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高校生の不登校ブログ

高校生の不登校の原因や解決に向けた対応方法|進路の選択肢とは

2020.10.17

  • 高校生の子どもが不登校になってしまった。理由や原因はなに?
  • 不登校を解決する方法を知りたい!

高校生のお子さんがある日不登校になってしまったら、どうしたらまた学校に通ってくれるだろうかと親御さんは日々悩まれるかもしれません。

本人の力を信じてなるだけ責めないように、優しく接するようにと心がけてはみたものの、お子さんに前向きな変化が見られないと、この先どうなってしまうのかと不安な気持ちが生まれてしまうものです。

また、このまま毎日同じ生活を繰り返しているうちにあっという間に時間が経って、進級・卒業できなくなってしまう可能性もあります。
いったい今の生活にどんな変化が必要なのか、お子さんに対して具体的にできることをお探しの方も多いと思います。

今回は、高校生のお子さんが不登校になる主な原因と、その解決に向けた対応方法や進路の選択肢について解説します。
平均3週間で再登校に導くサービスを提供する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。

記事を読むとわかること

  • 不登校の高校生の現状とは
  • 高校生の不登校と中学生の不登校の違い
  • 高校生が不登校になる7つの原因
  • 高校生の子どもが不登校になる原因事例|スダチの支援事例
  • 不登校の高校生への対応で親御さんができること
  • 不登校の高校生の進路先7つ
  • 不登校の高校生が学校復帰するためにできること
  • 不登校の高校生が学校復帰するキッカケは?
  • 高校生の不登校の支援先と相談先一覧

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目次

1. 不登校の高校生の現状とは

 

まずは、不登校の高校生の現状や基本情報についてお伝えします。

 

1-1.不登校の定義とは

 

文部科学省の資料によると、「不登校児童生徒」とは「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義されています。

「不登校」と「ひきこもり」は異なる概念ですが、不登校がきっかけでひきこもりにつながるケースも見られます。そのため、この2つは一緒に論じられることが多く、しばしば似たようなイメージで語られることがあります。

ひきこもりとは、自宅にひきこもって学校や会社に行かず、家族以外との親密な対人関係がない状態が6か月以上続いており、統合失調症やうつ病などの精神障害が第一の原因とは考えにくいものを指します。対象は、15歳以上の年齢層です。

参照・参考:文部科学省「不登校の現状に関する認識」
NHK「不登校の子どもをめぐる基礎情報 第7回「不登校とひきこもりの差異」」

 

1-2.不登校の高校生の割合と人数

 

下表に、令和5年度における、不登校の高校生のお子さんの割合と人数をまとめました。

  • 不登校の高校生の割合:2.4%(50人に1人以上)
  • 不登校の高校生の人数:68,770人

また、不登校の高校生の人数の推移がわかるグラフを以下に示しました。

 

高校生の不登校の人数が大幅に減ることはなく、令和3年頃から増加傾向が見られる状況です。

参照・参考:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」

 

2.高校生の不登校と中学生の不登校の違い

 

中学生と高校生の不登校には、大きな違いがあります。高校で不登校になると、退学や留年の可能性が生じる点です。

小学校や中学校は義務教育のため、不登校でも退学や留年にはなりません。
一方、全日制の高校は、義務教育ではなく、学年制が採用されています。

進級するためには、学年ごとに必要な単位を取得することが求められ、単位を落とすと「留年」として原級留置措置が取られることがあります。

不登校が原因で単位を取得できない場合、進級が難しくなるため、高校では「不登校のまま進級する」というのが困難です。
そのため、不登校になった場合は早めに対応策を検討し、進級や卒業に向けた対策を立てることが重要です。

 

3. 高校生が不登校になる7つの原因

 

高校生で不登校になってしまったお子さんは、自分でも「このままではまずい・・・」と思っている方が多いはずです。

本来なら明日からでも授業に参加したいと思っていても、どうにも気持ちが前向きにならず、毎日学校に行けずに日が暮れてしまう日々の繰り返しになってしまうことが多いです。

もしかすると、お子さんは自分自身でもどうして学校に行けないのかよく分かっていないかもしれません。

お子さんが不登校を克服できない原因を7つご紹介します。

 

3-1. 高校生の不登校の原因①:知らず知らずのうちに疲労が蓄積している

 

