを持てるようになるのではないかと思います。
- 甘やかす
- 優しくしすぎる
この2つは避けるようにしてみましょう。
6. 子どもの不登校の相談先
不登校の悩みは、親御さん1人で抱えずに周囲へ相談することが大切です。
お子さんの不登校を相談できる、相談先を紹介します。
6-1. 不登校の専門家(民間企業)
スダチのような不登校の専門家である民間企業も相談先となります。特に民間企業は、その会社ごとにお子さんへ提供する支援の方針が異なります。
- 再登校を目指した支援
- お子さんと親御さんのカウンセリングで気持ちを軽くする支援
- お子さんに居場所を提供する支援
など様々です。
例えば、親御さんのなかに「できればお子さんに再登校してもらいたい」という気持ちがあるときには再登校を目指した支援先を利用することで、解決に向けて何をすれば良いのかを教えてもらえます。
「つらい気持ちをどうにかしたい」という場合は、傾聴が中心のカウンセリングを利用することで気持ちが軽くなるかもしれません。
同じ不登校支援の民間企業でも、それぞれの企業で定める方針がさまざまなため、複数の選択肢の中からご家庭にあった相談先を選べるのが魅力です。
ちなみにスダチでは、お子さんが不登校となった根本的な課題にアプローチしてお子さんを再登校へ導く支援を提供しています。
スダチが支援したお子さんは、平均3週間で再登校を果たしている方が多いのが特徴です。もちろん、無理に学校へ行かせたりはせず、お子さんが主体的な再登校を果たしています。2024年6月時点で1,000名以上のお子さんが再登校に成功しました。
スダチの支援では、お子さんの様子を日々ヒアリングさせていただき、そのときのお子さんにあった声かけや接し方を親御さんへフィードバックするのが特徴です。
信頼できる親御さんから、毎日長時間に渡って支援が提供されるため、お子さんの考え方や行動が日々変化し、再登校につながります。
もしも学校復帰を目指している場合には、一度お子さんの様子をスダチへ相談してみませんか?1対1で顔出し不要で、オンライン無料相談を実施しております。
その後、必ず有料支援へ移行する必要はありません。まずが無料相談でアドバイスさせていただく内容を一度実施しいただき、親御さんの悩みと、お子さんのつらい気持ちの解消につなげていただけたら幸いです。
6-2. 学校
学校でも以下の方へ不登校の悩みを相談できます。
- 担任の先生
- スクールカウンセラー
担任の先生ではなく、信頼できる先生に相談するのも選択肢です。学校の先生に相談をすることで、お子さんの今までの状況を詳しく教えてもらえるかもしれません。
お子さんが学校でどのような経験をして、どんな気持ちを抱えていたのか、探るきっかけとなるでしょう。
他にも、学校に配置されているスクールカウンセラーへ相談する手段もあります。スクールカウンセラーは、教育委員会から派遣されていて、学校にとっても第三者の関係となります。
学校の先生には、相談しにくい内容のとき、スクールカウンセラーへの相談が適しているかもしれません。
ただ、文部科学省の方針として、現状積極的な学校復帰は促していません。そのため、悩みを聞いてもらえますが、再登校につながらない可能性があることは知っておきましょう。
6-3. 公的な相談窓口
公的な相談窓口でも不登校を相談できます。例として次の窓口などです。
- 教育センター、教育相談所
- 児童相談所、児童相談センター
- ひきこもり地域支援センター
- 発達障害支援センター
各市町村によって窓口の名称が異なります。また予約が必要なケースも多いです。そのため、公的な相談窓口を利用したい場合は、お住まいの市町村へまず相談しましょう。
6-4. 不登校の親の会
同じ不登校のお子さんを持つ親御さんへ相談したいときには、不登校の親の会を利用できます。
不登校の親の会は、各地域でサークルのような形で運営されていて、参加は無料です。
先輩ママさんの話を聞けたり、つらい気持ちを共感しあえたりすることは大きな魅力かもしれません。
7. 不登校の親に関するよくある質問
7-1. 不登校の親の特徴は?
