「富山県で子どもに合った通信制高校を探しているが、情報が少なくて困っている」
「県内には県立しかないと聞いたが、本当に選択肢は限られているのか」
「2025年に新しい学校ができたらしいが、どんな特徴があるのか知りたい」
富山県は、全国学力テストで常に上位にランクインする「教育県」として知られています。
「富山の薬売り」で証明されたコツコツと努力を続ける県民性、そろばん教室の数が全国一という勤勉さが、子どもたちの学力向上に繋がっていると言われています。
一方で、2024年度まで県内に私立通信制高校がなかったという特徴も持っています。
県立雄峰高校が約890名の生徒を受け入れる唯一の公立通信制でしたが、2025年4月に高岡龍谷高校通信制課程が開校することで、富山県の通信制高校事情は大きな転換点を迎えます
※2024年度、通信制高校があるじゃん!より
本記事では、1,800名以上の不登校のお子さんの再登校を支援してきたスダチが、富山県の通信制高校について詳しく解説いたします。
目次
富山県の教育特性と不登校をめぐる現状
富山県は、3,000m級の立山連峰から水深1,000mを超える富山湾まで、高低差4,000mというダイナミックな地形を持つ県です。
この豊かな自然環境の中で、辛抱強く勤勉で真面目な県民性が育まれてきました。
「教育県」としての富山の実力
富山県は全国学力テストで毎年上位にランクインする常連県です。
2018年の調査では全科目が5位以内に入り、石川県の1位に次ぐ北陸の教育先進地域として知られています。
この背景には、下記のいくつかの要因があります。
- 雪国ならではの辛抱強さと粘り強さがあるためです。北陸地方の厳しい冬を乗り越えてきた県民性が、子どもたちの学習姿勢にも受け継がれています。
- そろばん教室の普及。富山県は全国でもっともそろばん教室が多い県として知られており(2014年調べ)、計算力だけでなく集中力や忍耐力、礼儀作法も身についています。
- 高い高校進学率と大学進学率。2024年度の高校進学率は99.5%で全国トップクラス、大学進学率も58.4%と全国平均(57.6%)を上回っています。
引用元:https://www.pref.toyama.jp/1117/kensei/kouhou/houdou/gakkoukihon/r6gakkoukihonkakuhouchi.html
不登校の実態——中学生・高校生は全国平均以下
富山県の不登校状況は、中学生・高校生において全国平均を下回る良好な数値を示しています。令和5年度の文部科学省調査から確認してみましょう。
| 校種 | 不登校者数 | 千人あたり | 全国平均 | 比較 |
| 小学校 | 856名 | 18.2人 | 17.0人 | やや多い |
| 中学校 | 1,336名 | 51.7人 | 59.8人 | 少ない |
| 高等学校 | 483名 | 19.2人 | 20.4人 | 少ない |
中学生・高校生の不登校率が全国平均を下回っている点は、富山県の教育環境や地域の支援体制が効果を上げている証拠と言えるでしょう。
共働き世帯が多い富山県では、延長保育や病児保育、学童保育が充実しており、家庭と学校の連携が取りやすい環境が整っています。
ただし、小学生の段階では全国平均をやや上回っているため、早期からの対応が重要であることも示されています。
参照元:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
通信制を検討する前に考えてほしい——スダチからの提言
通信制高校の情報を本格的に集める前に、ぜひ立ち止まって考えていただきたいことがあります。
不登校支援の現場で1,800名以上のお子さんと関わってきた経験から、強くお伝えしたい内容です。
提言1:通信制は「逃げ道」ではない——しかし「万能薬」でもない
通信制高校への進学は、決して後ろ向きな選択ではありません。お子さんの状況によっては、自分のペースで学べる通信制が最適な環境である場合も確かにあります。
しかしながら、「通信制に変われば問題がすべて解消する」という期待は危険です。
なぜなら、学校という「場所」を変えても、お子さんが抱えている本質的な課題はそのまま残るケースが少なくないからです。
富山県は「ものづくり県」として製造業が盛んで、正規雇用率も70.2%と全国平均を上回ります。
将来の就職を見据えると、高校卒業資格だけでなく、社会で必要とされるコミュニケーション能力や協調性を身につける機会も重要になってきます。
提言2:今の学校への復帰は、まだ諦める段階ではない
「もう絶対に今の学校には戻れない」
そう感じているご家庭でも、適切な働きかけによって状況が変わる事例は数多く存在します。
スダチでは、親御さんへの毎日のメール伴走を通じて、平均22.6日でお子さんの自発的な再登校を実現しています。
通信制への切り替えを急ぐ前に、まずは復学という選択肢を検討してみてください。