そもそも不登校になってしまったお子さんは、それまでの高校生活で相当なストレスをため込んでしまっていることが多いです。

人間関係や授業の難しさ、誰にも言えない個人的な悩み、将来についての漠然とした不安、自然体で過ごせない日々が苦しい・・・などなど、10代後半の学生のストレスの原因は千差万別です。
大人の世界に置き換えると、過労でうつ病になってしまうようなものだといえるでしょう。

学校に行けなくなるほど蓄積された疲労を回復するには、かなり長い時間が必要と言えるでしょう。

 

3-2. 高校生の不登校の原因②:学校のことを考えると憂鬱になってしまう

 

本人の中で「明日こそ学校に行くぞ」という意思があっても、前日の夜や当日の朝になってしまうと突然モチベーションが下がってしまう場合もあります。
たとえ1週間程度でも、連続で学校をさぼってしまうと復帰初日は憂鬱に感じるのは当たり前です。夏休み明けの最初の登校日に憂鬱になってしまうことは誰にでもありますよね。

また、久しぶりに登校時間に合わせて早起きしようとしたらものすごく眠くて、それだけで学校に行きたくなくなってしまうこともあります。

それに、今日学校に行かなくてもそのツケがその場で返ってくるわけではないので、「あともう一日くらいさぼろう・・・」と思ってしまえば簡単にさぼれてしまいますし、いつまでもそれを繰り返してしまいます。

 

3-3. 高校生の不登校の原因③:また学校に行こうと思える決定的なモチベーションがない

 

学校に行くための強いモチベーションが湧かないのも原因の1つです。
たとえば会社員であれば「明日出勤しないとクビになる」「生活費が稼げない」など、出社しなければならない分かりやすい理由があるのですが、高校生の場合はそれがありません。

もちろん長い目で見れば「卒業できない」「進学できない」など何らかのネガティブな結果は返ってくるのですが、10代のうちはそのような未来を現実的に想像するほど精神的に成長できていない場合もあります。

ましてや、心の片隅で「このまま引きこもりでもいいや・・・」や「もう中退してもいいや・・・」と思っていれば、モチベーションが湧かないのは当然かもしれません。

もちろん高校卒業以外にも生き方にはさまざまな選択肢があるので、卒業にしつこくこだわり続ける必要は必ずしもありません。

ですが、最終的にはお子さんが自分の意志で前向きに自分の人生と向き合っていけるだけのモチベーションを取り戻すことが理想です。

3-4. 高校生の不登校の原因④:いじめや人間関係で悩みがある

 

いじめや、対人トラブルが不登校のきっかけとなった場合もあります。特に高校は次の理由で対人関係に悩みやすい時期です。

  • 新しい人間関係の構築
  • 思春期による異性トラブル

高校1年生は、ほとんどの同級生が初対面です。
新しい人間関係を構築しなくてはなりません。

人と接することに苦手意識があり、人見知りする気質のお子さんは、新しい人間関係の構築が悩むきっかけとなる場合もあります。

また、思春期は異性との交流も深くなる時期です。異性関係で友人とトラブルを抱える場合もあります。

異性関係のトラブルで友人との仲がこじれることも、悩みのきっかけにつながります。

 

3-5. 高校生の不登校の原因⑤:受験・勉強のストレスが溜まっている

 

受験や勉強に大きなストレスを感じたことがきっかけとなり不登校となる場合もあります。
理由は次の2つにあります。

  • 今までのように優秀な成績維持することが困難になった
  • 希望の進学先と自分の学力にギャップがある

高校は、お子さんの学力に伴った学校へ進学するケースが多いです。
進学校へ進んだ場合、今までのように優秀な成績を維持することが難しくなるケースもあります。

これまで周囲と比較し優等生だったのに、思うような成績が取れないと自己肯定感を喪失し息切れして不登校となる場合があります。

また大学受験を考える時期になると、学力が伸び悩んでいる場合に、希望の大学と自分の学力にギャップを感じ悩むきっかけとなる場合があります。

周囲の学力と自分を比較してしまい、自己肯定感を喪失するケースも多いです。

 

3-6. 高校生の不登校の原因⑥:うつ病・体調不良の状態となっている

 

