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「昼夜逆転生活がこのまま続いて大丈夫なのだろうか?」と、心配される親御さんも多いのではないでしょうか?
近年、「睡眠リズム」を崩してしまう小学生が非常に増えていると言われています。
1.小学生が昼夜逆転でも焦らなくて大丈夫
1-1.治るきっかけは一人ひとり様々
昼夜逆転が続くと誰でも不安で押しつぶされそうになります。
しかし、治るきっかけが訪れた子どもたちも多くいます。
1-2.環境の変化で自然と治ることも
昼夜逆転が続くと、「もう二度と元の生活に戻れなくなってしまうのではないか?」と考えてしまう親御さんもいるのではないでしょうか?
しかし、子どもは大人に比べて環境が変化する機会が非常に多いです。
進級や進学がきっかけになり、気持ちが変化することがあります。
そのため、自然と昼夜逆転生活に終止符が打たれる子もいます。
大学進学を機に、昼夜逆転生活が改善した子もいます。
こちらの記事では、昼夜逆転したときの治し方を紹介しています。参考にしてください。
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2.「昼夜逆転」になる理由
そもそも何故、不登校の子どもは昼夜逆転してしまうのでしょうか?
2-1.心の癒しが居場所がゲームやパソコンに
不登校の子どもはテレビやゲーム、インターネットなどを長時間使っている傾向があります。
インターネットやゲームとの付き合いは年齢問わず難しいものです。
長時間、家にいる子どもはなおさらです。
身体的な不調の原因となり「ゲーム障害」という病気として認定されることもあるほどです。
2-2.だんだんと一日の周期がずれていく。
昼夜逆転している子の多くは「夜、眠くならない。」っと言うかもしれません。
ずっと家にいると体も脳も疲れずに眠たくならないことは、大人でもありますよね。
そして、近年ではスマホやパソコンを長時間利用するとブルーライトの影響で睡眠リズムが崩れやすいと言われています。
はじめのうちは一日が25時間周期になり、だんだんと昼夜逆転になってしまうのです。
2-3.朝が罪悪感でいっぱい
もう一つ考えられる要因はそもそも「朝が嫌い」ということです。
不登校の子は朝起きると学校へいけないことで罪悪感でいっぱいになります。
朝は活動する時間という概念がプレッシャーになり本人へ重くのしかかるのです。
罪悪感を感じないため、朝起きない日をつくることでだんだんと夜型の生活になってしまいます。
3.親以上に本人が一番焦っている
3-1.学校へ行かないメッセージが昼夜逆転
朝起きると家族に「学校へ行かない理由」を伝えなければいけません。
そもそも朝起きないことで「学校へ行かない」というメッセージを出しているのです。
不登校の子は、頭では本当にたくさん考えています。
毎日、悩んで過ごしています。
そのためだんだんとエネルギーがなくなって生活リズムが崩れてしまいます。
3-2.親は常識を忘れて見守ってください
親子といえども別の人格です。
親御さんが思う「幸な人生」や「普通の生き方」は子どもにとって必ずしも理想だとは限りません。
時代のニーズに合わせ教育も変化しています。不登校に対して支援はたくさんあります。
いろいろな選択肢、様々な相談機関、医療機関があります。
子どもと上手に距離をとり、根気よく見守ってみてください。
3-3.学校の話題はNG
親は登校してほしいから厳しい言葉ではっぱをかけることがあります。
子どもはただでさえ進路に不安をかかえています。
学校の話題を伝えることは、ただ焦りを与えるだけです。
「学校へ行かないとダメ」なんて決して言ってはいけません。
子どもは、世間を知りません。
「本当にダメなんだ」と捉えてしまい、ますますエネルギーがなくなってしまいます。
4.寝る時間が遅いとルールが守れない?
4-1.睡眠と生活習慣に対する子どもの自立
小学生は学校で基礎基本の定着を目標として教育を受けています。
学習だけでなく、人格の形成にも関わります。
文部科学省の調査結果によると、次の日に学校がある日の就寝時刻と「ルールを守って行動するか」という質問への回答との関係をみると、小学生では就寝時刻が早いほど「当てはまる」の割合が高いです。
規則正しい生活は人格の形成にも関係してしまいます。
「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果」 文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/katei/1357460.htm
5.まとめ
5-1.昼夜逆転が治るきっかけ
具体策は一人ひとり異なります。
節目のイベント、進学、進級など様々です。
親御さんは、いろいろな選択肢を子どもに伝えましょう。
第三者への相談や医療機関の受診も視野に入れて、よく子どもを観察してください。
5-2.心のゆとりが一番の治療薬
不登校の子どもがいると家族の関係もぎくしゃくしがちです。
家族は互いにねぎらい、出来る限り規則正しい生活を心がけましょう。
親御さん自身の世界が広がると、子どもに干渉しすぎず過ごすことができます。
時には親族から理解のない人の口出しもあるかもしれません。
それらの言葉は上手に交わし、学校に行ってなくてもかわいい子どもであることは変わりありません。
子どもは家族が自分のせいでもめている姿、元気がない姿はすぐに気づきます。
親御さんの心のゆとりが、子どもの心の一番の治療薬です。
5-3.まずは朝何か一つだけ仕事をしよう
子どものエネルギーが回復し、朝起きれるようになったらまずは何か朝の仕事を頼んでみましょう。
昼夜逆転生活を改善するためには、まずは朝、欠かさず起きることです。
毎日、朝起きることで体内時計が改善されてきます。
新聞をリビングへ運ぶ、花瓶の水をかえるなど簡単な毎朝の仕事を頼んでみましょう。
朝に仕事をすることで、起きる目的ができます。
「朝起きると学校へ行かなければいけない」というプレッシャーから、家族のために仕事をするという目的に変えます。
長い目でみて少しずつ改善することが、昼夜逆転を改善する一番の近道です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
親御さんの心配が、少しでも軽くなれば幸いです。