この記事を読むのに必要な時間は約 68 分です。
「発達障害の子どもが不登校になってしまった」
「子どもにはどう接すればいい?解決することはできるのだろうか?」
発達障害のお子さんは、周囲のお子さんと異なる個性が見られるため、学校生活になじむことができず、不登校になってしまうことがあります。
ただそれはお子さんの大切な個性であり、だれにでもそれぞれの性格や得意・不得意があるものです。
お子さんに何か特性があっても、不登校は解決できるためご安心ください。
この記事では、発達障害のお子さんが不登校になったときの対応方法や、学校で問題を抱えやすい理由などを解説しています。
【不登校解決プログラム】を展開する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。
記事を読むとわかること
スダチでは、発達障害の特性がきっかけとなり、不登校となったお子さんを再登校に導く支援を提供しています。2024年6月時点で1,000名以上のお子さんを主体的な学校復帰に導いています。
また、平均3週間で不登校を解決に導いているのも、スダチの強みです。
支援では親御さんからお子さんの様子を毎日ヒアリングさせていただき、その時々のお子さんに合わせた声かけ・接し方をアドバイスしています。
お子さんにとって信頼できる親御さんをとおして毎日支援が提供されるため、お子さんの様子が日々変化し、発達障害の特性が和らいでいったケースも多いです。
なにからどのように解決すればいいのかわからないときには、一度スダチへご相談ください。お子さんの現状や特性をヒアリングさせていただき、解決に向けてやるべきことをアドバイスいたします。
お子さんの不登校、実はご家庭のタイプによって対応方法が変わるってご存じですか?
スダチでは、これまで 1,000名以上の親御さんとお子さんをサポートする中で、不登校に陥りやすいご家庭の特徴を分析し、4つのタイプに分類する診断を作成しました!
今ならLINE登録で無料診断が受けられます!
お子さんに合った対応方法を知る第一歩として、ぜひお試しください。
※上記ボタンから登録できない方はこちら
1. 発達障害がきっかけで不登校になった子どもとの過ごし方
「学校へ行きたくない」と言い出し、不登校が続いているとき「いま、どのように過ごすのがベストなのだろう」と悩まれるかもしれません。
まずは、ご家庭で過ごすときのポイントを解説します。
1-1. つらい気持ちを受け入れて認めてあげる
お子さんは、今まで学校でつらい経験をしながらも、頑張って通っていました。そして、ストレスや気持ちが限界に達してしまい、「学校へ行きたくない」と言い出しています。
お子さん自身、「本当は行かないといけないのはわかっている」という気持ちと葛藤しながら、親御さんへSOSを伝えています。
そのため、お子さんが抱えていたつらい気持ちや、頑張ってきた姿を、受け入れて認めてあげることが大切です。
「今までつらいことがあっても頑張っていたんだよね」
と言葉に表して共感してあげましょう。
自分のつらい気持ちを認めてくれて、受け入れてくれる親がいるとわかると、安心します。
学校復帰に向けて、前へ進むための気持ちの土台ができあがるでしょう。
1-2. 話す機関や目を向ける機会をつくる
家庭ではお子さんが抱えていた困りごとや悩みを話しやすいよう、対話の機会を設けることも大切です。ただ、なかなか話してくれないことの方が多いかもしれません。
その場合は、お子さんの行動に目を向けるよう意識してみましょう。
結果ではなく、子どもの行動にいつも目を向けるようにして、過程や子どもが考えて行動したことをほめてあげたりすることが大切です。
お子さんは「親がいつも見ていてくれている」と実感し、親御さんをさらに信頼するようになります。
また行動を見ることで、お子さんが今抱えている困りごとを探れるかもしれません。
