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中学生の不登校ブログ

中学生の不登校が3年間続く原因は?進路と親御さんができる対応

2020.10.17

 

  • 中学生の子どもが不登校になった理由を知りたい。
  • 中学3年間不登校だとどうなってしまうの?
  • 中学生で不登校のとき、高校やこの先の進路はどうなるの?

中学生のお子さんは、学校で直面したさまざまなきっかけが原因となり不登校となります。

また、お子さんが中学の3年間不登校でも複数の進学先を選択できるためご安心ください。お子さんが望めば全日制の高校に入ることも可能です。
全日制だけでなく通信制や定時制も選択できるため、お子さんのご希望に合わせ進学先を選べます。

記事では、我が子が中学生不登校を経験した母親が実体験に基づきながら、中学生不登校の理由や解決方法をお話しています。

不登校を根本から解決していただくと、再登校だけでなくこの先社会に出てからもどんな壁も自分の力で乗り越えることが可能です。

中学で不登校になる原因から、3年間不登校だとどうなるのか、そして不登校を解決し、この先幸せに社会生活を送るための道標をすべて知ることができます

 

この記事で分かること!

  • 中学生の不登校生徒数の割合
  • 中学生が不登校になる主な原因
  • 中学生の不登校はどんな段階を踏む?段階別の対応方法
  • 不登校の子どもへ親御さんができる対応6つ
  • 不登校を受け入れている高校はあるのか
  • 不登校で勉強をしていないけど高校へは進学できるのか

参考にしていただき、ぜひ親子で一歩前進していただけたら幸いです!


お子さんの不登校、実はご家庭のタイプによって対応方法が変わるってご存じですか?

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目次

1. 中学生の不登校の現状【2025最新データ】

 

1-1. 中学生の不登校生徒数と割合|2025最新

 

文部科学省の最新調査による、令和5年度の中学生の不登校生徒数は、次のとおりです。

中学生の不登校生徒数 割合
18,451名 15人に1人

この割合は、中学生はクラスに2人、不登校のお子さんがいることになります。

 

ここで学年ごとの内訳もみてみましょう。ここでは小学生のときとの変化もわかるよう、小学生の不登校生徒数も掲載します。

小学生 中学生
1年生 9,154人 130,370人
2年生 13,694人 58,035人
3年生 17,997人 77,768人
4年生 23,090人 -
5年生 29,847人 -
6年生 36,588人 -

中学1年生で特に不登校生徒の増加がみられます。中学生になると、勉強の難易度が上がることや、クラスメイトが大きく変化するなどの環境変化が関係しているかもしれません。

変化で抱えた問題を乗り越えられず、学校へ行けなくなるお子さんがさらに増えることがわかります。

また、過去5年間で比べてみても、中学生の不登校生徒数は増加し続けています。 

中学生の不登校生徒の増加率がわかるグラフ

画像引用元:文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査」

 

1-2. 中学生の不登校が3年間続く割合は?

 

中学3年間不登校の人ってどのくらいいるんだろう?と気になりますよね。

文部科学省の不登校生徒に関する追跡調査研究会が、平成26年7月にとったデータを基に割合を解説します。

以下は、「あなたが学校を休み始めたのは何年生の頃ですか?」というアンケートの結果です。


引用元

上の表を見てもらうと分かるように、中学1年生が28.6%と一番高く、次に中学2年生が25.3%となっています。
中学1・2年生から不登校になってしまう子どもが多いことがわかります。

次に、「なぜ不登校が続いているのか」理由についてのアンケート結果が下記になっています。


引用元

不登校が続いている理由として最も多かったのが、「無気力で何となく学校へ行かなかったため」、続いて「学校へ行こうという気持ちはあるが、身体の体調が悪いと感じたり、ぼんやりとした不安があったりしたため」となっています。

ただ、この理由については絶対にこれに当てはまる!というものではなく、それぞれ理由は様々なので、参考程度に見ていただければと思います。

こうしてデータを見ると、中学3年間不登校の子が意外と多いことが分かりましたね。

 

1-3. 中学生の不登校の男子と女子の割合は?

 

現在の文部科学省の調査では、不登校の男女比については調査していません。ただ、平成26年度の調査では、不登校のお子さんの男女比まで公開していました。過去の情報にはなりますが、参考までに男女比も掲載します。

若干男子生徒の方が不登校の人数が多くなります。男子生徒の方が多いのは、中学生だけでなく、小学生も同様です。

男子 女子
小学生 13,586 12,278
中学生 50,683 46,350

参照・参考:文部科学省「平成 26 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について 62ページ

 

1-4. 中学生から不登校になる子どもの割合は?

 

前述のとおり、中学1年生になると不登校生徒数が一気に増えました。では、ここで小学生からの継続ではなく、中学1年生で不登校になった生徒の割合もみてみましょう。

A:令和5年度の中1の不登校生徒数 B:令和5年度の中1の不登校生徒数のうち昨年から不登校が継続している人数 (A-B):令和5年度に中1から不登校になった人数
58,035 人 20,586 人 37,449人

参照・参考:文部科学省令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査

このとおり、割合にしてみると中学1年生の不登校生徒数のうち、64%のお子さんが中学生から不登校になったことがわかります。

小学生から中学生に上がるときの環境変化は、お子さんにとって負担が大きいと判断できます。

小学生のお子さんの不登校が続いているとき、このままどうなるのか心配になるものです。

小学生で不登校が続く場合の対応方法を解説した記事もご確認ください。

 

1-5. 小学生の不登校が中学生でも継続する割合は?

 

小学生の不登校がそのまま中学生でも継続する割合はどのくらいなのでしょうか?

文部科学省による『令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査と「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果についてを基に表にまとめました。

令和4年度の小6の不登校生徒数 令和5年度の中1の不登校生徒数 令和5年度の中1の不登校生徒数のうち昨年から不登校が継続している人数
30,771 人 58,035 人 20,586 人

令和4年度の全国の小学6年生の不登校者数は、30,771 人。令和5年度の中学1年生の不登校者数58,035 人の内、6年生のときから不登校が継続している生徒数は20,586 人でした。

この結果から約66%の小学6年生が、中学生になっても不登校だとわかります。中学へ上がるという環境変化があっても、半数以上のお子さんは不登校が継続しています。

 

1-6. 中学生の3年間不登校だった人の進学先の割合

前にも触れた文部科学省の不登校の追跡調査では、下記のようなデータが出ています。

引用元

不登校のお子さんが80.9%進学していることが分かります。

つまり、中学で不登校になってしまっても、多くのお子さんが高校進学しています!

