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不登校を解決するには

不登校の主な原因は14つ|原因がわからないときの対応も紹介【体験談】

2019.09.01

  • 子どもに不登校の原因を聞いても「わからない」と言われてしまう
  • 原因がわからないため、親としてもどうすれば良いかわからない

不登校の原因は1つではなく、学校で経験したさまざまな事柄が複雑に絡み合っていることが多いです。そのため、何が原因で不登校になってしまったのかわからないことがあります

本記事では、文部科学省が公表した最新のデータによる、お子さんが「学校へ行きたくない」と感じる原因14選をランキング形式で紹介します。

あわせて、不登校の原因がわからないときでも解決に向けてできる対応方法や、NG行動も紹介します。スダチが支援した親御さんによる、不登校の原因がわかる体験談も紹介するので参考にしてください。

再登校に導くサービスを提供する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。

記事を読むとわかること

  1. 不登校の原因ランキング14選|学校へ行きたくないと思う理由【最新調査版】
  2. 小学生・中学生・高校生ごとの不登校の原因ランキング
  3. 経験者による不登校の原因体験談【スダチを利用した親御さんに聞いた】
  4. 不登校の子どもにやってはいけないNG対応は?
  5. 不登校を解決するために親ができる対応
  6. 不登校の現状【基礎知識】

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根本的な課題にアプローチしているため、スダチがサポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。

 

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目次

1. 不登校の主な原因14選|行きたくない理由をランキング形式で紹介【2025最新】

 

不登校の主な原因14選を文部科学省の調査をもとに作成

 

お子さんが不登校になる原因は、さまざまな事柄が複雑に絡みあっているケースが多いです。そのため、原因を1つに絞ることが難しかったり、原因がわからなかったりします。

そこで文部科学省では、不登校につながった事柄として当てはまるもの全てに回答してもらう形式で、小学生、中学生、高校生の不登校の原因を調査しています。

令和4年度の回答方法は、学校、家庭、本人に係る状況から主たるものを1つ選んでもらい、主たるもの以外に当てはまるものがある場合は、それを2つまで選択できるという形式でした。

令和5年度版からは、数に制限がなく、不登校につながった事柄を複数回答できるようになり、さらに正確に不登校の原因を探れるようになりました。

そして考えられる原因も、14つに増加しています。

文部科学省のデータによる不登校の主な原因

画像引用元:文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査」

 

本記事では、文部科学省が令和6年10月に公表した「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査」という最新の調査資料を基に、不登校の14つの原因を回答数が多い順にランキング形式で紹介します。行きたくないと感じるきっかけを探ることができるので、参考にしてみてください。

ちなみに、小学生・中学生・高校生(全日制)の不登校のお子さんの総数は、次のとおりです。

小学生 13,275名
中学生 18,451名
高校生 2,067名

参考・参照元:文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査」

 

 

1-1. 不登校の原因1位:学校生活に対してやる気がでない

 

最も多い原因は、「学校生活に対してやる気がでない」というものです。小中高のお子さん合わせ、11,054名が原因として回答しています。

割合は以下のとおりです。

割合 回答数
小学生 22.4% 4,442名
中学生 21.9% 5,869名
高校生(全日制) 27.1% 743名

無気力になってしまっていて、「何が嫌なのか」「どうして頑張れないのか」お子さん自身よくわからず苦しんでいることが多いです。

たとえば、部活や学業で周囲が期待していたような成果を残せなかったり、周囲が期待していた進学先へ進んだりした際に、無気力となってしまうことがあります。他にも、部活を引退したことを機に、目標を見失ってしまい、無気力となるお子さんもいます。

 

1-2. 不登校の原因2位:不安・抑うつ

 

次に原因として多いものは「不安・抑うつ」です。小中高のお子さん合わせて、7,825名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 15.8% 3,136名
中学生 16.7% 4,490名
高校生(全日制) 7.2% 199名

不安・抑うつというのは、「登校したい気持ちはあるが、漠然とした不安な気持ちや落ち込みによって登校できない状況」を指しています。

学校で感じた「嫌だな」という事柄を抱え続けてしまうと、どんどん不安が大きくなっていきます。そして限界に達したとき、「本当は行きたいのにどうしても行けない」という状態になってしまうお子さんが多いです。

 

1-3. 不登校の原因3位:生活リズムの不調

 

3番目に原因として多いものは「生活リズムの不調」です。小中高のお子さん合わせ、7,058名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 13.7% 2,712名
中学生 13.9% 3,723名
高校生(全日制) 22.7% 623名

「学校が嫌だな」と感じる状況のとき、現実逃避するかのように、ゲームやスマートフォンに依存してしまうお子さんが多いです。時間を忘れ、夜遅くまでデジタル機器に触れてしまい、そのまま朝起きられなくなっていきます。

そして、学校へ行けない日が増えていくと、夜遅くまでゲームやスマホに熱中することが当たり前となり、そのまま昼夜逆転してしまいます。

ゲームやスマホ依存と不登校の関係性は、次の記事で解説しました。

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1-4. 不登校の原因4位:学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた

