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「うちの子どもが自閉症なのは、親である私のせいなの?」
「自閉症や発達障害の子どもはどうして不登校になりやすいの?」
自閉症のお子さんが不登校になってしまうと、親御さんはこのような不安を抱えてしまうことがあります。
結論から申し上げると、自閉症は親のせいではありません。
また、自閉症や発達障害のお子さんが不登校になった場合も、不登校を解決し再登校を目指せるためご安心ください。
自閉症の原因や、自閉症のお子さんが不登校になりやすい理由、お子さんが不登校になったときに親御さんのできる対処方法をご紹介いたします。
【平均3週間で不登校解決プログラム】を展開する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおり。
記事を読むとわかること
- 自閉症の基礎知識
- 自閉症や発達障害の子どもが不登校になりやすい理由
- 自閉症や発達障害の子どもが不登校になってしまった時の支援
- 自閉症や発達障害の子どもが不登校になったときの過ごし方
親御さんが抱える不安を解消できれば幸いです。
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自閉症や発達障害と診断されたお子さんを再登校に導いてきた実績があります。
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1. 自閉症は親のせいではない!自閉症の基礎知識
自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder: ASD)は、「自閉症」「アスペルガー症候群」「特定不能の広汎性発達障害」の3つに分類されています。
- 自閉症:視線が合わない、会話ができない、表情が乏しいなどの対人コミュニケーションや発達の遅れが大きく見られる
- アスペルガー症候群:コミュニケーション能力は高いため会話はスムーズにできるものの、自分のこだわりが強く、共感性・想像力が足りない
- 特定不能の広汎性発達障害:自閉症やアスペルガー症候群の特性は見られるものの、基準値に達していない、いわゆるグレーゾーンと呼ばれる
自閉スペクトラム症の子どもにも、それぞれ種類があります。親御さんが子どもの特性をしっかりと理解することが大切です。
1-1.自閉スペクトラム症の2つの特徴
自閉スペクトラム症の子どもたちは、2つの特徴を持っています。
①社会的なコミュニケーションが苦手
自閉スペクトラム症の子どもたちに共通するのは、コミュニケーションが非常に苦手ということです。
- 会話はできても相手の気持ちに共感することが難しい
- 相手がどう思うか?相手がどんな気持ちで話しているか?を想像しにくい
- 非言語的コミュニケーション(目線、手振り)が分からない
このような特徴があるため、社会的なコミュニケーションを取ることが苦手です。
②限定的な反復行動
自閉スペクトラム症の子どもたちは、反復行動が得意です。むしろ、日常に変化があるとストレスになることがあります。
- 同じ会話・行動を繰り返す
- 日々過ごす習慣への強いこだわりがある
- 強い執着を見せることがある
- 思い込んだらそうと思ってしまう
自閉スペクトラム症の子どもたちは、コミュニケーションが苦手であることや、反復行動・強い執着などを見せてしまい、クラスで馴染めなくなることが多いです。
1-2. 自閉スペクトラム症の原因【育て方・母親父親のせいではない】
「うちの子どもが、どうしてもうどんをフォークで食べてしまう。給食でうどんが出たけれど、学校はお箸だったので癇癪を起してしまった。」
自閉スペクトラム症の子どもを持つ親御さんから、このようなお話しを伺ったことがあります。
お子さんは障害から、強い執着やこだわりを見せたり、習慣を変えることを嫌がったりする特性があります。
そのため、お子さんの中で「うどんはフォーク」と認識していると、それを修正することは非常に難しいです。
自閉スペクトラム症の原因は、まだはっきりと分かっていません。
「生まれつきの脳障害」が引き起こすことはわかっていますが、なぜその脳障害が起きるかは分かっていないのです。
ただ、はっきりとわかっていることは
- 自閉スペクトラム症になったのは育て方のせいではなく、生まれつき
- 子どもが強いこだわりを持っていて適応できないのも、育て方のせいではない
- 母親、父親に原因があるわけではない
ということです。
自閉症の子どもを持つ親御さんは、自分を責めてしまいがちですが、親御さんのせいではありません。
お子さんの個性だと捉えてお子さんとしっかり向き合っていきましょう。
1-3. 自閉症は「多因子遺伝疾患」|きょうだいともに自閉症になる確率は少し高くなる