私も我が子が不登校なので、このままずっと学校へは通えないのだろうかと不安に思いました。
いくら学校の先生や不登校経験者から「高校には行けるよ!」と言われても、全く信じられない状況でした。

ただ、データでも出ているように高校への進学率はとても高くなっていますし、我が子も中学3年生の9月には行きたい高校が見つかったと自分から言ってくれました

我が子の場合、行きたい高校に行けばいいとアドバイスしただけではなかなか決められなかったので、どんな事をやりたいのかを先に決めるとスムーズでした。

高校に行くのが不安な状態だったり、意味を見出せなない状態だったり、お子さんによって状況は違いますよね。

なので、今はどんな状況なのかを子どもと話し合い以下2点に注目しましょう。

  • 何につまずいているか
  • 子どもは助けを必要としているか

助けが必要としている場合は、どんな方法があるのかを一緒に考えるとスムーズに進みます。

以下では、不登校の中学生が公立・私立高校に進学するのは不利になるのか、受験勉強のコツなどを紹介しています。
合わせてお読みください。

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1-7. 中学生で不登校だった人の5年後の将来

 

文部科学省では、平成23年〜24年(2011年〜2012年)に、平成18年(2006年)時に中学3年生で不登校だった方を対象にその後を調査しています。

 

調査結果によると、5年後に20歳を迎えたときの進路は次のとおりです。

  • 就業のみ:34.5%
  • 就学のみ:27.8%
  • 就学・就業 :19.6%
  • 非就業・非就学:18.1%
    (専業主婦・主夫、会社経営者含む)

参照・参考:文部科学省「不登校に関する実態調査」~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~(概要版)

 

結果を見ると、約55%の人は仕事に就き、48%の人は学生であることがわかります。

この調査結果と不登校だった中学生の将来については下記の記事でまとめているので参考にしてください。

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1-8. 中学生の不登校がひきこもりやニートになる割合

 

中学生でも不登校が続いてしまったとき、そのまま家から出られなくなりひきこもりになってしまうのではないかと心配される親御さんも多いです。

 

内閣府が平成22年にひきこもりに関する実態調査を、15歳~39歳の男女・3,278人にアンケートをとったデータを紹介します。

下記のデータは、「ひきこもりになったきっかけは何か」というアンケートの結果です。


引用元

上記のデータを見ると、職場に馴染めなかった・病気が23.7%とトップになっていて、不登校がきっかけとなった人は11.9%とわかります。

このデータを見ると、不登校がきっかけでひきこもりになってしまう人もいますが、大多数ではないと判断できます。

上記を踏まえると不登校者が必ずしもひきこもりやニートになるわけではなく、一定数はひきこもりやニートになる可能性があると見ることができます。

 

さらに、令和6年2月に東京都政策企画局が18歳以上のひきこもりの方1,846名から回答を得た最新のデータも紹介します。調査では、83.7%の人が「ひきこもりのきっかけは「不登校」だと回答しています。

ひきこもりのきっかけが中学生からの不登校なのかわかるデータ

引用元:東京都政策企画局「ひきこもりへの認識に関する世論調査

 

中学生でも不登校が続き、長期化することで、学校へ戻るハードルもどんどん高くなっていきます。そのため、「この状態をどうにかしたい。また学校へ行けるようになってほしい。」と感じたその時点で解決に向けて行動することが大切です。

 

もう何をしても状況が変わらない!

不登校が長期化してしまっている場合は、「専門家に話しを聞いてもらう」のが解決の一番の近道です。

お子さんが不登校やひきこもりになってしまうと、将来が心配になりますよね。

著名人の中にも、過去に不登校やひきこもりを経験している人がいます。こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

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2. 中学生が不登校になる原因:文部科学省の最新データを基に解説

 

中学生が「学校へ行きたくない」と感じる、不登校の原因はさまざまな事柄が複雑に絡み合っていることが多いです。文部科学省の最新の調査では、不登校となる原因は14つに分類されています。1つだけ抱えるわけではなく、この14選のうち複数の事柄を抱えているお子さんが多いです。

そしてこの中学生のお子さんが不登校になる原因の14選は、3つに分類できます。

  1. 学校に関わる原因
  2. 家庭に関わる原因
  3. 本人に関わる原因

 

本章では、それぞれの原因について詳細を解説します。

ちなみに、以下の記事ではお子さんに見られる7つの傾向ごとに、それぞれに適した接し方をお話ししています。ぜひ参考になさってください。

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2-1. 中学生が不登校になる原因①学校に関わる原因

 

不登校になる原因には、学校に関わることもあります。たとえば「いじめ」「友人とのケンカ」「勉強がわからない」などです。

中学生の学校に関わる原因の詳細と、回答数は次のとおりです。※不登校につながったと思う原因は、複数回答できる調査となっています。

学校に関わる原因 回答数
学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた 2,847名
いじめを除く友人関係をめぐる問題 2,500名
転編入学・進学時の不適応 1,205名
教職員との関係をめぐる問題 347名
学校のきまりに関すること 342名

学校が原因の不登校の場合、転校することで不登校が解決することもあります。転校のメリット・転校先の選び方などはこちらの記事で紹介しています。

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2-2. 中学生が不登校になる原因②家庭に関わる原因

 

続いて家庭に関わることの原因です。「親御さんの離婚」や「親御さんの関わり方(厳しすぎる、放任など)」がきっかけとなり、お子さんが学校へ行けなくなってしまうケースです。

中学生の家庭に関わる原因の詳細と、回答数は次のとおりです。

家庭に関わる原因 回答数
親子の関わり方に関すること 1,739名
家庭生活の変化 996名

 

2-3. 中学生が不登校になる原因③本人に関わる原因

 

本人に関わることの原因は、「無気力」「あそびや非行に走る」「生活リズムの乱れ」などお子さんの気持ちや生活習慣がきっかけとなる場合を指します。

中学生の本人に関わる原因の詳細と回答数は、次のとおりです。

本人に関わる原因 回答数
学校生活に対してやる気がでない 5823名
不安・抑うつ 4,490名
生活リズムの不調 3,723名
障害(疑いを含む)に起因すること 1025名
個別の配慮について

(障害以外で個別に配慮してほしい事柄)

