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小学生の不登校ブログ

【小学生の不登校】低学年ならではの原因「不安」と向き合う方法とは

2020.12.02

この記事を読むのに必要な時間は約 32 分です。

疑問&お悩み

  • 小学校低学年の子どもが不登校になったけど、どうしてなの?
  • 不登校の小学生を持つ母親だけど、なにをすればいい?
  • 低学年の小学生が学校復帰するには、どう対応すればいいの?

この記事では、小学生の不登校のうち、低学年の不登校について解説しています。

すでに経験があると思いますが、子どもに学校へ行きたくない理由を聞いても、ぐずったり泣いたりでイライラしませんでしたか?
わからないことばかりで、親御さんご自身が「なんで?」「どうして?」と混乱して、強く当たってしまうことがあったと思います。

実は、記事を書いている私自身も小学校への行き渋りが激しく、毎日親を困らせてきました。
今回は、そうした経験を持つ私が、学校に行けないことを上手く話せないあなたのお子さんに代わって、小学校低学年の不登校を解説します。

記事を読むとわかる3つのこと

  • 不登校に結びつく様々な要因
  • 行き渋りになりがちな子どもの特性
  • 再登校につながる5か条

再登校につながる5か条は、200人以上の子どもをたったの3週間で不登校から回復させたメソッドに基づいたものなので、不登校解決のヒントにつながります。
また、記事内では低学年あるあるの行動に関する動画や相談案内もあるので、一緒に不登校問題を解決できればと思います。

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1. 低学年ならではの原因「不安」とは?

 

子どもには、子どもならではの不安があります。
低学年の子どもに言わせれば、不安というよりも「もやもや」と表現したほうがしっくり当てはまるかもしれませんね。

この「もやもや」の正体は不安ですが、何が原因で感じているのかわからない、漠然とした不安です。

大人であれば、不安がぼんやりとしていたとしても1つひとつ細分化することで、不安が何に対して湧いているのか知ることができます。
しかし、小学生の、それもまだ低学年である子どもにできることではありません。

このため、本当なら小さい不安もとても大きなものに見えてしまいます。
そして、この不安に以下のことが加わると、結果として不登校が現象としてあらわれるのです。

不登校を引き起こすトリガー

  • 環境の変化に適応できない
  • 勉強についていけない
  • クラスメイトや先生との人間関係
  • 親子関係や家庭環境の影響

1-1. 環境の変化に適応できない

幼稚園や保育園からの進学は、それまでの生活環境がガラリと変わります。
小1ギャップ、小1プログレスという言葉があるように、子どもにとっても大きなストレスとなるのです。
ストレスの度合いは、子どもが生まれ持った気質に左右され、いわゆる敏感な子どもの場合は順応までに時間がかかります。

学校という場所に対して「この場所は大丈夫だ」という安心感を持てず、これまた見ず知らずの人たちと過ごすのは期待よりも不安の度合いが大きいもの。
また、自分だけが周りとなじめていないとわかると劣等感も加わるため、不登校に発展しやすくなります。

1-2. 勉強についていけない

学校の授業というのは一律で進みます。
この“みんな一緒に”はいいように思えますが、逆にいえば足並みがズレるほどに大きく目立つということ。

授業の内容が難しくてわからない子もいれば、簡単すぎてつまらないから学校の勉強にはついていけない子もいるのです。

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1-3. クラスメイトや先生との人間関係

人は、周りの人たちからの影響を強く受ける生き物です。
学校は年間を通して同じ人たちと同じ空間で過ごすため、クラス全体の雰囲気や人間関係の良し悪しに強く左右されます。
低学年の間は、とくに同級生と仲良くすることがよしとされますが、同い年だから相性がいいとも限りません。
また、クラスで唯一の大人である先生との関わりも学校生活の質を左右します。子どもと先生の1対1の相性のほか、先生のクラス全体に対する言動も子どもに影響を与えます。

人間関係がうまくいかないと、学校をつまらないと感じるお子さんもいます。
学校がつまらないという理由で行き渋りや不登校になるケースもあるため、早めの対処が大切です。

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1-4. 親子関係や家庭環境

意外に思われるかもしれませんが、親子関係や家庭の雰囲気も不登校のトリガーになります。
もし仮に、学校でイヤなことがあったとしても、子どもにとって家が安心できる居場所であるなら、過ごしている間に心を休めることができるでしょう。

しかし、家でも気を張っていないといけない、気を使わないといけない環境だったら…?