 

4番目に原因として多いものは「学業の不振」です。小中高のお子さん合わせ、4,989名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 8.3% 1,641名
中学生 10.6% 2,847名
高校生(全日制) 18.3% 501名

学校は成績の良し悪しで子どもの順位付けが行われます。成績が悪いと「自分は価値のない人間だ…」と感じてしまい、学校が嫌になってしまうことがあります。そのような子どもは、授業の内容が理解できていないことが多いです。

授業の内容が理解できないと以下のような負のサイクルに陥ってしまいます。

  1. 授業の内容が理解できない
  2. 前の授業が理解できていないため、次の授業も理解できない
  3. どんどんついていけなくなる
  4. テストで良い成績が取れない
  5. 自己肯定感が下がる
  6. 学校に行く気がなくなる

 

このような負のサイクルに入ってしまうと、親としてはなんとか子どもにやる気を出させようと、「なんでこんな点しか取れないの!」「ちゃんと勉強しなさい!」「将来困ってもいいの?」といった声かけをしたくなることもあると思います。

ただ、責められてしまうとお子さんはさらに自分自身のことを責めてしまい、どんどん学校へ行く気力がなくなってしまいます。

 

1-5. 不登校の原因5位:いじめを除く友人関係をめぐる問題

 

5番目に原因として多いものは「いじめ以外の友人関係」です。小中高のお子さん合わせ、4,076名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 7.2% 1,436名
中学生 9.3% 2,500名
高校生(全日制) 5.1% 140名

仲違いや、友人が少ないことに悩み、不登校につながるお子さんもいます。毎日多くの時間を友人と過ごすため、時には喧嘩することもあります。また、もちろん人間なので、苦手だなと思う人がいる場合もあるかもしれません。

友人をつくるのが苦手なお子さんのときには、友人がたくさんいるクラスメイトと自分を比較してしまいつらくなってしまうこともあります。これらの人間関係がきっかけとなり、学校が嫌だと感じるお子さんも少なくありません。

 

1-6. 不登校の原因6位:親子の関わり方に関すること

 

6番目に原因として多いものは「親子の関わり方に関すること」です。小中高のお子さん合わせ、3,794名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 9.7% 1,924名
中学生 6.5% 1,739名
高校生(全日制) 4.8% 131名

親の叱責や親の態度、親への反発、親の過干渉、放任に関することが「親子の関わり方に関すること」とされています。

不登校は決して親御さんのせいではありません。ただ、適切な親子関係が築けていないとき、お子さんの自己肯定感が育たず、学校で自分の振る舞いに自信を持てなくなり、学校生活がどんどんつらくなっていくことがあります。

たとえば、次のような状況でなかなかお子さんの自己肯定感が育たないことがあります。

子どもが親を下に見ている 親御さんがお子さんを褒めたとしても、その言葉をお子さんが素直に受け取れず、自己肯定感が育たない
子どもに対して過干渉 お子さんが困る前になんでも先回りしてやってあげるため、自分で考えて行動したり、失敗をしたりした経験がない
学校で自分の行動や言動に自信を持てない
学校で失敗したときに大きなショックを受けてしまう
子どもに対して放任 自分は大切な存在ではないんだという考えになってしまい自己肯定感が低下する

学校や社会のなかで、自分の力で生きていくためには自己肯定感が欠かせません。適切な親子関係を築いていくと、親御さんの言葉や接し方でお子さんの自己肯定感を育てることができます。

不登校になりやすいご家庭の特徴は次の記事でも解説しています。

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1-7. 不登校の原因7位:家庭生活の変化

 

7番目に原因として多いものは「家庭生活の変化」です。小中高のお子さん合わせ、2,122名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 5.2% 1,037名
中学生 3.7% 996名
高校生(全日制) 3.2% 87名

離婚や、単身赴任、親御さんの病気などもお子さんの不登校のきっかけとなることがあります。

「親は自分のせいで離婚したのではないか?」「自分のことはどうでもいいから離婚をしたのではないか?」という気持ちになり、お子さんの自己肯定感がどんどん下がることがあります。

他にも親御さんがご病気のときには、たいへんなご状況で、ついお子さんへ向き合う時間を取れないことが増えてしまうかもしれません。その際、「自分のことはどうでもいいんだ」という気持ちが生まれてしまうことがあります。

親御さんのことが心配な気持ちと、自己肯定感の低さが重なり合って学校へ行く気力がなくなってしまう場合があります。

 

1-8. 不登校の原因8位:障害(疑いを含む)に起因すること

 

8番目に原因として多いものは「ASDやADHD、LDなどの発達障害に起因する事柄」です。小中高のお子さん合わせ、1,982名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 4.7% 934名
中学生 3.8% 1,025名
高校生(全日制) 0.8% 23名

