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小学生の不登校ブログ

小学校で不登校経験があっても、中学受験は可能!【経験者が解説】

2020.05.28

この記事を読むのに必要な時間は約 26 分です。

 

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「うちの子どもは、地元の中学校に進んでも大丈夫?」

「中学受験という手もあるけど、不登校だし…」

不登校の小学生をお持ちの親御さんには、子どもの性格や気質から上記のことを思う方もいらっしゃるでしょう。
そして、不登校だからこそ中学受験という挑戦をしてもいいの?大丈夫なの?と気になるのではありませんか?

この記事では「不登校でも中学受験はできる」を前提に、中学受験への向き不向きや学校の選び方をご紹介します。

不登校でもできることがあること、不登校だからこそ中学受験という選択肢を選べる可能性に気づいていただけたら幸いです。

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1. 不登校の子どもでも本当に中学受験ができるの?

 

結論から言いますと、たとえ子どもが不登校でも、中学受験は可能です。

まずは中学生のうち、どれくらいの子どもが受験をしているのか見てみましょう。
文部科学省の学校基本調査によると、中学生全体に占める私立中学生の割合は全国平均の7%

私立中学校が多い関東、とくに東京都内の私立中学生の割合は25%にものぼります。

以下は一都三県の中学受験者数を表したデータです。

参照元:森上教育研究所 私立中学受験状況 26年間の推移

受験率が上がっていることがわかりますが、考えられる理由は様々です。
主な理由として耳にするは大学受験への対策ですが、すべての子どもと親が「いい大学に行きたいから」という理由で中学受験を選択しているわけではありません。

ましてや、きちんと中学受験そのものが、学校に通っている子どもにしかできないことではないはずです。

例えば、文部科学省のいじめ防止対策協議会(平成27年度)(第2回) 議事要旨にも、
中学受験生の中には小学生のときに不登校を経験した子がいる事実が記されています。

私立の学校なので異例のケースかもしれないが,多くの中学受験生の中に,小学校時代に不登校になったという子が交じっている。
参照元:文部科学省 いじめ防止対策協議会(平成27年度)(第2回) 議事要旨

他にも、以下の取材記事が示す通り、中学受験をした子どものなかには、受験をせざるを得なかった子どももいるのです。

受験のきっかけはネガティブであったり、他者から見れば「ワケあり」かもしれません。
けれど、苦い経験をバネに努力することで、自分から最適な環境を選び取ることは可能です。

以上で中学受験は不登校の子どもでも挑戦できることを知っていただけたかと思います。

ここから先は、内申書や出席日数、子どもと親の向き不向き、学校の選び方など、中学受験全体に関わってくることを1つずつ紹介していきます。

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2. 不登校だと内申書や出席日数は不利にならないの?

 

中学受験そのものに出席日数が関わるのか、内申書が必要かどうかは、学校によって異なります。
出席日数や内申書は、あくまで参考程度に使われるものです。

これらを踏まえたうえで、通っている小学校にも連絡しておくことをおすすめします。

子どもが中学受験することを伝えておくと、出席日数の提出が必要だった場合でもできる限りの配慮をしてくれます。

不安であれば、志望校側にも相談しましょう。

出席日数や内申書を何に使うのか、合否判断に使うのか。
過去に不登校の子どもが受験したケースはあるのかなど、わからないことや気になることは必ず確認してください。

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3. 中学受験に向き不向きはある?

 

一概には言えませんが、子どもと親(家庭)に中学受験の向き不向きがあります。
ここでは、どういった子どもや親(家庭)が中学受験に向いているのか、乗り切れるのかについてまとめてみました。

3-1. 中学受験に向いている子/向いていない子

中学受験に向いている子


・素直な子
教わったことを覚えるために、必要な要素です。
素直であればアドバイスをそっくりそのまま自分の中に落とし込めるため、何事も早く伸びます。

・目的意識がある子
たとえ大きな夢や目標でなくても大丈夫。
子ども本人の心から湧いて出てきた目的があれば、実現するための努力を積み重ねられます。

・好奇心旺盛な子
「学ぶことは楽しい」ということを知っているかどうかです。
「なぜ?」を突き詰めることで、知りたいこと知らないことについても自ら調べていくため、自然と知識を身につけていきます。

 

中学受験に向いていない子


・人の話を聞けない子
わがまますぎたり、納得や妥協に時間がかかると、勉強面が非効率になりがちです。
ただ、子どもによっては反抗期を迎えているために反発している場合もありえます。アドバイスなどは、第三者の手を借りて行うと案外すんなりと受け入れてくれるかもしれません。

・なんでも親御さんが決めたり、言わないとできない子
問題を解くにしても、自分なりに仮説を立てて使える知識があるか探る必要があります。
何が必要なのか逆算したり、ストーリーのように順序立てて考えることが苦でなくなれば大丈夫です。
性格が完璧主義な傾向があると、失敗を恐れている可能性があります。
「ミスしないように」という原点方式ではなく、「今はここまでできている」という加点方式で見守ってあげる自分から取り組めるようになります。