1,010名

 

 

3. 中学生が不登校になる原因ランキング【14選】

 

中学生が不登校になる原因をランキング形式でまとめました。参考にしてください。

原因 割合 人数
1位 学校生活に対してやる気がでない 21.9% 5,869名
2位 不安・抑うつ 16.7% 4,490名
3位 生活リズムの不調 13.9% 3,723名
4位 学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた 10.6% 2,847名
5位 いじめを除く友人関係をめぐる問題 9.3% 2,500名
6位 親子の関わり方に関すること 6.5% 1,739名
7位 転編入学・進学時の不適応 4.5% 1,205名
8位 障害(疑いを含む)に起因すること 3.8% 1,025名
9位 個別の配慮について 3.8% 1,010名
10位 家庭生活の変化 3.7% 996名
11位 あそびや非行 2.3% 617名
12位 教職員との関係をめぐる問題 1.3% 347名
13位 学校のきまりに関すること 1.3% 342名
14位 いじめの被害 0.5% 133名

参照・参考:文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等 生徒指導上の諸課題に関する調査

 

どのくらい非行しているお子さんがいるのか、原因は何かについて統計データを用いて説明した上で、解決していくために必要な親御さんの行動をお伝えしています。

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スダチでは、日々お子さんの様子をヒアリングさせていただき、その時のお子さんにあった声かけと行動方法をお伝えしています。
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体調不良を訴えることがきっかけとなり、不登校になることもあります。以下も合わせてご確認ください。

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4. 中学生が不登校になる原因がわかる体験談【スダチの支援事例をもとに解説】

 

スダチでは、今まで1,400名以上のお子さんを再登校に導いた実績があります。さまざまなお子さんを支援した結果、共通してみられる根本的な原因は、お子さんの「自己肯定感が下がりきっていること」にあると考えています。

本章では、スダチが支援した中学生のお子さんの事例を1つ例に挙げて、不登校になったきっかけや原因の体験談を紹介します。

中学生の不登校の原因体験談

 

こちらのお子さんは、夏休み明けに突然「学校へ行きたくない」と言い出し不登校になってしまいます。

本人に聞いてもわからないと、無気力な様子で原因もよくわからないままでした。

朝になると体がしんどいとのことで、病院を受診したところ「起立性調節障害」という診断を受けます。スクールカウンセラーに相談をすると「今は本人の好きなことをさせましょう」とアドバイスをもらいました。そのとおりに見守るものの、事態は一向に良くならず、スダチへご相談いただきました。

 

お子さんの自己肯定感が下がりきると、学校で抱えたさまざまな「嫌だな」という事柄を乗り越えられず抱え続けてしまいます。

そして、つらい気持ちを誤魔化そうとして、夜遅くまでスマホやゲームなどのデジタル機器に没頭してしまい、朝起立性調節障害のような症状がみられるお子さんが多いです。

こちらのお子さんは、1日中寝続けてしまうような深刻な起立生調節障害ではありませんでした。デジタル機器を夜遅くまで使用していることが原因で、朝体調が悪くなっている様子でした。

そこで、生活習慣を整えること、デジタル機器の利用にルールをつくっていくこと、お子さんの自己肯定感を育てるための立ち振る舞いをすることにアプローチします。

すると2ヶ月間不登校だったお子さんは支援開始からたった8日で主体的な再登校に成功しました。

他の事例は、次のページからご確認いただけます。

スダチが支援した中学生の不登校の原因と解決方法の事例

 

5. 中学生の不登校の段階別にやるべきこと!学校復帰のサインとは

 

不登校の状態だと「一体いつ我が子は学校に行けるようになるんだろう」「高校へは行けるのだろうか」と心配になってしまうと思います。

不登校の段階や学校へ復帰へのサインについて紹介していくので、自分の子どもは今どの段階にいるのかを確認しながら読んでいただければと思います。

 

5-1. 中学生の不登校の段階について

 

中学3年間不登校の場合、だいぶ期間が長くなってしまっているので、不安になったり諦めたくなったり、辛い状況が続いていることと思います。

不登校が長期化しどうしたら良いか分からない状況の時は、真っ暗な森の中をゴールも分からずに進んでいる状況に似ています。
長期化していると、本当に辛いですよね。

では、真っ暗で明かりのない森の中を進むのに、必要なものは何か?

そう!地図とライトがあれば真っ暗な森も進んでいくことができますよね!

 

では、ここから不登校の全体像(地図)、段階によって対応するポイント(ライト)をそれぞれ紹介します。我が子は今どこにいるのかな?と考えながら読んでいただければと思います。

段階 特徴 対応するポイント 我が子の場合
予兆 【学校の行き渋り開始】
・時々学校を休む
・朝起きられない
・玄関から動けない
・わがままや不安を言う
・発熱・腹痛・頭痛など
【ガス欠寸前状態】
「何か様子がおかしい」と気づけるかどうかがポイント。子どもへの接し方を見直し、対策を考える。
【小学6年2月~中学1年5月】
体調不良が続き休みがちに。何か様子がおかしいと思いながらも無理に学校へ行かせようとしていた。
葛藤 【不安や葛藤が爆発】
・学校はほとんど行けず
・暴言、泣く、怒鳴る
・罪悪感や自己否定、不安や焦りなど葛藤状態
【エネルギー切れ状態】
親は子どもが不登校だという事を受け入れる。この時期の登校刺激は逆効果。子どもは休むことに専念してもらう。
【中学1年6月~10月】
涙が止まらないと突然泣き出すことが多くなり、体調不良も続く。まだ不登校を受け入れられず親子で疲弊。夫婦仲は悪くなる一方。
本格 【充電期間・さなぎ時期】
・学校へは行かない
・ゲーム、ネット
・昼夜逆転
・好きなことをやり始める
・子どもが話をしてくる
【エネルギー充電前半】
この時点で根本的な解決していない場合登校刺激は逆効果。また、怠けているように見えるが心は休んでいないので、親が肯定的に理解し見守ることが大切。
【中学1年11月~中学2年3月】
昼夜逆転で起きればネットやゲーム。特に注意はせず飽きるのを待つことに。主人も理解が深まり、家族みんなで不登校を受け入れることが出来た時期。
安定 【外へ向きはじめる】
・学校へは行かない
・今の状況から抜け出そうとする時期
・勉強の遅れやクラスの状況など気にし始める
・何かやりたいと自分から言い始める
【エネルギー充電後半】
親が子どもとしっかり向き合うことで、子供は親が味方だと思える。自分の気持を素直に話せるようになる。生活習慣や親子関係の改善など、実際に行動が必要になる時期。
【中学3年4月~8月】
学校へは1ヶ月に2~3日程度登校、体調不良は以前より改善。自分でやりたいことを見つけ、助けが必要な時はしっかりと意見を言えるようになる。
活動 【活発に活動する】
・徐々に学校へ行く回数が増える
・自分から登校を希望することも
・行きたい場所や会いたい人がいたり昼夜逆転が自然と治る
【試運転・リハビリ時期】
登校に向けて学校との連携や周囲の協力をお願いする。高すぎる目標を立ててしまうと前段階に戻ってしまうので、注意深く見守ることが必要になる時期。
【中学3年9月~現在】
自分から学校へ行くと言い週に3~4日登校。自分から勉強の遅れを取り戻そうと勉強を始める。ただ、テストが近づくとプレッシャーから登校できないことも。