1-3. 規則正しい生活リズムを心がける
一時的にご家庭で過ごすときには学校に通っていたときと同じ生活リズムにすることが大切です。
生活リズムが崩れ、夜遅くまで起きていると、朝起きることができなくなります。その習慣が確立してしまうと、いざ学校へ戻るときに朝起きれない問題に直面します。
再登校に向けたハードルが増えてしまうため、ご家庭で過ごすときも生活リズムを整えましょう。
2. 発達障害の子どもが不登校となる原因|3つの特性別
発達障害のお子さんが「学校へ行きたくない」といいだすきっかけとなるトラブルや、サポート方法を解説します。
以下、3つの種類別に解説するため、参考にしてください。
- ASD:自閉スペクトラム症
- ADHD:注意欠如・多動症
- LD:学習障害
発達障害は単独で抱えていることもあれば、2つ3つと複数を抱えている場合もあります。
また、同じ診断名でも特徴や特性は子ども1人ひとりによって異なります。
2-1. ASD:自閉スペクトラム症
ASD:自閉スペクトラム症は、自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群の総称です。
次2つの特徴があり、とくに意思疎通がスムーズに進みません。
コミュニケーションでは、3つの「困った」が見られます。
こだわりでは、次の4つが見られます。
コミュニケーション能力の低さ、興味や行動への強いこだわりを持っているのが、ASD:自閉スペクトラム症です。
2-1-1. ASD:自閉スペクトラム症の子どもが学校で抱えるトラブル
ASD:自閉スペクトラム症の子どもは、人の気持ちをくみ取るのが苦手。
対人関係をうまく築けないため友だちに恵まれにくく、場合によってはいじめを受けることもあります。
また、こだわりの強さから習慣・環境の変化、予定・計画の変更に弱く、パニックを起こしやすいです。
トラブルが重なると、不安障害などの二次障害を起こしやすくなります。
2-1-2. ASD:自閉スペクトラム症の子どものサポート
ASD:自閉スペクトラム症の子どものサポートは、二次障害の予防がポイントです。
- 療育(治療教育)で人との接し方を学ぶ
- 感情の起伏に対し、あらかじめ対応を決めておく
- 発作やパニック症状を抑えるため、処方薬を使う
基本は、社会生活を送りやすくするためにコミュニケーションを学ぶこと。
そのうえで、もしもが起きたときの対処法も身につけると、感情が昂ぶる場面も乗り越えられます。
2-1-2-1. 療育(治療教育)は発達障害の子どもに有効なサポート
療育(治療教育)はASDをはじめとする、発達障害の子どもたちを援助する教育方法です。
医療と特殊教育の組み合わせで行われており、発達障害の子どもの精神機能の障害・行動を改善できるようにサポートします。
療育(治療教育)では、ASDの子どもが苦手なコミュニケーションも学びます。
少人数での遊び・作業をとおして集団活動のルールを学ぶことで、学校生活に適応できる可能性も高くなります。
2-2. ADHD:注意欠如・多動症
ADHD:注意欠如・多動症は、大人の発達障害としても有名です。
ADHD:注意欠如・多動症は次の特徴があり、総じて「落ち着きがない」と見られます。
注意欠如と多動・衝動症は、それぞれ別の「困った」が生じます。
注意欠如での「困った」は次の3つ。
多動性・衝動性での「困った」は次の3つ。
1つのことに注意・意識を向けられず、反射的に動いてしまうのがADHD:注意欠如・多動症です。
2-2-1. ADHD:注意欠如・多動症の子どもが学校で抱えるトラブル
ADHD:注意欠如・多動症の子どもは、ルールを守るのが苦手です。
親や先生・クラスメイトから問題児に思われやすく、何かと目立ちます。
はじめは注意で済みますが、何度もくり返してしまうため、しかる方もエスカレートすることが多いです。
