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サポーターのホンネ日記

スダチ 不登校サポーターのホンネ日記 #5 第一章  すれ違う親子関係、再登校までの壁

2025.03.07

はじめに

こんにちは、スダチの不登校支援サポーターです! 

今回は中学1年生の娘さんの不登校について相談を受けました。

娘さん、みさきちゃんは中学1年生の女の子。 

入学直後から学校が合わないと感じ、次第に登校が困難になっていきました。

そんな悩みが重なる中、家庭では親御さんとの衝突が増え、デジタル機器の使用時間も長くなっていました。

齊藤さんのご家庭では、お母さんが主に対応をされていますが、共感よりもアドバイスをしがちな傾向があり、 親子間の会話がすれ違うことが多くありました。

今回の課題は、

  • お母さんが毅然とした態度でルールを徹底できるか
  • みさきちゃんが「やるべきこと」と向き合い、自ら行動できるようになるか

これらの課題を克服し、実際にみさきちゃんが自ら学校に通いはじめるまでの物語です。

サポートは5月末からスタートし、33日間にわたる取り組みとなりました。

▼家族構成

家族構成

・母

40代前半の専業主婦。

・父

40代後半、会社員。

仕事の合間や帰宅後にみさきちゃんと話す時間を積極的に設けている。

・長女:みさきちゃん

中学1年生。
感情の起伏が激しく、反発することも多いが、自分の考えを強く持っており、納得しないと行動に移しづらい性格。

・長男

中学3年生で、みさきちゃんとは一定の距離を置きつつも関わることもある。
みさきちゃんが家庭内でルールを守らないことに対し、不満を抱えている。

▼サポート開始時のお子さん

サポート開始時のお子さん

ルール説明には不服そうな態度を取り、「いつ終わるのか?」と質問。

登校についての話題になるとシャットアウトし、携帯の使用制限には強い不満を示し、追試の話をされると荒れて自室にこもる。

朝は不機嫌だが、布団をたたむ・洗濯物を取り込むなどの習慣はあり、家事を手伝うと誇らしげな様子も。

転校を希望する一方、高校や大学進学の展望も語る。

▼サポート開始直後の親御さんの様子

サポート開始直後の親御さんの様子

サポート開始前、親御さんはみさきちゃんの生活習慣や学校への適応に強い不安を抱えていた。

・みさきちゃんの登校意欲の低さや、家庭内でのルールが守られない状況が続く中、どう対応すべきか悩んでいた。

・話し合いを試みても反発され、効果的な方法が見つからず、親子の関係がぎくしゃくする場面もあった。

・特にお母さんは日々の対応に疲弊しつつも、何とか前向きな変化を促そうと模索していた。

注意

※実際のサポートを元にしていますが、人物名など個人を特定できる情報は仮で設定しております。

※記載している内容はあくまでもサポートの一部でございます。

第1章 すれ違う親子関係、再登校までの壁

サポートの始まり〜ルール発表の日〜

サポートが始まる日、齊藤さんご夫婦はしっかりと話し合い、転校の話には触れずにルールを伝えることを決めました。

ルールの説明を始めると、みさきちゃんは最初こそお母さんと目を合わせていましたが、話が進むにつれ、不服そうに目をそらしてしまいました。

「そのルールはいつ終わるの? 週末も適用?」

そう質問するみさきちゃんに、お母さんは「やるべきことができるようになれば」とシンプルに伝えます。

すると、それ以上の質問はなく、みさきちゃんはそのままお風呂へ向かいました。

転校や登校の話題に触れないことで、大きな反発は起きませんでしたが、みさきちゃんの心の中では「これはどういうこと?」と疑問が渦巻いていたのかもしれません。

その夜、みさきちゃんは新しくできた自分の個室ではなく、お母さんと同じ部屋で寝ることを選びました。

「ひとりで寝る」と言いつつも、実際にそうするにはまだ気持ちが整っていなかったのかもしれません...。

 

