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不登校の子どもをお持ちの親御さんは
「自分の子どもが学校に通えなくなった。このままだと希望していた高校、ましてや高校自体進学することが難しいのではないか...その前に受験させてもらえるだろうか...」
と不安になる方がほとんどかと思います。
そこで今回は、中学で不登校でも公立・私立高校に進学できるのか、それに伴った受験勉強のコツなどを本記事でご紹介します。
結論としては、公立は場合によっては受験できるか難しい時がありますが、基準をクリアすれば受験は可能です。
私立は問題無く受験できます。
こちらの記事を閲覧して少しでも不安が取り除けられればと思っております。
1. 中学生の不登校は高校受験に不利なの?
1-1. 中学生の不登校は出席日数が不利になることも
中学生で不登校になったとき、出席日数が原因となり目指す高校によっては高校受験が不利になる場合もあります。
公立高校と私立高校でそれぞれ異なるためご紹介します。
1-1-1. ①公立高校の受験を考えている場合
全日制の公立高校を受験したいと考えている場合、出席日数に注意が必要です。
なぜなら「欠席日数の多い生徒は審議の対象とする」としているからです。
つまり合格する確率が通常より低くなるということ。
しかし、最初から不合格ということではなく、事情によっては審議を通過して合格できる見込みももちろんあります。
審議を通過できる例として
- 病気や怪我で長期入院していて、欠席日数が多くなった。
- 1・2年生の時は欠席が多かったが、3年生は普通に登校していた。
等があります。
つまり、中学校で不登校気味でも、高校では改善が見られそうな状態であることが認められると審議を通過ができる可能性があるということです。
また保健室登校やフリースクールを利用していたのであれば、学校に登校したこととしてカウントされることもあります。
不安になっている方は多少安心できるのではないでしょうか。
無事審議を通過できれば、通常通り公立高校も受験できます。
また、学校によっては「不登校経験のある生徒」を積極的に募集している公立高校もあります。
1-1-2. ②私立高校の受験を考えている場合
私立高校の場合は、学力試験の点がよければ、欠席が多くても合格できる受験形式があります。「オープン型入試」という受験形式です。
さらに受験の際、以下の点を加味しない私立高校もあります。
- 内申書の提出が不要
- 欠席日数や成績はほとんど審査しない
上記の点を踏まえると、全日制の高校を目指すのならば私立高校の方が入りやすいでしょう。
1-2. 中学生の不登校は内申書の内容が不利になることも
出席日数ももちろん大事ですが、同じように重要な事柄も存在します、それは「内申書」です。
内申書とは、「生徒の生活態度についての項目、各教科の成績を得点化した項目が記述されている文章」のことを指します。
具体的に得点化されるものは、授業中の態度、成績です。
また、出席日数についても内申書に記載されています。
高校受験では、学力試験と内申点で採点を行っているので、内申点が余りにも低すぎると合格が難しい場合が出てきます。
1-2-1. 高校受験の際、内申書(内申点)が審査されることがある
必ずではありませんが、公立高校の受験では内申書を提出する場合がほとんどです。
その場合は、内申書も合否に影響します。
例えば東京都の全日制公立高校では、学力試験700点、内申書の内容300点という配分です(芸術及び体育に関する学科は600:400)。
重視されている配分は3分の1程度ですが、可能な限り授業に出席して内申点を獲得しておきたいところです。
参考:東京都ウェブサイト※PDF『学力検査に基づく入試(第一次募集・分割前期募集)』
1-2-2. 教室に通わずに出席日数を増やす方法もある
不登校で通常クラスに通えなくても、内申点に記載される出席日数を増やす方法があります。
以下の方法で、出席日数を増やすことが可能です。
- 保健室登校(別室登校)
- フリースクールや学習塾への登校
- 適応指導教室(教育支援センター)への登校
保健室登校は、学校には登校できるものの通常クラスに通えない場合に、別室の保健室に通う方法です。
出席として扱ってもらうことができます。
また、フリースクールとは、不登校のお子さんが通うことができる、民間運営の学校の代わりとなる施設です。
中学校の校長先生が認めれば、フリースクールや学習塾への出席を学校への出席と代替してもらえる場合があります。