子どもはしょっちゅう責められるため、うつ・不安障害などの二次障害を起こしやすくなります。
さらに、ADHD:注意欠如・多動症の子どもは睡眠障害を起こす可能性が高いことが、調査・研究でわかっています。
眠りと目覚めのリズムが狂うと、睡眠障害につながります。
反対に、睡眠・食事・運動を見直して生活リズムを整えることで、睡眠障害の症状が軽くなると言われています。
生活リズムの改善は、気分の落ち込みや体調不良の改善にも効果が見られます。
※YouTubeサイトへ移動します
2-2-2. ADHD:注意欠如・多動症の子どものサポート
ADHD:注意欠如・多動症の子どもは、忘れっぽくてルールを守れない特性から失敗経験が多いです。
ほめられることが少ないため、サポートでは成功体験の積み重ねがカギとなります。
ADHD:注意欠如・多動症の子どものサポートには、次の3つを柱にします。
- 薬による行動改善
- 環境改善
- 行動療法
とくに、大切なのが行動療法。
行動療法は行動に注目することで、どの行動がダメで、どの行動が適切なのかを考え実行します。
例えば、動き回る行動への対応は次のとおり。
静かに座っていられた
静かに座っていられなかった
行動療法はできたことをほめて、成功体験を積み重ねていくことが大切です。
2-3. LD:学習障害
LD:学習障害は文字の読み書き・数字の理解に関わる、脳機能の一部がしっかりと発達していないため、次の3つがうまくできません。
LD:学習障害が抱える「読む」の「困った」は次のとおり。
「書く」の「困った」は次の4つ。
「計算」の「困った」は、主に次の3つです。
学校の勉強で必要とされる読む・書き・計算ができないのが、LD:学習障害の特徴です。
2-3-1. LD:学習障害の子どもが学校で抱えるトラブル
LD:学習障害の子どもは読む・書き・計算ができないため、勉強がスムーズに進みません。
大人からは「勉強する気がない・努力が足りない」と誤解を受けます。
クラスメイトからは「こんなことも分からないの?」とからかいを受けることもあります。
また、LD:学習障害の子ども自身に、やる気・勉強したい気持ちがあっても、次の障壁があるため身につくまでに時間がかかります。
自分だけが置いていかれるため、LD:学習障害の子どもは勉強嫌いになりがちです。
「勉強ができない自分は、劣っている」という思い込みから、うつ病や無気力になるケースもあります。
2-3-2. LD:学習障害の子どものサポート
ASDやADHDと異なり、LD:学習障害の「困った」は勉強にのみ生じます。
サポートは学校はもちろん家庭でも必要で、子どもの「困った」に合わせて対応します。
例えば、自分が読んでいるものを理解しづらい場合
- 子どもが読んだあと、大人が再読もしくは読み上げ機能を活用
- 何が書いてあるのか、1ページ・章ごとに確認
例えば、文字・数字を逆さに書く場合
- なぞり書きをくり返す
- 正解するまで正しい形を見せる
LD:学習障害の子どもの勉強は時間がかかりますが、諦めないことが大切です。
サポートがうまくいかないときは、やり方・使う道具を工夫してみましょう。
子どもに合う方法・ツールが見つかれば、LD:学習障害でも勉強が楽しいと思えるようになります。
お子さんが不登校になるきっかけは、発達障害だけでなくさまざまな要因が絡み合い不登校となる場合が多いです。
以下の記事では、不登校のお子さんの心境と傾向を7つのタイプに分けて解説しています。
お子さんが今どのような気持ちを抱えているのか探る際の参考にしていただけたら幸いです。
こちらもCHECK
スダチでは、お子さんが 自ら「学校に行きたい」と思える サポートしています。
実際に支援を受けた 90%以上のお子さんが、「学校に行くほうが楽しい!」と回答してくれました。
不登校解決に役立つ情報もたくさんお届けします。 「まずは情報だけ知りたい」という方も、お気軽にご登録ください!
