- 不登校になりやすい子どもの特徴は?
- 子どもが不登校になりやすい親や家庭の特徴は?
本記事では、不登校になりやすいお子さんの特徴、不登校になりやすい家庭の特徴8つを紹介しています。
親御さんの接し方や声かけ一つで、お子さんの不登校を解決したり、お子さんの不登校を未然に防ぐことは可能です。
具体的な接し方や声かけもお話ししています。
最後まで読めば、不登校のお子さんへの適切な接し方がわかるだけでなく、正しい親子関係を築く上で大切なことがわかります。
記事を読むとわかること
- 不登校になりやすいお子さんの特徴
- お子さんが不登校になりやすい家庭の特徴
- 不登校になりやすいご家庭で育った時のお子さんへの影響
- 適切な親子関係の築き方
目次
- 1. 不登校になりやすい小学生の特徴と対策5選
- 2. 不登校になりやすい家庭の8つの特徴
- 2-1. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策①:感情的に叱ることが多い家庭(非難タイプ)
- 2-2. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策②:甘やかしすぎる家庭(過保護タイプ)
- 2-3. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策③:過度に干渉する家庭(過干渉タイプ)
- 2-4. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策④:関心が薄い家庭(放任タイプ)
- 2-5. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策⑤:ルールが多すぎる家庭(条件付けタイプ)
- 2-6. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策⑥:夫婦関係が不安定な家庭(不和タイプ)
- 2-7. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策⑦:完璧主義すぎる家庭(完璧主義タイプ)
- 2-8. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策⑧:経済的ストレスが大きい家庭(経済不安タイプ)
- 3. 不登校になりやすい家庭に見られる現代的な問題6つ
- 4. 不登校になりやすい親の特徴が及ぼす子どもへの影響
- 5. 小学生が不登校になりやすい母親と子どもの会話例
- 6. 不登校になりやすい小学生の特徴を知るための2つの行動
- 7. よくある質問
- 8. まとめ
1. 不登校になりやすい小学生の特徴と対策5選
小学生の不登校のきっかけは、対人関係(クラスメイト・先生)、家庭環境(家族との問題)、本人の気持ち(考えや想い)の大きく3つに分類することができます。
- 主張が強すぎる(対人関係)
- 人にどう思われているかが気になる(対人関係)
- 親へのわがままが多い(家庭環境)
- 朝、寝起きが悪い・夜寝るのが遅い(家庭環境)
- 何をするにしても気力が出ない(本人の気持ち)
文部科学省の最新資料をもとに不登校の原因14選を解説した記事も合わせてご確認ください。お子さんが学校へ行きたくないと思う理由と心境をより詳しく理解できます。
1-1. 主張が強すぎる(対人関係)
「主張が強すぎる」という特徴は、周囲から自己中心的だと思われ、嫌われてしまう恐れがあります。周囲から嫌われた小学生は、登校意欲が下がり、不登校になってしまう可能性があります。
この場合は、まず相手の話を聞く大切さを教えてあげてください。自分の意見が正しいと思えたとしても、意見を主張するばかりでは、相手は自分のことを認めてくれません。相手の意見を受け入れる姿勢の大切さを教えてあげてください。
1-2. 人にどう思われているかが気になる(対人関係)
「人にどう思われているかが気になる」という特徴は、周囲の言動をネガティブに捉えてしまうことがあります。周囲の小学生が無意識に発した言葉について、深く考えすぎてしまうかもしれません。そして、そのまま悩み続けてしまい、不登校になってしまう可能性があります。
この場合は、気にしている話の内容を親御さんが聞いてあげてください。そして、その話が本当に気にするべき内容なのか、一緒に考えてあげてください。
気にするべき場合は一緒に解決策を考え、そうでない場合は気にしないように伝えてあげてください。一緒に考え続けることで、自然と気にするべきかどうかの判断ができるようになります。
1-3. 親へのわがままが多い(家庭環境)
