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中学生の不登校ブログ

不登校の子どもの高校受験はどうなる?欠席日数や内申点など配慮しておくポイントと目指せる高校の選択肢

2020.06.27

「中学生の子どもが不登校に…このままだと希望していた高校、ましてや高校自体進学することは難しい?」
「中学生のときに不登校でも高校受験に挑戦することはできるのだろうか?」

中学生のお子さんが不登校となったとき、お子さんが大切だからこそ、将来につながる高校受験についての悩みを抱えるかもしれません。

結論としては、公立の全日制高校は、受験できるものの、合格が難しい場合もあります。私立の全日制高校では、不登校でも進学できる学校もあります。

今回は、不登校のお子さんが高校受験で配慮しておくことや、受験に挑戦できる高校などを紹介します。

 

平均3週間で再登校に導くサービスを提供する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。

記事を読むとわかること

  • 不登校からの高校受験では、内申書(調査書)の内容に注意する
  • 不登校で欠席日数が多いとき高校受験での考え方
  • 不登校からの高校受験をするときに知るべき高校の種類と特徴
  • 不登校からの高校受験で知っておくべき「不登校枠」
  • 不登校から高校受験するときの志望校の選び方
  • 不登校の状況別:高校受験するときの志望校の選び方
  • 不登校の中学生が高校受験するときのオススメ勉強法
  • 不登校の子どもが高校受験に成功した体験談【スダチの支援事例】

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目次

 1. 不登校からの高校受験では、内申書(調査書)の内容に注意する

 

多くの全日制高校の受験では、内申書(調査)の内容を加味して合否を判定します。配慮しておくべきポイントを解説します。

 

1-1. 高校受験では、内申書(調査書)が合否を左右

 

全日制高校の受験は、次の3つの成績が合算されて合否判定します。

  • 入試当日の学力テストの点数
  • 内申書の内申点
  • 出席日数

内申書とは、「生徒の生活態度についての項目、各教科の成績を得点化した項目が記述されている書類」のことを指します。

具体的に得点化されるものは、授業中の態度や定期テストの成績です。また、出席日数についても内申書に記載されています。

高校受験では、中学校生活における学習成果も考慮して評価するという考え方のもと、学力試験と内申点で採点をおこないます。内申点が余りにも低すぎると合格が難しい場合が出てきます。

 

例えば東京都の全日制公立高校では、学力試験700点、内申書の内容300点という配分で評価します(芸術及び体育に関する学科は600:400)。

重視されている配分は3分の1程度ですが、可能な限り授業に出席して内申点を確保しておきたいところです。

参考:東京都ウェブサイト※PDF『学力検査に基づく入試(第一次募集・分割前期募集)

 

そのほか、公立高校では、3年間の欠席日数が30日を超えると、審議対象となるケースが多いです。

審議対象となると、内申点と学力テストの点数が合格ラインを超えていても、場合によっては不合格になることがあります。

1-2. 教室に通わずに内申書(調査書)の出席日数を増やす方法もある

 

不登校になり学校へ通えなくても、内申点に記載される出席日数を確保する方法があります。

具体的には、次の方法です。

  • 保健室登校(別室登校)
  • フリースクールや学習塾への登校
  • 適応指導教室(教育支援センター)への登校

保健室登校は、学校には登校できるもののクラスに通えない場合に、別室の保健室に通う方法です。出席として扱ってもらえます。

また、フリースクールとは、不登校のお子さんが通うことができる、民間運営の施設です。
中学校の校長先生が認めれば、フリースクールや学習塾への出席を学校への出席と代替してもらえる場合があります。

 

フリースクールにおける出席日数の扱いや卒業後の進路など、中学生が通えるフリースクールについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

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適応指導教室とは、不登校のお子さんが通うことができる、公立の学校の代わりになる施設です。
フリースクールと似ていますが、その違いとしては「元の学校・教室への学校再開を目的としている」というところです。

 

ただ、再登校を目指しているのであれば、保健室登校、フリースクール、適応指導室へ登校するのは一概にいいとはいえません。
保健室登校の場合は、お子さんにとって越えなくてはならないハードルが増えてしまうためです。