発達障害の傾向が見られるお子さんも、その特性がきっかけとなり、不登校となるケースがあります。

発達障害はお子さん一人一人の個性であり、けっして悪いことではありませんが、集団生活を送る際に困難を抱えることがあるかもしれません。

たとえば、次のことが難しく学校生活がつらいと感じるお子さんも多いです。

  • 長時間椅子に座っていること
  • 友だちの気持ちを汲み取り発言すること
  • 感情をコントロールすること
  • 文字を書いたり、読んだりすること

 

これらが難しい時、うまく周囲に溶け込めなかったり、周囲から貶されたりすることがあります。これにより、自分自身と周りを比較してしまい、どんどん自己肯定感が低下して、学校へ行けなくなっていきます。

発達障害と不登校の関係性は、次の記事で解説しました。

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1-9. 不登校の原因9位:個別の配慮について

 

9番目に原因として多いものは「性同一性障害や、ギフテッドなど、発達障害以外の個別の配慮」に関することです。小中高のお子さん合わせ、1,972名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 4.% 934名
中学生 3.8% 1,010名
高校生(全日制) 1.0% 28名

学校生活は、多くのお子さんと集団生活を送ります。そのため、周囲と異なる自分を比較してしまい、学校へ行きたくないと感じるきっかけになることがあります。

他にも例えば高IQのお子さんやギフテッドのお子さんは、学校の授業内容がつまらなく感じ、学校へ行く意味を見出せず不登校となることもあります。 

 

1-10. 不登校の原因10位:転編入学・進学時の不適応

 

10番目に原因として多いものは「転入や進学時の不適応」です。小中高のお子さん合わせ、1,853名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 2.6% 508名
中学生 4.5% 1,205名
高校生(全日制) 5.1% 140名

入学、転入、進級時にうまく適応できなかったことで、不登校となる場合があります。環境が変わることは、子どもにとって大きなストレスになります。環境が変わる度に友人関係を作り直すことは簡単ではありません。

大人でも職場が新しくなるときには、緊張するものです。また、その職場が合わなかったとき、「行きたくない」と感じてしまうかもしれません。

お子さんも同様に環境が合わず学校へ行けなくなってしまうことがあります。

 

1-11. 不登校の原因11位:あそびや非行

 

11番目の原因は「あそびや非行」です。小中高のお子さん合わせ、945名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 1.2% 244名
中学生 2.3% 617名
高校生(全日制) 3.1% 84名

非行グループに入ったことが原因で学校へ行かなくなることもあります。学校や家庭が退屈だと感じるとき、刺激を求めて悪い友人と付き合ってしまう場合があります。

また、反抗期のお子さんは、親御さんに反発したい気持ちから悪い付き合いをしてしまうこともあるでしょう。

お子さんの様子に変化が見られる時には、非行に走らないよう毅然とした態度で導いていくことが大切です。

 

1-12. 不登校の原因12位:教職員との関係をめぐる問題

 

12番目に原因として多いものは「教職員との関係をめぐる問題」です。小中高のお子さん合わせ、859名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 2.5% 490名
中学生 1.3% 347名
高校生(全日制) 0.8% 22名

教師からの強い注意や、教師と合わないことによる反発などから不登校につながることがあります。

学校は、仕組み上先生の言うことに従わなくてはならない場所です。ただ、先生も人間のため時に言い方が適切でなかったり、間違ったことを促したりする場合もあります。

他にも、どうしてもお子さんにとって気が合わないと感じる先生もいるかもしれません。

教師に対し不信感や不満が募ることで、学校へ行きたくないと感じる場合があります。

先生が原因の不登校について、次の記事で解説しました。

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1-13. 不登校の原因13位:学校のきまりに関すること

 

13番目の原因は「校則などの学校のきまりに関すること」です。小中高のお子さん合わせ、629名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 1.3% 263名
中学生 1.3% 342名
高校生(全日制) 0.9% 24名

校則が嫌で不登校になるわけではなく、校則の意味に納得ができないことから嫌気がさしてしまい、不登校になってしまうことがあります。

その校則に何の意味があるのかと感じるような校則もあります。その場合先生は「決まりだから」という説明をしてしまうかもしれません。

「自分にはこういう理由があってこの校則を守ることが難しいのに、理由が決まりだからなんて…」と、さらに納得できなくなり、学校へ行きたくないと感じる場合があります。

 

1-14. 不登校の原因14位:いじめの被害

 

最後の原因は「いじめの被害」です。小中高のお子さん合わせ、315名が原因として回答しています。

割合 回答数
小学生 0.9% 182名
中学生 0.5% 133名
高校生(全日制) 0% 0名

不登校の原因としてはいじめは最も少ないですが、いじめにより不登校になってしまうお子さんが現状もいることがわかります。

どんな理由があってもいじめは決して許されるものではありません。また、本当はお子さんは学校へ行きたいのに、いじめられたお子さんが学校へ行けず、いじめているお子さんは学校へ通えているのも本来おかしな話です。