提言3:学校選びより先に、根本的な課題と向き合う
不登校の真の原因は、「どの学校を選ぶか」という問題ではないことがほとんどです。
親子の関係性やお子さん自身の自己肯定感など、もっと根本的な部分に課題があることが多いのです。
環境だけを変えても、同じパターンが繰り返される恐れがあります。この視点を持ちながら、進路について考えていただければと思います。
富山県内で通える通信制高校——2025年最新版
ここからは、富山県内で学べる通信制高校の具体的な情報をお伝えします。
県立校から私立校、広域通信制のキャンパスまで、それぞれの特徴を把握して学校選びの参考にしてください。
県内唯一の公立通信制——富山県立雄峰高等学校
富山市に位置する県立の通信制高校で、定時制課程と併設されています。
昭和23年の設置以来、幅広い年齢層の学びを支えてきた伝統校です。
| 項目 | 詳細 |
| 所在地 | 富山県富山市神通町2-12-20 |
| 連絡先 | 076-441-5164 |
| 登校頻度 | 月2〜3回(日曜・月曜・水曜から選択可) |
| 年間授業料 | 約3万円(就学支援金適用で実質無料) |
| 公式サイト | https://www.yuho-h.tym.ed.jp/ |
「いつでも、どこでも、だれでも」という言葉に表されるように、中学を卒業したばかりの若者から定年退職後に学び直しを志す方まで、多様な背景を持つ生徒が在籍しています。
学科は普通科と衛生看護科の2つ。衛生看護科は富山市医師会看護専門学校の准看護学科生を対象としています。普通科では一般教科に加え、家庭科や商業の専門科目も選択可能で、将来の進路に合わせた学びができます。
部活動も活発で、陸上部や軟式野球部は全国定時制通信制体育大会への出場を目標に活動。遠足や球技大会などの学校行事もあり、通信制でありながら仲間との交流機会も確保されています。
<こんな方に向いています>
- 富山市内または近郊にお住まいで、公共交通機関での通学が可能な方
- 学費をできる限り抑えながら、高校卒業資格を取得したい方
- 自分のペースで学習を進めつつ、部活動や行事にも参加したい方
2025年4月開校——高岡龍谷高等学校(通信制課程)
高岡市に2025年4月開校予定の私立通信制高校で、富山県内初の私立通信制として注目されています。
全日制課程との併設校となります。
| 項目 | 詳細 |
| 所在地 | 富山県高岡市(詳細は学校にお問い合わせください) |
| 開校時期 | 2025年4月 |
| 学費等 | 学校にお問い合わせください |
| ホームページ | https://www.takaokaryukoku-h.ed.jp/ |
これまで富山県には県内認可の私立通信制高校がありませんでした。
そのため、私立ならではのきめ細かいサポートを求める生徒は、広域通信制高校を選択するか、県外の学校を検討する必要がありました。
高岡龍谷高校通信制課程の開校により、県西部エリアを中心に新たな選択肢が生まれます。
全日制で培われた教育ノウハウを活かしたカリキュラムが期待されており、伝統校のブランド力と私立ならではのサポート体制を兼ね備えた学校になると予想されます。
<こんな方に向いています>
- 高岡市や砺波市など県西部エリアにお住まいの方
- 私立校ならではの手厚いサポートを期待する方
- 全日制との連携プログラムに興味がある方
広域通信制のキャンパス——富山市内の選択肢
県内に本校を置く学校は限られていますが、広域通信制高校のキャンパスは富山市を中心に複数設置されています。
これらを活用することで、選択の幅が大きく広がります。
| 学校名 | 所在地 | 特記事項 |
| 第一学院高等学校 富山キャンパス | 富山市新富町 | 生徒一人ひとりに向き合う「1/1の教育」 |
| 鹿島朝日高等学校 富山キャンパス | 富山市新富町 | 週1〜5日の通学プランを自由に選択 |
| トライ式高等学院 富山キャンパス | 富山市総曲輪 | 大学進学率69.8%の実績 |
| 星槎国際高等学校 富山キャンパス | 富山市 | 発達障害などへの理解が深い |
富山県は北陸新幹線で東京から最短2時間8分というアクセスの良さがあり、関西圏・首都圏への移動も便利です。
そのため、スクーリングが本州各地で実施される広域通信制でも、参加しやすい環境が整っています。
費用の比較と活用できる支援制度
学費は学校選びの重要なポイントです。
富山県内で通える通信制高校の費用を比較してみましょう。
| 学校名 | 区分 | 年間授業料(目安) | 就学支援金適用後 |
| 県立雄峰高等学校 | 県立 | 約3万円 | 実質無料 |
| 高岡龍谷高等学校(通信制) | 私立 | 未定 | — |
| 第一学院高等学校 | 広域私立 | 約30〜50万円 | 約20〜40万円 |
| 鹿島朝日高等学校 | 広域私立 | 約25〜40万円 | 約15〜30万円 |