フリースクールにおける出席日数の扱いや卒業後の進路など、中学生が通えるフリースクールについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
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適応指導教室とは、不登校のお子さんが通うことができる、公立の学校の代わりになる施設です。
フリースクールと似ていますが、その違いとしては「元の学校・教室への学校再開を目的としている」というところです。
しかし、再登校を目指しているのであれば、保健室登校、フリースクール、適応指導室へ登校するのは一概にいいとはいえません。
保健室登校の場合は、お子さんにとって越えなくてはならないハードルが増えてしまうためです。
- 保健室へ登校するハードル
- 通常クラスへ登校するハードル
それならば、1つのハードルを越えるだけで再登校が叶う、通常クラスへの再登校を最初から目指した方がいい場合もあります。
また、フリースクールや、適応教室の仕様は通常クラスとは大きく異なります。
そのため、フリースクールや適応教室に慣れてしまうと、通常クラスへの登校が困難になることもあります。
以下の記事では、上記が一概にいいとは言えない理由を詳しく解説しています。合わせてご確認ください。
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1-3. 志望校の状況をチェックしておく
内申書の作成方法は各都道府県で異なりますし、出席日数の定義も志望先によって違いがあります。
こういった定義は公立高校を受けるか、私立高校を受けるかでかなり変わってきますので、中学校の主任の先生や、担任の先生に確認をしておきましょう。
2. 不登校の中学生が受験するときに考えられる高校の選択肢
2-1. 全日制高校
ほとんどの方が思い浮かべる高校といえばこちらではないでしょうか?
平日は朝8時あたりから午後の4時半程度まで授業を受け、部活動・学校行事などを行う高校が全日制高校です。留年、停学、退学等をしなければ3年間で卒業できます。
数は少なくなりますが前述した出席日数、内申点等は重要視せず、試験や面接の結果のみで選考される高校が存在しています。
有名な学校としては公立高校の「東京都立足立東高等学校」があります。
他には数多くの芸能人を輩出した私立高校「堀越高等学校」があります。
リンク:http://www.horikoshigakuen.ed.jp/
堀越高等学校の場合、全日制過程に通学するのが困難な芸能人、スポーツ選手の為に「トレイトコース」、「体育コース」という特別なコースを設立し対応をしています。
このように様々な環境下に置かれている生徒にも柔軟に対応する全日制高校は想像しているより存在していることが分かります。
ちなみに偏差値が高い難関校の場合、原則入学試験の得点のみで合否を決定する傾向が強いそうです。
全日制は集団行動を強いられる場面が非常に多いので、子どもが付いていけなくなる可能性が出てきます。
さらに入学後は毎日登校が必須になりますので、一度不登校気味になってしまうと、立ち直りは難しいと思います。
もちろん環境が変わることで不登校だった時期を物ともせず、普通に登校できる子もいます。
今の子どもの状況を確認し在籍している中学校と比較した上で行くかどうかを決めましょう。
2-2. 通信制高校
通信制高校は毎日登校する必要のない高校です。
レポート提出、スクーリングという面接指導への参加、定期試験を行うことで卒業をすることができます。
大半の公立通信制高校の場合、4年間で卒業となるケースが多いです。一方、私立通信学校の場合、ですと全日制高校と同じく3年間で卒業というのが一般的になります。
しかし、通信制高校は、全日制高校・定時制高校より卒業率が低いため、その点では注意が必要です。
その理由は通信制という性質上、モチベーションが保ちにくく、勉強が滞ってしまい、結果として卒業が難しくなってしまうケースが多いようです。
また、通信制高校には、オンラインコースと通学コースがあり、登校頻度が異なります。
オンラインコース・・・年に数回登校
通学コース・・・週1〜5回の登校から選ぶ
オンラインコースや、週の大半は家で過ごすようなコースを選択してしまうと、そのまま引きこもりになってしまう恐れがあることも考慮しなくてはなりません。
2-3. 定時制高校
2017年に、アメトーークが「定時制高校芸人」というテーマを組んで、どのような場所なのかを簡単に説明していたので、当時視聴していた方は何となく理解はできたのではないでしょうか?
