不登校を科学的に解決する 再登校2000名以上スダチ公式Blog 無料コンサルティングお申し込み
スダチの不登校解決Blog.
HOME›不登校で悩む親御さんはこちら

HSC(エイチエスシー)とは?敏感な子が不登校になる本当の理由と、再登校できた2つの事例

この記事の結論

HSC(Highly Sensitive Child)は感受性が豊かな気質であり、HSCが原因で不登校になるわけではありません。本当の問題は、敏感な気質ゆえに自己肯定感が傷つきやすい環境にあります。完璧主義タイプ・人間関係に敏感なタイプ、それぞれの実際の事例から、家庭を「安全基地」にする関わり方を知ることで、HSCの子どもでも再登校できます。スダチでは約90%が平均22.6日で再登校しています。

本記事では、HSC(人一倍繊細な子)とは何か・不登校の原因になる理由と接し方を、実際の支援事例を交えながら、平均22.6日での再登校実績をもつスダチのコンサルタントが監修のもと解説します。

この記事を読んでわかること

  • HSC(ハイリー・センシティブ・チャイルド)とは何か・学校で強いストレスを感じやすい理由
  • HSCの子どもが不登校になりやすい2つのタイプ別事例(完璧主義タイプ・人間関係に敏感なタイプ)
  • HSCの子どもへのNG対応と気をつけたいポイント
  • スダチが考える安全基地・自己肯定感を軸にした乗り越え方

大人の「敏感さん・繊細さん」を表す言葉として、有名になったHSP(Highly Sensitive Person)。
HSPの子どもバージョンは、「人一倍敏感な子ども」として、HSC(Highly Sensitive Child)と呼ばれています。

私たちをはじめとする不登校支援サービスのもとに、最近増えているのが「うちの子どもが不登校になったのは『HSCだからですか?』」というもの。
この記事を読んでいるあなたも、子どもの不登校とHSCの関係が気になっているはずです。

今回は、HSCの気質がある子どもの特徴と、実際に再登校できた2つの事例、再登校に向けた接し方について解説します。

「敏感・繊細」である HSCは、不登校になる可能性が高めです。
しかしながら、「『HSC』だから不登校に…」と考える必要はありません。
HSCは子どもが生まれ持った気質であるため、HSCを原因にするのは「子どもに問題がある」と言っているのと同じです。
HSCの特性・特徴を理解して子どもとの向き合い方を知ることで、不登校を解決に導くことはできます。

目次

1. HSC(エイチエスシー)とは?HSCの定義や特徴

人一倍敏感であるHSC(エイチエスシー)の定義や特徴をまずは詳しく解説します。

1-1. HSCの概念

HSCとは「Highly Sensitive Child(ハイリーセンシティブチャイルド)」を略した表記であり、「非常に敏感で繊細な子ども」を意味します。
アメリカの心理学者であるエレイン・N・アーロン博士によって、まとめあげられた概念です。

同じアーロン博士が提唱したHSPもありますが、HSPは「非常に敏感で繊細な大人」を指します。
アーロン博士によると、人口の15%〜20%を占めるそうです。

HSCの子どもは「非常に敏感で繊細」なため、外部からの刺激に対して他の人よりも大きな反応が出やすい特徴があります。

たとえば、周囲の雑音が気になって集中できなかったり、機嫌の悪い人がいるといち早く気づき、自分が悪いように捉えてしまったりなどです。
そのため、刺激の強い環境に長時間いると神経が消耗し、疲れやすくなる傾向があります。

1-2. HSCの原因は?HSCは生まれ持った性質

HSCは生まれ持った性質です。病気や障害ではなく、医学的な診断はされません。人は、それぞれさまざまな性格や性質がありますが、その一つとなります。

生まれつきの性質なので、親の育て方が原因でHSCになるわけでもありません。
「自分のせいでHSCになってしまったかもしれない」と自分を責めないようにしてください。

また、HSC気質があるのは、決して悪いことではありません。

他人の痛みや苦しみにいち早く気づくことができたり、さまざまな事柄を自分の責任として捉えることができ責任感が強かったり、社会で生きていくうえで非常に大切な性質でもあります。

1-3. HSCが持つ4大特性「DOES(ダズ)」とは?