ケースによっては家庭環境を根本的に見直さない限り、進級進学しても不登校をぶり返すこともあります。

お子さんが母親と離れることに不安を感じている場合は、次の記事も参考になさってください。

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2. 小学生の不登校のうち低学年に多く見られる心理状態は?

 

不登校傾向になりやすい子どもは人一倍の「もやもや」、大きな不安を抱えています。
こうした不安は細分化すると、「授業がわからなかったらどうしよう」「クラスメイトと仲良くできなくて、1人ぼっちになったら」と全景が見えてきます。

この中でも、低学年の間でとくに目につくのが母子分離不安です。
母子分離不安とは、子どもがお母さんと離れることに対して極度な恐れを抱いている心理状態を指します。

一般的に、母子分離不安は幼少期の児童には当たり前に見られる現象です。
この母子分離不安が幼少期から続いている、もしくは何かしらの出来事をきっかけにぶり返してしまうと学校に行きづらくなるため、不登校の一要因となります。

\ この記事では不登校の原因について詳しく解説しています /

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学校や教室に入ることが怖いと感じているお子さんもいます。
特に小学校に上がりたてのお子さんは、学校のルールや友達関係に戸惑ってしまい、怖いと感じることがあります。

お子さんが学校を怖がっている様子の時には、次の記事も参考にしていただけると幸いです。

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お子さんに当てはまる傾向を確認していただき、お子さんの今の心境を探るきっかけとなりましたら幸いです。

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3. 小学生の不登校で低学年向けの解決方法は?

 

低学年の不登校を早く解決するために必要なことは、子どもが根本的に抱えている不安を小さくして、頑張るためのエネルギーに変えることです。

不安は、人間の本能的なものなので、完全になくすことは難しいもの
けれども、ちょっとずつ不安に向き合うと、不安を小さなものに変えられるようになります。
不安を小さくして期待に変えることができれば、何かに挑戦するための力にもなるのです。

また、不安感情を小さくできるということは、自分で自分の感情をコントロールすることにもつながります。

3-1. 不安を小さくしてエネルギーに変える2つのコツ

子どもの持つ漠然としたもやもや、不安を小さくして挑戦するためのエネルギーに変えるには2つのテクニックがポイント。

不安を小さくしてエネルギーに変えるための2大テクニック

  • 子どもが甘えてきたときは、子どもと向き合うこと
  • 子どもの悩みや不安は親子で一緒に考えること

どちらにも共通しているのは、親御さんの対応がカギということ。
低学年のうちは、どうしても親御さんによるサポートが必要になります。

また、子どもに対する接し方も重要なので1つひとつ抑えておきましょう。

 

 

3-1-1. 子どもが甘えてきたときは、子どもと向きあう

ときに、母子分離不安の子どもは、まるで幼児のように甘えてくることがあります。

正直、うっとうしさを感じてしまったりイライラすることもあるでしょう。
ですが、甘えてきたときこそ不登校解決につながるチャンスだと思い、受け入れてあげてください。

甘えてくるときの子どもは、あなたに安心感を求めているのです。

例えば、子どもが抱きついてきたのなら、同じようにぎゅっと抱きしめてあげてください。

甘え癖がつくのでは?」と思うかもしれませんね。
ですが、ここで拒絶したり無視すると、子どもは「親に受け入れてもらえなかった」と認識するため、心に傷を残すことになります。
甘えてきたら、数分だけでもいいので子どもと1対1で向きあってみてください。
はじめのうちは頻度が多いかもしれません。ですが、子どもが自分で満足したら勝手に離れていくため、次第にスキンシップを求める回数も少なくなります。