基本的には昼と夜の2部制で授業を行っていますが、学校によっては朝・昼・夜の3部制で構成されている場合があります。
1日4時間程度の授業を受けて4年間で卒業という流れが一般的ですが、1日6時間程度の授業で3年間で卒業できる学校も、数は少なくなりますが存在しています。
登校する時間帯が異なること以外は全日制とほぼ同じです。不登校児はもちろん、高校を中退した人、社会人等も在籍していることが多いので、全日制よりも事情が理解されやすい環境かもしれません。
2-4. フリースクール
フリースクールとは、個人経営・NPO法人等が運営する「民間の教育機関」になります。
小・中学生の時期はフリースクールに登校することで学校に出席したという扱いにできるというケースが存在しますが、高校生の場合、フリースクールで登校したとしても、出席扱いにできないことがほとんどです。
フリースクールは社会とのつながりを感じられる「居場所を作る」という点で重要だと思いますので、また不登校になるかも...殻に閉じこもってしまうかも...とお思いの方は上記の高校に登校しながら併用で利用するというのも一つの手だと思います。
ただ通常クラスへの再登校を目指している場合は、フリースクールの仕様に慣れてしまうと登校が困難になる場合があるため、おすすめしておりません。
フリースクールでの出席日数の扱いや再登校を目指す際のお子さんへの影響については、こちらの記事もご参考になさってください。
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以下では、中学生の3年間不登校が続いた場合の進路について、道標を提示しています。
ご参考になさってくださいね。
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3.不登校の中学生が受験する高校を選ぶときに行いたい3つのこと
不登校の中学生が受験する高校を選ぶときに大切な3つのポイントを紹介します。
3-1.①スダチなどの不登校の支援団体に相談する
この先の進路や不登校について、親御さん1人で悩まずにスダチなどの不登校を支援する団体に相談しましょう。
また、不登校からの高校受験に詳しい家庭教師・学習塾などへ相談することもひとつの手です。
不登校の指導実績がある家庭教師や学習塾では、学校以上にきめ細やかなサポート・アドバイスを受けることができます。
スダチでは、不登校のお子さんに向けて業界最速で不登校を解決する「3週間で不登校解決プログラム」を展開しています。
スダチの支援では、お子さんの様子を日々ヒアリングさせていただき、そのときのお子さんにあった声かけや接し方を親御さんへフィードバックしております。
親御さん方がフィードバックに基づき行動してくださっているおかげで、お子さんたちは平均3週間で再登校しています。
中学生で不登校になったお子さんと親御さんを支援し、高校受験に成功してきた実績も多々ありますのでご安心ください。
親御さん1人で悩まず、再登校を目指して一緒に前進しましょう。
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3-2.②中学校(担任の先生など)とよく相談する
中学校の先生は、基本的な受験の知識だけでなく、不登校の生徒にあった受験方法や進路などをたくさん知っています。
現状割合としてクラスに1〜2人は不登校の生徒がいます。
そのため、不登校は決して珍しいことではなく、先生たちも複数の不登校の生徒と接し、高校受験をサポートしてきた知見があります。
まずは、相談してみましょう。
お子さんの学力や欠席状況など、内申書に関わる内容は担任の先生が一番把握しているため、具体的なアドバイスを得られるかもしれません。
3-3.③公立高校・私立高校共に見学会などに参加する
実際に高校に足を運んでみるのも1つの方法です。
高校によって、校風や雰囲気は異なります。
進学や就職についての実績やサポート体制もそれぞれ特色があります。
まずは、学校見学で実際の様子や、環境をよく確認しておきましょう。
不登校気味でも通える校風なのか、事前に高校の先生に質問することも可能です。
4.不登校の状況ごとに分けた高校の選び方
不登校の状況ごとに高校の選び方を紹介します。今のお子さんの状況にあった選び方で高校を選びましょう。
4-1.①中学1・2年生で不登校の場合
中学1・2年生で不登校の場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。
- 内申書を重視しない高校・受験方法を探す
- 3年生の内申書だけを審査する高校を探し、3年生になったら出席日数を増やす