お子さんがうつ病などのメンタル系の病気を抱えている場合もあります。

次のような様子が見られるとき、病気も疑ってみてください。

  • 摂食障害気味な様子が見られる
  • 感情の起伏が激しく精神状態が安定していない
  • 異常に不安を感じている様子がある
  • 自傷行為が見られる

病院での治療がお子さんに必要なケースもあります。

ただし、中には薬を服用せず声かけや接し方を変化することでお子さんが心の元気を取り戻すことも

一概に薬を飲み続けることだけが正しい治療法とは言えないため、お子さんに適した方法を探っていくことが大切です。

以下では、メンタル系の病名が診断されていた不登校のお子さんが、薬を絶ったことで再登校につながったケースを解説しています。

 

3-7. 高校生の不登校の原因⑦:昼夜逆転

 

昼夜逆転したことがきっかけとなり、不登校につながったケースも考えられます。

高校生になり交友関係に変化があると、深夜まで遊ぶようになったり、学校をサボって遊びに行くようになったり、好ましくない行動が見られる場合もあります。

親御さんがお子さんに強く言えない立場だったり、お子さんが親御さんを下に見ていたりする場合、注意してもお子さんは聞く耳を持ちません。

毅然とした態度でダメなことはダメを伝え、生活習慣を整えることが大切です。


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4.高校生の子どもが不登校になる原因事例|スダチの支援事例

 

本章では、高校生が不登校になる原因と、それに対する支援の効果について、スダチの支援事例をもとにご紹介します。

高校1年生のAさんは、ゲーム依存、昼夜逆転、うつ症状などが原因で不登校になっていました。
進学校に通い、勉強の負担が大きかったことや、学校で親しい友人ができなかったことが背景にありました。

さらに、夏休み中に無気力となり、休み明けから不登校に。
家族との会話も減少し、ゲームへの依存と昼夜逆転の生活が深刻化していました。

お母さんは3人のお子さんを1人で育てており、多忙で1人ひとりに十分な時間を割けていませんでした。
息子が不登校になった後は反発を恐れて思うことを伝えられず、落ち込みがちになっていました。

お父さんは海外に単身赴任中で、家族のサポートが難しい状況でした。

スダチによる支援後の変化について、以下にまとめました。

支援後の変化 補足
お子さんの変化 支援開始から33日で再登校を果たし、生活リズムが整いました。ゲーム依存が解消し、家族との関係も改善。笑顔が増え、前向きな様子が見られるようになりました。
親御さんの変化 お母さんは、息子に対して言いたいことをしっかり伝えられるようになり、子育てへの自信を取り戻しました。家庭内の雰囲気も改善され、親子の関係がより良好になりました。

この事例から、不登校の背景には家庭環境や学校での負担が影響していることがわかります。
そして、適切な支援を受けることで、お子さんだけでなく親御さんも大きく変わることが可能です。

 

5. 不登校の高校生への対応で親御さんができること

 

まずお子さんの日常生活に目を向けてみるという方法があります。

日常生活に目を向けることがなぜ大切かというと、体と心は密接につながっており、健康な体を取り戻すことで前向きな心を手に入れられる場合があるからです。
具体的にどのような方法があるかご紹介します。

 

5-1. 早寝よりもまずは早起きに挑戦!生活リズム

 

もしお子さんの生活リズムが昼夜逆転している場合、まず早寝より早起きをさせてみましょう。
無理やり眠ることより、無理やり起きることのほうが簡単です。

学校に行かなくてもいいので、まず普段登校していた時の起床時間にお子さんを起こしてみてください。
お子さんが全く起きる気配がなくても、声をかけたりSNSでコミュニケーションを取ったりするだけでも試してみると良いでしょう。

そしてもしお子さんが朝起きれるようになったら思いっきり褒めることも忘れないでくださいね。

お子さんが朝起きるのが難しい理由や、対処法については次の記事でもお話ししています。

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5-2. 家事をするにもきっかけが必要!軽い運動

 

軽い運動も重要です。
運動といっても、ジョギングや筋トレのようなきちんとしたものでなく、近所のコンビニまで行ったり、家事の手伝いをしたりする程度で十分です。

運動が心に与える影響は大きく、少し体を動かすだけで気持ちが前向きになることもあります。

また運動をして適度に疲れることで夜の寝付きもよくなり、前述の早寝早起きにも繋がります。
一番簡単な運動は家庭内で洗濯や皿洗いなどの家事を手伝ってもらうことだと考える親御さんも多いと思います。