\ こちらの動画でも、子どもが甘えてきたときの対応法をご紹介しています /

3-1-2. 子どもの悩みや不安は親子で一緒に考えること

親御さんが子どもさんの気持ちを理解したいと思うあまり、説明を求めて急かしていませんか?
感情や思考を理解してあげたいと思う気持ちはわかりますが、小学生の低学年の子どもの多くは、まだ自分の感情や考えをうまく言葉にできません。

説明させることにこだわらず、子どもの口からこぼれる言葉を拾いながら、親子で子どもの不安に向き合いましょう。
子どもとの会話では、以下の3ポイントを押さえておくと言葉を引き出せるようになり、不安と向き合うヒントが見えやすくなります。

子どものとの会話に役立つ3つのポイント

  • 子どもの気持ちを否定せず、受け入れる
  • 子どもの言葉をきちんと聴く
  • 「なぜ」「どうして」ではなく「なにが」とたずねる

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3-1-2-1. 子どもの気持ちを否定せず、受け入れる

親に自分の気持ちを否定されることは、子どもにとっては一番信頼している大人から見放されるようなものです。
とくに、「それはいい」「これはダメ」といった判断を下さないことを心がけてみてください。
「そうなんだ」と知らないことを知るスタンスでいると、口出ししたくなる気持ちが小さくなります。

 

3-1-2-2. 子どもの言葉をきちんと聴く

子どもの言っていることを聞いているうちに、つい話をさえぎって「それは……」と結論を言っていませんか?
大人は人生の経験値がある分、子どもより先に答えにたどり着くため子どもの言葉を奪いがちです。
子どもが途中で言いよどんだとしても、一旦は待ってみましょう。

沈黙のあと、ぽつりと溢れた一言が大きなカギになることもよくあるものですよ。

 

3-1-2-3. 「なぜ」「どうして」ではなく「なにが」とたずねる

質問の仕方を変えると、問いかけを受けたあとに注意を向ける視点が変わります。
例えば、「なんで不安になるの?」「どうして怖いの?」と言われると、自分の心が不安を抱く原因のような印象です。
不安になるんだね。何が怖いのか教えてくれる?
」にすると、自分ではなく、自分以外の対象にも意識を向けられるようになります。

とは言っても、低学年の場合は「何が」にもうまく答えられないかもしれません。
その際は、親御さんご自身が自分に対して「この子の不安を大きくさせているのは、“何が”影響しているからだろう?」と質問すると、子どもにとって何がネックになっているのか見えてくるでしょう。

 

もし親御さんだけでお子さんの悩みを聞くのが難しい場合には、相談窓口を利用するのもおすすめです。
家庭や学校に関わりのない第三者の方がお子さんが話しやすいこともありますし、親御さんもサポートしてくれる存在を知ることで気持ちが楽になるでしょう。

お子さんの悩みを相談できる窓口については、次の記事でお話ししています。

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4. この5か条に取り組むことで子どもの不安はもっと小さくなる

 

子どもが自ら再登校するための5か条というものがあります。
1つひとつは、子どもの心理・生活・勉強にまつわるものたちです。

子どもが自ら再登校するための5か条は次のとおり。

再登校に必要な5か条

  • 子どもの自己肯定感を高める
  • 規則正しい生活を送る
  • 正しい親子関係を築く
  • 子どもに考える時間を与える
  • 可能なら学習の遅れを取り戻す

一見すると不安とは関わりがないように見えますが、自己肯定感を高めると不安の感情を抱えたままでも物事に取り組めるようになり、正しい親子関係を築くと心のゆとりが増えたりします。
不安そのもののコントロールだけでなく、不安感情の使い方も自然と身につくのです。

\ この記事では「3週間」での不登校解決法を解説 /

4-1. 子どもの自己肯定感を高める

自己肯定感とは、自分のいい部分もダメな部分も含めて、自分は自分なんだと思える感情のことです。
不登校になると「学校に行けない自分はダメな存在なんだ……」と自責の感情が強くなるため自己肯定感が下がり、無気力状態に陥ることも。

自己肯定感は、子どもの出来ていることを褒めたり、感情に共感することで養うことが可能です。
具体的には「朝に起きられたね」「ご飯きちんと食べられたね」といった、日常にまつわることでOK。