- 全学年の内申書を審査する高校も候補に入れるなら、3年生の出席日数を増やし、1・2年生の不登校についてきちんと説明する
3年生になり再登校できそうな状況であれば、休まずに出席することを目指しましょう。
また、全学年の内申書を審査する高校へお子さんが進みたいという場合には、不登校だった過去の状況をしっかりと説明できるよう用意しておきます。
不登校の根本原因を解決していれば、中学1・2年生のとき不登校でも、これから毎日お子さんは主体的に学校へ通うことができるため大丈夫です。
不登校を乗り越え前に進んでいる様子を説明できれば、審議のうえ合格できる可能性もあります。
4-2.②中学3年生で不登校の場合
中学3年生で不登校の場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。
- 内申書を重視しない高校・受験方法を探す
- 内申書を審査する高校も視野に入れるなら、これから内申点を獲得する
私立高校などは受験の際に内申書を考慮せず、学力のみで合否を決定する高校は多くあります。
全日制を目指す場合には、私立高校を視野に入れるのがおすすめです。
不登校の根本原因を解決し、内申点を重視する高校を目指す場合には、不登校を乗り越え前へ進んでいる様子を伝えられるようにしましょう。
また、通信制高校など、学力試験がない高校もあります。
全日制高校を目指すつもりはなく、毎日の登校が難しいときには以下の選択肢もあります。
一般的に内申書を重視しない高校
- 通信制高校
- 定時制高校
- チャレンジスクール
- 一部の私立高校
4-3.③小学校から現在まで不登校の場合
小学校から現在まで不登校の場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。
- 現在の学力や内申書で入学できそうな高校を探す
- 勉強面に不安がある場合は、家庭教師や塾などを利用する
- 体力面・生活面に不安がある場合は、規則正しい生活習慣を取り戻す
- 勉強や生活が向上してきたら、候補の高校を増やす
まずは、現在のお子さんの学力や内申書で入学できそうな高校を探しましょう。
受験に向けて、勉強の習慣を身につけていくことも大切ですが、同じぐらいに体力面や生活面を改善していくことも重要です。
勉強を長時間続ける体力や、規則正しい生活を身につけることで、一気に学力が身につきやすくなります。
また、夜早く寝て朝早く起きる生活習慣が身についていれば、お子さんに「再登校したい」という気持ちが出たときにスムーズに通えます。
勉強や生活が追いついてきたら、受験できそうな高校の選択肢を増やしていきましょう。
4-4.④集団生活に不安があり再登校するつもりがない場合
集団生活に不安があり再登校するつもりがない場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。
- 「毎日の通学」や「朝からの授業」に不安があり、全日制を目指すつもりがない場合は通信制高校や定時制高校を視野に入れる
- 人とのコミュニケーションに不安がある場合は、習い事などを活用する
学力的には問題なく高校に合格できそうでも、集団生活に不安を覚えるお子さんもいます。
親御さんとお子さんが、全日制の高校を目指すつもりがない場合は、通信制や定時制高校を視野に入れましょう。
また、お子さんの自己肯定感が下がり切ったことが原因となり、集団の中に入ることに恐怖を覚えている場合もあります。
お子さんのつらい気持ちを受け入れて認め、そのうえでお子さんが毎日何かに努力して取り組む様子をたくさん褒めてあげ自己肯定感を育てましょう。
お子さんの自己肯定感が育ち、心の元気を取り戻すと、お子さんは主体的に集団生活を送ることを望むようになります。
4-5.⑤体に不調があり不登校が多い場合
体に不調があり不登校が多い場合は、以下の点に注意して高校を選びましょう。
- 病気に関しては、医療機関のアドバイスを受ける。
- 登校自体が難しそうであれば、通信制高校を視野に入れる。
病気等、体に不調があって不登校になった場合は、まずは医療機関を受診し、体調を整えることを優先しましょう。
そのうえで、体調を整えながら高校にも通いたい場合は、通信制高校の選択が良いかもしれません。
オンラインコースならば自宅学習メインで勉強を進められるので、体調が悪く出席できなくても気にする必要がありません。
ちなみに体に不調を感じ、不登校になったときの解決方法は以下の記事でお話ししています。
5. 不登校の中学生が高校受験するときのオススメ勉強法
子どもが不登校になって迎える受験について様々な悩みがあると思いますが、特にどのような方法で勉強すれば良いのか悩んでしまいますよね。