しかし、普段家事を手伝う習慣のないお子さんが不登校になったからといっていきなり家事を進んでやってくれるようになるかというと、そうではない場合も多いのではないでしょうか。
お子さんはモチベーションが低下している状態なので、簡単な手伝いでも引き受けようとしないことがあります。

それよりも、「コンビニでおやつを買ってくる」「ポストに郵便物を出してくる」などといったもっとシンプルな雑用を頼んだほうがお子さんも手伝いやすいかもしれません。
ちょっとした生活の変化が引き金となってモチベーションが湧いてくることは多いので、何かキッカケを見つけたら積極的にお子さんが身体を動かす機会を作ってみましょう。

参照・参考:厚生労働省「身体活動・運動」

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5-3. どんなささいなことでも大丈夫!笑顔になれる会話

 

こちらは少し難易度の高い方法かもしれませんが、お子さんを笑顔にしてみるのも効果的です。
不登校のお子さんはどうしても一日じっとしていることが多く、感情が動く機会や笑顔でコミュニケーションを取る機会があまりありません。

「笑いは健康にいい」とよく言われますが、笑顔でいると心も前向きになっていくのは本当だと思います。
とはいえ、お笑い芸人のように面白いことを言って笑わせる必要はありません。

普段のほんの些細な会話でも、「お子さんを楽しい気持ちにできることはないかな?」と考えてみましょう。
直接コミュニケーションを取れない関係の場合はSNSで突然面白いメッセージを送ってみてもいいかもしれません。

5-4. 学校の環境が原因となっている場合は転校や通信制高校の選択肢も

 

いじめにあっていたり、学校の方針がお子さんと合わなかったり、学校の環境に不登校の根本のきっかけがあるときは、転校や通信制高校の選択肢もあります。
人にはそれぞれ波長の合う合わないがどうしてもあります。

合わない場所で本来のお子さんらしさを押し殺して学校生活を送っている様子であれば、我慢して通い続けることはおすすめできません。
本来のお子さんらしい姿で生き生きと生活できる学校をお子さんと一緒に探しましょう。

ただ、根本にお子さんの自己肯定感が下がった状態であり、学校の環境に大きな不安やストレスを感じているケースもあります。
上記の場合はお子さんの自己肯定感を育てる声かけと行動を意識するだけでお子さんは不登校を解決できる場合もあります。

転校しただけでは不登校が解決しないケースは以下でお話ししています。

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5-5. 専門家に無料相談する

 

親御さんは1人で抱えて悩まずに、専門家に相談することも大切です。
これまでたくさんのお子さんを再登校に導く支援団体であれば、お子さんの傾向から解決に向けた行動方法を提示してもらえます。

スダチは、根本的な課題にアプローチしているため、サポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。

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6. 不登校の高校生の進路先7つ

 

お子さんが不登校になっても高校を卒業することは可能です。

本章では、不登校の高校生の進路先を7つ紹介します。

 

6-1. 不登校の高校生の進路①:不登校の原因を解決して登校する

 

不登校の根本原因を解決して再登校することで高校卒業が叶います。
これまで通り、学校に通えるようになるため、卒業条件を満たせる出席日数と単位の取得が可能です。

ちなみに不登校の根本原因は、親御さんの愛情がお子さんへうまく行き届いていない場合もあります。
親御さんはお子さんに愛情を注ぎ大切に育児なさっていることと存じます。

しかし時に、お子さんに伝わりにくい方法で愛情を注いでいる場合、お子さんの自己肯定感が喪失し不登校につながることも。

スダチの支援では、その時のお子さんの状況に合わせお子さんに伝わりやすい接し方と声かけで愛情を伝えてもらい、お子さんの自己肯定感をチャージし不登校を解決しています。
お子さんは心の元気を取り戻すと今まで通りの再登校が叶います。

不登校を根本解決し、今の高校を卒業することはこれからお子さんが社会で幸せに生きていきたいのならば最善の手段です。

 

6-2. 不登校の高校生の進路②:通信制高校への転校

 