「親へのわがままが多い」という特徴は、何でも思い通りに人生が進むと勘違いする恐れがあります。この特徴が見られる小学生は、先生や友人からの指摘で、深く傷ついてしまい不登校になる可能性があります。
親へのわがままとは、「好きな物しか食べない」「買い物に行くたび欲しい物を要求する」などが当てはまります。
この場合は、わがままを許しすぎないようにしてください。初めのうちは、親御さんに対し反抗的な態度をとるかもしれませんが我慢してください。代わりに、今まで以上に褒める回数を増やしてあげてください。(褒める理由は3-1. 子どもの自己肯定感を高めるでご説明します)
褒めてあげることで子どもの自己肯定感は高まり、時間が経過するうちにわがままを言わなくなります。
「子どもを甘やかしすぎかしら?」とお悩みの場合は以下記事もご参考になさってください。
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1-4. 朝、寝起きが悪い・夜、寝るのが遅い(家庭環境)
「朝、寝起きが悪い・夜、寝るのが遅い」という特徴は、授業中の眠気に繋がります。授業に集中できない状況は、学業不振から不登校に繋がる恐れがあります。
この場合は、起床と就寝の時間を管理してあげてください。そのためには、1日3食しっかり食べるなど、正しい生活習慣が不可欠となります。
正しい生活習慣を送ることが出来ている子どもは、自然と夜に眠たくなり、朝も時間通りに起きることができます。
正しい生活習慣が身についていないと、体力や集中力が落ちて学校でひどく疲れ切ってしまうこともあります。
疲れてしまうのが嫌で学校に通えなくなってしまうお子さんもいるので注意が必要です。
そのほか、お子さんが学校で疲れてしまう原因や親御さんができるサポートについては次の記事でお話ししています。
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1-5. 何をするにしても気力が出ない(本人の気持ち)
「何をするにしても気力が出ない」という特徴は、学校生活にやりがいや意味を見つけられない場合があります。その状態が続くと、学校に行くことが嫌になり不登校に繋がる可能性があります。
この場合は、将来就きたい職業や夢を一緒に見つけてあげてください。理想の職業や夢の実現には、小学校での勉強が必要な場合がほとんどです。そのことをお子さんに伝えてあげ、やる気を出させてあげてください。
そのためには、親御さんとお子さんの普段からの会話が必要です。普段から会話が少ない親御さんは、3-1. 子どもの自己肯定感を高めるも参考にしてみてください。
以下では過去に不登校を経験した人によるその後を解説しています。
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2. 不登校になりやすい家庭の8つの特徴
ここでは、不登校になりやすい家庭の8つの特徴をご紹介します。
ここでご紹介する特徴も、スダチがこれまでにお会いした家族を参考にしています。
- 感情的に叱ることが多い家庭(非難タイプ)
- 甘やかしすぎる家庭(過保護タイプ)
- 過度に干渉する家庭(過干渉タイプ)
- 関心が薄い家庭(放任タイプ)
- ルールが多すぎる家庭(条件付けタイプ)
- 夫婦関係が不安定な家庭(不和タイプ)
- 完璧主義すぎる家庭(完璧主義タイプ)
- 経済的ストレスが大きい家庭(経済不安タイプ)
2-1. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策①:感情的に叱ることが多い家庭(非難タイプ)
「子どもを感情的に怒りすぎる」という特徴は、子どもの自己肯定感を下げてしまう恐れがあります。
自己肯定感が低い子どもは、自分の言動に自信が持てず不登校に繋がる可能性があります。
こちらのタイプだと思う親御さんは、子どもを褒める回数を増やしてください。
褒められるという行為は自己肯定感を高め、自分の言動に自信が持てるようになります。
2-2. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策②:甘やかしすぎる家庭(過保護タイプ)
「子どもを叱らず甘やかしすぎる」という特徴は、子どものプライドが高くなる可能性があります。
プライドが高い子どもは、先生や友人からの指摘で傷付いてしまい、不登校になる恐れがあります。
こちらのタイプだと思う親御さんは、叱ることの大切さを再認識してください。
そして、子どもが悪いことをした場合は、しっかりと叱ってあげてください。
叱るという行為は、親御さんにとって嫌なことかもしれません。しかし、子どもが人前で恥をかかないためや、第三者から叱られることへの抵抗を減らす意味でも大切です。子どものためだと思い、叱るべき場合はしっかりと叱ってあげてください。