翌朝、6時半に声をかけると、みさきちゃんは不機嫌そのもの。

しかし、警報が出て学校が休校になり、家族全員が在宅になると、少し落ち着いていました。

「この動画面白いよ。これも6月からはできないのかぁ」

そう話しながら、お母さんは、みさきちゃんがスマホを手放せなくなってしまっていることに不安を覚えたようです。

また、「お母さんもお母さんのすべきことをしてね」と言い残し、「私は今日はゴロゴロする」と布団に潜ってしまいました。

みさきちゃんにとって、“やるべきこと” とは何なのか?

まだ整理がついていない様子でした。

その日の夜、学校から追試の案内が届きます。

「これは行かなきゃいけないの?」と尋ねるみさきちゃん。

「この科目は遅刻で受けられなかったよね」と伝えると、荒れて自室にこもってしまいました。

この頃のみさきちゃんにとって、学校の話題はまだ受け入れ難いものでした。

お母さん自身も、不安と戸惑いを抱えながら、毅然とした態度をとることを意識されていました。

 

みさきちゃんは、少しずつですが自分のペースで変わろうとしていました。

最初は朝起きるのも辛そうで、布団をたたみながら押し入れの中で寝てしまったこともありましたが、日中は少しずつ行動が変わり始めました。

成長の兆し】

・洗濯物を畳んだ後、翌日の自分の服を用意するように

・お菓子作りでフライパンを鍋に変える工夫をする

・生協の荷物を母が片付けるやり方を覚えて、自分で片付ける

最初は「学校に行かないから余裕があるんだよ」と強がっていましたが、少しずつ自分でできることが増えていきました。

また、週末の追試についても、最初は「行かない」と言っていたものの、ボードゲームをした後のリラックスした時間に話すと、「授業には出ないけど追試は受ける」と気持ちが変化していました。

みさきちゃんは「中学はできたら転校、高校は別の学校に行って、就職のために大学には行きたい」と将来について話してくれました。

まだ漠然とした希望かもしれませんが、未来を考えられるようになったのは、大きな一歩です。

 

みさきちゃんが時折見せる反発や暴言に、齊藤さん自身も揺れることが多くあったと思います。

特に、帰宅時間を守れなかった際の対応では、「0か100じゃないんだから、次に守れたらいいじゃん」と声をかけると、みさきちゃんからお母さんに向けて「うっせー、ゴリラ」という暴言が飛び出しました。

こうした時、冷静に毅然と対応するのは簡単ではありません。

ですが、翌日になって「反省させる → 次からどうするか言葉にさせる → 褒める」という対応をすることで、少しずつみさきちゃんも自分の言動を振り返るようになってきました。

また、朝起きられないみさきちゃんに対して、「お母さんも朝昼は食べない」と実践してみると、「あっそー、私はモリモリ食べるから平気」と素っ気ない反応をされてしまいました。

ですが、“何かいつもと違う” という空気感を伝えていくことで、みさきちゃんの意識にも変化が生まれていくかもしれません。

少しずつですが、頑張っていきましょう..!

〈実際のメールのやりとり〉

 

この数週間で、みさきちゃんには小さな変化がたくさん生まれました。

まだ学校には行けていませんが、生活の中で 「自分で考えて行動する」 ということが増えてきています。

ルール発表の時、みさきちゃんは「そのルールはいつ終わるの?」と聞いていましたが、今は、その答えを探している最中なのかもしれません。

少しずつ、自分なりの答えを見つけながら歩き出したみさきちゃん、このまま再登校なるか・・・?

次回は第二章「みさきちゃんの新たな挑戦 〜登校への一歩〜」をお届けします。(次回2025年3月11日(火)の19:00に公開予定です)

 

※サポーター日記は、毎週火曜日/金曜日に更新しています!(場合によって、内容の変更もあります)

 

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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

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