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サポーターのホンネ日記

スダチ 不登校サポーターのホンネ日記 #4 第四章  再び訪れる困難

2025.03.04

こんにちは、スダチの不登校支援サポーターです!

今回は、前回の「第三章  大きなチャンス到来!」の続きからお話ししていきます。

第一章第二章をご覧になりたい方はこちら!

【前回までのあらすじ】

親子関係が改善されるにつれ、かのんちゃんの言動にも小さな変化が見え始めてきました。

特に、学校の話題を自ら出すようになったことから、サポーターは「登校刺激」を試みるタイミングと判断。

親御さんには「期待しすぎず、判断を委ねる」ことを意識してもらい、慎重に声をかけてもらいました。

その結果、最終的にかのんちゃんは「行きたいと思えたことがすごい」と自信を持ち、ついに夏休み前に再登校を果たしました!

大きな一歩を踏み出したかのんちゃん。このまま継続登校はできるのか…?

今回は、「再び訪れる困難」についてお話していきます。

▼家族構成

家族構成

・母

30代後半の専業主婦。

・父

30代後半、シフト制で勤務している会社員。

仕事で忙しい中、ほぼすべての面談に同席している。

・長女:かのんちゃん

公立の小学校へ通う小学5年生。

・次女

小学2年生。かのんちゃんと喧嘩も多いが仲良し。

▼サポート開始時のお子さん

サポート開始時のお子さん

地元の公立小学校に通う小学5年生。

進級後、行き渋りが増え5月末の登校を最後に不登校になる。

かのんちゃんは、活発で友達も多いタイプのお子さんで、学校を休んでも放課後には近所の友達とよく遊んでいた。

苦手な授業や先生はあったかもしれないが、学校での表面的な問題は特に見られなかったものの、家庭内での暴言は激化。

特に、お母さんへ強い怒りを抱え、思い通りに物事が進まなければ、お母さんを傷つけるような言葉を多く浴びせていた。

背景には、不安感の強さや安全基地の感覚の低さが影響していた。

▼サポート開始直後の親御さんの様子

サポート開始直後の親御さんの様子

・無料相談前は、スクールカウンセラーや小児カウンセリングに親御さんのみ相談していたが、お父様がスダチの不登校に対する考え方に共感してくださり相談に申し込んでくださった。

(初回相談から最終回まで、ほぼ全ての面談にご両親そろって参加された。)

・お二人ともお子さんへの対応に悩まれ、特にお母様は度重なる暴言に参ってしまっている状態だった。

・お子さんへ愛情を伝えたいのにその伝え方が分からず、常に自分の対応が正しいのか不安が強かった。

注意

※実際のサポートを元にしていますが、人物名など個人を特定できる情報は仮で設定しております。

※記載している内容はあくまでもサポートの一部でございます。

第四章 再び訪れる困難

継続登校までの壁

1学期に、勇気ある挑戦を見せてくれたかのんちゃん。

夏休み中は、お母さんや妹さんと衝突することもありましたが、親御さんとの家族団らんの時間を満喫することができました。

 

さて、次の山場は【夏休み明け2学期からの登校】です。

1学期に再登校できたし、そのまますんなりいけるのでは?

はじめ行き渋りが見られたとしても、数日たてばいけるようになるのでは?

そのように思れる方も多いかもしれませんが、実際はそれほど簡単ではありません。

夏休み明け、それはそれは巨大な【恒常性】がやってくるのです。

恒常性とは、人間誰しもが生まれながらにして備えている、現状維持しようとする力のことです。

 

新しいことや、今まで経験したことが無いことに挑戦しようとすると脳が「そんなことをするな!」と不安を煽り、その行動をさせないよう働きかけるのです。

 

一度登校出来たお子さんでも、夏休みという長い休息期間を挟むと、再登校しようとした際に、「今のままでいいじゃないか」と必ず邪魔をしてくるのです。

 

かのんちゃんも2学期初日と2日目は、登校できたものの、3日目から再び登校することが難しくなりました。

藤川さんには、恒常性がかのんちゃんの挑戦しようとする気持ちにブレーキをかけていること、ただ、挑戦し続ければ必ず乗り越えられることを伝えてもらい、一緒に具体的な対策も考えてもらいました。

しかし、それでも、かのんちゃんはなかなか登校することができませんでした。

はじめは応じてくれていた話し合いも、徐々に嫌がるようになり、藤川さんも「どうすればいいか分からない」と、八方ふさがりの状態に。

面談で直接話をしたときにも、「もう我が家は再登校させることが無理なんだなって半ば諦めています。」と率直な気持ちを教えてくれました。

ただ、長年サポーターをしてきた経験から、かのんちゃんの再登校までの道のりはもう終盤!