  • 保健室へ登校するハードル
  • クラスへ登校するハードル

それならば、1つのハードルを越えるだけで再登校が叶う、クラスへの再登校を最初から目指した方がいい場合もあります。

また、フリースクールや、適応教室の仕様は一般的な学校生活とは大きく異なります。フリースクールや適応教室に慣れてしまうと、学校復帰が難しくなる場合もあります。

 

以下の記事では、上記が一概にいいとは言えない理由を詳しく解説しています。合わせてご確認ください。

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1-3. 授業を受けていなければ内申書(調査書)の内申点は0点

 

出席日数はクラスへ登校しなくても確保できますが、内申点は授業に出席していないと確保できません。

 

授業も定期テストも受けていない場合、先生は成績をつけられず、内申点は0点となります。

定期テストだけ別室で受けたとしても、普段の授業に出席できていないため、1や2などの低い内申点となります。

 

この場合、保健室登校やフリースクールなどで出席日数を確保できても、全日制の公立高校への合格は難しいのが現状です。

 

実際に不登校YouTuberとして有名な、「ゆたぼんさん」もオンラインフリースクールを利用して、学校の出席日数を一部確保していました。

そのうえで地元の公立高校の受験に挑戦しましたが、不合格という結果です。ゆたぼんさんのYouTubeでは、受験勉強に意欲的に取り組む姿も確認できました。

これを踏まえると、内申点が問題となり、合格が難しかったと推測できます。

 

1-4. 志望校がどれほど内申書(調査書)を重視するか確認する

 

内申書の内容をどれほど重視するかは、高校によって異なります。大きく分けると、全日制の公立と私立では、次のように異なります。

 

公立高校 内申書と当日のテストの点数を加味する
私立高校 学校によっては当日のテストの点数だけを加味する

 

内申書の作成方法は各都道府県によって異なりますし、出席日数の定義も志望先によって違いがあります。

目指している志望校では、合否判定に何がどれほど影響するのかを確認することが求められます。中学校の先生に相談、確認しましょう。

 

2. 不登校で欠席日数が多いとき高校受験での考え方

 

中学生で不登校になったとき、出席日数が原因となり目指す高校によっては高校受験が不利になる場合もあります。
公立高校と私立高校でそれぞれ異なるためご紹介します。

 

2-1.  ①公立高校の受験を考えている場合

 

全日制の公立高校を受験したいと考えている場合、出席日数に注意が必要です。
なぜなら「欠席日数の多い生徒は審議の対象とする」としているからです。合格する確率が低くなってしまいます。

 

しかし、最初から不合格ということではなく、事情によっては審議を通過して合格できる見込みももちろんあります。

 

審議を通過できる例として

  • 病気や怪我で長期入院していて、欠席日数が多くなった。
  • 1・2年生の時は欠席が多かったが、3年生は登校していた。

等があります。

 

中学校のときに不登校でも、高校は継続して通えそうだと認められれば、審議を通過できる可能性があります。

ただ、審議を通過するには、「不登校を解決していること」が大切です。

一時的に不登校でも、根本解決していて、その後は学校へ通えているのなら、高校も問題なく通えるでしょう。ただ解決できず五月雨登校の場合には、高校の先生も「入学してから通えなくなるのではないか?」と感じるものです。

そのため、スダチなどの不登校を根本解決する支援機関を活用しながら、不登校を解決することで、公立高校への進学を目指せる可能性が上がります。

 

2-2. ②私立高校の受験を考えている場合

 

私立高校の場合は、学力試験の点がよければ、欠席が多くても合格できる受験形式があります。「オープン型入試」という受験形式です。

さらに受験の際、以下の点を加味しない私立高校もあります。

  • 内申書の提出が不要
  • 欠席日数や成績はほとんど審査しない

上記の点を踏まえると、全日制の高校を目指すのならば私立高校の方が入りやすいです。

 

ただ、内申点を重視しない分、学力テストでは高得点が求められます。そのほか、難易度の高いテストが用意されている場合もあることを知っておきましょう。

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3. 不登校からの高校受験をするときに知るべき高校の種類と特徴

 

3-1. 全日制高校

 

平日は朝8時あたりから午後の4時半程度まで授業を受け、部活動・学校行事などを行う高校が全日制高校です。留年、停学、退学等をしなければ3年間で卒業できます。

全日制高校の中には、出席日数、内申点等は重要視せず、試験や面接の結果のみの選考となる場合があります。

 