以上が、不登校の段階と対応ポイントです。

我が子の場合も合わせて書かせていただきましたが、上の段階まで行ってもまた下の段階に戻ったりと順序良くは進めませんでした

ただ、この不登校の段階(地図)と対応ポイント(ライト)を知っていると、「下の段階に戻ったからこうしよう!」と対応を変えることもできるので、スムーズです。

お子さんの状況によって進むスピードも違います。
我が子のようにアップダウンを繰り返したりする場合もあるかと思いますが、そんな時はぜひ!地図を見てライトで照らし、進むべき道を見つけてくださいね!

さて、不登校の段階と対応ポイントを紹介していきましたが、学校復帰へのサインは大切になるので、安定期~活動期についてもう少し詳しく紹介していきますね。

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5-2. 不登校の中学生が学校復帰するサイン

 

学校復帰へのサインは先ほど紹介した不登校の段階の「安定」~「活動」で、エネルギーが十分に貯まった状態の時に良く見られるようになります。

学校復帰へのサインは下記の3つです。

      • 退屈を訴える・・・「暇だな」と言う。エネルギーが貯まり現状を変えたいというサイン。
      • 学校の話題・・・学校の話題を出しても会話ができる。学校の様子を知ることで復帰へ向けて準備をしているサイン。
      • 行動範囲が広がる・・・家事の手伝い、外出、趣味などの活動が増える。さまざまなものに興味を持ち始めるのも復帰へ向けたサイン。

上記3つのサインが見られるようになってきたら、復帰に向けて学校との連携など「行動」が必要。

ただ、とても嬉しいサインですが、ここで子供に過度に期待をしてしまうと、またエネルギーが足りなくなってしまうこともあります。

親である私たちは、あくまでも我が子の登校を手助けする立場というのを忘れずに過ごすことが大切です。

また、中学校の不登校・体験者の学校復帰への詳しい記事もありますので、ぜひ合わせて読んでいただきたいと思います。

 

不登校から復学するにはどうしたらいいのか?回復期に至るまでの段階別心境変化をまとめた記事もご確認ください。

 

6. 不登校の中学生が学校復帰した体験談【事例を紹介】

 

ここからは不登校経験者はどんなことがきっかけで学校へ通えるようになったのか、実例を紹介していきます。

他の実例を知ることで、自分の価値観にとらわれず、ヒントを得られます。
ぜひ参考にしてみてください。

 

6-1. 高校受験・進学がきっかけの実例

 

不登校から学校復帰までの体験談を見ると、高校受験と高校進学がきっかけとなった方が多く見られました。

 

6-1-1. 高校受験がきっかけの場合

 

高校受験というキーワードをきっかけに、焦りや不安からどうにかしたい!とみなさん行動に移した方が多く見られます。

それぞれどんなきっかけだったかは下記をご覧ください。

      • 全日制の高校に通いたいと思った
      • 自分の行きたい高校が見つかった
      • 周りが勉強をはじめた
      • 先輩から高校の話を聞いた
      • 受験という言葉がかっこよかった

どの体験談にも共通しているのが、自分や親、学校の先生や外部の相談機関などから高校の情報を集めたり聞いたりしたことが、学校復帰へのきっかけになっています。

でも、高校に行くと一言で言っても、イメージが掴めないと行動に移すのは難しいです。

現在、たくさんの高校があり選択肢が多すぎるだけでなく、情報が氾濫しているような状態です。
そのため、子どもが自分で調べるのには限界があるように感じました。

 

【我が子の場合】

進路希望の用紙を見ても、にらめっこ状態。
「高校の情報を一つづつ調べるのか…」とプレッシャーになっていました。

そのため、2つの道を提示してみることに。

  • 高校から将来の夢までの道をいくつか提示
  • 高校へ行かなかった場合の道も提示

そうすると、「自分はこんなことがしたいから、この道を進みたい」と自分で決めることができました。
今やらなければならないことは何なのかを明確にすることができました。

 

今、我が子が高校にどのようなイメージを抱いているのだろう

子どもがどの程度高校の情報を掴んでいるかを知ることで、以下のような次の行動を決めることができます。

      • 親である私たちの行動が必要なのか
      • 学校の先生へ相談するのか
      • 外部機関へ相談するのか

ぜひお子さんと話し合ってみてくださいね。

 

6-1-2. 高校進学がきっかけの場合

 

特に人間関係に悩んでいた不登校経験者の方は、高校入学をきっかけに学校へ行けるようになったようでした。

実際に高校へ入学し、登校を続けられたと語っている方の理由は下記です。

      • 高校で新しい友だちができた
      • 高校で干渉されることが無くなった
      • 一人で教室にいても気にならなくなった

中学3年生の時点では不登校でしたが、高校入学のタイミングで学校復帰をしたという体験談が多いです。
なんと高校受験に次いで多く見られました。

私の知人も、自身が人間関係+起立性調節障害で中学校にほとんど行かなかったと自らの体験談を話してくれたことがありました。

その方は、高校に行ってからは人間関係が気にならなくなり、体調も回復。無事に高校を卒業し大学も卒業、不登校への逆戻りは無かったとのことです。

 

小中学校は同じメンバーが多いですが、高校は今までとは違うメンバーになりますよね。

      • メンバーの入れ替わり
      • 高校という新しいステージ

この2つが学校へ行けるきっかけとなる場合も。
まだ高校受験前の場合でも、このような実例があることも知っておきましょう。

 

