子どもが不登校になると、理由が気になりますよね。
この記事は、子どもに学校に行きたくない理由を聞いても
- 「わからない」と言われた
- 答えてくれない
ため困っている親御さんに向けて、元不登校経験者がお話しします。
文部科学省の最新データをもとに不登校の主な原因14選を紹介した記事も合わせて確認いただくと理解を深めていただけます。
記事を読むとわかること
・中学生の不登校の理由がわからないワケ
・子どもへの対応
・不登校期間の過ごし方
少しだけ結論を話すと、不登校の理由は「わからなくて当然」です。
理由を探るより、不登校の解決につながることを知り、実践する方が子どものためになります。
理解を深めていただくために、中学生の不登校の現状と、中学生が不登校になる理由を解説した記事もご確認ください。
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目次
1. 不登校は理由がわからないが当然
中学生に限らず、不登校の理由は「わからないのが当たり前」
不登校の背景にはいくつもの要素が絡んでおり、子どもも「わからない」のです。
「なんとなくの『きっかけ』は答えられても、理由までは答えられません。
ただ、子どもから「わからない」と言われても、納得できないかもしれませんね。
本人から理由を聞けなくても文部科学省による調査の結果から、不登校の背景を考えることはできます。
文部科学省では不登校の理由に、次の3つをあげています。
不登校の理由
- 学校(いじめ・友人関係・学業不振など)
- 家庭(家庭環境の変化・親子関係など)
- 本人(生活リズム・情緒)
学校から見てみましょう。
1-1. 不登校の理由:学校
不登校の理由のトップ3は、次のとおり。
不登校の理由:学校
- 友人関係
- 学業の不振
- 入学・転編入学・進級
中学生になると、人間関係が大きく変わります。
出会いが増える反面、仲良しだった友だちと離れてしまうことも。
クラス内の関係性も常に変わるため、急に居場所を失ったケースもあるでしょう。
とくに、女子の方が男子に比べて、不登校の理由に友人関係をあげる傾向が高いことがわかっています。
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また、進級すると授業についていけなくなるパターンも増加。
- 学習範囲が広くなる
- 教科の専門性が上がり、得意不得意の差が開く
- テスト・試験での成績評価に耐えられない
学校生活に心当たりがある場合、まずは担任と副担任の先生に相談してみましょう。
1-2. 不登校の理由:家庭
不登校の背景には、家庭のトラブルも潜んでいます。
家庭のトラブルは、次のとおり。
- 家庭環境の急激な変化
- 親子関係をめぐる問題
- 家庭内の不和
- 経済状況
家庭環境の急激な変化の一例は、下のとおりです。
- 離婚
- 引越し
- 身近な人が亡くなる
それまでの「当たり前」を急に失う出来事は、子どもにショックを与えます。
また、親子関係に問題がある・家庭内が不和は次のとおり。
- 子どもと親の仲が悪い・良すぎる
- 兄弟との仲が良くない
- 母親と父親の仲が良くない
学校でのストレスを消化できずに家のストレスを抱えるため、常に精神的疲労を負います。
もしも、家庭環境に心当たりがあるなら、子どもと話し合うのもよいでしょう。
子どもの本音に、不登校の理由が隠れているかもしれません。
もしくは、第三者への相談も検討してください。
他者からのアドバイスにより、今までわからなかった問題点や改善点が見えてきます。
1-3. 不登校の理由:本人
不登校の理由として、子ども本人の状態も考えられます。
- 無気力・不安
- 生活リズムの乱れなど
ただし、上記の状態はこれまでの学校・家庭でのストレスが募った結果とも考えられます。
不登校になる以前は、次の状態ではなかったはずです。
- 何もやる気がない
- ずっと不安にかられている
- 生活リズムが乱れている
幼稚園や保育園に小学校、家庭での出来事を我慢し続けた結果、中学生のタイミングで不登校になった可能性もあります。
無気力や不安を強く感じるようになった「きっかけ」すら、本人に聞いても「わからない」と返ってくるでしょう。
追求してストレスを増やすより、無気力や不安状態からお子さんを救い出す方法に目を向ける方が建設的です。
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1-3-1. 思春期も不登校の理由になる
中学生は思春期の時期です。
思春期は自立へのはじまりで、自分について考える時間が増えます。
- 進路はどうしよう
- 自分の成績なら、行けるのはこの高校
- なりたい将来像は…
自分の将来について考えることもあれば、
- 自分ってどんな人なんだろう
- 何者なんだろう
自分の存在意義や価値など、深いところまで考え込んでしまうものです。
自分を理解するために自分と向き合うことは大切ですが、自分を他者と比べて劣等感を抱えたり、他者との間に壁をつくってしまうことも。