※上記ボタンから登録できない方はこちら
3. 発達障害の子どもが不登校になる割合
発達障害の子どもは読む・書く・計算などができない、もしくは著しく苦手です。
しかし、私たちは読む・書く・計算を、私たちは「できて当たり前のこと」、つまりは「ふつうのこと」と認識しているかもしれません。
このため、発達障害の子どもはその他大勢の子どもと比較され、次の扱いを受けます。
学校の内外に『ふつう』ができない苦しさを理解してくれる人がいなければ、子どもは孤立してしまいます。
3-1. 発達障害かつ不登校の割合は「5%〜40%」
文部科学省の考えでは、不登校はどんな子どもにも起こるものです。
ただ、実際は、トラブルを抱えやすい発達障害のある子どもが不登校になりやすいと言われています。
発達障害かつ不登校の子どもの人数が気になりますが、現状において明確な数字はありません。
文部科学省や大学による調査・研究は行われているものの、調査の時期・方法が統一されておらず、結果は以下のようにバラつきが見られます。
発達障害と不登校の調査
通常クラスで発達障害の傾向がある生徒の割合:約6.5%
発達障害で不登校の割合:約5%〜40%以上
発達障害とされる生徒の割合:約5%~30%
文部科学省の調査をもとにすると、1クラス約35人なら1〜2人が発達障害がある傾向です。
発達障害の子どもが不登校である可能性は十分にあるといえます。
ADHDなどの発達障害と不登校の原因とその対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。
こちらもCHECK
発達障害以外にも、不登校の原因になるHSPについては以下の記事で紹介しています。
こちらもCHECK
不登校は何人に一人なのか、人数や割合、実態などを紹介しています。
参考にしてください。
こちらもCHECK
4. 発達障害の子どもの不登校を解決するポイント
ここからは、発達障害がある子どもの不登校解決について解説します。
大切なポイントは次の4つです。
- 子どもをほめて子どもの心の元気を取り戻す
- 子育てについて考えてみる
- 学校と連携をはかる
- 不登校の支援機関へ相談をする
発達障害の子どもは周りから「変わった子」と見られ、「できないこと」を責められがちです。
さらに、子どもは困っているにもかかわず、理解者が少ないため孤立感も抱えます。
孤立感は二次障害である、不安障害・うつ病を引き起こす恐れもあります。
ここでは、お子さんの不登校を根本解決するためのポイントを解説します。
4-1. 子どもをほめて子どもの心の元気を取り戻す
二次障害を防ぐためにも、まずは「ほめる」に取り組みましょう。ほめるのは「できていることがあるよ!」を伝えるのに効果的です。
発達障害の子どもは、ずっと「困った」を抱えています。
この「困った」が原因でトラブルを起こしたり、叱られることも多いため、発達障害の子どもは自己受容力・自己肯定感が低いことも。
- 自己受容力
いい部分も悪い部分もひっくるめて、自分を受け入れる力 - 自己肯定感
自分を受け入れるため、最低限の自分を肯定すること
自己受容力・自己肯定感を取り戻すために必要なのが、「ほめる」こと。
自分以外の誰かにほめられることで、自分を受け入れる力を取り戻せます。
小さなことでいいので、毎日、根気よく伝えてみましょう。
- いいところ
- できていること
- できるようになったこと
あなたが「ほめる人」になるほど、子どもは元気を取り戻します。
※YouTubeサイトへ移動します
4-2. 子育てについて考えてみる
発達障害で不登校の子どもを「ほめる」のは、「今の自分にはできない」と感じているかもしれません。
状況や子どもさんの状態によって、「できない」と感じるのは当然です。
この場合は、あなたが子育ての見方を少しだけ変えるとラクになります。
次の2つを思い浮かべてみましょう。
理想と現実には、必ずギャップがあるはずです。
- 発達障害でなければ
- 不登校にならなければ
「『ふつう』『ノーマル』に合わせたい・そうであってほしい」と思うのは、当たり前です。