6-2. 自分の居場所を見つけたのがきっかけの実例

 

学校に居場所がない、家に居場所がないと感じて不登校になってしまったと語る不登校体験者は、別の居場所を見つけて学校へ行けるようになったようです。

学校へ行けるようになったきっかけは下記の通り。

      • フリースクール
      • 図書館・図書室
      • 学校のカウンセリング
      • 習い事やサークル

みなさん、学校以外のコミュニティに参加することで、自分の存在を認めてくれる人に出会ったり、気持ちをわかり合える人と出会ったりがあったようです。

ある体験者の方は、自分がやりたい習い事は大人しかいないところでしたが、大人に混ざることで同年代と話すのとは違い、視野が広かったという方もいらっしゃいました。

現在は学校以外で不登校の中学生を受け入れているコミュニティはたくさんありますよね。

学校以外のコミュニティに参加した不登校経験者の方は、自信を回復した、孤独ではないと思えたと語っています。

不登校の段階の「安定」や「活動」の段階です。
子どもが「何かしたいな!」と思っている場合は、学校以外のコミュニティに参加を考えるのもいいかもしれません。

 

不登校になってしまった時、学校以外の居場所として活用できるコミュニティについては、次の記事を参考にしていただけると幸いです。

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6-3. 将来の夢・やりたいことがきっかけとなった実例

 

不登校の段階の「安定」や「活動」の期間に得た情報の中から、将来の夢や、やりたいことを見つけたことが学校復帰のきっかけとなった方もいらっしゃいました。

学校復帰のきっかけは下記になります。

      • 周りからのアドバイスで夢が見つかった
      • 習い事がそのまま夢につながった
      • 憧れの人に出会えた
      • ボランティア活動を行ったことでやりたいことが見つかった

夢や、やりたいことが見つかり未来が明確化され、具体的に何をすればいいのかが分かるようになります。
そして、勉強をするために学校へ復帰したという体験者の方がたくさんいらっしゃいました。

夢ややりたいことが見つかったのは、ふとした事がきっかけのようです。

「誰かが言っていた言葉がきっかけ」「自分のやりたい職業を見つけたことがきっかけ」など、理由は様々です。

しかし、体験談を読んでみると、みなさん「将来」についてのアンテナが立っていたという共通点があります。

 

アンテナを立てるというと難しく感じますが、意外と簡単にできます。

今、一度目を閉じて「赤いものを探すぞ!」と思ってください。

そうして目を開けると、赤いものがパッと目に飛び込んでくると思います。

自分の好きなことや、「やってみたいな」と思うことがある場合、「自分がやりたいことはこれだ!」と思うと、赤いものが目に飛び込んできたように、必要な情報が入ってくるようになるのです。

常にアンテナを立てていると、必要な情報がどんどん入ってくるため、ぜひやってみてくださいね。

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6-4. 学校復帰のきっかけ【我が子の事例】

 

我が子も学校へ復帰することができたので、どんなことがきっかけか紹介していきますね。

我が子が学校へ復帰できたきっかけは「修学旅行」でした。

中学1年生から不登校が始まり、中学3年生になっても全く学校へ行けない日々が続いていました。

もちろん、修学旅行へ行くのも渋っていましたが、学校の先生からの丁寧な説明、友達からの声がけがあり、修学旅行へ行くことができました。

そして、修学旅行から帰ってきて一番初めに言った言葉が「今度、教室に行ってみようかな?」でした。

 

さて、修学旅行中に我が子に何があったのかというと。

体調が悪かったり、計画通りに動けないこともあったようですが、先生方全員の助け、友人の優しい心遣いに触れ、安心感を得られたようです。

安心感を得たおかげで、完璧主義で「常にしっかりしなければ」という意識のある我が子も、「完璧じゃなくてもいい」という気持ちが芽生えたのだと思います。

その後、少しずつではありますが、教室で授業を受けることもでき、自分から行動することが増えています。

これまで、家庭で色んなことをやってみたり、待ってみたりサポートをしてきましたが、やはり家庭の力だけでは不登校は解決できないのだなと改めて思った出来事でした。

もし、家庭でがんばって、がんばって、がんばってそれでもダメなら、学校や不登校専門の塾などの力が必要な時かもしれません。

 

7. 不登校の中学生に親ができる6つの対応

 

中学生で不登校のお子さんを持つ親御さんは、不登校解決に向けて次のことを意識し行動していただくことが大切です。

 

7-1. 学校へ行きたくない気持ちを受け入れて休ませる

 

お子さんが休みたがると、「このまま不登校になってしまう」「この状況を解決しないと」という気持ちから学校へ行くよう促す言葉をかけるかもしれません。

ただお子さん自身本当は学校へ行かないといけないことはわかっています。つらい気持ちが限界に達してしまい、行きたくても行けない状況です。

親御さんに対して申し訳ない気持ちもあり、常に葛藤しています。

そのため、まずは、「学校へ行きたくない」と感じる気持ちを受け入れてあげて、一度は休ませてあげることが大切です。お子さんが頑張っていたことを言葉にして認めてあげてください。また、解決していくための休みであることも伝えましょう。

  • つらいことがあったけど、今まで学校へ通っていたんだね。
  • 今は一度休むけれど、これから学校へ行けるように、一緒に解決していこう。

 

自分の気持ちを受け入れて認めてくれる親がいるとわかると、お子さんは安心して、前へ進むための気持ちの土台が出来上がります。

 

7-2. 正しい親子関係を構築して子どもの自己肯定感を育てる

 

不登校を解決するためにはお子さんに対して積極的に接し方を変えることが大切です。

接し方、声かけを変えるだけで、親子の信頼関係が強くなり、不登校解決につながります。

たとえば、これまで子どもに強く言えない状況で、子どもよりも弱い立場にあるのならば、親子の立場を、声かけや態度を通して逆転する必要があります。

「頼っても大丈夫な親なんだ」と子どもに安心感が生まれ登校へつながります。

 

他にも、親子関係がさらに深まると、お子さんは親御さんのことを信頼し尊敬するようになります。

そんな親御さんから、適切なポイントで正しく褒められると、お子さんの自己肯定感がどんどん育ちます。

自己肯定感が育つと、学校へ行けない現状と自ら向き合うようになり、解決に向けて行動を始めるお子さんが多いです。

 