通信制高校へ転校すれば、負担が少なく高校卒業を目指すことも可能です。
次の3つのメリットがあるためです。

  • 自分のペースで生活・勉強できる
  • 学校の人間関係に悩む機会が減る
  • 履修コースを柔軟に変えられる

 

通信制高校は、学校から送付される教材を使って自宅学習を行うシステムです。
そのため自分のペースで勉強することが可能です。

毎日登校せず年に数回の定められた日にだけ登校すれば良いため、人間関係に悩む機会が減ります。履修コースも柔軟に変更できる点も負担の軽減につながります。
現在の高校で再登校を目指していない場合には選択肢の一つです。

 

6-3. 不登校の高校生の進路③:高卒認定試験

 

文部科学省が実施する高卒認定試験を受けて合格すれば、「高校を卒業した人と同じ学力がある」と認めてもらえます。
高卒認定試験に合格するとできるようになることは次の4つ。

  • 高校で、高認の合格科目が単位認定される可能性がある
  • 大学・短大・専門学校を受験できる
  • 国家資格や公務員試験を受験できる
  • 高卒以上と規定のある企業に就職できる

ただし、学歴は「高卒」と判断されず「中卒」になります。
高卒の学歴が欲しい場合は、他の選択肢を視野にいれましょう。

 

6-4.不登校の高校生の進路④:定時制高校への転校

 

定時制高校への転校も、不登校になったお子さんが新たなスタートを切る選択肢の一つです。
夕方から通えるだけでなく、ライフスタイルに合わせて時間帯を選べる学校もあります。

例えば、起立性調節障害などで朝の体調が優れない場合でも、無理なく通えるのが魅力です。
また、毎日通学して学習する形式のため、一人で勉強するのが不安なお子さんにも適しています。

 

6-5.不登校の高校生の進路⑤:高等専修学校

 

専門的な学びを重視したい場合、高等専修学校も選択肢となります。
興味のある分野に集中して学べるほか、資格取得を目指せる点が特徴です。

就職を意識した実践的な学びを得たいお子さんにおすすめです。

 

6-6.不登校の高校生の進路⑥:全日高校への転校

 

現在の学校環境が合わない場合、他の全日制高校に転校するのも一つの方法です。
人間関係のトラブルが原因で不登校になった場合や、進路を変更したい場合に適しています。

不登校生を受け入れる私立高校や、転校生を受け入れる公立高校もあるため、希望する学校の受け入れ時期を事前に確認しましょう。

 

6-7.不登校の高校生の進路⑦:就職

 

高校を中退した後、アルバイトや就職を選ぶお子さんもいます。
勉強以外の道に進みたい場合や、早く働きたい場合に適しています。

ただし、中卒扱いとなるため、選べる職種が限られることや、賃金面で不利になる可能性がある点を理解しておきましょう。

 

7.不登校の高校生が学校復帰するためにできること

 

本章では、不登校の高校生が学校復帰するためにできることを3つ紹介します。

 

7-1.学校と連携をとっておく

 

不登校の高校生が学校復帰を目指す際、学校との連携をとることは非常に重要です。
学校は、状況に応じた支援を提供できる最も身近な機関であり、信頼関係を築くことで、生徒の負担を減らしながら復帰の道筋を整えることができます。

不登校の状況では学校とのコミュニケーションが途絶えがちですが、定期的に連絡を取ることで、現状を共有し合うことが可能です。

例えば、担任やスクールカウンセラーに現在の体調や気持ちを伝えることで、適切なアドバイスを受けられます。
生徒自身が直接話すことが難しい場合でも、保護者が学校との橋渡し役を担い、サポート計画を立てることが可能です。

 

7-2.学習を進めておく

 

不登校中でも、学習を進めておくことは将来の選択肢を広げる上で重要なポイントです。
学校復帰を目指す場合はもちろん、高校卒業資格の取得や進路を考える際にも役立ちます。

また、勉強の習慣を維持することで、お子さんが自信を取り戻すきっかけにもなるでしょう。

 

7-3.正しい親子関係を構築し子どもの自己肯定感を育てる

 