2-3. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策③:過度に干渉する家庭(過干渉タイプ)
「子どもへの干渉が強すぎる」という特徴は、子どもの考える力を奪ってしまう恐れがあります。
考える力が奪われた子どもは、困難との向き合い方が分かりません。
親御さんに相談すれば良いものの、1人で抱え込んでしまうと不登校に繋がる可能性があります。
こちらのタイプだと思う親御さんは、子どもに手を差し伸ばしすぎないようにしてください。
もちろん、子どもの力だけではどうにもならない時は別ですが、自ら困難に立ち向かう姿勢も大切だということを意識してください。
自分の力で答えを見つけられる子どもは、将来的にもたくましく育ちます。
2-4. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策④:関心が薄い家庭(放任タイプ)
「子どもへの興味が無さすぎる」という特徴は、親の愛情が感じられず、自己肯定感を下げてしまいます。
2-1と同じく自己肯定感が低い子どもは、自分の言動に自信が持てず、不登校に繋がる可能性があります。
こちらのタイプだと思う親御さんは、1日に30分程度、子どもと話をする機会を作ってみてください。
子どもは親御さんのことを良く見ています。放任した態度は、「親は自分に興味が無い」と子どもに思わせてしまいます。
ぜひ、興味があることを子どもに示してあげてください。
2-5. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策⑤:ルールが多すぎる家庭(条件付けタイプ)
「子どもにルールを課しすぎる」という特徴は、ルールがない場合に、頑張ることができない子どもにしてしまいます。
学校生活ではルールがない状況もあるため、やる気がでず通学する意欲が下がり、不登校になる可能性があります。
こちらのタイプだと思う親御さんは、何でもルール化することを止めてみてください。
モチベーションを高める意味ではルールが有効に働く場合もありますが、ルールが多すぎることは最善ではありません。
「ここぞ」というポイントで、子どものモチベーションが高まるようにルールを設けてみてください。
2-6. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策⑥:夫婦関係が不安定な家庭(不和タイプ)
両親の仲が悪く、けんかが絶えない家庭では、お子さんは常に緊張状態にあります。
家庭が安心できる場所でなくなると、学校でも不安定になり、些細なことで学校を休みがちになります。
両親の関係性は、お子さんの精神的安定に直接影響することを理解し、夫婦関係の改善にも取り組むことが大切です。
2-7. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策⑦:完璧主義すぎる家庭(完璧主義タイプ)
「いつも100点を取りなさい」「習い事でも1番でなければダメ」など、完璧を求めすぎる家庭では、お子さんは失敗を極度に恐れるようになります。
少しでもつまずくと「もうダメだ」と諦めてしまい、学校から逃避してしまいます。
お子さんの努力を認め、結果だけでなくプロセスを大切にする姿勢を示しましょう。
2-8. 小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と対策⑧:経済的ストレスが大きい家庭(経済不安タイプ)
経済的な困窮により親御さんが常にイライラしている家庭では、お子さんも不安定になります。
また「お金がないから習い事はダメ」「進学は諦めて」などの発言は、お子さんの将来への希望を奪ってしまいます。
経済状況が厳しくても、お子さんの前では前向きな姿勢を保ち、愛情をしっかりと伝えることが重要です。
これらの特徴に当てはまる場合でも、今から改善することで不登校を予防したり、既に不登校のお子さんの復学を支援したりすることは十分可能です。
お子さんが不登校になったときの家での過ごし方については、以下の記事で詳しくお話ししています。
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3. 不登校になりやすい家庭に見られる現代的な問題6つ
近年、従来の家庭問題に加えて、現代社会特有の要因が不登校の背景として大きいと考えられています。
デジタル化の進展や社会構造の変化により、新たな家庭環境の課題が浮上してきているのです。
3-1. 不登校になりやすい家庭に見られる現代的な問題①:リモートワーク環境が子どもに与える影響
コロナ禍以降、リモートワークが定着した家庭では、親の在宅時間が増加しました。
一見プラスに思えますが、実際は複雑な影響を与えているのです。