全日制高校は、毎日決められた時間に通い、さまざまな人とコミュニケーションを取りながら集団生活を送ります。不登校を根本解決していない場合、日々の学校生活の中で再びストレスや問題を抱え、それを解決できない状況に陥ってしまうかもしれません。
さらに高校は義務教育ではないため、一度不登校気味になってしまうと、進級が難しくなってしまいます。

 

ただ、不登校を根本解決したうえで全日制の高校へ通うのは、お子さんにとって最も将来の選択肢が広がる手段です。 今までどおり毎日学校へ通うことで、それだけ学習の機会や興味関心への刺激を得られるでしょう。

 

3-1-1. 不登校でも入学できる全日制高校はある?

 

公立で有名な学校は「東京都立足立東高等学校」です。他には数多くの芸能人を輩出した私立高校「堀越高等学校」があります。

リンク:http://www.horikoshigakuen.ed.jp/

 

堀越高等学校の場合、全日制過程に通学するのが困難な芸能人、スポーツ選手の為に「トレイトコース」、「体育コース」という特別なコースを設立し対応をしています。

 

このように様々な環境下に置かれている生徒にも柔軟に対応する全日制高校は想像しているより存在していることが分かります。

ちなみに偏差値が高い私立の難関校の場合、原則入学試験の得点のみで合否を決定する傾向が強いです。

 

3-2. 通信制高校

 

通信制高校は毎日登校する必要のない高校です。

レポート提出、スクーリングという面接指導への参加、定期試験を行うことで卒業を目指します。

 

大半の公立通信制高校の場合、4年間で卒業となるケースが多いです。一方、私立の通信制高校の場合、全日制高校と同じく3年間で卒業というのが一般的になります。

 

しかし、通信制高校は、全日制高校・定時制高校より卒業率が低いため、その点では注意が必要です。

その理由は通信制高校は、自学自習が基本となるためです。モチベーションが保ちにくく、勉強が滞ってしまい、結果として卒業が難しくなってしまうケースが多いようです。

 

また、通信制高校には、オンラインコースと通学コースがあり、登校頻度が異なります。

オンラインコース・・・年に数回登校
通学コース・・・週1〜5回の登校から選ぶ

 

オンラインコースや、週の大半は家で過ごすようなコースを選択してしまうと、そのまま外へ出られなくなってしまう恐れがあることも考慮しなくてはなりません。

 

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3-3. 定時制高校

 

定時制高校は、基本的には昼と夜の2部制で授業を行っていますが、学校によっては朝・昼・夜の3部制で構成されている場合があります。

 

1日4時間程度の授業を受けて4年間で卒業という流れが一般的です。なかには、1日6時間程度の授業で3年間で卒業できる学校も、存在しています。

登校する時間帯が異なること以外は全日制とほぼ同じです。不登校児はもちろん、高校を中退した人、社会人等も在籍していることが多いので、全日制よりも事情が理解されやすい環境かもしれません。

 

3-4. フリースクール

 

フリースクールとは、個人経営・NPO法人等が運営する「民間の教育機関」になります。

小・中学生の時期はフリースクールに登校することで学校に出席したという扱いにできるというケースが存在しますが、高校生の場合、フリースクールに登校しても、出席扱いにならないことがほとんどです。

 

フリースクールは、公的な学校ではないため、卒業しても高卒資格を得られません。そのため、通信制高校に通いながら高校生を対象としたフリースクールに通うケースが多いです。

この高校生を対象としたフリースクールは、「通信制サポート校」と呼ばれます。通信制高校は自学自習が基本となる分、計画的に学習を進め、卒業するのが難しいです。

 

そこで、通信制サポート校では、通信制高校の卒業に向けて、学習や生活面をサポートします。

ただ、通信制サポート校も毎日通う必要がなく、お子さんが好きな時に行って、好きなように学習を進められる場合が多いです。学習は1、2時間程度で、あとは好きなことをして過ごす場合もあります。

 

この自由度の高い生活は、一般的な大学生活や、社会生活と大きく異なるため、通信制高校を卒業後、社会へ出た時に再び学校や会社へ行けなくなるケースも多いです。

 