不登校からの学校復帰を目指す上で、親子関係の見直しは非常に重要です。
信頼できて尊敬できる親御さんから褒められることでお子さんの自己肯定感が育っていくためです。

お子さんが自己肯定感を持ち、自分に自信を持てるようになることで、学校生活への不安が軽減され、復帰への意欲が高まります。

まず、正しい親子関係を構築するためには、次のことを意識してみましょう。

  • 結果ではなく行動の過程にいつも目を向けてあげる
  • 正しいことはたくさん褒めて、ダメなことはダメだと毅然とした態度で伝える
  • なんでもかんでもやってあげず、お子さんに行動する機会を与える

 

そして、親御さんがお子さんの自己肯定感を育むためには、以下のようなコミュニケーションやサポートが効果的です。

方法 具体例
良いことはたくさん褒める どんなに些細なことでも、お子さんが自ら行動したことはたくさんほめてあげる。
お子さんの話を傾聴する お子さんの感情や意見を否定せずに受け止める。
アドバイスではなく、共感を示すことを意識する。
成功体験を作る機会を提供する 簡単な家事の手伝いや趣味活動を通じて、小さな成功体験を重ねる機会を作る。
無条件の愛情を伝える 成績や行動に関係なく「あなたが大切だ」というメッセージを繰り返し伝える。

 

8. 不登校の高校生が学校復帰するキッカケは?

 

本章では、不登校の高校生が学校復帰する際の主なキッカケをご紹介します。

 

8-1. 登校時間に起きられた

 

不登校の高校生が学校復帰に向けて前進する際、登校時間に起きられるようになることは、大きな一歩です。
規則正しい生活リズムを取り戻すことが学校復帰の基盤となります。

生活リズムを整えるためには、段階的かつ無理のない方法で改善を図ることが大切です。
以下に具体的なステップを紹介します。

取り組み 具体例
起床時間を少しずつ早める 現在の起床時間から15分ずつ早め、最終的に登校時間に合わせる。
毎朝のルーティンを作る 起床後に散歩や軽い運動を取り入れることで、体を目覚めさせる。
就寝時間を一定に保つ スマートフォンやテレビの使用を控え、リラックスした状態で就寝できる環境を整える。

 

8-2. 頭がスッキリしている

 

不登校の高校生が学校復帰を目指す過程で、頭がスッキリとした状態になることは非常に重要な要素です。
心身のリフレッシュは、勉強や学校生活に対する意欲を取り戻すための鍵となります。

頭をスッキリさせるためには、規則正しい睡眠時間を確保し、睡眠の質を高める工夫をしましょう(例:寝る前のスマートフォン使用を控える)。
また、朝や昼間に散歩やストレッチを行い、血行を促進することも効果的です。

 

8-3. 何だか前向きな気分

 

不登校の高校生が学校復帰に向けて一歩を踏み出す際、「前向きな気分になっている」ことは重要なキッカケとなります。
ポジティブな気持ちが芽生えることで、自ら行動を起こす意欲や学校生活への期待感も高まります。

前向きな気分を引き出すためには、成功体験を積むことが効果的です。
小さな目標を設定し、それを達成する喜びを味わえるようにしましょう(例:短時間の勉強や軽い運動など)。

また、趣味や好きな活動を楽しむことも大切です。
音楽やアート、ゲームなど、興味のある活動に没頭することでストレスを軽減し、自信を高められます。

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こちらの記事で詳しく解説していますのでぜひチェックしてみてください。

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9.高校生の不登校の支援先と相談先一覧

 

高校生の不登校の支援先と相談先は、主に以下のとおりです。

  • スダチ
  • 教育支援センター
  • 児童相談所
  • 精神保健福祉センター
  • 児童家庭支援センター
  • 医療機関

それぞれの支援先と相談先の特徴を解説します。

 

9-1.スダチ

 

スダチでは、お子さんが不登校となった根本的な課題にアプローチしてお子さんを再登校へ導く支援を提供しています。

スダチが支援したお子さんは、平均3週間で再登校を果たしている方が多いのが特徴です。
もちろん、無理に学校へ行かせたりはせず、お子さんが主体的な再登校を果たしています。

2024年8月時点で1,000名以上のお子さんが再登校に成功しました。
スダチの支援では、お子さんの様子を日々ヒアリングさせていただき、そのときのお子さんにあった声かけや接し方を親御さんへフィードバックするのが特徴です。