・知らない、わからないことを投げ出してしまう子
勉強は得意だけでなく、苦手と向き合うこともしばしばです。
諦めるのが早いと、何がわからないのかの分析や他の考えを検討する機会を失います。
「わからない」が漠然としすぎているなら、「なにが?」「どこが?」と小さくしていきましょう。

 

3-2. 中学受験に向いている親(家庭)/向いていない親(家庭)


巷では受験シーズンになると「受験戦争」なんて言われますが、中学受験の世界には「中学受験は親(家庭)で決まる」という言葉があります。
受験に取り組むプレイヤーである子どもと、支えるサポーターである親との関係性は重要です。

中学受験に向いている親(家庭)


・ゆとりのある親
中学受験には、お金と時間もかかりますし、子どもに寄り添うことと向き合うことが必須になります。
ほどよく「どーんとこい」と両手を広げられる親御さんであれば問題ないでしょう。

・子どもの頑張りを応援しつつも、期待しすぎない親
自分のこと、子どものことを客観的に見られるかも重要です。
仮に受験を辞める、進学した学校を辞めるとなったら……。
不登校、中学受験、自主退学、編入というルートを辿っても、まずは「頑張ったね」と言えるかどうかは大きな要素です。

 

中学受験に向いていない親(家庭)


・子どもと向き合う、精神的なゆとりのない親
中学受験の勉強は学校以上に他人と比較されたりと、子どもに大きな負担がかかります。
こうしたストレスを和らげたり、軽減するのはサポーターである親の役目です。
ですが、親にゆとりがないと、子どもに寄り添うどころか感情のぶつけ合いが起こります。

・中学受験で挽回してほしいと、期待している親
不登校は「今の学校に行っていない、行けていない」だけです。
当事者である子ども以上に勝手に期待するのは、子どもにとってただのプレッシャーでしかありません。
子どもに過剰な期待をしていると、中学受験を辞める・受験に落ちた状況で冷静な対応ができなくなります。

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4. 大事なのは学校の選び方?

 

さて、中学受験を「する」と決めた後に待っているのが志望校選びです。
ついつい学校のネームバリューや大学進学率に目がいきがちです、何を決め手にするべきか難しいところでもあります。
この章では、子どもに合う中学校を見つけるためにも、学校選びのポイントを3つに絞ってまとめてみました。

①中学受験に対する考えや価値観、求めていることをハッキリさせておく

子どもと親御さんが同じ方向を見るためにも、親子で一度は考えておくことをおすすめします。
「なぜ、中学受験をするのか」と問いかけるよりも「中学生になったらたいことは?」と子どもの未来に視点を向けてください。
この時点で、子どもが心から「挑戦したい」と思うのであれば行動を起こします。

また「好きなこと」が明確であるのであれば、選んだ進学先によっては具体的な形で実現できる可能性があることを伝えるといいでしょう。

②子どもが毎日通える距離を考える
通学時間があまりにも長いと毎日の往復だけで疲れてしまい、勉強どころではなくなります。
片道1時間、長くても片道1時間半が現実的な範囲です。

また利用する交通手段、通学時間帯の混み具合を考慮した通学時間、家から学校までの道のり、周辺地域の雰囲気を事前に知っておくことで1つの判断材料にもできます。

③志望校を絞る
気になる学校はいくつかピックアップできたら、それぞれの学校について調べてみましょう。
パンフレット、ホームページ、情報誌などを活用しつつ、学校説明会、実際に通っている人から話を聞くなど「生の声や情報」にも必ずふれてください。

最終判断をするのは、子どもです。

「この学校に行きたい」「この学校でこういうことをしたい」という気持ちを1番に優先させてくださいね。

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5. 他の人はなにを基準に学校を選んでいるの?

 

上記では、学校選びの一例を挙げましたが、実際に中学受験をした人たちの学校選びの基準も気になりますよね。
他の人が学校選びで特に重視していたのは、以下の通りです。

 

メモ


・大学合格の実績
やはり、現代において最終学歴と判断される「大学」のことを意識している方が多く見られました。

・自分が卒業した学校(大学)への近道だから
中には自分の卒業校だから通わせたいという声も。子どもにも、いい学びのある環境に身を置いてほしいという親の願いが現れている結果だといえます。

・校風や教育文化
私立は学校創始者の考えや思いが反映されます。学校ごとの特色があるからこそ、子どもに合うかどうかを考える基準にもなります。

 

6. 中学受験に必要な勉強は?そもそも私立と公立で試験は違うの?