きっと些細なきっかけや一押しがあれば再登校できるという確信がありました。

 

不安の対策も十分してきました、

共感的な声かけ、褒めの声掛けもよくしていただいています、それではなぜ登校できないのだろう....と考えを巡らせます。

サポーターはこういったあと1つのきっかけで登校できそう、けれどそれがかなわないときに必ず5つの条件を見返します。

 

<自ら再登校するための5つの条件>

①子どもの自己肯定感を高める

②正しい生活習慣に戻す

③正しい親子関係を築く

④考える時間を与える

⑤マインドセットを変える

 

藤川家に足りないのは一体どこだろう.....

1つずつ確認したとき、私が目を付けたのは「④考える時間」でした。

 

もともと藤川さんは専業主婦でご在宅の時間が長かったのですが、かのんちゃんに「考える時間」を確保してもらうために、意図的に「働いているふり」をし、学校のある時間は外出をよくされていました。

 

ところが、ある日面談で話をしていると、お父さんはシフト勤務のため、週替わりで昼まで在宅されていることに気が付きました。

夜勤に向けてお父さんは寝ていることが多いけれど、かのんちゃんにしてみると、一人で家にいる時間はお手伝いなど充実した時間を過ごしており、

何よりお父さんがいるという安心感から、わざわざつらい思いをして学校へ行かなくとも、ほっとできる家にずっといたいという思いが強くなっていたようです。

確かに「家にいるのが安全で安心」という言葉がかのんちゃんからは出ていました。

この「家にいるのが安全で安心」という言葉がでること自体は大変素晴らしいことだと受け止めました。

 

なぜなら、子どもたちは、何か困難に直面したとしても、「お母さん、お父さんならいつでも自分を受け入れてくれる」と心から安心することで、安心して難しいチャレンジを続けることができるからです。

 

かのんちゃんにとって家庭が安心できる場であり、お父さんやお母さんとの情緒的なつながりが精神的な支えになっていることは非常にいい変化だと安心しました。

 

ただ、「家が安全で安心するから学校にいけない」という言葉からは、”最後に背中を押してほしい”というかのんちゃんからのメッセージのようにも聞こえました。

 

親御さんたちも、もちろん家で楽しく安心して過ごしてほしいという気持ちはあるけれど、それ以上に登校して欲しいという気持ちが強くありました。

 

そこで、家が安全で安心できる環境だと認知できているからこそ、本来親御さんと一緒に過ごすことができない時間は少しずつ離れてもらうことで、「安心して挑戦してきなさい」というメッセージを送ることにしました。

 

親御さんたちもできることはなんでもしてみたいとの思いがあり、今後ずっとではなくていいので、登校が安定するまでの期間、午前中はご両親ともに外出してもらうことで、本当の意味で「考える時間」を確保することをお伝えしました。

ほどなくして、3日後にはお友達からの後押しもあり、かのんちゃんは登校することができました!

その後、かのんちゃんは1日欠席したのみで、継続的に学校へ通うようになりました。

 

もちろん再登校できるようになったらすべての不安がなくなり、その後安泰かというとそのようなことはありません。

 

実際、かのんちゃんも、

「全校集会が嫌だ」

「委員会があるから今日は行きたくない」

「異学年交流が不安」など様々な不安を口にしていました。

また、親子関係においても、親御さんに対するきつい言葉が全てなくなったかというとそのようなこともありません。

日々、悩みながら対応されているというご報告もいただいています。

 

ただ、これまで時間をかけ築き上げた盤石な親子関係があるからこそ、私はそこまで心配はしていませんでした。

何より、かのんちゃんは自然と不安なことをお母さんに話せるようになっていました。

 

藤川さんはいつも共感的に話を聞き、質問を重ね、かのんちゃんの考えを深めてくれました。

 

そして、最後には「かのんが成長していく姿をみれて嬉しい」と必ず褒めて話を終えてくれます。

 

そのような会話を繰り返すことができているなら、きっと自然と自己肯定感は高まっていくだろうと感じました。

 

特にサポート終盤は、私からアドバイスすることがないほど、藤川さんの声掛けのスキルが向上していました。

 

そこに、感情的に怒ってしまうお母さんの姿はもうありません。

 

このような素晴らしい親子関係を築けた藤川家なら、この先困難なことや、苦しいことがあっても、きっと協力しながら乗り越えていけるだろうと感じた瞬間でした!