信頼できる親御さんから、毎日長時間に渡って支援が提供されるため、お子さんの考え方や行動が日々変化し、再登校につながります。

もしも学校復帰を目指している場合には、一度お子さんの様子をスダチへ相談してみませんか?
1対1で顔出し不要で、オンライン無料相談を実施しております。

その後、必ず有料支援へ移行する必要はありません。
まずは無料相談でアドバイスさせていただく内容にそって一度行動いただき、親御さんの悩みと、お子さんのつらい気持ちの解消につなげていただけたら幸いです。

9-2.教育支援センター

 

教育支援センターは、各自治体の教育委員会が設置している不登校支援の専門機関です。
学校に通えない生徒や、その保護者が利用できる無料の公的サービスとして、多くの自治体で運営されています。

教育支援センターは、学校と家庭の橋渡し役です。
生徒が学校復帰を目指せるよう、学校側との連携を行いながら支援プランを策定してくれます。

少人数制の学習環境も提供しているのも特徴です。
お子さんが安心して学べるよう、個別指導や少人数グループでの授業を提供し、ストレスの少ない環境を整えています。

 

9-3.児童相談所

 

児童相談所は、18歳未満のお子さんに関するさまざまな問題を解決するために設置された専門機関です。
児童福祉法に基づいて運営されており、全国の都道府県や政令指定都市に設置されています。

相談の対象は幅広く、お子さん本人、ご家族、学校の先生、地域住民など、誰からの相談でも受け付けています。
児童相談所には、ソーシャルワーカー(児童福祉司)、児童心理司、医師などの専門スタッフが常駐しており、問題解決に向けて適切なサポートを提供します。

お子さんの福祉や安全を守るために、困りごとがあれば気軽に相談できる窓口として機能しています。

 

9-4.精神保健福祉センター

 

精神保健福祉センターは、精神保健福祉法に基づき各都道府県や政令指定都市に設置された支援機関です。
このセンターでは、心の健康に関するさまざまな悩みに対してアドバイスを行うほか、医療機関や支援機関の情報提供、精神科デイケアなどのプログラムを提供しています。

センターの規模によってスタッフの人数や専門家の種類は異なりますが、医師、精神保健福祉士、臨床心理士などの専門家が在籍しており、専門的なサポートを行っています。
お子さん本人だけでなく、その家族や周囲の人からの相談にも対応している場合があります。

心の問題で悩む方やその支援者が安心して相談できる窓口として、多くの人に利用されています。

 

9-5.児童家庭支援センター

 

児童家庭支援センターは、市町村(東京都では区市町村)に設置されているお子さんとご家庭の総合相談窓口です。
主に18歳未満のお子さんやその家族に関する相談に対応し、ショートステイなどの在宅サービス、子育てサークルや地域ボランティアの育成支援なども行っています。

児童虐待の防止や里親支援を目的に設立され、児童相談所へのつなぎ役やその役割を補完する機能を担っています。

現在では、支援の幅を広げ、障害のあるお子さんやそのご家族への相談対応、適切な施設への橋渡し、不登校に関する相談なども行っています。
お子さんとご家庭が抱えるさまざまな課題に対応する身近な窓口として、多くの支援を提供しています。

 

9-6.医療機関

 

お子さんが明らかに投薬を必要とする状況であれば、医療機関に相談することが重要です。
医師による診断を受けることで、原因の特定や適切な対応が可能になります。

ただし、たとえ診断により病気が判明した場合でも、それを理由に再登校を諦めてしまうのは非常に惜しいことです。
治療やサポートを受けることで症状が改善し、再び学校生活を送れるようになるケースも多くあります。

医療機関の力を借りつつ、再登校に向けた選択肢を模索することが、お子さんの未来をより良い方向へ導く大切な一歩となります。

 

 

10. 不登校の高校生の子供の心に寄り添うことは難しい・・・

 

さて、お子さんが不登校を克服できない理由を見ていくと、お子さん自身の心の回復が何よりも重要なことが分かると思います。
そして親御さんも本人の意思を尊重するためになるべく口出しをしないようにしたり、プレッシャーをかけないように気を付けたりしているかもしれません。

しかし、思春期のお子さんの気持ちに寄り添うことは難しく、不登校をきっかけにして親子関係が悪くなってしまうこともあります。
お子さんに干渉しすぎるのもよくありませんが、お子さんとの心の距離が離れてしまっても不登校からの克服は難しくなります