自閉症は、遺伝的な要因で引き起こされていると研究で分かってきています。
ただし、血液型のように親からの影響を受けるわけではなく、様々な遺伝子の変化が重なって引き起こる「多因子遺伝疾患」です。
そのため、親が自閉症でも子どもが必ず自閉症になるわけではありません。
反対に家系に自閉症の人がいなくても、自閉症の子どもが生まれる可能性があります。
また、上の子が自閉症の場合は、そのきょうだいも自閉症になる可能性は少しだけ高くなります。
しかし、そのきょうだいが必ず自閉症になるというわけではありません。
1-4. 自閉症の男女比は4:1
自閉スペクトラム症の子どもは、男子に多いです。
男女比は4:1ですが、その原因もまだ解明されていません。
2. 自閉症や発達障害の子どもが不登校になりやすい理由
自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害の子どもは、不登校になりやすい傾向にあります。
ここでは、その理由について解説します。
2-1. 自閉症の子どもはコミュニケーションの問題が生じやすい
子どもたちの1日はほとんど学校で過ごしています。その学校で上手くコミュニティを作れていないと、楽しいと感じなくなってしまいます。
自閉症やアスペルガー症候群の子どもは、対人コミュニケーションを苦手としています。
- 相手の子に強い言葉で否定的な言葉を言ってしまう
- 友人からのアドバイスを、自分のこだわりの強さで無下にしてしまう
- 相手の話よりも自分の話ばかりしてしまう
このように、お子さんの持つ特性が、友人トラブルを招くこともあります。
そのためクラスに馴染めなかったり、友人ができなかったり、時にはいじめにあってしまうこともあります。
学校へのストレスも大きくなってしまい、不登校という選択をする子も多いです。
2-2. からかわれることで自己肯定感が下がる
子どもは、自分たちと違うことをしている子をからかう傾向にあります。
そのため、自閉症やアスペルガー症候群の子どもたちは、他の子どもと異なる特性があることから、学校でからかわれてしまう機会が多いかもしれません。
自分が行動を起こすたびに笑われたり、からかわれたりすると、自己肯定感がどんどん下がってしまいます。
自己肯定感が下がりきり心の元気がなくなってしまうと、学校へ行く気力もない状況です。
もちろん学校だけでなく幼稚園や保育園も行き渋るケースがあります。
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3. 自閉症・発達障害で不登校の子どもを持つ親ができる支援
自閉症や発達障害のお子さんが不登校になってしまった場合は、親御さんが行動しなければいけません。
学校は不登校の子どもを再登校させることに積極的ではありません。
だからこそ、親御さんが動く必要があります。
ここでは、不登校のお子さんに対し、親御さんができる支援について紹介します。
3-1. スダチなどの専門機関に相談する
自閉症・発達障害で不登校になってしまったお子さんのことを、親御さんだけで抱えずに、どうかスダチにご相談ください。
自閉症特有のこだわりの強さや、コミュニケーションを苦手とすることは、親御さんが一番感じているところでしょう。親御さんが一番悩んでいるかもしれません。
スダチでは、自閉症や発達障害のお子さんを再登校へ導いてきた実績があります。
中には親御さんが話しかけるだけで反抗的な態度をとったり、暴れたりするお子さんもいましたが、みなさん平均3週間で再登校に導いています。
スダチの支援では、その時のお子さんの状況に合わせた最適な声かけ方法や接し方を親御さんへ指導しています。
親御さんが日々フィードバックに基づき行動してくださることで、自閉症や発達障害のお子さんでも再登校が叶います。
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3-2. 正しい親子関係を築いて子どもの自己肯定感を育てる
お子さんは学校でからかわれたり、いじめられたりしたことで、自己肯定感が下がり切っている状態です。
自己肯定感が下がり切っていると「自分は何をやってもダメだ」と思い込んでしまって、学校へ行くことに挑戦すらできなくなってしまいます。
まずは、親御さんがお子さんの自己肯定感を育てるような声掛けをしていきましょう。
子どもの自己肯定感を育てるためには正しい親子関係を築く必要があります。
- 過保護、干渉せず適切な距離で関わる
- 放置せず子どものことに目を向ける
- 正しいことをしたらしっかりと褒める
- ダメなことはダメと毅然とした態度で教える
お子さんは、正しいことはたくさん褒めてくれて、ダメなことはダメだと教えてくれる親御さんに信頼を寄せ、自分のよき理解者だと分かってくれます。
そして自分の理解者であり、信頼できる親御さんからたくさん褒められることで、お子さんの自己肯定感が育ちます。