親が仕事で忙しく家にいても子どもとのコミュニケーション時間が増えない、または過度に監視的になってしまうケースが見られます。
「お父さんは家にいるのに話を聞いてくれない」という子どもの声や、逆に「家にいる時間が長いから、子どもの行動が気になりすぎて口出ししてしまう」という親御さんの悩みが増加しています。
適切な距離感を保ちながら、質の高い親子時間を確保することが重要となってきているのです。
3-2. 不登校になりやすい家庭に見られる現代的な問題②:SNS・ゲーム依存による家庭内の問題
デジタルネイティブ世代の子どもたちにとって、SNSやゲームは日常の一部です。
しかし、依存的な使用により昼夜逆転や現実逃避が起こり、学校生活への参加意欲が低下するケースが急増しています。
特に問題となるのは、親世代がデジタル機器の適切な使い方を理解しきれず、「とりあえず禁止」という対応をとってしまうことです。
これにより親子間の対立が深刻化し、コミュニケーション不全から不登校に発展する場合があります。
3-3. 不登校になりやすい家庭に見られる現代的な問題③:核家族化による孤立と相談相手の不在
現代の核家族では、祖父母や親戚との関係が希薄になり、子育ての悩みを気軽に相談できる相手がいない家庭が増えています。
親御さんが一人で問題を抱え込み、適切な対応ができずに問題が深刻化するパターンが目立ちます。
また、近隣とのつながりも薄くなり、子どもも親も地域から孤立しがちです。
この孤立感が家庭内のストレスを増大させ、不登校の温床となることがあります。
3-4. 不登校になりやすい家庭に見られる現代的な問題④:経済格差拡大による教育環境への影響
経済格差の拡大により、習い事や塾、体験活動への参加機会に差が生まれています。
経済的に困窮している家庭では、親のストレスが高まり、子どもへの適切なサポートが困難になる場合があります。
逆に、経済的に余裕のある家庭でも「良いものを与えなければ」というプレッシャーから過度な期待を子どもにかけ、それが不登校の原因となることもあります。
3-5. 不登校になりやすい家庭に見られる現代的な問題⑤:共働き家庭とシングルマザー家庭の特有の課題
共働き家庭の増加により、子どもと向き合う時間の確保が困難になっています。
疲労やストレスから、子どもの小さな変化に気づけない、またはイライラをぶつけてしまうことが問題となっています。
特にシングルマザー家庭では、経済的負担と子育ての両立により、親御さんが心身ともに疲弊しがちです。
十分な愛情はあっても、時間的・精神的余裕がなく、子どもの心のSOSを見逃してしまうリスクが高くなります。
これらの現代的課題に対応するには、従来の子育て手法だけでなく、時代に即した新しいアプローチが必要です。
デジタル環境との適切な付き合い方、地域資源の活用、専門機関との連携など、多角的なサポート体制の構築が不登校予防の鍵となります。
4. 不登校になりやすい親の特徴が及ぼす子どもへの影響
お子さんが不登校になりやすいタイプの親御さんのとき、お子さんに次の影響が出る場合もあります。
ちなみに以下記事では、子どもが不登校のとき親がやっていい対応とやってはいけない対応をお話ししています。合わせてご確認ください。
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4-1. 不登校になりやすい家庭・親の特徴が及ぼす子どもへの影響①:自己解決能力の不足
親御さんが次のタイプに当てはまるとき、お子さんの自己解決能力が不足することがあります。
- 甘やかしすぎるタイプ
- 過干渉タイプ
親御さんが先回りしてお子さんの困難を解決していると、お子さんが問題に直面したとき、自分で考えて解決できなくなります。
考えて解決する方法がわからず、お子さんはただただ戸惑ってしまうのです。
先生から「どうしたの?」と尋ねられても、どう伝えたら良いのかわからず「わからない」と回答をする傾向も。
また、親御さんが「学校がどうして嫌なのか」と聞いてみても、嫌なことを解決する方法がわからないため、「怖い」や「不安」といった言葉で表現することもあります。
4-2. 不登校になりやすい家庭・親の特徴が及ぼす子どもへの影響②:心配性
親御さんが次のタイプに当てはまるとき、お子さんが心配性になることもあります。
- 甘やかしすぎるタイプ
- 過干渉タイプ
お子さんが困難に直面する前に、親御さんが先回りして解決していると、お子さんは自分の力で問題解決する機会がありません。
そのため物事に取り組むときに「失敗したらどうしよう」と不安を抱えることに。
不安が大きくなると、お子さんが体調不良を感じて不登校につながることもあります。
不登校の前段階として、学校を休みがちになる五月雨登校になることも。