お子さんの心に寄り添えなくなってしまう原因にはどのようなものがあるでしょうか。

 

10-1. 親とコミュニケーションを取ってくれなくなった

 

不登校になってしまったお子さんは気持ちが沈んでおり、ただでさえ誰とも話したくない気分の場合も。
親御さんと顔を合わせたら「学校に行かなくては・・・」というプレッシャーから気まずくなってしまうこともあります。

その結果家にいても自分の部屋にこもってばかりで、親御さんと話してくれなくなってしまう可能性があります。
一度会話の頻度が落ちてしまうと、また良好な関係に戻るのは難しいです。

その結果お子さんを放置することになってしまい、親御さんが手を差し伸べることが難しくなってしまいます。

 

10-2. 子供が実のところ何を考えているのか分からない

 

昔は何でも話してくれていたお子さんも、成長するに従って親御さんに心を開いてくれなくなる場合もあります。
特に中学生~高校生の年頃は思春期にあたるので、どうしても親御さんに反抗してみたくなります。

お子さんに学校に行きたくない理由を尋ねてもきちんと答えてくれないことも多いでしょう。

また、本人の悩みが分からないことには親御さんとしてもどうやって悩みを解決できるか分からないのですから、支援できることを思いつきにくいという問題があります。

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11. 不登校の高校生に関するよくある質問

 

11-1. 不登校の高校生の進路はどうなる?

 

高校で不登校でも必ず留年・中退・退学になるわけではありません
不登校を根本解決すれば、これまで通り登校し卒業できます。

また、通常クラスに戻ることを想定されていない場合は、別室登校が認められる場合もあります。
焦らず在籍している高校で卒業できることを考えていきましょう。 

通信制・定時制高校に転校したり、高卒認定試験を受けたり、就職したり様々な選択肢があります。

 

11-2. 不登校の高校生では大学受験・進学は難しい?

 

高校で不登校でも、大学受験できますのでご安心なさってください。

不登校が続き卒業が難しそうな場合は、通信制高校に転校したり、高卒認定試験を受けたりすることで大学や専門学校への受験資格を得ることができます。

 

11-3. 高校は何日休むと留年?

 

多くの高校では年間出席日数の3分の1以上休むと留年する基準があります。
年間出席日数がおよそ200日前後のため、1年間で67日ほど欠席してしまうと留年になる可能性があります。

ただし、学校によって単位や留年する欠席日数、出席日数の基準が違うので確認が必要です。

 

11-4.中学生で不登校だとどうなりますか?

 

不登校の状態が続くと、公立の全日制高校への進学が難しくなる可能性があります。
これは、多くの高校で出席日数を選考基準の一つとして重視しているためです。

たとえ出席日数を確保できたとしても、学習内容の遅れや内申点の低下が進学の障壁となることがあります。
その結果、不登校を経験した中学生の多くは、通信制高校や定時制高校といった柔軟な学び方ができる学校を選ぶ傾向があります。

これらの学校では、個々のペースに合わせた学習が可能で、不登校の経験を乗り越える支援が受けられる場合もあります。
ただし、進路を決める際には早めに情報収集を行い、適切なサポートを受けながら進学準備を進めることが大切です。

 

 

12. まとめ

 

高校生の不登校は、小中学校とは異なり、留年や退学につながりやすいことから、お子さんや親御さんが大きな不安や焦りを感じることがあります。
しかし、不安や焦りのあまり、無理に学校復帰を急がせると、お子さんが心のバランスを崩し、かえって学校生活が難しくなる場合もあります。

そのため、まずは現在の状況を冷静に受け止め、お子さんがしっかりと休息を取れる環境を整えることが重要です。
次に、再登校に向けてできることは何かを具体的に考えましょう。

ご家庭だけで抱え込まず、支援機関の力を借りて、お子さんに寄り添いながら、一歩ずつ進んでいくことが大切です。

スダチは、根本的な課題にアプローチしているため、サポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。
一度無料相談で、お子さんのことをスダチへ相談してみませんか?

現状の確認をさせていただいたうえで、根本解決に向けて必要なアプローチをお話しさせていただきます。

 

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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

【メディア露出実績】
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