子どもの不登校に影響しうる親の特徴は次の8つがあります。
- 教育熱心である
- 高学歴、または、学歴コンプレックスがある
- 子どもを親自身と同一視している
- 他人の目を気にしている
- 過干渉・過保護
- 放置気味
- 子どもに言いたいことを言わせない
- 両親のどちらかに子育てを任せきり
ただ、当てはまるからといって、全てのご家庭が不登校になっているわけではありません。不登校は親御さんのせいではなく、さまざまなきっかけが複雑に絡み合い、学校へ行けなくなってしまいます。
ただ、不登校の解決には、お子さんにとって最も信頼できる存在の親御さんのサポートが欠かせません。
解決に向けて、これから親御さんが行動していきましょう。
7-2. 子どもが不登校になるのは母親が原因?
お子さんが不登校になったとき、決してお母様が悪いわけではありません。これまでお子さんのことを大切に思い、愛情を注ぎ育児なさってきたことと存じます。
しかし、愛情の伝え方がお子さんに伝わりにくい方法だったとき、うまく愛情が行き届かず不登校になることもあります。
現状の教育では、お子さんに伝わりやすい正しい愛情の注ぎ方を教えてもらえる機会がありません。そのため決してお母様は悪くなく、これから愛情の伝え方を知っていくことが大切です。
7-3. 不登校になる子どもの特徴は?
不登校になりやすいお子さんには、次の特徴があります。
- 主張が強すぎる(対人関係)
- 人にどう思われているかが気になる(対人関係)
- 親へのわがままが多い(家庭環境)
- 朝、寝起きが悪い・夜寝るのが遅い(家庭環境)
- 何をするにしても気力が出ない(本人の気持ち)
お子さんの詳しい傾向は、以下の記事で解説しています。
7-4. 子どもが不登校になったら親は仕事をやめるべき?
お子さんが不登校になったとき、仕事を辞める必要はありません。
「自分のせいで親が仕事を辞めることになった。」と罪悪感を感じるお子さんもいるためです。
また、不登校の解決に導くスダチの支援でも、親御さんにお仕事をやめていただくことは、お願いしておりません。
今のまま、限られる時間の中で、親御さんができる支援を提供しております。
7-5. 子どもの不登校が親のせいだと感じてしまい、悩み、疲れた。
不登校は決して親御さんのせいではないため、「自分のせいだ」と思われる必要はありません。
ただ、毎日自宅で過ごし、悩んでいる様子のお子さんを見ると、親御さんもどうしても悩み、苦しみ、疲れを感じてしまうものです。
疲れを感じたときには、親御さんもご自身を癒し、リフレッシュする時間を可能な限り作ってみてください。
また、悩みは誰かに相談するだけでも心が軽くなるものです。スダチの無料相談をご活用いただき、現状のお子さんの様子を私たちにお話しいただけたら幸いです。
スダチの無料相談では、現在のお子さんの様子をお伺いしたうえで、不登校解決に向けてこれからやらなくてはいけないことをお話ししております。
解決に向けた行動方法がわかるため、前向きな気持ちでお子さんを支援するきっかけとなるかもしれません。
8. まとめ
この記事では、お子さんが不登校のご家庭で、共通点として見受けられることが多い特徴を解説しました。
特徴が当てはまったからといってお子さんが必ずしも不登校になるわけではありません。
お子さんは、学校で抱えるさまざまな問題が複雑に絡み合うことで、不登校になる場合が多いため、不登校は親御さんのせいではありません。
ただ一つ、お子さんの不登校を解決するためには、親御さんのサポートが欠かせません。お子さんが学校で抱えた問題を乗り越えられないとき、お子さんの自己肯定感が下がりきっていることが多いためです。
お子さんの自己肯定感を育てることで、お子さんは主体的に学校で抱えた課題と向き合い、前向きな気持ちで乗り越えるようになります。
お子さんの自己肯定感を育ててあげられるのは、お子さんにとって最も身近な存在である親御さんです。
お子さんの自己肯定感を育てるアプローチ方法を知りたいときや、お子さんに再登校を目指してほしいときには、一度スダチへご相談ください。
スダチは、学校への行き渋りや、不登校を平均3週間で解決に導いています。
根本的な課題にアプローチしているため、スダチがサポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。
一度無料相談で、お子さんのことをスダチへ相談してみませんか?現状の確認をさせていただいたうえで、根本解決に向けて必要なアプローチをお話しさせていただきます。
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