いじめが原因で不登校となった場合の親御さんの対応について、次の記事で解説しているため、合わせてご確認ください。

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2. 不登校の原因ランキング:小学生・中学生・高校生ごと

 

この章では、文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査」を参考に、小学生、中学生、高校生ごとの原因一覧と人数、割合をまとめました。

年齢によってわずかに原因に違いがあります。回答数が多い順にランキング形式で掲載しているため、お子さんの心境を探る際の参考にしていただけたら幸いです。

 

2-1. 小学生の子どもが不登校になる原因

 

小学生のお子さんに不登校の原因を調査した際、以下の回答となりました。

不登校のお子さんの全体数は、13,275名であり、当てはまる原因はいくつでも回答して良い形式となっています。

原因 割合 人数
1位 学校生活に対してやる気がでない 22.4% 4,442名
2位 不安・抑うつ 15.8% 3,136名
3位 生活リズムの不調 13.7% 2,712名
4位 親子の関わり方に関すること 9.7% 1,924名
5位 学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた 8.3% 1,641名
6位 いじめを除く友人関係をめぐる問題 7.2% 1,436名
7位 家庭生活の変化 5.2% 1,037名
8位 障害(疑いを含む)に起因すること 4.7% 934名
9位 個別の配慮について 4.% 934名
10位 転編入学・進学時の不適応 2.6% 508名
11位 教職員との関係をめぐる問題 2.5% 490名
12位 学校のきまりに関すること 1.3% 263名
13位 あそびや非行 1.2% 244名
14位 いじめの被害 0.9% 182名

 

無気力や不安が圧倒的に多いことがわかります。また「なぜ無気力になるのか?」「何に不安を感じるのか?」は、お子さん自身わかっていないことが多いです。

 

2-2. 中学生の子どもが不登校になる原因

 

中学生のお子さんに不登校の原因を調査した際、以下の回答となりました。不登校のお子さんの全体数は、18,451名です。

 

原因 割合 人数
1位 学校生活に対してやる気がでない 21.9% 5,869名
2位 不安・抑うつ 16.7% 4,490名
3位 生活リズムの不調 13.9% 3,723名
4位 学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた 10.6% 2,847名
5位 いじめを除く友人関係をめぐる問題 9.3% 2,500名
6位 親子の関わり方に関すること 6.5% 1,739名
7位 転編入学・進学時の不適応 4.5% 1,205名
8位 障害(疑いを含む)に起因すること 3.8% 1,025名
9位 個別の配慮について 3.8% 1,010名
10位 家庭生活の変化 3.7% 996名
11位 あそびや非行 2.3% 617名
12位 教職員との関係をめぐる問題 1.3% 347名
13位 学校のきまりに関すること 1.3% 342名
14位 いじめの被害 0.5% 133名

 

中学生のお子さんも無気力や不安がきっかけで不登校になるケースが多いです。他にも、友人関係をめぐる悩みや、学業に関する悩みを抱えるお子さんも、小学生のときと比較して多いです。

 

2-3.高校生の子どもが不登校になる原因

 

高校生のお子さんに不登校の原因を調査した際、以下の回答となりました。高校生で不登校のお子さんの全体数は、2,067名です。

原因 割合 人数
1位 学校生活に対してやる気がでない 27.1% 743名
2位 生活リズムの不調 22.7% 623名
3位 学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた 18.3% 501名
4位 不安・抑うつ 7.2% 199名
5位 いじめを除く友人関係をめぐる問題 5.1% 140名
6位 転編入学・進学時の不適応 5.1% 140名
7位 親子の関わり方に関すること 4.8% 131名
8位 家庭生活の変化 3.2% 87名
9位 あそびや非行 3.1% 84名
10位 障害(疑いを含む)に起因すること 0.8% 23名
11位 個別の配慮について 1.0% 28名
12位 教職員との関係をめぐる問題 0.8% 22名
13位 学校のきまりに関すること 0.9% 24名
14位 いじめの被害 0% 0名

 

 高校生のお子さんも圧倒的に無気力・不安が多く、不登校の理由が明確にわかっていない場合が多いです。

 また、入学時がきっかけとなったお子さんの比率も目立ちます。高校生になると、同じ中学校のお子さんが明らかに少なく、クラスメイトのほぼ全員と初対面です。人と話すことが苦手なとき、友人を作るのに苦戦して不登校となることがあります。

 

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3. 経験者による不登校の原因【スダチが支援した親御さんによる体験談】

 

文部科学省の調査結果だけではなく、本章では、スダチを利用された親御さんの体験談も掲載します。

学校へ行かなくなった理由や、不登校期間中のお子さんとの向き合い方など、実際の経験者の声を参考にしてみてください。

 

3-1. 不登校の原因は「学校がつまらない」小学生の体験談

 

