この記事の結論
2019年に文部科学省から通知された条件を満たせば、不登校のお子さんも校長判断で「出席扱い」になります。
フリースクール・オンライン学習・保健室登校など、選択肢は広がりました。一方で、出席扱いと内申点は別の話です。授業もテストも受けていない以上、評価はつかず、進路選択の幅は狭まります。
本記事では、この見落とされがちな「内申点の壁」と、進路を狭めないために今できる選択を解説します。
「不登校でも出席扱いになる制度がある」そう聞いて、ホッと一息ついた親御さんも多いのではないでしょうか。
ただ進路を考え始める時期になって、ある事実に直面してしまうご家庭がたくさんあります。出席扱いと内申点はまったく別物だからです。
安心していた時間が長いほど、進路の選択肢が狭まっていることに気づくのが遅れます。
スダチは、これまで親御さんからこんなご相談を何度も受けてきました。
「出席扱いになっているのに、なぜ高校が選べないんですか?」この問いに正直に向き合う必要があるのが、不登校支援の難しいところです。
この記事を読んでわかること
- 2019年文科省通知|フリースクール・オンライン学習でも出席扱いになる条件
- 見落とされがちな「出席扱い」と「内申点」の決定的な違い
- 保健室登校・校門タッチ・ドライブスルー登校という現代の選択肢
- 「段階を踏む」アプローチが教室復帰を遠ざける可能性
- 通信制・定時制を選んだ後に待っている進路と就職の現実
目次
2019年文科省通知|不登校でも「出席扱い」になる2つの条件
まずは制度の中身を整理しましょう。
条件①|学校外で適切な指導を受けていること
公的機関(教育支援センターなど)やフリースクールなど、学校外で指導を受けている場合、校長判断で出席扱いになります。施設の指導内容が適切かどうかは、校長がチェックして許可を出します。
条件②|自宅でオンライン学習をしていること
自宅でオンライン学習を行っていて、定期的に指導員が訪問するなどの対面指導も受けている場合、校長判断で出席扱いになります。
近年は「出席扱い」の対象が広がっている
保健室登校・教育支援センター・適応指導教室・校門タッチ登校・ドライブスルー登校など、出席扱いの選択肢は近年広がっています。
お子さんの状態に合わせて選べる柔軟さが整いつつあるが現状です。
スダチご利用者の声
息子はフリースクールに通って「出席扱い」をもらっていましたが、高校受験を意識した時に内申点が0だと知って愕然としました。安心していた時間が長かった分、進路の選択肢が狭まったことに気づくのが遅れました。
中学3年生・男の子の保護者 ▶ 直筆アンケートを見る
見落とされがちな「出席扱い」と「内申点」の違い
ここが本記事で最もお伝えしたい部分です。
出席扱いになったからと言って、内申点がつくわけではないため注意しましょう。
出席扱いになっても、内申点はつかない
フリースクールに毎日通って出席扱いになっていても、内申点は0に近い状態になります。
理由はシンプルで、学校のテストを受けていない・提出物を出していない・授業を受けていないため、評価する材料が学校側に存在しないからです。
通知表は「出席日数だけ」が記載される
通知表を見ると、出席日数の欄は埋まっているけれど、各教科の評価欄は空欄や最低評価になっているケースが多くなります。
公立高校進学では内申点が重要
中学から高校に進学する際には、公立高校では内申点と出席日数の両方が重視されます。
つまり内申点が0に近い状態だと、選べる公立高校はほぼなくなります。高額な学費を支払って私立高校に進学するしか方法がないと、ご家庭も困ってしまうのではないでしょうか。
結果として「通信制・定時制」が中心になる
私立高校でも内申点を見るところが多く、完全に学力試験だけで決まる学校は限定的です。
結果として、不登校のお子さんが選べるのは通信制・定時制が中心になりやすいのが現実です。
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「段階を踏む」アプローチが教室復帰を遠ざけることもある
「いきなり教室は厳しいから、まずは保健室登校から」
親御さんも先生も、お子さんを思って提案する選択肢です。
保健室登校から教室復帰への壁
保健室に行けたお子さんが次に直面するのは、「保健室から教室へ」のもう一つの壁です。
一度居場所として定着すると、そこから動くハードルが想像以上に高くなります。
不登校の子は元々教室で学んでいた
考えてみれば、不登校になる前のお子さんは教室で学んでいました。
本来の自分の席に戻る方が、新しい場所(保健室や別室)に行くより自然なはずです。
選択肢が増えると迷う「選択のパラドクス」