人と違う・変わっていることは、どうしても目立ちます。
しかし、すべてを周りに合わせるのは不可能です。
お子さんは、周りと同じに合わせよう・なろうとして苦しんでいることを忘れてはいけません。
現実の子育てのなかから、次の2つを見極めると、あなたもお子さんもラクになれます。
- できること:興味・関心がある、好きなこと
- できないこと
できることは長所であるため、積極的に伸ばしていきましょう。
できないことは、さらに次の2つに分けられます。
変えられるもの・変えられないものを考えて見極めることで、自分たちがどこに目を向けて手をつけるべきかがわかります。
4-3. 学校と連携をはかる
学校の先生との連携は欠かせません。先生と連携をしておけば、お子さんがいざ再登校するときにスムーズに進むためです。
お子さん、親御さんが信頼している先生と定期的に連絡を取り合い、お子さんの様子を伝えるようにしましょう。
また、連携をしておけば「家庭で取り組んでおいてほしい学習」も教えてもらえます。授業の進度と家庭で進めるべきことを把握できると安心です。家庭で取り組んでおけば、学校復帰するときにも、授業に追いつけるでしょう。
4-4. 不登校の支援機関へ相談をする
「発達障害の特性があるから仕方ない」
「でもこの先どうすればいいのだろう」
と先が見えずご不安な気持ちを抱えているかもしれません。お子さんを大切に思っているからこそ、不安な気持ちはどんどん大きくなってしまうものです。
発達障害の特性がきっかけとなり不登校となったときには、「専門機関へ相談する」ことが何より大切です。
ここでいう専門機関は、不登校を解決している専門機関が良いでしょう。
不登校の専門家であれば、「発達障害」「いじめ」などさまざまな事柄がきっかけとなり不登校となったお子さんを支援してきた実績が多くあります。実績による知見に基づき、お子さんに必要なアプローチ方法を明確に提示してもらえます。
とくにスダチでは、2024年6月時点で1,000名以上のお子さんを再登校に導いており、発達障害の特性を抱えていたお子さんも多いです。
スダチの支援では、毎日親御さんからお子さんの様子をヒアリングさせていただき、その時々のお子さんに合わせた接し方、声かけをお伝えしています。
この声かけをとおし、お子さんの自己肯定感を育てているのが特徴です。親御さんを介して毎日継続的に支援を提供できるため、お子さんの自己肯定感がどんどん育ち、主体的に再登校を果たします。
特に発達障害のお子さんは、周囲と比較されてしまう機会が多く、自己肯定感が下がりきっています。自己肯定感が育つことで「学校で抱えた問題はたいしたことではないのかも」「自分は自分でいいんだ。自分ならこの問題も解決できそうだ。」という気持ちが生まれ不登校の解決が叶います。
一度スダチの無料相談で現状のお子さんの様子をお話ししてみませんか?1対1で顔出し不当の無料オンライン相談をご活用ください。
5. 発達障害がきっかけで不登校になった子どもの将来、これからの選択肢
お子さんが不登校となったとき、「この先、どうしたらいいのだろう」と先のことが心配になるかもしれません。
ここでは、今後の選択肢を紹介します。
5-1. 不登校を解決して学校復帰する
1つめの選択肢は、不登校を解決して学校復帰することです。この選択肢は、お子さんにとって最善の方法だといえます。
- 今後も学校で抱えた問題を自分で解決する力が身に付く
- お子さんの将来の選択肢が広がる
不登校の解決とは、お子さん自らが不登校を乗り越えて主体的な再登校を果たすことです。これは、信頼できて尊敬できる親御さんが、お子さんの自己肯定感を育てていくことで目指せます。
自己肯定感が育つと、お子さんは自分で考えてさまざまなことに挑戦するようになります。今後学校で問題を抱えたときにも、問題としてとらえず、乗り越えるための方法を考え挑戦していくようになるでしょう。
これにより不登校を解決することは、お子さんがこの先、学校や社会のなかで幸せに生きていける選択肢です。