小さなことから「自分はこれができる」という自信をつけてあげてください。
何か1つ、些細なことにでも自信が持てるようになると、不安を感じたとしても挑戦できる勇気を実感できるようになります。

4-2. 規則正しい生活を送る

不登校にありがちなのが、昼夜逆転です。
多くの不登校児が学校の時間に寝るのは、学校に行かなくていい理由をつくる現実逃避の一種でもあります。誰もが通りがちな道ですが、1度生活リズムが崩れると立て直すのは容易ではありません。
とくに、子どもが自由にゲーム機やパソコンを使える状態だと、わずか数日の間で昼夜逆転になるため注意が必要です。

もし、子どもが朝にきちんと起きられたら、朝のあいさつと一緒に褒め言葉を伝えましょう。
昼夜逆転せずに学校と同じリズムで生活することは、不登校児にとってハードルの高いことなのです。

また、規則正しい生活を送っていると学校復帰もスムーズになりますよ。

4-3. 正しい親子関係を築く

親は、子どもにとってのよき理解者である必要はありますが、お世話係になってはいけません。

子どもの機嫌をとるような言動を取っていませんか?
子どもの言いなりになっていませんか?

難しいことですが、子どもの気持ちに寄り添うのと顔色を伺うことは違います。甘やかすことと優しくすることは別物です。
子育ての主導権は、親御さんがきちんと握りましょう。

親子関係は家庭の空気にも大きく影響するため、健全な親子関係が築けると、家全体が子どもにとって心の休まる居場所となりますよ。

4-4. 子どもに考える時間を与える

私たち大人は、子どもよりも経験値がある分、つい口を出しがちです。
よかれと思ってアドバイスしそうになったら、ぐっとこらえて、一旦立ち止まってみてください。

とくに「学校に行きなさい」「学校に行かなくていいよ」は一見すると考えることを促しているように見えますが、指示を出しているのと同じです。
子どもが自分の頭で考えられるように、質問形式で話してみるといいでしょう。

再登校への近道は、親御さんがサポートしながら子どもが自分の頭で考えることです。

4-5. 可能なら学習の遅れを取り戻す

低学年であれば、学習の遅れは比較的取り戻しやすいです。
とはいえ、放置すればするだけ溝が広がるのも事実。

勉強面がネックであるのなら、なるべく早いうちに手を打ちましょう。

すでに遅れが出ている場合、学校の授業に合わせようとすると無理が生じることもあります。
先に進めるよりも、まずは復習からはじめましょう。学年をまたいで復習すると基礎の再確認にもなるのでおすすめです。

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5. まとめ:小学校低学年の不登校は子どもの不安を小さくすることで乗り越えられる

 

小学校低学年の不登校は、子ども本人が持つ不安感情に外部からの影響が加わることで起きやすくなります。
不安感情の大きさは、子どもの生まれ持った気質や環境によるため人それぞれ。

また、不安のなかでも顕著なのが、子どもが母親と離れることに対して大きな不安を伴う、母子分離不安です。
実は、母子分離不安は小学生の子どもによく見られること。
安心できる関係と環境が増えれば、おのずとお母さんから離れられるようになります。

まずは、親が子どもを受け入れること。
親子で一緒に、子どもが抱える漠然とした不安に向き合っていくこと。
何が子どもの不安を大きくしているのか、どう対策をとるのかを考えていくことで不安感情のコントロール方法が身につくようになり、結果的に不安を頑張るためのエネルギーとして使うことができるようになります。

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6. 追伸:不登校のお悩み相談はコチラから

 

以下のフォームから、お子さんに関わることや親御さんの心配などをお送りください。

不登校は長引けば長引くほど、あなたとお子さんを苦しい方向へ追いやってしまいます。
いますぐにお問い合わせいただくことで、1日でも早い不登校解決につながりますよ。

お問合せ

  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

業界最速で不登校を解決する「3週間で不登校解決プログラム」を展開。毎年2,000名以上の不登校に悩む親御さんが相談に訪れる。

再登校までの期間は平均で3週間。
当プログラムの目的は、「子ども達がこの先の人生を幸せに生きていくこと」。不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えており、できる限り短い期間で再登校することを大事にしている。

これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。

-小学生の不登校ブログ

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