7-3. 生活習慣を整える

 

不登校を解決していくためには、学校へ行く時間に起きれるようになることが大切です。

また、毎日遅くまでゲームやスマホに依存して、昼夜逆転気味であれば、その生活はお子さんの身体や心にいいとは言えません。お子さんの健康を保つためにも、生活習慣を整えてあげてください。

そのためには、家庭で下記のルールをつくっていくことが大切です。

  • スマホやゲームは1日◯時間。夜◯時までで終わり。
  • 起床時間と就寝時間を決める
  • 食事の時間も決める(朝食と夕食は家族と一緒に食べる)

ルールをつくることでルーティーンが確立していきます。そして学校へ行く時間に起きられるようになっていきます。

生活のすべてだったゲームにルールが設けられることで一時的に反発するお子さんも多いです。ただ、それでも毅然とした態度で正しい親子関係を構築しながら対応していくことで、徐々に信頼関係が深まり、お子さんの生活も整っていきます。

 

7-4. 学校へ相談し先生と連携しておく

 

担当の先生に積極的に相談することも大切です。なぜなら学校での様子を知ることができるためです。

学校生活を送る様子がわかることにより、不登校のきっかけを探れます。
きっかけがわかれば、子どもがストレスを感じたことに対し、お子さん自身で考え乗り越えるための声かけを実施できます。

また、欠席が続く間も学校と適切な頻度で連絡を取り合うことにより、再登校の際スムーズに通うことが可能です。

お子さんのこれまでの様子を伺ったり、現在のお子さんの状況を定期的にご相談なさってください。

 

7-5. 不登校支援団体に相談する【目的別:中学生の不登校に適切な支援先】

 

7-5-1. 【再登校したい】スダチなどの学校復帰を目指す支援機関

 

学校復帰を目指したいときは、スダチのような再登校に向けた支援を提供する機関に相談しましょう。

スダチは、不登校の原因は追求しません。お子さんの根本的な課題となる自己肯定感を育てていくことにアプローチし、再登校を目指す支援となります。

最終的にはお子さん自らが不登校と向き合い、主体的に乗り越えていく状態を目指します。

不登校の解決だけでなく、これから学校や社会のなかで直面する問題もお子さん自らの力で乗り越えていく力をつけられるのが特徴です。

 

スダチは、いままで1,400名以上のお子さんを再登校に導きました。

 

一度無料相談で、お子さんのことをスダチへ相談してみませんか?現状の確認をさせていただいたうえで、根本解決に向けて必要なアプローチをお話しさせていただきます。

※上記ボタンから登録できない方はこちら

 

7-5-2. 【学校復帰はしない/見守りたい】フリースクールやカウンセリング

 

「学校に復帰するつもりはない」

「学校以外の無理なく過ごせる居場所をつくり見守っていきたい」

 

そのように考えているときには、現状の相談はフリースクールやカウンセリングなどが向いているかもしれません。

文部科学省の方針として、学校復帰を積極的には促さないことから、フリースクールをはじめとする従来の不登校支援の多くは、お子さんを見守る方針となります。

抱えている不登校を解決する、自立を目指すというよりも、お子さんが無理なく過ごせる居場所の提供や、つらい気持ちを和らげるカウンセリングが支援の中心となるケースが多いです。

見守ってあげたい、居場所をつくってあげたいと悩んでいるときにご検討ください。

 

7-5-3. 【メンタルの疾患を改善】小児科・心療内科などの医療機関

 

お子さんに重いメンタルの症状がみられる時には、まずは医療機関の力を借りる必要があります。

例えば、重いうつ病、躁鬱病、統合失調症、重度の起立性調節障害などは症状が改善してから学校復帰を目指した方が良いです。

ただ、不登校となるとき、自己肯定感が下がりきっているお子さんが多く、メンタルの疾患に似た症状が表れるケースがあります。病院にいくと本当に診断を下されるケースも多いです。ただ、セカンドオピニオンで受診すると、診断を受けなかったり曖昧なこともあります。

その場合、本来は生活リズムの改善や、お子さんへの接し方をとおし症状を改善していける場合があるものの、病気だからといって学校復帰をあきらめるのは非常にもったいないです。

そこでスダチでは、メンタルの疾患に似た症状がみられるお子さんには、無料相談の段階で医師が作成した厳格な基準に基づき支援の可否を判断しています。

医療の力を借りるべきお子さんへは支援を提供せず、適切な支援先へつないでいます。

 

7-5-4. 【経験者と話したい】不登校の親の会

 

「同じ境遇の親御さんと話したい」

「先輩ママの話を聞きたい」

 

その場合は、不登校の親の会がおすすめです。

不登校の親の会は、不登校のお子さんを持つ親御同士が交流できるコミュニティです。各地域でさまざまな団体が存在しています。

オフラインの団体もあり、すべての団体をあわせると400以上あると言われています。悩みを共有する仲間ができると、気持ちが軽くなるかもしれません。

 

7-6. 親御さん自身もリフレッシュする

 

お子さんが不登校のときには、親御さんもリフレッシュが必要です。
親御さんの心身は負担がかかった状態にあり、息抜きしないと不調を感じる場合があるためです。

主に不登校のお子さんを持つ親御さんは以下の悩みを抱えていらっしゃることが多いです。

  • 不登校がこの先も続いてしまうのか
  • 子育ての仕方が悪かったのではないか
  • 子どもと上手に接することができない

現状の日本は、お子さんとの接し方を学ぶ機会がなく、ご両親ともにお子さんとゆっくり触れ合う時間がないほど忙しいご家庭が多いです。
決して今までの接し方が悪かったわけではありません
現に、丈夫な体でここまでお子さんが成長なさったのは、親御さんが愛情を注ぎ素晴らしい育児をなさった証拠です。

お子さんが愛情をうまく受け取れる接し方のコツがわかれば、不登校はすぐに解決できるため、ご安心なさってください!

お子さんと一緒に一歩進むために、親御さんもエネルギーチャージが必要です。
1人で外出したり、自分を癒す時間を設けてリフレッシュなさってくださいね。

 

8. 中学生で不登校のとき高校受験と進路はどうなる?3年間不登校のときは?