フリースクールが与えるお子さんへの影響については、こちらの記事もご参考になさってください。

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以下では、中学生の3年間不登校が続いた場合の進路について、道標を提示しています。
ご参考になさってくださいね。

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4. 不登校からの高校受験で知っておくべき「不登校枠」

 

全日制の公立高校のなかには、受験において、中学生のときに「不登校」だったことが配慮される「不登校枠」を用意しています。

不登校枠が適用できる場合と不登校枠について紹介します。

 

4-1. 「不登校枠」が適用される「不登校」の定義とは

 

不登校枠が適用されるのは、中学生のときに不登校だったお子さんです。ここでいう不登校の定義は、次のとおりです。

 

 

「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いた者」

引用元:文部科学省「不登校の現状に関する認識

 

 

年間で30日以上の欠席がある場合は、不登校枠を活用していくことが大切です。

 

4-2. 「不登校枠」では合否判定で特別は配慮がある

 

不登校枠は、不登校のお子さんが優先して入れる枠ではありません。受験の際、以下の点で配慮してもらえることを「不登校枠」といいます。

欠席日数が多いとき、「自己申告書」にてその理由について説明ができる。

説明に合わせて配慮してもらえることで、合格できる可能性もある。

 

またこれは、国が実施している制度ではなく、各都道府県が実施しています。そのため、都道府県ごとに「自己申告書」の内容が異なります。

例として「東京都」の自己申告書を見ると、以下のとおりです。

 

書式が若干異なりますが、理解して欲しい事柄を記載できるという大枠は、どの都道府県でも統一されています。


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5.不登校から高校受験するときの志望校の選び方

 

不登校の中学生が受験する高校を選ぶときに大切な3つのポイントを紹介します。

 

5-1.①スダチなどの不登校の支援団体に相談する

 

この先の進路や不登校について、親御さん1人で悩まずにスダチなどの不登校を支援する団体に相談しましょう。

また、不登校からの高校受験に詳しい家庭教師・学習塾などへ相談することもひとつの手です。
不登校の指導実績がある家庭教師や学習塾では、学校以上にきめ細やかなサポート・アドバイスを受けることができます。

 

スダチは、学校への行き渋りや、不登校を平均3週間で解決に導いています。

根本的な課題にアプローチしているため、スダチがサポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。2024年6月時点で1,000名以上のお子さんが再登校に成功しました。

 

スダチの支援では、お子さんの様子を日々ヒアリングさせていただき、そのときのお子さんにあった声かけや接し方を親御さんへフィードバックするのが特徴です。

 

信頼できる親御さんから、毎日長時間に渡って支援が提供されるため、お子さんの考え方や行動が日々変化していきます。

中学生で不登校になったお子さんと親御さんを支援し、高校受験に成功してきた実績も多々ありますのでご安心ください。

 

親御さん1人で悩まず、再登校を目指して一緒に前進しましょう。

5-2.②中学校(担任の先生など)とよく相談する

 

中学校の先生は、基本的な受験の知識だけでなく、不登校の生徒にあった受験方法や進路などをたくさん知っています。

 

現状割合としてクラスに1〜2人は不登校の生徒がいます。
そのため、不登校は決して珍しいことではなく、先生たちも複数の不登校の生徒と接し、高校受験をサポートしてきた知見があります。
まずは、相談してみましょう。

 

お子さんの学力や欠席状況など、内申書に関わる内容は担任の先生が一番把握しているため、具体的なアドバイスを得られるかもしれません。

 

5-3.③公立高校・私立高校共に見学会などに参加する

 

実際に高校に足を運んでみるのも1つの方法です。
高校によって、校風や雰囲気は異なります。
進学や就職についての実績やサポート体制もそれぞれ特色があります。

 

まずは、学校見学で実際の様子や、環境をよく確認しておきましょう。
不登校気味でも通える校風なのか、事前に高校の先生に質問することも可能です。

 

6.不登校の状況別:高校受験するときの志望校の選び方

 

不登校の状況ごとに高校の選び方を紹介します。今のお子さんの状況にあった選び方で高校を選びましょう。

 

6-1.状況①中学1・2年生で不登校の場合

 