そこでこの項目では、受験対策に有効な学習方法を紹介していきます。
5-1. 独学で勉強
ほとんどの子どもはこの勉強方法だと思います。
こちらの方法は自分のペースで進める方法ですので、場合によっては学校に出席して学習するよりも独学の方が合っている子も居る場合もあります。
独学の方法でよくやりがちな、ノートの清書、間違えた問題の回答を写してから次の問題を解いていく方法ですが、こちらの方法はあまり効果が無いと言われています。
勉強は短期で覚えるより、長期に渡って継続した方が記憶が定着すると言われています、そのようなことを踏まえて効率的な方法は何かと言うと「繰り返し学習」が良いとされています。問題集は何冊も買う必要はなく自分に合う物を1、2冊程度にしましょう。また一つの学習方法に絞るのではなく「ノートに書き写す」、「声に出して読む」等様々な方法で学習をすると記憶が残りやすいかもしれません。
出典:こうすれば記憶力は高まる!~脳の仕組みから考える学習法
5-2. 塾・家庭教師を利用する
もし金銭的に余裕があるのであれば、塾・家庭教師を利用して補填するという方法もアリですね。
塾は受験対策という面では一番有効な方法だとは思いますが、塾によっては他の生徒を目にする可能性がありますし、外に向かうという気持ちが負担になるのであれば無理をして行かせる必要は無いと思います
その点家庭教師ですと1対1での学習になりますので、塾より分からない問題の質問がしやすいと思いです。家庭教師と信頼関係を築くことができれば、他の相談(精神面)もしやすいでしょう。
塾と家庭教師どちらが良いのかと言えば、精神面の程度にもよりますが個人的には家庭教師の方をオススメいたします。
5-3. 通信教育を利用する
上記の二つを実践するのは少し...という方は通信教育という方法はいかがでしょうか?
通信教育は「独学」と「塾・家庭教師」を組み合わせたような学習方法です、有名どころですと
- 進研ゼミ
- スマイルゼミ
- Z会
- スタディサプリ
- デキタス
が存在しています。
各通信講座によって、料金、内容、サポート等も違いますので情報を仕入れながら、どの講座が一番学習に向いてそうかを子どもと相談しながら決めてみてはいかがでしょうか。
6. 不登校の中学生が高校受験に成功した体験談
ここからは私の実際の体験談を書かせていただきます。
私は小学5年生の時に一度大きなイジメを経験しました。
その時は周りのサポートもあってか、何事もなく小学校を卒業いたしました。
しかし中学1年生の頃、相手からすれば何でもないことがきっかけで不登校になりました、正直中学時代は丸ごと記憶を消したいぐらい嫌な時代でした。
6-1. 受験期間
先ほど述べた通り中学時代は地獄でしたが、その中から目標を見つけることになるのです。
そう、志望校への進学です、私の志望校は美術系の公立高校で当時受験対策の為、美術教室に通いデッサン・平面構成の練習をひたすらやっていた記憶があります、当時の主任の計らいで推薦で受験しましたが、結果は不合格、正直内心そうと思っていた部分もありました。
もし仮に運よく合格していても、当時の様子を想像するに、高確率で不登校になっていたと思います。
6-2. 通信高校に入学
そして親から「こういう学校もあるよ」と紹介され通信学校に進学することを決めました。
しかし私が入学した代が、かなり人が多く、そこになじめなかったことから高校1年の前半は気持ちがかなり不安定になってしまいます。
私が通った通信学校は、教室の他に学習室という別室が存在していたので不登校になることなく、なんとか学校に通うことができました。
その後精神面は回復し、高校内でのサークル活動を通じて、今でも付き合いがある仲の良い先輩、後輩もできたので、私は通信高校を選んでよかったと思っています。
6-3. 今の状況に合う方向を模索しないと潰れる可能性がある
私は自分の意志で行きたい高校を決め受験しましたが、今考えると自分の精神状態をあまり考えず選んでしまったところがありました。その学校に進学したい意思があったのは事実ですが、不合格の通知が来た時、当時の自分は内心安心もしていました。
もちろんやりたいことがありそれを目標にするのは素晴らしいことです。しかし現在不登校の子どものほとんどはそこまで考えが回らないのではないかと思います。
そのため、先のことを見据えて学校を選んだ方が気持ち的に楽になるのではないでしょうか。
7.不登校の中学生が高校受験を検討するときのよくある質問
中学で不登校でも公立・私立高校に進学できるのか疑問に思ったときのよくある質問をまとめました。
7-1.中学生で不登校の子どもの受験が不安…。焦らない考え方はある?