思春期特有の「考え方のクセ」が理由で不登校を招いてしまうケースもあります。
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2. 不登校の子どもに対して【してはいけないこと】
ここまで、不登校の理由を説明してきました。
次は、不登校の子どもへの対応です。
先に不登校の子どもに対し、してはいけない対応をお話しします。
不安や焦りから、やりがちな言動です。
心当たりがないか、必ずふり返ってみましょう。
ダメな対応
- 無理やり学校に行かせる
- 不登校は悪い・いけない・ダメだと言う
2-1. 無理やり学校に行かせる
不登校の子どもを、無理やり学校に行かせないでください。
無理やり学校に連れて行くのは、子どもの気持ちを無視した行動です。
引きずってでも行かせた場合、あなたは子どもからの信頼を失います。
今後一切、子どもはあなたの言葉を聞き入れないでしょう。
もしも、無理やり連れて行こうとした経験がある場合は、きちんと謝ることが先決です。
2-2. 不登校は悪い・いけない・ダメだと言う
不登校に対して、ネガティブな言葉を使うのも避けましょう。
不登校の子どもは学校に行けないことに、葛藤を抱えてます。
「不登校なんて…」と言われると、不登校になった自分自身を責めてしまうのです。
ありがちですが「学校には行った方がいいんじゃない?」も、言わないほうが吉。
オブラートに包んだ言い方に聞こえますが、裏を返せば不登校の否定です。
「自分が言おうとしていることは『不登校を否定していないか?』『責めていないか?』」を気にかける必要があります。
↓不登校の子どもへの【禁句】を言っていませんか?↓
3. 中学生で不登校になった子どもに対して【積極的にすること】
ここまでは、不登校の子どもに対してダメな対応を説明しました。
ここからは、積極的にするべき対応を説明します。
積極的にすること
- 親子関係を見直し、必要であれば親子関係を築き直す
- なるべく早く第三者に相談する
2つは、不登校を早く解決するためのポイントです。
順にチェックしましょう!
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3-1. 親子関係を見直し、必要であれば親子関係を築き直す
不登校の理由にも含まれる「親子関係」は、不登校の解決でも重要なカギ。
お子さんが不登校の間、本人とコミュニケーションをとれるのは親御さんです。
不登校の解決において、親であるあなたがサポート役を担うことになります。
親子関係が良好なら、お子さんはあなたを信頼しています。
サポート・アドバイスを受け入れてくれるでしょう。
反対に親子関係が歪なら、お子さんはあなたのサポートを受けてくれません。
不登校の解決を急ぐ前に、今の親子関係を振り返る必要があります。
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参考中学生の不登校 対応の鍵は「親子関係の改善」です!
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3-2. なるべく早く第三者に相談する
不登校の相談をしていない場合、早いうちに第三者へ相談しましょう。
不登校は放置するほど問題が複雑化します。
そして、親御さんのみでの解決は荷が重い問題です。
よく、不登校解決のアドバイスで「見守りましょう」と言われます。
「時間が経てば解決する」と思いますよね。
ところが実際は「いつまで見守ればいいのか、わかりません」
また、相談せずに不登校を解決しようとするのは、ハイリスクです。
焦りや不安に耐えきれず、家庭内でストレスを爆発させてしまう恐れがあります。
最悪の自体を避けるためにも、一刻も早く第三者に相談しましょう。
主な相談先は次のとおり。
適切なサポートを受けるためにも、2カ所は相談しましょう。
- 学校関係(担任・学年主任・スクールカウンセラー・養護教論など)
- 都道府県、各市町村の教育支援センター(適応指導教室)
- フリースクールなど
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以下ではお子さんが不登校になるきっかけを7タイプに分けてご説明しています。よろしければご参考になさったください。
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4. 体験談:理由がわからない不登校から学校復帰までの道のり
ここでは少し、筆者の不登校体験談をお話しさせてください。
私も、あなたのお子さんと同じで不登校でした。
学校に行けなくなった理由は…正直わかりません。
不登校なりたては情緒不安的で、勝手に涙が出る状態。
親はそんな私に対し「無理してまで学校に行かなくていいよ」と言ってくれました。
1ヶ月ほどは何もする気にもなれず、だらだら過ごす毎日。
私の無気力な姿を見ても親は怒らず、学校に通っていたときと同じ態度でいてくれました。
もちろん、悪いことをしたら叱られました。
ですが、学校に行けないことを責めたり、腫れ物にさわるように話しかけることはなかったのです。