中学1・2年生で不登校の場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。

  • 内申書を重視しない高校・受験方法を探す
  • 3年生の内申書だけを審査する高校を探し、3年生になったら出席日数を増やす
  • 全学年の内申書を審査する高校も候補に入れるなら、3年生の出席日数を増やし、1・2年生の不登校についてきちんと説明する

 

3年生になり再登校できそうな状況であれば、休まずに出席することを目指しましょう。
また、全学年の内申書を審査する高校へお子さんが進みたいという場合には、不登校だった過去の状況をしっかりと説明できるよう用意しておきます。

 

不登校の根本原因を解決していれば、中学1・2年生のとき不登校でも、これから毎日お子さんは主体的に学校へ通うことができるため大丈夫です。
不登校を乗り越え前に進んでいる様子を説明できれば、審議のうえ合格できる可能性もあります。

 

6-2.状況②中学3年生で不登校の場合

 

中学3年生で不登校の場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。

  • 内申書を重視しない高校・受験方法を探す
  • 内申書を審査する高校も視野に入れるなら、これから内申点を獲得する

 

私立高校などは受験の際に内申書を考慮せず、学力のみで合否を決定する高校は多くあります。
全日制を目指す場合には、私立高校を視野に入れるのがおすすめです。

 

不登校の根本原因を解決し、内申点を重視する高校を目指す場合には、不登校を乗り越え前へ進んでいる様子を伝えられるようにしましょう。

 

また、通信制高校など、学力試験がない高校もあります。
全日制高校を目指すつもりはなく、毎日の登校が難しいときには以下の選択肢もあります。

一般的に内申書を重視しない高校

  • 通信制高校
  • 定時制高校
  • チャレンジスクール
  • 一部の私立高校

 

6-3.状況③小学校から現在まで不登校の場合

 

小学校から現在まで不登校の場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。

  • 現在の学力や内申書で入学できそうな高校を探す
  • 勉強面に不安がある場合は、家庭教師や塾などを利用する
  • 体力面・生活面に不安がある場合は、規則正しい生活習慣を取り戻す
  • 勉強や生活が向上してきたら、候補の高校を増やす

まずは、現在のお子さんの学力や内申書で入学できそうな高校を探しましょう。

受験に向けて、勉強の習慣を身につけていくことも大切ですが、同じぐらいに体力面や生活面を改善していくことも重要です。

勉強を長時間続ける体力や、規則正しい生活を身につけることで、一気に学力が身につきやすくなります。
また、夜早く寝て朝早く起きる生活習慣が身についていれば、お子さんに「再登校したい」という気持ちが出たときにスムーズに通えます。

勉強や生活が追いついてきたら、受験できそうな高校の選択肢を増やしていきましょう。

 

6-4.状況④集団生活に不安があり再登校するつもりがない場合

 

集団生活に不安があり再登校するつもりがない場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。

  • 「毎日の通学」や「朝からの授業」に不安があり、全日制を目指すつもりがない場合は通信制高校や定時制高校を視野に入れる
  • 人とのコミュニケーションに不安がある場合は、習い事などを活用する

学力的には問題なく高校に合格できそうでも、集団生活に不安を覚えるお子さんもいます。
親御さんとお子さんが、全日制の高校を目指すつもりがない場合は、通信制や定時制高校を視野に入れましょう。

また、お子さんの自己肯定感が下がり切ったことが原因となり、集団の中に入ることに恐怖を覚えている場合もあります。
お子さんのつらい気持ちを受け入れて認め、そのうえでお子さんが毎日何かに努力して取り組む様子をたくさん褒めてあげ自己肯定感を育てましょう。

お子さんの自己肯定感が育つことで、主体的に社会とコミュニケーションをとっていけるようになります。

 

6-5.状況⑤体に不調があり不登校の場合

 

体に不調があり欠席が多い場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。

  • 病気に関しては、医療機関のアドバイスを受ける。
  • 登校自体が難しそうであれば、通信制高校を視野に入れる。

明らかに投薬が必要な病気で不登校になった場合は、まずは医療機関を受診し、体調を整えることを優先しましょう。
そのうえで、体調を整えながら高校にも通いたい場合は、通信制高校の選択が良いかもしれません。

オンラインコースならば自宅学習メインで勉強を進められるので、体調が悪く出席できなくても気にする必要がありません。

 