早めに対処して学校を休む癖がつかないようにすることが大切です。
五月雨登校への対処法は以下の記事を参考にしてみてください。
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4-3. 不登校になりやすい家庭・親の特徴が及ぼす子どもへの影響③:コミュニケーション能力の不足
親御さんが次のタイプに当てはまるとき、お子さんのコミュニケーション能力が不足する場合もあります。
- 甘やかしすぎるタイプ
- 過干渉タイプ
- 非難タイプ
- 放任タイプ
甘やかしすぎたり、過干渉だったりすると、お子さんが考えて自分の言葉で話す前に親御さんが答えを出してしまうことがあります。
日々の会話も、気づくとお子さんが「イエス」「ノー」で答えられる問いかけの場合も。
主体的に考え、そして自分の言葉で話す機会がないため、学校で何か尋ねられたとき話せなくなってしまいます。
また親御さんの感情でお子さんを叱ることが多い場合も、お子さんは自分の言動に自信を持つことができません。
結果として人前で自分の気持ちを話せなくなります。
4-4. 不登校になりやすい家庭・親の特徴が及ぼす子どもへの影響④:精神年齢の成長が遅れる
親御さんが次のタイプに当てはまるとき、お子さんの精神年齢の成長が遅れる場合もあります。年齢よりも幼い行動をとってしまう傾向が見られます。
- 甘やかしすぎるタイプ
- 過干渉タイプ
いつも親御さんが先回りして物事を解決するため、子どもは自分から何も行動を起こしません。そしてどんどん幼い性格になるのです。
また不登校となり社会とコミュニケーションを取る機会がなくなると、どうしても精神面の成長は遅れてしまいます。
4-5. 不登校になりやすい家庭・親の特徴が及ぼす子どもへの影響⑤:プライドが高い
親御さんが次のタイプに当てはまるとき、お子さんのプライドが高くなってしまうこともあります。
- 甘やかしすぎるタイプ
- 過干渉タイプ
お子さんのプライドが高くなりすぎると次の問題に直面します。
- 人間関係でトラブルを起こしやすい
- 親より子どもの方が立場が上になる
他人の意見を聞き入れなかったり、自慢話が多かったりなどで、対人トラブルを経験することが増えます。
また子どもが親より上の立場になると、親の意見を聞き入れなくなります。
叱らなくてはならない場面でも子どもが親を下に見ているため、聞く耳を持たない場合が多いでしょう。
4-6. 不登校になりやすい家庭・親の特徴が及ぼす子どもへの影響⑥:嘘や言い訳
親御さんが次のタイプに当てはまるとき、お子さんの嘘や言い訳が多くなる場合もあります。
- 過干渉タイプ
- 条件付けタイプ
過干渉だったり、さまざまなことにルールを設けていたりする場合、お子さんは細かなルールを窮屈に感じます。
そして、嘘や言い訳でルールを破ろうとするのです。
学校生活でも嘘や言い訳が増えてしまうと、友人とトラブルになったり仲間外れになったりします。
5. 小学生が不登校になりやすい母親と子どもの会話例
小学生のお子さんが不登校になりやすい会話の例をご紹介します。
お子さんが主体的に動く前に先回りして以下のような声かけをしていると、お子さんが不登校になる場合もあります。
- 宿題はやったの?
- 今日必要な⚪︎⚪︎はカバンに入れたの?
- ⚪︎時には家を出ないと間に合わないよ!
- 早く寝ないと朝起きれないよ!
お子さんの失敗を防ぐ会話は、お子さんに自分で先のことを考えて行動する機会を与えません。
またお子さんは失敗した経験がないため、失敗を大きく恐れる傾向にあります。
お子さんを管理して思い通りに動かす声かけでなく、お子さんが主体的に物事を考えて行動に移せる会話を意識していただきたいです。
また、お子さんは、失敗を通し大きな学びを得て成長します。
失敗はお子さんにとって必要な経験です。大切な機会を奪わぬよう気をつけましょう。
6. 不登校になりやすい小学生の特徴を知るための2つの行動
この章では、お子さんの特徴をより詳しく知るために、親御さんへ日々心掛けていただきたい行動を2つご紹介します。
2つの行動は、直接不登校の解決にも繋がる可能性がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴と照らし合わせてみてください。
6-1. 子どもの自己肯定感を高めてあげる
自己肯定感とは「自らの在り方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情」つまり「自分のことを自分で認められる気持ち」といった意味の言葉です。
自分のことを認められる子どもは、言動が前向きで、些細なことに対し悩みにくくなります。ではどうすれば、子どもの自己肯定感は高まるのでしょうか?