1年ほど前から行き渋りが見られ、朝は母親が抱き抱えて起こし、着替えさせ、なんとか学校へ行かせている状況でした。

ただ、学校がつまらないという理由から、自分の興味がある授業や催しがある時しか登校できなくなっていきます。そして、とうとう学校へ行けないという状況になりました。

学校にも相談しましたが、これといって改善はできず、夫婦で話し合って民間の支援を利用してみようとなり、スダチへ依頼をします。

スダチでは、生活習慣を徹底的に整えることや、子どもへの立ち振る舞い方のアドバイスを毎日もらいました。

とくに、子どもの意見にあまり耳を傾けず、意見を押しつけていたこと、褒める回数がとても少なく、子どもの自己肯定感も低い状態だったことに気がつきます。

スダチからのアドバイスにより、まずは子どもの意見に耳を傾けることができるようになりました。そうなると、子どもも親の私たちの意見をしっかり聞いて話し合ってくれるようになりました。

そして、「これからどうすれば良いのか」を一緒に考えられるようになりました。

また、褒め方のレパートリーも増え、1日10回近く子どもを褒められるようになったことで、自己肯定感が育ち表情も明るくなっていきます。

また、規則正しい生活習慣に整えたことで、朝学校へ行く時間に起きられるようになりました。家族みんなの生活習慣が整ったこともありがたかったです。

結果として、子どもは支援を依頼してから10日間で再登校できました。突然自分から、そして自分の足で、朝通学班の集合場所に行くのを見届けた光景は忘れません。

 

 

文部科学省の調査でも最も多かった「学校に対してやる気が出ない」や「生活リズムの不調」が当てはまっていることがわかります。

「なんとなくやる気がでない」「不安や嫌だと感じ学校へ行けない」という状況のとき、お子さんの自己肯定感が下がりきっていることが多いです。

根本的な課題となる自己肯定感を育てていくことで、不登校という現状とお子さん自身向き合うようになっていきます。

そして「学校で抱えていた問題は大したことではないかも」と感じるようになり主体的に再登校するケースが多いです。

もちろん、学校へ行く時間に起きれていないと登校は難しいです。自己肯定感を育てることだけでなく、同時に規則正しい生活習慣に整えることも大切です。

 

3-2. 不登校の原因は「失恋」中学生の体験談

 

【中学2年生 男子】

もともと繊細でネガティブな思考の傾向があり、不安も強い性格でした。ある日好きな子に振られてしまい、失恋してしまったことを機に不登校となってしまいます。

その後3ヶ月間不登校が続いてしまいました。不登校期間中は、昼夜逆転はなかったものの1日中YouTubeとゲームをしてゴロゴロしている日々でした。

自分ではもう改善できないと判断をして、民間支援を探し、さまざまな機関へ相談をします。ただ、この状況を見守ることをおすすめされるなどでなかなか改善はできず、そんななかスダチの支援に辿り着きました。

スダチの支援を受け、親自身が子どもへ強く言うのが苦手で、知らず知らずのうちに甘くなってしまったことに気づきます。

そして、毎日のアドバイスに基づき行動していくことで、優しさと甘さの線引きができるようになりました。また、子どもへダメなことをちゃんとダメだと言えるようになったことも大きな変化です。

子どもの話をまずはしっかりと聞き、共感するところから始め、そしてダメなことをしっかり教えてあげることで、親子の関係がより深くなっていきました。ゲームの時間もしっかり守れるようになっていきます。

そして声かけをとおし、子どもがどんどんポジティブな思考に変化していきました。そして支援を受けてからわずか15日で子どもは主体的に再登校しています。

 

自己肯定感が低く、自分に自信を持てず不安を抱えやすい状況でした。お子さんの自己肯定感を育てることや、お子さんがさまざまな角度で物事を考え前向きに考えられるよう、お子さんに考える時間を与えるような声掛けも実施いただくことが大切です。

また、優しい親御さんだからこそ、不登校になったお子さんの状況を心配し強く言えない状況が続いておられました。お子さんの自己肯定感を育てるときや、生活リズムを整えるとき、適切な親子関係を築いている必要があります。

もしもお子さんの方が上の立場になってしまっているとき、褒めたりしてもそれがなかなかお子さんへ響かないためです。また、生活習慣を正すよう声をかけてもそれがお子さんへ響きません。

そのため適切にアプローチを届けるために、適切な親子関係を築いていくことも不登校の解決には欠かせません。

 

3-3. 不登校の原因は「スマホ依存からの昼夜逆転」高校生の体験談

 

【高校2年生 男子】

スマホを触れる時間がどんどん増え、昼夜逆転が深刻化し、朝は頭痛を訴えるようになり、不登校となりました。

そして頭痛については、脳神経外科、内科、循環器内科、耳鼻科など、さまざまな病院で検査を受けました。心療内科や睡眠外来なども受診し、カウンセリングも受けています。ただ、どの病院でも原因はわからず「見守りましょう」というアドバイスをもらいました。