ちなみに、明らかに投薬が必要な状況ではなく、体に不調を感じているとき、投薬ではなく生活リズムを改善したり、気持ちを前向きに整えていくことで、症状が和らぎ学校へ通える場合もあります。

 

その場合の解決方法は以下の記事でお話ししています。

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7. 不登校の中学生が高校受験するときのオススメ勉強法

 

子どもが不登校になって迎える受験について様々な悩みがあると思いますが、特にどのような方法で勉強すれば良いのか悩んでしまいますよね。

そこでこの項目では、受験対策に有効な学習方法を紹介していきます。

 

7-1. 独学で勉強

 

ほとんどの子どもはこの勉強方法だと思います。

こちらの方法は自分のペースで進める方法ですので、場合によっては学校に出席して学習するよりも独学の方が合っている子も居る場合もあります。

独学の方法でよくやりがちな、ノートの清書、間違えた問題の回答を写してから次の問題を解いていく方法ですが、こちらの方法はあまり効果が無いと言われています。

勉強は短期で覚えるより、長期に渡って継続した方が記憶が定着すると言われていますそのようなことを踏まえて効率的な方法は何かと言うと「繰り返し学習」が良いとされています。問題集は何冊も買う必要はなく自分に合う物を1、2冊程度にしましょう。また一つの学習方法に絞るのではなく「ノートに書き写す」、「声に出して読む」等様々な方法で学習をすると記憶が残りやすいかもしれません。

出典:こうすれば記憶力は高まる!~脳の仕組みから考える学習法

 

7-2. 塾・家庭教師を利用する

 

もし金銭的に余裕があるのであれば、塾・家庭教師を利用して補填するという方法もアリですね。

塾は受験対策という面では一番有効な方法だとは思いますが、塾によっては他の生徒を目にする可能性がありますし、外に向かうという気持ちが負担になるのであれば無理をして行かせる必要は無いと思います

その点家庭教師ですと1対1での学習になりますので、塾より分からない問題の質問がしやすいです。家庭教師と信頼関係を築くことができれば、他の相談(精神面)もしやすいでしょう。

塾と家庭教師どちらが良いのかと言えば、精神面の程度にもよりますが個人的には家庭教師の方をオススメいたします。

 

7-3. 通信教育を利用する

 

上記の二つを実践するのは少し...という方は通信教育という方法はいかがでしょうか?

通信教育は「独学」と「塾・家庭教師」を組み合わせたような学習方法です、有名どころですと

  • 進研ゼミ
  • スマイルゼミ
  • Z会
  • スタディサプリ
  • デキタス

が存在しています。

 

各通信講座によって、料金、内容、サポート等も違いますので情報を仕入れながら、どの講座が一番学習に向いてそうかを子どもと相談しながら決めてみてはいかがでしょうか。

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8. 不登校の中学生が高校受験した体験談 

 

ここからは、2020年6月に、中学生のときに不登校で高校進学した方から得られた体験談を掲載します。

彼女の経験も踏まえ、高校受験に大切なことをスダチが紐解いて解説します。

 

8-1. 不登校のきっかけ


私は小学5年生の時に一度大きなイジメを経験しました。
その時は周りのサポートもあってか、何事もなく小学校を卒業いたしました。

しかし中学1年生の頃、相手からすれば何でもないことがきっかけで不登校になりました正直中学時代は丸ごと記憶を消したいぐらい嫌な時代でした。

 

8-2. 受験期間

 

先ほど述べた通り中学時代は地獄でしたが、その中から目標を見つけることになるのです。

そう、志望校への進学です。私の志望校は美術系の公立高校で当時受験対策の為、美術教室に通いデッサン・平面構成の練習をひたすらやっていた記憶があります当時の主任の計らいで推薦で受験しましたが、結果は不合格、正直内心そうと思っていた部分もありました。

もし仮に運よく合格していても、当時の様子を想像するに、高確率で不登校になっていたと思います。

 

8-3. 通信高校に入学

 

そして親から「こういう学校もあるよ」と紹介され通信制高校に進学することを決めました。

しかし私が入学した代が、かなり人が多く、そこになじめなかったことから高校1年の前半は気持ちがかなり不安定になってしまいます。
私が通った通信制高校は、教室の他に学習室という別室が存在していたので不登校になることなく、なんとか学校に通うことができました。