また、学校復帰すれば、授業やテストにももちろん参加できるため、この先進学できる学校の選択肢が広がります。結果として、将来の選択肢も広がることになるでしょう。
これらのことから、不登校を解決して、学校復帰を目指すのは最善の選択肢だと言えます。
5-2. 学校以外の場所へ通う
お子さんが無理なく過ごせる学校以外の場所へ通う方法もあります。
代表的なものは「フリースクール」という民間団体が運営する教育機関です。フリースクールは、毎日登校する必要がなく、お子さんが好きなとき、好きな時間に行けるケースがほとんどです。
また、授業時間も短く、1日1時間程度の自習という場合もあります。
教育というよりも、学校へ通えなくなったお子さんが無理なく過ごせる居場所を提供している側面が大きいです。
お子さんが社会とのつながりを保てる居場所にはなりますが、ストレスなく自由に過ごせるフリースクールの生活になれてしまうと、いざ学校復帰を果たすときに大きなギャップを感じてしまいます。
毎日決まった時間に通って決まったことをして、そしてさまざまな人と接しなくてはならない学校生活にストレスを抱え、再び通えなくなることが多いです。
「今後の学校復帰や、社会復帰は目指していない」というご家庭のみ検討できる選択肢となります。
5-3. 転校する
「学校の雰囲気があわない」「いじめてくる人がいる」という場合には、転校も選択肢として考えられるかもしれません。
転校する場合は以下となるでしょう。
- 他の全日制の学校へ転校する
- 通信制高校へ転校する(高校生の場合)
- 定時制高校へ転校する(高校生の場合)
学校が合わないとき、転校することでもしかしたらお子さんに合った環境になるかもしれません。
ただ、気をつけたいことは、転校してもお子さんは不登校の根本原因を抱え続けているということです。
環境が変わり一時的に改善が見られても、転校先で再び「嫌だな」ということを経験するかもしれません。その際、根本解決できていない状態だと、問題を抱え続け、限界が達したときに再び不登校となってしまいます。
5-4. 就職する
高校生の年代のお子さん自らがやりたいという場合のみ、就職したりアルバイトしたりするのも選択肢です。
社会に貢献したり頑張ったことがお金という対価になることで、お子さんの自己肯定感が育つ場合もあります。
ただ、アルバイトなどは、高校に通いながらでも挑戦できることです。高校生の年代のとき学校へ通い、同じ年代の子と関係性を築くのは高校でしかできません。
また高校に通っていれば、大学の選択肢も広がると同時に仕事の選択肢も広がります。そのため「学校をやめて働きたい」という場合は、お子さんの将来を一緒に考えながらよく話し合うことが求められます。
6. 発達障害とは?先天的な脳の機能障害|日常生活に支障が出る【基礎知識】
発達障害とは、日常生活のあらゆる場面で困りごとが生じる障害のことです。
困りごとが起こる主な原因は、次の2つです。
本人の脳の特性と周囲の環境がうまくかみ合わないため、トラブルが生じます。
ここからは、発達障害についてさらに深堀します。
- 他の全日制の学校へ転校する
- 通信制高校へ転校する(高校生の場合)
- 定時制高校へ転校する(高校生の場合)
6-1. どうして発達障害に?【育て方・愛情不足は無関係】
残念ながら発達障害の原因は、現代の医学・科学でも詳細がわかりません。
先天的な脳機能の特性とも言われますが、特性が生じるメカニズムなどは不明です。
ひと昔前、発達障害の原因は次のように言われていました。
- 親のしつけ・育て方が悪い
- 愛情が足りていない
子どもが発達障害になったのは、親のせいだと言っているようなものです。
発達障害は、脳機能によって起こるものです。
しつけ・育て方、愛情不足などの説は、現代の医学で否定されています。
お子さんの発達障害は、決して、あなたのせいではありません。
自閉症や発達障害は親御さんのせいではないということは、こちらの記事で詳しく解説しています。
親御さんの不安を解消できるかもしれませんので、ぜひ目を通してみてください!