 

中学生で3年間不登校が続いた場合も高校受験について気になるところかもしれません。

結論、全日制の公立高校は受験が難しくなることが多いです。私立の全日制高校は、学力がないと入れないケースがほとんどですが、学力があれば私立の全日制高校は進学できる可能性があります。

中学生で不登校が続いたときの高校受験の選択肢や、高校受験を考えるときに必要な知識をまとめました。

下記の動画でも中学生で不登校が続いた場合の高校受験のポイントを解説しているので合わせてご確認ください。

https://www.youtube.com/watch?v=rFrQl_UDQ58

 

8-1. 中学3年間不登校でも高校受験はできる?

 

中学3年間不登校でも高校受験はできます。

ただ、出席日数と内申点は不登校にとってはやはり不利になりやすいポイントで、出席日数と内申点に重点を置いている公立高校などの受験は難しくなります。

以降では、高校受験における出席日数と内申点の考え方を解説します。

 

8-2.  内申点と学力テスト

 

全日生公立高校の受験では、当日の学力テストの点数だけでなく、内申書の内申点も合否に加味されます。

地域によって異なりますが、東京都の全日制高校の場合、「内申点(3):学力テスト(7)」の比率で見られます。

 

内申点とは、各教科の成績が数値で5段階評価されるものです。定期テストと授業態度、授業中の小テストなどを総合的に判断して、点数をつけます。

中学生で不登校のとき、定期テストは別室で受けられたとしても日々の授業や小テストを受けられていません。

そうなると先生は成績をつけることができず、内申点は0点となってしまいます。

学力テストでいくら良い点をとったとしても、内申点がないと合格は難しいケースがほとんどです。

私立の全日制高校では、当日の学力テストだけを見て合否判定する高校もあります。しかしそのような高校では、高い学力が求められます。不登校で授業を受けられていない状況だと学力不足により合格が難しいかもしれません。

 

8-3. 出席日数について

 

全日制の公立高校では3年間で30日以上の欠席が審議の対象となります。

そこで、高校受験に向けて出席日数を確保するために、出席認定となるフリースクールなどを検討する親御さんも多いです。

しかし前述のとおり、高校を受験するときには、内申点が必要です。出席認定となるフリースクールを利用して、学校の出席日数を一部確保したとしても、授業には参加していないので内申点は0点のままです。

つまり、全日制公立高校の受験が難しいことには変わりありません。実際に、不登校YouTuberのゆたぼんさんは、フリースクールを利用しながら学校の出席日数を確保し、地元の公立高校の受験に挑みました。

YouTubeでは、学力テストに向けて一生懸命に勉強している様子がみられたものの、結果は不合格でした。やはり内申点の確保が難しかったことが影響していると考えられます。

高校受験の選択肢を増やしたいと考えるときは、中学生の不登校は早期に解決していくことがおすすめです。完全に学校復帰している状態であれば、欠席日数が3年間で30日を超えていても配慮してもらえる場合が多いです。

 

8-4. 中学3年間不登校でも進学できる高校3つをご紹介!

 

中学3年間不登校でも受け入れしている高校は、次の3つです。

      • 私立高校
      • 通信制高校
      • 定時制高校

8-4-1. 私立高校の場合

 

私立高校は内申点や出席日数より、受験当日の点数を重視している高校もあります。

また、英語や数学など強化に特化した高校もあり、テストの点数を倍にして計算する高校など様々な特色があることが特徴です。

もし、お子さんが全日制の高校へ通いたいという場合は、私立高校の受験を視野に入れておくといいと思います。

高校は新しいメンバーに出会え、新しい環境で新生活を送ることができるので、学校復帰に繋がりやすいというメリットもあります。

 

こちらの記事では、不登校でも全日制高校に進学や転校するポイントを紹介しています。
合わせてお読みください。

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8-4-2. 通信制高校の場合

 

通信制高校の特徴は次の通りです。

  • 自宅で学習
  • 決められたレポートの提出
  • 決められた日程に出席(年に数回)

 

現在、通信制高校は多岐に渡っています。特徴は本当に様々です。

私は、我が子と話し合った結果、まだ登校には不安があるけどやりたいことが通信制高校にあったため、通信制高校への進学を決めました。

もし、登校に不安がある場合は、通信制高校も視野に入れて考えるのもいいかと思います。

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8-4-3. 定時制高校の場合

 

定時制高校は公立、私立ともにあります。
「昼に通いたい」「夜に通いたい」など事情に合わせて通える環境です。

現在は、以下のようにさまざまな特徴の定時制があります。

  • 夜間
  • 昼間
  • 自由な授業の選択
  • 行事や部活
  • 不登校や登校拒否の生徒を受け入れ

また、働きながら勉強をしている方や自由な時間がほしい人など様々な人と一緒に勉強ができるので、視野を広げることもできます。

「まだ完全に登校できるか不安、だけどみんなと一緒に勉強したい」という場合は、登校できそうな時間に合わせて通える定時制高校を視野に入れるといいかもしれません。

高校の進路を決める時に大切なポイントをまとめた記事もありますので、参考にしていただければと思います。

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8-5. 不登校で勉強してない!高校受験はどうする?

 

ここまで、不登校を受け入れている高校について紹介していきましたが、全く勉強していない場合もあると思います。

全く勉強していないと、親としては学力低下が心配で、勉強しなくていいの?と思い不安になってしまいますよね。

ただ、親である私たちがいくら勉強が必要だと思っても、子ども自身が勉強の必要性に気が付かなければ勉強しません。

では、どうすれば勉強に必要性に気がついてくれるのか?

勉強の必要性に気がつくきっかけは様々です。
一例として子どもが進みたい道を自分で決めることがきっかけの一つです。

例えば「この私立高校に通いたい!」とお子さんが思ったとします。

お子さんが行きたい高校は、「どの程度勉強すればいいのか?」今いる位置を確認すれば分かります。
学校の学習で間に合うのか、間に合わなければ勉強する必要があると気づくことができます。

実際に高校受験に向けて勉強に取り組むなら早いことに越したことはありませんが、「勉強が必要」だと思ってくれなければ状況は変わらないままです。

以下では、なぜ不登校のお子さんの勉強が進まないのか、どうすれば学校復帰後の勉強に困らないかを紹介しています。
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9. 【体験談】中学3年間不登校だった我が子の高校の進路とは

 

さて、ここからは我が子が高校の進路をどうやって決めたのかについて紹介していきますね。

 

9-1. 高校の話題を出しただけで不安だった我が子

 

子どもと将来の話をしていく中で、高校へ行く必要性は分かったようなのですが、高校がなかなか決まらない状態が長く続きました。

なぜ長く続いたのかというと、「高校」という話題が出ただけで、明らかに顔色が悪くなり、涙を流したりふさぎ込んだりしていたからです。

高校受験に関しては、中学2年生の終わりくらいから高校についての説明があったり、中学3年生になると志望校調査の用紙が渡されたりしますよね。

高校を決めなければいけないというプレッシャーに押し潰されてしまい、高校の話題が出ただけで、我が子は一歩も進めない日々が半年以上続きました。

今考えると、不登校段階の「本格」の時期にいて心は休んでいない状態にいた我が子に、いくら高校の情報を伝えたところで決断はできなかったんだろうなと思います。

 

9-2. たったひとつの行動で高校の進路が決まった方法とは?