その後精神面は回復し、高校内でのサークル活動を通じて、今でも付き合いがある仲の良い先輩、後輩ができました。

 

8-4. 不登校からの高校受験で大切なこと

 

貴重な体験談を下さった方は、不登校でつらい経験をしながらも、自ら「美術系の公立高校へ通いたい」という目標を見つけられたことは素晴らしいことです。

 

ただ、やはり内申点が原因となり、公立高校への進学が難しかったことがわかります。また、「合格していても不登校になっていた」と話されています。

これを踏まえると、やはりお子さんがこの先やりたいことを見つけたとき、それに向かい進んでいけるようにするためにも、不登校の根本解決は欠かせません。

 

不登校を解決し、今までどおり学校へ通えていれば、不登校枠で配慮され公立高校を目指せる可能性があります。

また、根本解決しているのなら、高校も問題なく毎日通えるでしょう。

 

もちろん、通信制高校でも一生の友人を得られたため、素敵な選択肢だと思います。ただ彼女には、「できることなら目指していた美術の高校へ通いたかった」という思いがいまでも心の中にあるかもしれません。

 

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9.不登校の中学生が高校受験を検討するときのよくある質問

 

中学で不登校でも公立・私立高校に進学できるのか疑問に思ったときのよくある質問をまとめました。

 

9-1.中学生で不登校の子どもの受験が不安…。焦らない考え方はある?

 

お子さんが中学生で不登校でも、不安になりすぎなくて大丈夫です。

中学生で不登校でも、複数の進学先から選ぶことができます。私立高校であれば全日制高校に通うことも可能です。

また受験勉強に追いつけるのか不安を抱える親御さんも多いですが、コツコツ取り組むことで追いつけます。

 

以下の記事で中学生の不登校が勉強に追いつく方法をお話ししています。

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ただ、このまま見守っているだけだと不登校を解決できず、進学した高校でも学校へ通えなくなってしまうケースが多いです。

不登校の根本解決に向けて親御さんが行動していくことが求められます。

 

9-2.不登校の中学生の面接対策を知りたい。

 

高校入試の面接で一番大切なことは「前向きな姿勢を示すこと」です。
意識して面接に取り組みましょう。

面接対策のポイントは5つあります。

  1. 不登校だったことは、聞かれたら正直に答える
  2. 不登校経験から得たもの・学んだことを伝える
  3. 現在とこれからに注目して話をする
  4. 一般的な面接のポイントにも気をつける
  5. ひとりで考えず学校の先生からのサポートも受け面接対策する

 

事前にしっかり準備すれば、面接はきっとうまくいくはず。
不登校は、恥ずかしいことや問題点ではありません。

これから社会に出て活躍するための通過点だと捉え、前向きに話しましょう。

 

9-3.不登校の中学生は公立高校に行けないの?

 

出席日数や、内申書の関係で公立高校に行けなくなる可能性もあります。

公立高校では、1年間で30日の欠席をボーダーラインとしています。


それ以上の欠席がある場合は審議対象になる場合も。
ただし、「審議対象」というだけで不合格ということではありません。

 

9-4.高校受験する際に不登校枠はあるの?

 

全日制の公立高校では、都道府県ごとに、 「自己申告書」を用意しています。申告書に欠席が多い理由を記載することで配慮してもらえるのが、不登校枠となります。

 

9-5.小学生で不登校でも中学受験できる?

 

内申書や出席日数が合否に影響が出るかは、受験する中学校によって異なります。
そのため、内申書や出席日数が加味されない中学校ならば、不登校でも中学受験は可能です。

受験する中学校の方針を必ず確認したうえで受験勉強に挑みましょう。

 

9-6.不登校でも大学受験できる?

 

不登校でも大学受験することは可能です。
大学受験に関しては、高校の出席日数は関係ありません。

大学を受験するために必要な条件と、受験する大学が実施している学力試験の点数を満たすことが大切です。
そのため、中学・高校と不登校でも、難関大学を目指せます。

 

こちらの記事では、不登校の大学受験について詳しく説明しているので、合わせてお読みください。

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9-7.不登校で高校受験するとき、特別な提出物はある?