結局8ヶ月間不登校は続き、優しかった性格もガラリと変わり、親への暴言も増えて荒れていきました。通勤時に制服姿の子どもの登下校姿を見るたびに悲しい気持ちになりました。夕方仕事から帰宅するとまだ寝ている子ども見て、どうしたら昼夜逆転が解決するのだろうと、本気で悩んでいました。高校で進級のために必要な単位もあと少しとなってしまい、最後の望みでスダチへ相談をします。

支援では、私自身子育てに自信がなく、何度も間違った対応を繰り返してしまいましたが、担当者さんは、その都度優しく次の手を考えてくれました。担当者さんが私をサポートしてくださったように、私が子どもをサポートしてあげれば良いのだと気付き、お手本にして子どもと接していくようにしました。

接し方を変えたり、家庭でスマホのルールをつくったことで、子どもはスマホの利用を以前より我慢できるようになりました。そしてたった3週間で朝起きて、毎日学校へ行けるようにまでなっています。また、私の声かけをとおし、本人も「人のせいにしてばかりな考え方」に気づいてくれました。そして自分で他責思考を治そうと常に頑張っています。

 

 

さまざまな問題を自分事として捉え、自分で解決に向けて考える経験が少ないと、物事を他人のせいにする考え方となってしまうことがあります。

その際、自分自身で問題を乗り越える経験を得られず、お子さんの自己肯定感もなかなか育ちません。自己肯定感が低いと、学校で抱えるさまざまなつらいことを誤魔化すようにスマホやゲームへ依存してくようになっていきます。そして時間を忘れ没頭して昼夜逆転が深刻化するお子さんは多いです。

この体験談でも、正しい親子関係を築きながら利用にルールを作ったり、お子さんの考え方を変化させる声かけをしたり、お子さんの自己肯定感を育てる接し方を日々実践いただきました。

 

その他の不登校の原因がわかる体験談は、下記の親御さんからいただいた直筆アンケートを掲載しているページでご確認いただけます。

不登校のきっかけやお子さんの状況、また解決していくうえで大切な行動などがわかるため、参考にしてください。

 

事例

 

4. 不登校の原因がわからないときに親ができる対応

 

不登校の原因がわからなくても、親御さんが適切に対応することで、不登校は解決できます。親御さんができることを解説します。参考にしていただき、ぜひお子さんへの対応にご活用ください。

 

4-1. 子どもの気持ちを受け入れて認める

 

「学校に行きたくない」「学校に行けない」「自分がよくわからない」という、お子さんの気持ちを認めて受け入れることが大切です。

お子さんのつらい気持ちを認め受け入れて、どのような状況であっても親は味方であることを伝えましょう。

お子さんは自分の気持ちをわかってくれる、信頼できる親がいるとわかると気持ちが安定します。

 

不登校解決に向けて、前へ進むための気持ちの土台ができあがるでしょう。

 

4-2. 正しい親子関係を築いて子どもを褒める

 

お子さんは、学校でさまざまな問題を抱え続けた結果、不登校となっています。きっかけの問題はさまざまですが、自己肯定感を育てることで、お子さん自ら学校で抱えた問題と向き合い、自分で乗り越えるようになっていきます。

お子さんの自己肯定感を育てるには、「正しい親子関係を築くこと」がまず大切です。

信頼できて、尊敬できる相手から、たくさん褒められることで、お子さんの自己肯定感が育つためです。

 

正しい親子関係を築く方法は、次の通りです。

  • 子どもの行動や考えに目を向け、行動していること、考えていることを褒める
  • ダメなことはダメだと毅然とした態度で伝える
  • 子どもが親の顔色を伺わない接し方をする

そのうえで、お子さんの良いところに目を向けてたくさん褒めてあげることが大切です。

お子さんの自己肯定感が育つと、

「学校で抱えていた問題は、たいしたことではないのかも。」
「学校の問題も自分ならば、乗り越えられそうだ」

という気持ちが生まれ、主体的に登校するようになります。

4-3. 家庭を子どもがエネルギーチャージできる場所にする

 

親としてできることは、家庭を子どものエネルギーが蓄えられる環境にすることです。

学校、塾での勉強、部活動など、子どもは常に多くのエネルギーを必要とされる環境があります。

エネルギーを蓄えられる場所がないと、子どもはエネルギー不足に陥ってしまいます。

最もエネルギーの回復場所としてふさわしいのは、家庭です。

家庭をそのような環境にするためには、親の子どもへの接し方が最も重要になります。

以下にて、子どものエネルギーを奪う声かけ、エネルギーを蓄える声かけをまとめました。

 

子どものエネルギーを奪う声かけ

  • 理由も説明せずに「やめなさい」と言う
  • 子どものチャレンジに「できるわけないでしょ」、「もっと現実を見なさい」と言う
  • 何かにつけて「私に言うとおりにしなさい」と言う
  • 「普通は〇〇だから、そんなことするのはおかしい」と言う
  • 「△君に比べて、あなたはダメな子ね」と言う