まずはお子さんと適切な距離を取り、正しい親子関係を築きましょう。
3-3. 子どもの特性を理解する
お子さんと正しい親子関係を築くためにも、自閉症や発達障害のお子さんの特性を理解することが大切です。
自閉症と一言でいってもたくさんの種類があります。こだわりを持つ部分やこだわりの強さ、また特性はお子さんそれぞれです。
「ダメなことをダメと教えようとしても癇癪を起こすためそれどころではない」というご状況の場合も多いことと存じます。
お子さんに何か教える際、お子さんにとって伝わりにくい方法で教えてしまうと、お子さんは「自分のこだわりを壊された」と癇癪を起こしてしまう場合があります。
そのため、お子さんの特性を理解したうえでお子さんに伝わりやすい方法で「ダメなことはダメ」だと教えていくことが大切です。
例えば、お子さんの特性によっては、耳で聞いた話はうまく理解ができない場合でも、絵や文字で視覚的に示されると理解しやすいこともあります。
また、日々の習慣にこだわりがある場合も、事前に先の予定を文字や絵を加えて説明し納得させることで、スケジュールの変更などを受け入れやすくなることも。
お子さんの特性に合わせた伝え方で教えてあげることで、お子さんは「こういう場合は、こうした方がいいんだ」「ルーティーンが崩れても大丈夫なんだ」とこだわりを乗り越えていくことができます。
そのため、病院などと連携しながらお子さんの特性を理解していくことも大切です。
また、お子さんの特性をさらに理解できれば、学校へ配慮してほしいことも伝えやすくなります。
「騒音に敏感だから端の席にして欲しい」などの配慮はしてもらえる可能性が高いです。お子さんが学校に通い続けられるような環境づくりも必要です。
4. 自閉症・発達障害の子どもが不登校になったときの家庭での過ごし方
自閉症や発達障害のお子さんが不登校になってしまった場合、家でどのように過ごさせればよいかについて解説していきます。
自閉症や発達障害のお子さんはコミュニケーションが苦手ですが、反復行動は得意なので勉強が好きな子は多いです。
お子さんの特性を活かして、学校復帰を目指しながら日々を過ごせるように心がけていきましょう。
4-1. 勉強は子どもの特性を活かして行う
自閉症や発達障害のお子さんは、「反復行動が得意」「集中力が高い」という特性を持っていることがあります。
新しいことをどんどん進めるよりも、ゆっくりでも同じことを繰り返しながら勉強することを得意としているので、そのような学習を取り入れていきましょう。
またある特定の分野に強い興味を示すお子さんもいます。
お子さんの興味がある分野をよく学べる環境を作り、お子さんの自己肯定感を育てることも意識してみてください。
自分のペースで進めることが好きな子が多いので、家庭教師などお子さんのペースに合わせられる学習方法がおすすめです。
そして、勉強をしたときにはしっかり褒めてあげましょう。
結果ではなく過程を褒めることが、お子さんの自己肯定感を育てることにつながります。
お子さんが高校生の場合には、自宅学習がメインとなる通信制高校を活用すると、スムーズに学習できることもあります。
通信制高校については次の記事でお話ししています。
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4-2. 生活リズムは整える
自閉症のお子さんは、習慣に強いこだわりがあります。
朝起きてからのルーティンなどを変えてしまうとかえってストレスになる可能性があるので、生活リズムを整えるようにしましょう。
また、学校へ行くのと同じ生活リズムを維持しておけば、学校復帰する際にもスムーズです。
4-3. 家の手伝いなど子どもができることを褒める
自閉症で不登校になったお子さんは、自己肯定感が下がり切っています。
まずは小さなことでも「お願い」をしてみて、実行してくれたらたくさん褒めるようにしましょう。
お子さんができる小さなことから、スモールステップで自己肯定感を育んでいくことが大切です。
4-4. 家や学校以外の居場所をつくる
自閉症や発達障害のお子さんが集まる集会が開かれていることがあります。
お子さんの障害に理解のある人たちが集まるので、お子さんにとって過ごしやすい環境かもしれません。
家や学校以外にも自分の居場所があると感じると、お子さんも安心するでしょう。
そういったところでコミュニケーションを取る練習をすることでお子さん自身「学校でも友だちとうまくやっていけるかも」と感じるようになり、学校復帰のきっかけにもなります。
5. 自閉症は親のせい?と不安を抱える親御さんからのよくある質問
ここでは、自閉症の子どもが不登校になってしまった時に、親御さんからよくいただく質問をまとめています。
親御さんの不安を少しでも取り除けたら幸いです。
5-1. 自閉症の原因って何?母親や父親の年齢によって生まれる確率は上がりますか?