 

不登校に限らず、高校受験に向けて、定期テストや模試の点数を高校へあらかじめ提出する地域もあります。

その場合、不登校のときには、提出用のテストを受けられていないかもしれません。

中学校へ、代わりとなるテストを受けられないか確認することが大切です。

 

9-8.起立性調節障害なのですが高校受験できますか?

 

起立性調節障害と診断を受けている時、日中に気づくと寝てしまい、そのまま1日を通して寝てしまうという症状のときには、全日制高校への進学は難しいことがあります。

通信制高校や定時制高校など、お子さんの症状に合わせた高校を選びましょう。

 

ただ、「学校へ行きたくない」というつらい気持ちがきっかけとなり、夜遅くまで起きて朝起きられず寝続けてしまうことが続き、起立性障害と診断を受けるお子さんもいます。

この場合、お子さんの自己肯定感を育てながら、規則正しい生活リズムに整えていくことで、症状が改善されていくケースも多いです。

上記のケースでは、全日制高校も目指せます。

 

また、だんだん朝に起きれなくなってしまい、そのまま不登校となり、起立性調節障害という診断を受けたとき、「病気だから仕方ない」と再登校をあきらめるのはもったいないです。

生活リズムを整えたり関わり方を変化させたりすることで、根本解決し再登校できることもあります。

 

「今までのようにこの先学校へ通えるようになってほしい」という気持ちが親御さんのなかにあるときは、一度スダチへ相談してみませんか?

スダチでは、起立性調節障害と診断を受けていたお子さんを再登校に導いた実績が多数あります。平均3週間で再登校に成功しているお子さんが多く、朝起きて1日をとおし学校へ通えるようになっています。

 

また、不登校になる前よりも、お子さんが学校生活を自ら楽しんでいることも特徴です。

1対1の無料オンライン相談では、現状のお子さんの様子をヒアリングしたうえで、解決に向けてやらなくてはならないことをお話ししています。悩みは誰かに話すだけでも、気持ちが軽くなるものです。お気軽にご活用ください。

10. まとめ:不登校でも高校受験はできる!

 

高校には、全日制高校だけでなく、通信制や定時制など、毎日長時間通う必要がない高校もあります。

そのような高校を選べば、現状不登校が続いていても受験できます。

ただ、親御さんはお子さんのことを大切に思っているからこそ、「できれば全日制高校を選び、不登校になる前のように、毎日学校へ通ってほしい」と考えるかもしれません。

不登校を解決していない状況のとき、全日制高校に進学したとしても、毎日通うことが難しかったり、再び行けなくなってしまうケースが多いです。

そのため、不登校の根本解決は欠かせません。いま、不登校を解決できれば、公立の全日制高校の受験にも挑戦できます。

 

不登校を解決したいときは、復学支援をしているスダチにご相談ください。

スダチは、2024年6月時点で1,000名以上のお子さんを再登校に導いています。数日だけの登校ではなく、継続的に学校へ通い、今では学校生活を楽しんでいる方が多いのが特徴です。

 

スダチの支援は、毎日親御さんからお子さんの様子をヒアリングし、その時々のお子さんに合わせた声掛け、接し方を具体的な内容でフィードバックしています。

スダチが直接お子さんへ支援を提供せず、親御さんを介した支援となることで、親子の信頼関係が今よりももっと深いものとなり、親子関係もより良くなります。

そして信頼できて尊敬できる親御さんから適切なポイントで、適切に褒められていくことでお子さんの自己肯定感がどんどん育ちます。

自己肯定感は、社会のなかでさまざまな事柄や問題を自分の力で乗り越えるための土台となる力です。

 

スダチの支援のなかで、自己肯定感が育ったお子さん方は、自ら不登校の問題と向き合い、そして前向きに乗り越えています。

ぜひお子さんの力を信じて、一歩踏み出してみませんか?無料相談は、1対1で顔出しも不要です。この機会にご活用ください。

スダチでは、『不登校診断テスト』の提供をはじめました!現在のご家庭の環境とお子さんの状態を診断いたします。

 

ただの簡易テストではなく、しっかり現状をヒアリングさせていただくので、各ご家庭ごとに具体的なフィードバックをご提供できます。

 

オンラインで質問に答えるだけで、解決に向けて取り組むべきことがわかるため、お気軽にご活用ください。

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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

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