子どものエネルギーを蓄える声かけ

  • 小さなことでも「ありがとう」と感謝の気持ちを伝える
  • 「どんなことがあってもあなたの味方だよ」と伝える
  • 子どものチャレンジに「あなたならできるよ!」と伝える
  • 失敗したときにも「ナイストライ!次も頑張ろう!」と伝える

 

親の日々の声かけ次第で、家庭がエネルギーの回復場所になるかが決まります。

親が自分を認めてくれていると思うと、自己肯定感が育ち、子どもは親といることが心地よく感じられます。

逆に否定されていると感じると、家庭での居心地が悪くなってしまいます。

とはいうものの、肝心の親が会社や家庭環境で疲弊してしまっている場合も多いです。

まずは、親御さんが元気になる必要があります。

 

4-4. 不登校を解決する支援機関へ相談する

 

「現状の親子関係をどのように改善すればいいのかわからない」
「どうやって子どもを褒めれば不登校解決につながるのかわからない」

 

その場合は、復学支援の専門家であるスダチへご相談ください。専門家であれば、さまざまなお子さんの不登校を解決に導いた知見が蓄積されています。

 

過去の事例も踏まえながら、今のお子さんに必要なアプローチを明確にお伝えできます。

 

スダチの支援は、毎日親御さんからお子さんの様子をヒアリングして、その時々のお子さんに合わせた接し方と声かけ内容を具体的にフィードバックしています。

毎日親御さんを介して、お子さんへ支援が提供される仕組みです。

これにより、まず親子関係が変化していきます。親子の信頼関係がより深まり、お子さんは親御さんの話に耳を傾けたり、信頼を寄せたりするようになります。

そして信頼できる親御さんから、適切なポイントで、適切に褒められていくことで、お子さんの自己肯定感がどんどん育ちます。

実際に、スダチでは、2024年6月時点で1,000名以上のお子さんを再登校に導きました

無料相談でも現状のお子さんの様子をヒアリングしたうえで、解決に向けてこれから何をしなくてはいけないのかをアドバイスしています。

この機会にご活用ください。

5. 不登校の原因がわからないときにやってはいけないNG対応

 

お子さんが不登校となったときに、やってはいけないことを解説します。行きしぶりが始まったとき、対応に悩むかもしれません。その際の参考にしてください。

 

5-1. 不登校の原因や理由を無理に聞こうとする

 

文部科学省の調査からもわかるとおり、お子さん自身なぜ行きたくないのかわからず混乱していることがあります。

 

お子さんは、学校で経験したさまざまな事柄が複雑に絡んでしまい、つらい気持ちが限界に達したときに「行きたくない」と感じます。

 

お子さんのことが心配だからこそ、「何に困っているの?」「どうして行きたくないの?」と問いただすことがあるかもしれません。

 

ただ、お子さん自身もわからない状況のため、無理に聞こうとすると責められているかのように感じてしまう場合があります。

 

お子さんが学校に行きたくない理由がわからないとき、「学校に行きたくない理由は言えない」というときは、次の記事も参考にしてください。

 

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5-2. 子どもを無理やり学校に行かせる

 

お子さんを無理矢理学校へ行かせることも避けた方が良いでしょう。

 

何も解決していない状況で無理に行かせてしまうと、「親は自分の気持ちをわかってくれない」と親子の信頼関係が崩れてしまうことがあります。

 

お子さんが抱えているつらい気持ちを受け入れるためにも一度は休ませてあげることが大切です。

  • 学校でつらいことがあったんだよね。
  • 今はその気持ちを受け入れるために一度お休みするけれど、休むのは良くないから解決して行けるように、一緒に頑張ろうね。

 

上記のような前向きな言葉をかけることが大切です。また、「つらいなら休んでいい」と、休みを肯定するのではなく、「解決するために一度休む」という伝え方がいいでしょう。

 

5-3. 不登校をそのままにして見守り続ける

 

今の状態を見守り続けて、不登校を放置することはおすすめできません。


不登校の原因がわからないとき「子どもの負担にならないように」とお子さんを見守っている状況かもしれません。
見守り続けることは、不登校を放置した状態が続いてしまうことになります。


不登校を解決したいと思っているのならば、見守るだけでなく親御さんが一歩踏み出して解決に向けて行動しましょう。

 

6.  不登校の現状【基礎知識】

 

日本の不登校の現状について解説します。

 

6-1. 不登校とは|ひきこもりとの違い

 

不登校とひきこもりは、混同されやすいですが、厚生労働省ではこれらを以下のように定義しています。

 

不登校 「何らかの 心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、 登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間 30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を 除いたもの」
ひきこもり 様々な要因の結果として社会的参加(就学、就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態

引用元:文部科学省「不登校の現状に関する認識

 

上記のとおり違いはありますが、不登校が長期化、深刻化することでひきこもりにつながることがあります。全くの別物ではないことは把握しておきましょう。

 