こちらもCHECK
6-2. 発達障害は治る?【特性を和らげることは可能】
発達障害は詳細が解明されていないため、完治は難しいでしょう。また、病気ではなくお子さんの大切な個性のため、受け入れてうまく向き合っていくことが大切です。
場合によってはお薬でのケアもありますが、重要なのは親御さんや周囲の人のサポートです。
- 発達障害の特性を知る
- 子どもに合うコミュニケーションを知る・試す
- 家族や学校関係などに相談・サポートをお願いする
周りとの協力で生活環境を整えるのがポイントです。
あなたもサポーターとして、「どうすれば、子どもが社会生活を過ごしやすくなるか?」を考える必要があります。
当事者によるリアルがわかります
6-3. 発達障害の診断はどこで?【専門機関で検査可能】
発達障害か否かを診断できるのは、お医者さんのみです。
お子さんの発達が気がかりなら、なるべく早く医療機関へ行きましょう。
以下は、発達障害の検査・診断ができる医療機関の一例です。
- 小児科
- 児童精神科
- 小児神経科
- 発達外来
- 大学病院または総合病院
ネット上には、発達障害をセルフチェックできるページがあります。
セルフチェックのページの目的は、医師・医療機関に対して症状を確実に伝えること。
結果で発達障害の傾向があると表示されたとしても、素人が決められるものではありません。
「発達障害だったら…でも…」と迷うときには、医療機関を受診しましょう。
6-3-1. 検査や診断は複合的に慎重に行われる
発達障害は未だに不明な分野が多いため、明確な診断基準がありません。
診断基準の目安となるマニュアルはありますが、最終的には医師の判断に左右されます。
発達障害の診断基準マニュアル
アメリカ精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアル
WHO(世界保健機関)が作成する疾患の分類
発達障害は体や心などのあらゆる面から検査を行い、医師が総合的に診断を下します。
以下は、発達障害の診断に行われる、検査の一部です。
- 子どもへの面談
- 生理学的検査(脳波)
- 心理検査(認知や知能)
- 生育歴の聞き取り
- 発達障害と似た症状が起きる病気がないか
検査は多岐にわたるため、1度の通院では診断は出ません。
最終的な診断が出るまで、2〜3ヶ月かかる場合もある点を覚えておきましょう。
6-3-2. 診断結果「グレーゾーン」の可能性も
発達障害か否かの診断結果は、次の3つが想定されます。
- 発達障害ではない
- 発達障害
- グレーゾーン
グレーゾーンとは発達障害特有の症状があるものの、発達障害と断言できない状態のことです。
もしも、お子さんがグレーゾーンだと診断された場合、学校をふくむ日常生活で困りごとを抱えている可能性があります。
今後のためにもサポーターとして、子どもが抱えている問題と向き合うことが必要でしょう。
グレーゾーンだと感じている人におすすめ
7. 解決事例:発達障害と不安障害を持つお子さんが不登校解決!
ここでは、スダチがサポートさせていただいた親御さんの声を紹介します。サポート開始から35日目に学校復帰しました。
お子さんの情報は次のとおりです。
- 学年:中学2年生
- 不登校期間:6ヶ月(同級生からのいじめ)
- 発達障害:ADHDとLD
- ほかの支援機間から「再登校は難しい」と言われる
「もしも、スダチの支援を受けていなかったと思うと、ゾッとします」
不登校の間、家の空気はいつもギスギスしていて、私は何度泣いたかわかりません。
子どもの将来を考え「やっぱり学校に通って欲しい」と思い、初めはとある支援機関に相談しました。
しかし、発達障害と不安障害があるため「再登校は厳しい」と言われる始末。
「復学支援には料金が100万円単位でかかる」とも言われ、正直、復学は諦めていました。
スダチを見つけたときに思ったのは、「3週間で不登校解決?そんなわけない!」
ですが、どうしても気になって相談を受けてみることに。
相談のあとは支援を受けるか、さんざん悩みました。
藁にもすがる思いで支援を頼んだ結果…。
なんと息子は再登校できました。
今では「学校が楽しい」と毎日、元気に登校しています。
毎日が平和です。
「こんな日が、また送れるようになるなんて…」
あのとき、子どもの相談をして本当によかったと思います。
親御さんが「発達障害で不登校だから…」と諦めては、何も解決できません。
勇気を出して【無料のLINE相談】をするなど、行動が不登校解決の近道です。
※YouTubeサイトへ移動します
8. 発達障害がきっかけで不登校となったときのよくある質問
8-1. ADHDは不登校になりやすい?