「教室と保健室、どっちにする?」と選択肢を増やすほど、お子さんは迷います。心理学でいう「選択のパラドクス」選択肢が多いほど決められなくなり、結局ハードルの低い方を選ぶのが人間の性質です。
悩みができると足どりが重くなり、行動が遅くなります。
つまり「復学までの時間がどんどん長引いてしまう」のです。
スダチは「教室復帰を最初から目指す」
スダチは、お子さんの力を信じて「朝から教室に行ける」を最初から目標にします。
これは厳しさではなく、子どもの可能性を狭めないための判断です。
スダチご利用者の声
「保健室登校でも出席扱いになる」と先生から提案されて受け入れていましたが、結局教室には戻れないままでした。スダチで「段階を踏むほど戻りづらくなる」と教わって、思い切って教室復帰を目標に切り替えたのが転機でした。
高校1年生・男の子の保護者 ▶ 直筆アンケートを見る
通信制・定時制を選んだ後に待っている進路の現実
「通信制があるから大丈夫」「定時制でも卒業できる」
この言葉は事実です。ただしその先のことも同時に考えておく必要があります。通う学校によって進路や就職先に大きな変化が出ることを忘れてはいけません。
大学進学・就職での選択肢の差
通信制・定時制を卒業しても、全日制を卒業した場合と比べて大学進学・就職での選択肢に差が出ることがあります。
企業側がシビアに評価する場面もあるのが現実です。
「学校に行かなくてもいいよ」の優しさが届かない時
中学までは「ゆっくりでいいよ」と寄り添ってもらえても、社会に出る段階では事情が変わります。
「ずっと学校に行かなかった子」と「毎日通った子」のどちらを採用するかと聞かれれば、企業の答えはシビアになります。
今厳しいことを伝えることも、未来の優しさになる
「なんでもいいよ、大丈夫だよ」と言い続けるのは、短期的にはお子さんを楽にします。
ただ、将来の選択肢を狭めない視点で見ると、現実を一緒に考えていく姿勢の方が長期的な優しさかもしれません。
スダチご利用者の声
息子は通信制高校を選びましたが、就職活動の段階で「全日制じゃないのは…」と何度も評価が下がる場面に出会いました。学生時代に選んだ道が、その後の道筋にここまで影響するとは思っていませんでした。
高校2年生・男の子の保護者 ▶ 直筆アンケートを見る
スダチが大切にしている「進路を狭めない」関わり
子ども時代の1日1日は、お子さんの人生にとって取り戻せない時間です。
だからスダチは、お子さんの可能性を狭めない選択肢を一緒に作ることを大切にしています。
家庭からの関わりで再登校を目指す
スダチでは、これまで1,900名以上の親御さんと毎日LINEで伴走してきました。そのご家庭の平均で、22.6日でお子さんが再登校に至っています。
「家庭の関わり方」を変えていくことが、進路を狭めない選択につながります。
「出席扱い」を否定するわけではない
出席扱いの制度は、不登校のお子さんの居場所を守る大切な仕組みです。
スダチも否定はしません。ただそれだけで終わらせない選択肢を、ご家族と一緒に考えていきたいと思っています。
「サポーターと一緒に考える」が支えになる
「うちの子の進路、本当にこのままで大丈夫だろうか」
そんな夜の不安に、スダチのサポーターが毎日メールで応えていきます。
ご家庭とお子さんに合ったサポートを、復学支援の専門家から毎日受け取ることができるのがスダチの強みです。
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よくある質問
不登校と出席扱い・内申点について、親御さんからよくいただく質問にお答えします。
フリースクールに毎日通えば、全日制高校に行けますか?
出席扱いになっても、内申点はつきにくいのが現実です。
公立全日制への進学は厳しいケースが多く、進路選択は通信制・定時制が中心になりやすい状況です。
「出席日数0」でも行ける高校はありますか?
通信制・定時制など、出席日数を問わない高校はあります。
ただし、私立全日制でも面談で不登校経験を問われることが多く、選択肢が限定される傾向は否めません。
保健室登校から教室復帰した子もいるのですか?
もちろんいます。ただスダチでは「最初から教室復帰を目指す」方が、お子さんにとって自然で楽な道筋になると考えています。
段階を増やすほど、それぞれの段階で新しい壁が生まれるためです。
まとめ|「出席扱い」で安心せず、進路まで見通す
不登校でも出席扱いになる制度は、お子さんを守る大切な仕組みです。
ただ出席扱いと内申点は別物であり、進路選択の幅は変わらず狭まります。
「ゆっくりでいいよ」という優しさが、長期的にお子さんの選択肢を狭めないよう、今から進路まで見通した関わり方を一緒に考えていきましょう。
スダチでは、これまで1,900名以上の親御さんと向き合ってきました。
あなたのお子さんに合った道筋を、初回の相談でお伝えします。