お子さんがひきこもりになってしまった場合も、解決に向けたアプローチ方法は、不登校と同様です。

スダチでは、不登校が深刻化し、部屋や家から出られない状況のお子さんも再登校に導いています。「何をどのように解決すればいいかわからない」という場合は一度ご相談ください。

 

6-2. 日本の不登校の現状とは

 

文部科学省が令和6年10月に公表した「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査」という最新の調査資料によると、現状の不登校生徒数は、次のとおりです。

令和5年度の不登校生徒数 1年前の不登校生徒数
小学生 13,275名 10,695名
中学生 18,451名 16,217名
高校生(全日制) 2,067名 1412名

また、下記のグラフからもわかるとおり、過去5年の不登校生徒数と比較をしてもどんどん増加していることがわかります。

 

【小学生、中学生】

 

 

小学生、中学生の不登校生徒数のグラフ

画像引用元:文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査」

 

【高校生】

 

高校生の不登校生徒数のグラフ

画像引用元:文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査」

本記事で紹介した文部科学省の調査した原因では、「無気力や不安」など、本当は行きたいのにどうして行けないのかわからず悩んでいるお子さんが多い印象でした。

「学校へ行かず好きなことをする」という前向きな気持ちで不登校になるお子さんが増えているのではなく、「行きたいのに行けない」と悩んでいるお子さんが増えていると捉えることができます。

社会のなかで幸せに過ごすお子さんを増やすためにも、不登校という問題と向き合い解決していくことが求められています。

 

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7. 不登校の原因と要因に関するよくある質問

 

お子さんの不登校の原因がわからないときによくある質問にお答えします。

 

7-1.学校に行けない不登校の理由はどんなものがある?

 

不登校には7つの傾向が見られることがあります。不登校の傾向がわかればお子さんの気持ちや不登校となったきっかけの理由を探る手がかりになるかもしれません。

不登校のきっかけやお子さんの気持ちを知りたいときには、不登校の傾向をご参考になさってください。

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7-2.不登校になりやすい家庭は?

 

不登校のきっかけはさまざまですが、根本にあるのは「親の愛情が子どもにうまく行き届いていないこと」にあります。

親御さんはお子さんにたくさんの愛情を注ぎ育児なさっていることと存じます。
しかし時に、お子さんが愛情をうまく受け取れていないこともあります。

そのため、お子さんに伝わりにくい方法で愛情を伝えているご家庭親がお子さんに無関心で愛情を示していないご家庭は、不登校になりやすいと言えます。

不登校になりやすい家庭や親の特徴については下記記事で詳しく解説しています。

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7-3.不登校はなぜ増えた?

 

文部科学省の発表によると不登校は8年連続で増加しています。不登校は1966年の統計開始以降、過去最多になりました。

なぜ不登校が増えているのか、考えられる理由は2つあります。

  • 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により外出や学校に通うことが難しくなっている
  • 生きづらさの低年齢化が進んでいる

人間関係や、やらなければならないことで悩むのは大人だけではありません。
子どもも同じです。

クラス内の人間関係に疲弊する子どももいれば、勉強や部活に疲れてしまう子どももいます。自分や他人を比較して悩む子どももいます。

大人たちが社会生活で疲れて悩むように、お子さんも疲れや悩みを抱えてしまい、不登校に繋がってしまうケースがあります。

上記のように悩むきっかけはさまざまですが、原因の本質は親の愛情がうまく行き届いておらず、お子さんの自己肯定感が大きく低下していることが考えられます。

お子さんに愛情が行き届き自己肯定感を育てることができれば、社会生活でどんな壁に直面しても、自分の力で乗り越えることが可能です。

不登校が増えた原因が明確に分析できなくても、お子さんに伝わりやすい方法で愛情を注ぎ、自己肯定感を育てることが大切です。
また、どんなときも味方でいることを示し、お子さんが安心して前へ進める居場所を作りましょう。

 

8. まとめ

 

本記事では、文部科学省の公表している不登校の原因14選を紹介しました。ただ、結論として、原因がわからずに不登校になることはよくあります。

理由としては、不登校の原因は1つではなく、学校で抱えた複数の事柄が複雑に絡み合うケースが多いためです。

ただ1つ、解決に向けて大切なことは、正しい親子関係を築いたうえで、親御さんからの接し方をとおしてお子さんの自己肯定感を育てることです。

お子さんの自己肯定感が育つと、学校で抱えた問題を自ら乗り越えるようになっていきます。再登校を果たし、そして社会に出てからも、お子さんはさまざまな問題を主体的に乗り越えられるようになるため、これからお子さんが社会のなかで幸せに生きられることにつながります。

 

スダチは、不登校のお子さんを1,000名以上再登校に導いています。

根本的な課題にアプローチしているため、スダチがサポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。

一度無料相談で、お子さんのことをスダチへ相談してみませんか?現状の確認をさせていただいたうえで、根本解決に向けて必要なアプローチをお話しさせていただきます。

 

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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

【メディア露出実績】
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