しばらく経つと、学校や今後について話せる機会も増加。
私は「どうして学校に行けないのか『わからない』」と伝えました。
親は「できることを少しずつやってみよう」と、「これから先」を考えてくれました。
親の支えや後押しもあり、だんだん学校に行けるように。
戻り始めは「ほんまに行けるん?無理しなや?」と送り出してくれました。
肩の力がゆるみ「絶対に行かなあかんわけじゃない」くらいの、ゆるい気持ちで向かうことができたのです。
「しんどいときは休む」「行けるときは頑張る」メリハリをつけると、さらに学校に通える日が増えていきました。
私が学校復帰にできたのは
- 親が不登校を責めない
- これまでと同じ態度で接してくれた
- 頑張るときに背中を押してくれた
おかげです。
↓不登校を乗り越えた親御さんは、まだたくさんいます!↓
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5. 体験者がアドバイス:不登校期間中の過ごし方
子どもが不登校になったら、毎日の過ごし方も気になりますよね。
ここでは筆者の経験をもとに、過ごし方についてお話しします。
不登校期間中の過ごし方
- 不登校期間を貴重な時間だと考える
- 少しだけでも外に出る
- 規則正しい生活サイクルを保つ
お子さんに限らず、あなたのメンタルを健全に保つためにも大切です。
順に見ていきましょう。
5-1. 不登校期間を貴重な時間だと考える
不登校期間は「学校に行けない期間」ではなく、「親子にとって貴重な時間」と考えてみてください。
学校に行かない分、ほかの人と比べて時間を多く持っています。
次のように、自分への理解を深められるのです。
- 自分のことを見つめ直す
- 好きなことを追求する
とくに、中学生なら思春期で自立の意思も芽生えるころ。
自分と向き合うことにより、次のメリットもあります。
- 家族間の関係が良くなる
- 将来の幅が広がる
反対に、不登校期間を「学校に通えていない」と思うと、「できないこと」に捉われがちに…。
暗い気分のまま考えても、将来がよくなる可能性は低いでしょう。
考え方1つで、不登校が「生きるうえでの大切なものが見えてくる期間」になるのです。
5-1-1. 中学生の不登校は「学校に戻る以外の道もある」
不登校の解決は、学校復帰のみとは限りません。
不登校・通っているに限らず、子どもたちの本当のゴールは「自立して生きる」です。
不登校や学校は自立への通過点。
長い目で子どもの将来を考えましょう。
ただし、学校に戻る以外の道を選ぶ以上は「やっぱり中学校に戻っておけばよかった」と思わないための覚悟と行動が、あなたとお子さんに必要です。
\ 復学・別の道を決める前に「不登校」を解決しましょう! /
5-2. 少しだけでも外に出る
不登校になると子どもは外出の機会が減るため、外に出る機会をつくってあげてください。
家で過ごすだけでは自分の内側にこもるため、負の感情が強くなりがちです。
- 社会から取り残される
- 自分はダメなんだ
筆者の場合、母親が時間があるときにあちこち連れて行ってくれました。
- 一緒にランチ
- お寺を散策
- いつもより遠くまで散歩
外出が難しければ、10分ほど家の近所を散歩するといいでしょう。
わずかな時間だけでも気分がすっきりしますよ。
5-3. 規則正しい生活サイクルを保つ
不登校の間も、規則正しい生活サイクルを保つようサポートしてあげてください。
生活リズムを守ることは、健康維持に加えて不登校の早い解決にもつながります。
ちなみに、多くの不登校児童が経験しがちな昼夜逆転。
メリットはあまりなく、デメリットとして身体・精神的にダメージを与えます。
- 疲れやすくなる
- 気分が落ち込みやすくなる
- 食欲の増減が激しくなる
ケガや病気と同じで、昼夜逆転の期間が長くなるほど、元の生活に戻すのは大変です。
すでにお子さんが昼夜逆転しているなら、デメリットを伝え、朝のうちに起きられる方法について話し合ってみましょう。
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6. まとめ
中学生の不登校の理由は、わからなくて当然です。
不登校の背景には、
- 学校生活
- 家庭環境
- 本人の思考や感情
が複雑に絡んでいます。
子ども本人が「理由はわからない」と言っている以上、問いただして理由を追求する必要はありません。
どうしても気になるなら、学校・家庭・本人の要素から目星をつけてください。
心当たりに気づいたら、解決策・対応策へとつなげましょう。
また、不登校は深刻に考えなくて大丈夫です。
不登校の時期に経験したことは、子どもの強みになります。
そのためにも、親子関係の見直しや第三者への相談など、できることに取り組んでみましょう。
早く行動することで、子どもが不登校を後悔するどころか「不登校だったから、今の自分があるよ」と言ってくれる可能性が高くなりますよ。
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