 

スダチのサポートが終了した後も、ご夫婦で力を合わせながら、いつまでも良好な親子関係を築いていってほしい、そう願わずにはいられません。

 

▼今回の親御さんへのアンケート結果

スダチのサービスを受けようか迷っている人、これからスダチのサービスを受けようと考えている人に対してメッセージをお願いします。 スダチにサポートして頂き、心からよかったと思っています。約4ヶ月サポートして頂きました。親だけでは再登校させる事は出来なかっただろうなと改めて思っています。ルール決めから始まり、たくさんの的確なアドバイスがあり、今こうして再登校できています。ですが、本気で自分も変わろう!子供を再登校させたい!と強く思っていないと難しいと思います。思うように進まなかったり、子供からの反発もあり、たくさん泣きました。辛いなと思う日ももちろんありましたが、今元気に登校している姿を見れて幸せです。スダチのサポートのおかげだと思っています。
当サービスを利用してよかったと思いますか?

1=非常に不満
2=不満
3=普通
4=よかった
5=非常によかった

5.非常によかった
その理由を教えてください。 再登校が出来た上に子供に笑顔や元気が戻った。そして親の対応に問題があったと気づかせてくれた。
身近な人が不登校で悩んでいた場合、当サービスをおすすめしたいと思いますか?

1=おすすめできない
2=あまりおすすめできない
3=普通
4=少しおすすめしたい
5=おすすめしたい

4.少しおすすめしたい
その理由をお答えください。 スダチを信じ、本気になれば、不登校が解決できる可能性があるので。
当サービスを利用してよかった点を教えてください。 本人が前向きになりました。
担当者への満足度を教えてください。

1=非常に不満
2=不満
3=普通
4=良かった
5=非常によかった

5.非常によかった
その理由を教えてください。 的確なアドバイスだったと思います。子供の性格を分析してくださったり、過去の話を覚えていて下さったり、メールからでも優しい口調や丁寧にアドバイスを頂けたので、安心感がありました。何時も同じ事の繰り返しで、うまくいかず対応に困りましたが、その都度何度も丁寧にアドバイスをくれました。zoomの時は、明るい声でこちらまで元気が出ました。稲舟さんが担当してくださり、本当によかったです。ありがとうございました。
サービスを利用する前後でお子さんの気持ちや態度に変化はありましたか? よくなった
どのような変化があったか教えてください。 前向きになり、明るくなった。早寝早起きができるようになった。まだ少し反発や苛立ちがあるが、マシにはなっている。
お子さんの学校へ通う姿勢に変化はありましたか? 前向きになった
サポートを受ける前後で親子関係に変化はありましたか? よくなった
サポート前後でご両親の仲に変化はありましたか? 変わらない
サポートの前後で生活リズムに変化はありましたか? よくなった
サポートの前後でお子さんをほめる回数に変化はありましたか? 増えた
サポートの前後でお子さんのマインドセットに変化はありましたか? 変わらない
サポートの前後で、お子さんの勉強へ向かう姿勢に変化はありましたか? 変わらない
サービスを利用する前後で親御さんの気持ちや態度に変化はありましたか? よくなった
どのような変化があったか教えてください。 誉める事の大事さがわかりました。感情的になってはいけないと言う事も勉強になりました。ただ、不登校になり、親が変われば子供は変わる!との事で、自分のせいで不登校にさせてしまったんだと言う思いが強くなり、気持ちがしんどくなる時もありました。

 

次回は#5 第一章「すれ違う親子関係、再登校までの壁」をお届けします。(次回2025年3月7日(金)の21:00に公開予定です)

※サポーター日記は、毎週火曜日/金曜日に更新しています!(場合によって、内容の変更もあります)

 

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  • この記事を監修した人
スダチ広報担当

小川涼太郎

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

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