自閉症の原因は、未だに解明できていません。
そのため、母親や父親の年齢によって生まれる確率が上がることはありません。
様々な遺伝子の変化によって起こってしまう「多因子遺伝疾患」の脳機能障害です。
5-2. 自閉症は遺伝しますか?
自閉症に遺伝的な要因があることは確認されています。
しかし、親から子どもに直接遺伝するものではありません。
そのため、「親が自閉症」「遠い親戚に自閉症がいる」からといって、必ず自閉症の子どもが生まれるわけではありません。
自閉症の子どもの40%が遺伝的要因によるものだと言われています。
つまり、親戚や家系に自閉症の子どもがいなくても生まれることがあるということです。
5-3. 自閉症児の確率は?
自閉症児は1000人に1人~2人の割合で生まれています。
確率的には、0.1~0.2%の確率で、自閉症児が生まれる可能性があります。
5-4. 自閉症の遺伝率は?
自閉症児の40%が、遺伝に関係しているようです。
ただし、親族や家計に自閉スペクトラム症の子どもがいるからといって、必ず遺伝するわけではありません。
5-5. 自閉症の親はおかしいと言われるのはなぜ?
自閉症は遺伝する可能性もあります。自閉症の子どもを持つ親にも自閉症の傾向があった場合には、周りの人とのコミュニケーションに困難を感じることがあり、「親がおかしい」と心ない言葉をかけられてしまうこともあります。
また、自閉症の子どもは、小学生くらいの子どもであっても2歳の子どものような癇癪を起こしてしまう場合もあります。
手をつけられず親御さんは子どもの癇癪がおさまるまで待つことしかできない場合もあるかもしれません。
そのようなときに、自閉症に対し知見のない人からは、「あんなに大きな子どもが言うことを聞いていないのに、親は注意をしなくておかしい」と言うような場合もあります。
お子さんが自閉症のとき、親御さんが悪いことやおかしいことなど一つもありません。
お子さんの特性を理解し、そしてお子さんに伝わりやすい方法で愛情を注いだり、躾をしていくことで、お子さんも不登校や強いこだわりを乗り越えていけます。
6. まとめ
今回は、自閉スペクトラム症の子どもが不登校になってしまう原因について解説しました。
自閉症は未だに原因が分かっていない、生まれつき障害です。
親のせいではありませんので、
「私のせいで子どもが自閉症になったのかな?」
「私の育て方のせいで自閉症の子どもが不登校になってしまったのかな?」
と考えて、自分自身を追い込まないでください。
大切なのは、障害のあるお子さんとどうやって過ごしていくかです。
お子さんの特性を理解した上で、お子さんが学校に通えるように一緒に努力していきませんか?
正しい親子関係を築き、お子さんに最適な方法で愛情を伝えていくとお子さんの学校復帰は叶います。スダチでは、不登校のお子さんを平均3週間で再登校に導いています。
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