 

目指す学校が私立か公立か、はたまた難関学校なのかによって必要な勉強も勉強量も変わってきます。
なぜなら、私立と公立では入学試験の内容が違うからです。

 

私立公立どちらを受験するにしても、共通して必要なのは「考える力」です。
そこからさらに、私立では知識量と応用力 が求められ、公立では情報を読み取る力と表現力が問われます。

私立中学校受験の特徴

人事問題、環境問題などを一見、やさしい言葉で出題しながらも中学高校レベルの問題が出ていることがほとんどです。
小学校で習う内容を超えた幅広い知識と、身につけた知識で「いかにして問題を解くか?」という応用力が求められます。

加えて私立学校の一部では、後述の公立中高一貫校と同じような適性検査の出題も増えています。

 

公立中学校受検の特徴

私立の学力テストとは違い、適性検査を受けます。出題内容も小学校6年間で学ぶことに限られています。
その代わりに、出題内容や図・グラフから情報を読み取り、自分の言葉で説明する力を求められます。
試験内容は国語・算数と教科ごとに分かれているわけではないため、各教科ごとの知識に限らず、身の回りの出来事への関心度も必要です。

 

6-1. 私立と公立では必要な勉強も違う!?


上記のように、私立と公立では問われる内容が違うため、とるべき対策も違います。

私立中学校受験に必要な勉強

間違いなく必要なのは「中学受験」のための勉強です。
幅広い知識と数ある解き方を身につけたうえで、出された問題に対して「何が使えるか?」「どう使えば答えにたどり着くのか?」をくりかえすことが重要になります。

 

公立中学校受検に必要な勉強


情報を読み取り、導き出した答えについて「なぜ、そうなると言えるのか」というように、過程まで考える力を身につけることが求められます。
適性検査では自分の考えを書く必要があるため、「書き言葉」で説明するための練習も大切です。

 

6-2. 中学受験の勉強方法は、志望校レベルと子どもに合うものを選ぼう


受験することを決め、目指したい学校が見えてくると、次に考えるのは勉強方法ではないのでしょうか。
勉強といえば、家庭学習の他に塾選びも気になるところですよね。

勉強については、次の2つを抑えておきましょう。

 

メモ


・志望する学校のレベル

・子どもの性格

次に抑えておきたいのが、以下4つの勉強方法です。

 

メモ


・中学受験に特化した学習塾

・地域の進学塾

・個別指導塾や家庭教師

・通信教材


なぜ子どもの性格をあげたのかというと、子どもによって勉強しやすい環境や方法が異なるためです。
よかれと思って大手の学習塾に入塾したものの、指導方針やクラスの雰囲気に圧倒されて思うように勉強できないことも考えられます。

つい塾側の宣伝文句や合格実績の数字だけで判断しがちです。
塾や勉強方法は選べるので、子どもと塾の見学や面談に行く、お試し教材を取り寄せて体験してみるなど、子どもに合う勉強法を一緒に探してあげてください。

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7. 体験談:私は小学校で不登校だったから、中学受験しました。

 

一通り中学受験について書いてきたところで、少しだけ私の体験談をお話させてください。

この文章を書いている私は、小学5年生のときに不登校になりました。
そうしたなかで中学受験のきっかけになったのは、「こういう学校もあるよ」という、母からのひと言でした。

母からの言葉が「人間関係を変えたい。環境を変えたい」という気持ちを後押ししてくれたこともあり、私はすんなりと受験を決意することができたのです。

そして、中学受験をして公立の中高一貫校に進学しました。

諸事情あり6年間通っての卒業とはなりませんでしたが、環境というのは今ある場所が全てではないと知れたのは、結果的にいい人生経験になったと思っています。

ただ単に「環境を変えたい」と思っていても、待っているだけでは、求めるだけでは何も起きませんし、何も変わりません。
“何か”を変えたければ、それなりの努力や工夫という行動が必要で、自分の内側から湧いてくる動機が行動のための糧となるのです。

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8. 不登校だから中学受験をする子どものために、親ができること

 

中学受験は、しなくてもいい受験です。

不登校でありながら、中学受験に挑むのは難しいことに見えるかもしれません。

しかし「不登校だからできない」と考えてしまっては、何も変わりません。
代わりに「小学校で不登校だったから、合う場所を探そう」というように、未来に目を向けてほしいと思います。

子どものレベルと親のサポートで挑戦できる範囲が限られるのはごもっともですが、その中からできることを考え、選び、努力を重ねることで道が開けるのでないのでしょうか。

なんでもいいので、子どもに未来をつくるための「きっかけ」を与えてほしいと思います。

「こんな学校もあるよ」というひと言だけもいいのです。
子どもが自ら動きはじめたら、あとはサポートに徹してください。

親子の二人三脚ができれば、不登校でも中学受験を乗り越えられます。

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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

業界最速で不登校を解決する「3週間で不登校解決プログラム」を展開。毎年2,000名以上の不登校に悩む親御さんが相談に訪れる。

再登校までの期間は平均で3週間。
当プログラムの目的は、「子ども達がこの先の人生を幸せに生きていくこと」。不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えており、できる限り短い期間で再登校することを大事にしている。

これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。

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