答えは、子どもの言動を褒めてあげることです。
ここからはどんな時に、どのように褒めてあげればいいのかをご紹介します。
- 朝早起きした場合 →「早起きできて偉いね。」
- ご飯を残さず食べた場合 →「残さず食べて偉いね。頑張って作った甲斐があった。」
- 挨拶できた場合 →「挨拶できて偉いね。」
このように、子どもを褒める時は具体的に褒めてあげてください。具体的に褒めてあげることで、子どもは自分の行動が正しいかどうか、判断出来るようになります。
親御さんに褒められ、自己肯定感が高まった子どもは、親御さんに相談することが増えます。「学校での悩み」や「気力が無いこと」など、相談してくれなければ、対策の打ちようがありませんよね。
普段あまりお子さんを褒めてあげられていない親御さんがいましたら、今日から試してあげてみてください。
6-2. 正しい親子関係を築く
もう1つの心掛けていただきたい行動は、「正しい親子関係を築く」ということです。子どもの言いなりになり、親子の立場が逆転してはいけません。
正しい親子関係が築けていない家庭の子どもは、わがままな性格に育ってしまいます。
わがままな性格の子どもは、自分の思い通りに行かないことを受け入れられません。
学校で起こった嫌なことに対し、納得できず不登校になる可能性もあります。
また親子の立場が逆転していると、親御さんへの相談も減ってしまいます。嫌なことは誰にでもあります。
そんな時「親に相談しよう」とお子さんに思ってもらえるよう、正しい親子関係を築くことを意識してみてください。
7. よくある質問
7-1. 不登校になりやすい家庭や親の特徴は?
不登校の原因は様々ですが本質は「親の愛情がうまく行き届いていない」ことにあります。親御さんはお子さんのことが大切で大好きな存在で、愛情もいっぱいに注いでいらっしゃることと存じます。
しかし時に、その愛情の伝え方が適切でないとき、お子さんはうまく愛情を受け取れないことがあります。
そして結果として不登校の根本原因となります。
そのため、親から子への愛情が不足している家庭では不登校になりやすいといえます。
7-2. 不登校になる子とならない子の違いは?
お子さんに次の特徴があるとき、不登校になりやすい場合があります。
- 主張が強すぎる(対人関係)
- 人にどう思われているかが気になる(対人関係)
- 親へのわがままが多い(家庭環境)
- 朝、寝起きが悪い・夜寝るのが遅い(家庭環境)
- 何をするにしても気力が出ない(本人の気持ち)
親御さんからの愛情がうまく行き届いていないとき、不登校になりやすい特徴がお子さんに見られる場合もあります。
適切な方法で愛情を伝えて育児をなさることが大切です。
7-3. 不登校の子供に対して甘やかしすぎはよくない?
お子さんを大切に思い、愛情を注ぐことは育児する上で非常に重要です。
しかし、「愛情」と「甘やかし」を混同しないように注意してください。
「愛情」と「甘やかし」の違いは下記の記事で解説しています。
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8. まとめ
当記事では小学生が不登校になりやすい特徴を、小学生と親御さんのそれぞれをご紹介しました。
不登校になりやすい小学生の特徴は、
- 主張が強すぎる
- 人にどう思われているかが気になる
- 親へのわがままが多い
- 朝、寝起きが悪い・夜寝るのが遅い
- 何をするにしても気力が出ない
の5タイプです。
また、小学生が不登校になりやすい親御さんの特徴は、
- 子どもを感情的に怒りすぎる(非難タイプ)
- 子どもを叱らず甘やかしすぎる(甘やかしすぎるタイプ)
- 子どもへの干渉が強すぎる(過干渉タイプ)
- 子どもへの興味が無さすぎる(放任タイプ)
- 子どもにルールを課しすぎる(条件付けタイプ)
の5タイプです。
そして、お子さんの特徴を知るためには、普段からコミュニケーションがとれている親子関係が必要です。
その関係を作るためには、以下の2点を心掛けてください。
- 子どもの自己肯定感を高めてあげる
- 正しい親子関係を築く
上記2点が出来ていれば、子どもは悩みがある際、親御さんへ相談してくれます。
当記事が少しでも皆様のお役に立てることを願っております。最後まで読んでいただきありがとうございました。