お子さんが中学生で不登校でも、不安になりすぎなくて大丈夫です。
中学生で不登校でも、複数の進学先から選ぶことができます。私立高校であれば全日制高校に通うことも可能です。
また受験勉強に追いつけるのか不安を抱える親御さんも多いです。
しかし中学の勉強は追いつくことができるため、不安になりすぎず大丈夫です。
以下の記事で中学生の不登校が勉強に追いつく方法をお話ししています。
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7-2.不登校の中学生の面接対策を知りたい。
高校入試の面接で一番大切なことは「前向きな姿勢を示すこと」です。
意識して面接に取り組みましょう。
面接対策のポイントは5つあります。
- 不登校だったことは、聞かれたら正直に答える
- 不登校経験から得たもの・学んだことを伝える
- 現在とこれからに注目して話をする
- 一般的な面接のポイントにも気をつける
- ひとりで考えず学校の先生からのサポートも受け面接対策する
事前にしっかり準備すれば、面接はきっとうまくいくはず。
不登校は、恥ずかしいことや問題点ではありません。
これから社会に出て活躍するための通過点だと捉え、前向きに話しましょう。
7-3.不登校の中学生は公立高校に行けないの?
出席日数や、内申書の関係で公立高校に行けなくなる可能性もあります。
公立高校では、1年間で30日の欠席をボーダーラインとしています。
それ以上の欠席がある場合は審議対象になる場合も。
ただし、「審議対象」というだけで不合格ということではありません。
7-4.高校受験する際に不登校枠はあるの?
公立高校でも「不登校枠」が近年増加傾向にあります。
内容は、内申書の欠席等に関する記録を見ない、もしくは配慮されるという受験方式です。
不登校枠の規定は自治体によって異なるため、受験予定の自治体を確認しましょう。
7-5.小学生で不登校でも中学受験できる?
内申書や出席日数が合否に影響が出るかは、受験する中学校によって異なります。
そのため、内申書や出席日数が加味されない中学校ならば、不登校でも中学受験は可能です。
受験する中学校の方針を必ず確認したうえで受験勉強に挑みましょう。
7-6.不登校でも大学受験できる?
不登校でも大学受験することは可能です。
大学受験に関しては、高校の出席日数は関係ありません。
大学を受験するために必要な条件と、受験する大学が実施している学力試験の点数を満たすことが大切です。
そのため、中学・高校と不登校でも、難関大学を目指せます。
こちらの記事では、不登校の大学受験について詳しく説明しているので、合わせてお読みください。
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8. まとめ(子どもと話し合いをしながら自分に合う場所を選択する)
私立、公立、定時制、通信制。
名称、偏差値によって見る目が変わる人も残念ながら存在しますが、形は違えど全て同じ高校なのです。
受験の年だからといって子どもを焦らすのは良くないでしょう、プレッシャーのあまり精神状態がさらに悪化してしまう可能性があるためです。
徐々にでも良いので、子どもとどのような高校に行きたいか、話し合いをしてみましょう。
そして最終的には、子ども自身が「ここなら行ってみたいな」と思える学校を見つけ行動を始められたら、サポートに徹底してあげてください。
お子様の未来が明るくなるよう願っております。
また、高校生になってから学校に通うのが辛くなってしまった際には、心の拠り所としてフリースクールが役立つケースもあります。
フリースクール単独では卒業資格の取得はできないため、進学・キャリア面を重視する場合にはおすすめしませんが、メンタルケアの一環として活用したい方は以下の記事も参考にされてみてください。
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