 

さて、時間だけが過ぎていく日々を過ごしていまいしたが、高校受験は待ってはくれない!

ということで、情報収集していると、不登校に対応している通信制高校の合同相談会を見つけました。
子どもに相談すると「行く!」とのことで参加してみることに。

相談会当日は、いくつかのブースを回り話を聞いて、どんな環境でどんな勉強ができるのかを知ることができました。

こうして、子どもは「ここに行きたい」と自分で高校を決めることができました。

 

ここで、親である私がやった行動は「相談会の申込み」、子どもは「相談会に行く」たった1つだけです。

この頃、ちょうど不登校段階の「安定」の時期に入ったところで外に目が向いていたこともあり、タイミング的に良かったのかもしれません。

しかし、子どもが相談会に行くと決め、実際に行動した結果、行きたい高校が見つかったのは自分から動くことの大切さを教えてくれた出来事でした。

 

もし、私が相談会の申込みをしなかったら?子どもが相談会に行かなかったら?今も行きたい高校を見つけられずにいたかもしれません。

シェイクスピアの作品の中にこんな言葉があります。

人生は選択の連続である

選択には、朝起きるなど無意識な選択から、説明会に行ってみるなど大きな選択まで様々あります。
毎日の選択の連続が今の結果につながり、人生は作られていきます。

なので、「行動」に繋げるという小さな決断を選択していけば、自然と行動できるのです。

ぜひ、日々の小さな選択を意識してみてくださいね。

 

10. 中学生の不登校に関するよくある質問

 

10-1. 中学生でも不登校が続くとどうなりますか?

 

中学生でも不登校が続いた場合、受験の選択肢が限られてしまいます。

授業やテストを全く受けられていない状況だと、全日制高校の合格は難しいケースがほとんどです。

 

10-2. 中学生で不登校になりやすい子の特徴は?

 

自己肯定感の低いお子さんのとき、不登校になりやすい場合があります。

学校で直面する日々のさまざまな問題を乗り越えることができず、抱え込んでしまうためです。限界に達したとき、学校へ行けなくなってしまいます。

 

10-3. 中学生は何日休むと不登校となりますか?

 

文部科学省の定義では、1年間で30日以上の欠席があると不登校だと言われています。ただ、学校が嫌だと感じたとき、数日休んだだけでは解決せず、そのまま休みが長引き不登校となるケースが多いです。

お子さんが「学校が嫌だ」と感じたその時点で不登校が始まっていると考えた方が良いかもしれません。

 

10-4. 国が定義する不登校とは?国の方針

 

文部科学省では、小学生、中学生ともに次の状況を不登校と定めています。

何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いた者

引用元:文部科学省「不登校の現状に関する認識

 

これを踏まえると、次の状況のお子さんは、不登校ではないとされます。

  • 1年間の欠席日数が29日以下
  • 病気や家庭の金銭的な事情などが理由で欠席している

病気などで、学校へ行きたいのに通えない場合は、たしかに不登校とは言えないかもしれません。

ただ、欠席日数が29日以下の場合でも、お子さんが「学校へ行きたくないな」と感じている時点で、この先徐々に学校へ行けない日が増えていき完全に不登校となることが多いです。

数日間休んだだけでは、不登校の根本的な課題は解決できず、どんどん行けない日が増えていくためです。

そのため、お子さんが「なんとなく学校に行きたくない」と感じた時点で不登校は始まっていると考えても良いかもしれません。

 

そして、文部科学省では、不登校のお子さんの支援方針について、次を定めています。

(1)支援の視点

    不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。また,児童生徒によっては,不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある一方で,学業の遅れや進路選択上の不利益や社会的自立へのリスクが存在することに留意すること。

引用元:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日

 

最終的にお子さんが社会復帰できることを目指す支援となり、学校への復帰は積極的に促していません。

ただ、実際には、将来お子さんが社会のなかで自立するには、不登校という問題を根本解決して学校へ行けるようになることも大切です。

根本的に解決しないままだと、将来仕事で「嫌だな」と感じたことがあるとき、それを乗り越えられず再び仕事へ行けなくなることがあります。

またお子さんの状況が配慮されるような限られた仕事にしか就けない場合もあるでしょう。そうなると、親御さんは将来も継続的にお子さんを経済的に支援する必要が出てきます。

学校復帰を目指さなくても社会の中で生きる方法はもちろんありますが、この状況は本当の意味で社会の中で自立しているとは言えないかもしれません。お子さんも、この先つらい気持ちを抱え続けたまま社会のなかで生きることになります。

お子さんが学校や社会で抱える問題を自分で乗り越え、そして成長しさまざまな選択肢のなかから自分の行きたい道へ進んでいくことが、社会のなかでお子さんが自立して幸せに生きている状況だと考えます。

 

 

11. 中学生の不登校の原因や進路先のまとめ

 

今回は、中学3年間不登校だった場合どうなるのか体験談を交えて紹介、また卒業後の進学はどんなものがあるのかも合わせてお伝えしていきました。

不登校には段階があり、今我が子はどの段階にいるのだろう?と考えることで、子どもが今出来ることと出来ないことが明確になります。

無理に上の段階の事をやらせようとしても、私と子どものように全く進路が決まらない時期が長くなり疲弊してしまうので、注意してくださいね。

 

もし、このままでいいのかな?何かしたいけどどうしたらいいか分からない…そんな場合は、専門家に相談すると解決の糸口を早く見つけることができますよ。

 

はじめに親である私たちが気持ちを打ち明けることで、子どもの不登校は解決の第一歩に繋がります /

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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

【メディア露出実績】
不登校解決TV
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Mieライブ
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