| トライ式高等学院 | 広域私立 | 約50〜100万円 | 約40〜90万円 |
県立雄峰高校は就学支援金を活用すれば実質無料で通えるため、費用面では圧倒的に優位です。
一方、広域私立は学費が高い分、個別指導や専門コース、進学サポートといった付加価値があります。
富山県独自の支援制度
富山県では、国の「高等学校等就学支援金」「高校生等奨学給付金」に加え、県独自の支援制度も用意されています。
- 奨学のための給付金:生活保護世帯や市町村民税非課税世帯を対象に給付。通信制の場合は年額52,100円が支給されます。
- 富山県奨学資金:経済的理由で修学が困難な生徒に対して貸与。卒業後10年以内の返還が求められますが、無利子で借りられます。
- 私立高等学校授業料等助成:年収590万円〜910万円未満世帯に年額39,600円の授業料助成、年収270万円未満世帯や多子世帯には入学時納付金124,350円の助成も。
※入学金・教材費・施設費などは別途必要です。詳細は各校の募集要項でご確認ください。
【体験談紹介】親子関係の変化がもたらした再登校
以下は、スダチの支援を受けた親御さんからいただいた声です。
高校1年生男子の親御さんからの声をご紹介します。
「子供の発言に対しての親の言い方の指摘、更にこういう言い方だと子供が受け入れやすいとアドバイスがありました。
(中略)息子もネガティブ思考に引っかかる言葉が少なくなったことで、息子自身もネガティブな発言が減ってきました。私が先回りせず息子の判断に委ねることで、『お前のせい』と言うことも殆どなくなりました。息子自身が元気になり、前向きに考えられるようになり、学校に行けるようになってからどんどん変わっていきました。」
このように、通信制への進学を検討していたご家庭が、親子の関わり方を変えることで状況が好転したケースは数多くあります。
通信制が唯一の選択肢ではないことを、これらの事例は示しています。
スダチの復学支援——通信制を選ぶ前にご相談ください
「もう通信制しか道がない」と決めつけていませんか?実際には、今の学校に戻る可能性が残されているケースは少なくありません。
スダチでは、親御さんへの毎日のメール伴走を通じて、お子さんの自発的な再登校を支援しています。
| 項目 | 内容 |
| 支援実績 | 1,800名以上のお子さんが再登校を実現 |
| 平均期間 | 22.6日 |
| サポート方法 | 親御さんとのみのやり取りで、お子さんに知られることなく復学へ導ける |
| 受講形態 | オンライン完結(富山県からも参加可能) |
通信制高校やフリースクールは素晴らしい選択肢ですが、一度その自由な環境に慣れてしまうと、元の学校への復帰がより困難になることがあります。
富山県は6〜8割の高校生が県外の大学に進学するという特徴があります。
将来の進学・就職を見据えると、今のうちに集団生活への適応力を身につけておくことの重要性は高いと言えるでしょう。
まずは復学の可能性を探り、それでも難しければ通信制を選ぶ——この順番で考えることで、お子さんの選択肢を最大限に残すことができます。
富山県内の不登校相談窓口一覧
一人で抱え込まず、まずは専門家に話を聞いてもらうことから始めてみてください。富山県内で利用可能な主な相談窓口をご紹介します。
| 窓口名 | 電話番号 | 対応内容 |
| 24時間子供SOSダイヤル | 0120-0-78310 | いじめ・不登校などの悩み全般(24時間対応) |
| 富山県総合教育センター | 076-444-6165 | 教育相談・不登校支援 |
| 富山県心の健康センター | 076-428-1511 | 心の健康に関する相談 |
これらの窓口では、学校や進路に関する相談だけでなく、お子さんの心の状態についても相談できます。
まずは気軽に電話してみてください。
富山県で通信制高校を検討する際のポイント
富山県は全国学力テスト上位の「教育県」であり、共働き世帯を支える保育・学童保育の充実度も高い県です。
こうした環境の中で、中学生・高校生の不登校率は全国平均を下回っています。
通信制高校については、2024年度まで県内認可の私立校がなかったという特徴がありましたが、2025年4月に高岡龍谷高校通信制課程が開校することで、選択肢が広がります。
県立雄峰高校と合わせて、県内に2校の通信制高校が揃うことになります。
通信制は柔軟な学び方を提供してくれますが、環境を変えるだけでは根本的な課題が解決しないケースも少なくありません。
スダチでは、平均22.6日で1,800名以上のお子さんが元の学校への再登校を実現しています。
富山県は立山連峰の雄大な自然と、豊かな水資源に恵まれた県です。
その恵まれた環境の中で、お子さんが自分らしく成長できる道を、ぜひ一緒に探していきましょう。
通信制を決める前に、まずは「復学」という選択肢も検討してみてください。