ADHDのお子さんは、授業中にじっとしていられなかったりすることがあります。また忘れ物や失くし物をしてしまうことも多いです。
「授業中にずっと座っていることがつらい」
「気をつけているのに忘れ物ばかりで怒られてつらい」という経験をして、学校へ行きたくないと思うきっかけになることがあります。
ADHDのお子さんの不登校については、次の記事で解説しました。
こちらもCHECK
8-2. 自閉スペクトラム症の子どもが不登校に…居場所はどこにある?
「周囲とうまくコミュニケーションを取れない」
「癇癪を起こしたり、友だちを叩いたりしてしまう」
上記の場合、子どもに居場所があるのかという気持ちになってしまうかもしれません。
自閉スペクトラム症のお子さんも、学校が居場所になります。スダチでは、自閉スペクトラム症で不登校のお子さんを支援した事例も多く、支援のなかで特性が和らいでいき再登校を果たしています。
自閉スペクトラム症のお子さんの不登校の解決方法は、次の記事も参考にしてください。
こちらもCHECK
8-3. 発達障害の子どもが不登校になってしまった、共働きなのにどうしたらいい?
お子さんを家で1人にできない状況だったり、解決に向けた時間を取れなかったりして、お子さんが不登校となったとき悩む共働きのご家庭は多いです。
スダチでは、フルタイムで共働きのご家庭や、シングルのご家庭を支援してきた実績もあります。お忙しいなかで支援にご協力いただけたため、平均3週間で学校復帰に成功しました。
何をどうしたらいいのか悩むときには、ぜひスダチへ一度ご相談ください。親御さんの現状のお仕事などの状況もヒアリングしたうえで、これから何をしていけばいいのかアドバイスさせていただきます。
9. まとめ
発達障害の子どもは、読む・書く・計算など、私たちが「ふつう」にできることが、うまくできません。
周りの人たちに「『ふつう・できて当然』ができない」を理解してもらえないと、学校や家でストレスを受けます。
発達障害の概要は次のとおりです。
- 先天的な脳機能の特性によって抱える障害
- メカニズムなどが不明なため、完治させるのは難しい
- 親や教師など、周囲のサポートが何よりも欠かせない
発達障害は次の3つに分類され、障害を1つだけ抱えることもあれば2つ3つと抱えることもあります。
- ASD:自閉スペクトラム症
コミュニケーションが苦手・こだわりが強い
- ADHD:注意欠如・多動症
落ち着きがない・ルールを守るのが苦手 - LD:学習障害
読む・書く・計算が苦手・理解がゆっくり
発達障害持ちで不登校のお子さんがいる場合、次の2つのポイント。
- 「ほめる」で自己受容力・自己肯定感を取り戻す
- 理想と現実の子育てのギャップを受け入れる
あなたが「ほめる人」になり、子どものいいところ・成長点を伝えてください。
どのようにすれば社会生活を過ごしやすくなるのか?を考え、行動を続けるのが大切です。
スダチは、不登校の根本的な課題にアプローチしているため、サポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。
発達障害の特性がきっかけとなり、学校へ行けなくなったお子さんを再登校に導いた実績もたくさんあるため、一度ご相談いただけたら幸いです。
無料相談では、お子さんの現状をヒアリングさせていただいたうえで、解決に向けてやらなくてはいけないことをお話しします。
※上記ボタンから登録できない方はこちら
参考文献
文部科学省:通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1328729.htm
加茂 聡・東條 吉邦(2010).発達障害と不登校の関連と支援に関する現状と展望.茨城大学教育学部研究紀要59号
https://rose-ibadai.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=10198&item_no=1&page_id=13&block_id=21
鈴木 菜生ら(2017).不登校と発達障害:不登校児の背景と転帰に関する検討.脳と発達 2017 ; 49 : 255-9
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/49/4/49_255/_article/-char/ja/