すでにネット記事や書籍を読み知っているかもしれませんが、改めてHSCが持つ特性をチェックしておきましょう。

敏感・繊細な子どもであるHSCは、4つの特性“DOES(ダズ)”を必ず持っています。

  • D:深く処理する
  • O:過剰に刺激を受けやすい
  • E:全体的に感情の反応が強く、共感力が高い
  • S:ささいな刺激を察知する

まとめると、HSCは「1を聞いて10を知る・感じる」を無意識に行っています。

私たちが息をするのと同じように、自動的に行っているため、ONとOFFを切り替えるのは簡単ではありません。
さらに、DOESの特性は生まれ持ったものであり、変えることはできません。
DOESの特性とは、一生つきあっていくものです。

子どもによって、それぞれの特性には強弱があります。
親御さんだけでなく子どもも、HSCの特性がどのようなもので、どのようなことに影響するのかを学ぶといいでしょう。

1-4. HSCと発達障害の関係

HSC気質のある子どもは、感性や五感が鋭いことから、病気・発達障害だと思われがちです。
しかし、HSCは病気でも発達障害でもありません。
HSCと発達障害の違いを詳しくみると、次のとおり。

  • 発達障害(神経発達症):情報処理の仕方や速さ、物事の感じ方や理解の仕方が一般と異なる脳の機能による障害
  • HSC:生まれつきの性質・気質で、受性豊かな子ども

あくまでHSCが持つ敏感さ・繊細さは、生まれ持った気質。
病気・障害ではないため、病院で診断が下ることも、治療することもありません。

発達障害は、先天的な脳機能の障害とされています。
読む・書く・計算ができない・とても苦手であったり、人とのコミュニケーションがうまくとれません。
発達障害は医師による診断を受けられるものの、完治は難しいとされています。

ただし、発達障害の特徴の中には、光や音に敏感に反応したり、HSCの気質と似たような特徴もあります。
もしも、HSCの特性なのか発達障害なのか判断がつかない場合は、以下の医療機関に相談してみましょう。

  • 小児科
  • 児童精神科
  • 小児神経科
  • 発達外来
  • 大学病院または総合病院

1-5. 子どもがHSCなのか診断するためのセルフチェックリスト

ここでは、お子さんがHSCかどうかを簡易的に診断するための、23のチェックリストをご紹介します。
簡易的なものとなるため、お子さんにHSCの気質の傾向がみられるか知りたいときの手助けとして活用してみてください。

次の質問に、感じたままに答えてください。子どもについて、どちらかといえば当てはまる場合、あるいは、過去に多く当てはまっていた場合には「はい」、全く当てはまらないか、ほぼ当てはまらない場合には、「いいえ」と答えてください。

  • すぐにびっくりする
  • 服の布地がチクチクしたり、靴下の縫い目や服のラベルが肌に当たったりするのを嫌がる
  • 驚かされるのが苦手である
  • しつけは、強い罰よりも、優しい注意の方が効果がある
  • 親の心を読む
  • 年齢の割りに難しい言葉をつかう
  • いつもと違う臭いに気づく
  • ユーモアのセンスがある
  • 直感力に優れている
  • 興奮したあとはなかなか寝つけない
  • 大きな変化にうまく適応できない
  • たくさんのことを質問する
  • 服がぬれたり、砂がついたりすると、着替えたがる
  • 完璧主義である
  • 誰かがつらい思いをしていることに気づく
  • 静かに遊ぶのを好む
  • 考えさせられる深い質問をする
  • 痛みに敏感である
  • うるさい場所を嫌がる
  • 細かいこと(物の移動、人の外見の変化など)に気づく
  • 石橋を叩いて渡る
  • 人前で発表するときは、知っている人だけのほうがうまくいく
  • 物事を深く考える

得点評価:13個以上に「はい」なら、お子さんはおそらくHSCでしょう。

引用元:『ひといちばい敏感な子』(1万年堂出版、エレイン・N・アーロン著、明橋大二訳)

しかし、心理テストよりも、子どもを観察する親の感覚のほうが正確です。

たとえ「はい」が1つか2つでも、その度合いが極端に強ければ、お子さんはHSCの気質を持っていると捉えることもできます。

2. HSCの子どもが学校を「刺激だらけの場所」と感じてしまう理由

HSCの気質を持つお子さんは、通常のお子さんよりも学校環境に強いストレスを感じやすい傾向があります。
これは「弱さ」ではなく、感受性の高さから生じる自然な反応です。
ここでは、DOESの特性が学校生活の中でどのように負担へと変わっていくのかを、3つの側面から解説します。

DOESの特性 学校生活での現れ方
D:深く処理する テストの失敗や友達との一言を何度も振り返り、引きずってしまう
O:過剰に刺激を受けやすい 教室の光・音・匂い・人の多さだけで神経が消耗する
E:感情の反応が強く共感力が高い クラスメイトや先生の感情の変化に敏感に反応し、気疲れする
S:ささいな刺激を察知する 周囲が気にしない些細な変化にまで気づき、対応しようとしてしまう

2-1. 五感を刺激する学校の環境で神経がすり減る

学校は多くの刺激に溢れた場所です。
教室内の光・騒音・匂い・人との物理的な距離感など、HSCのお子さんにとっては常に処理し続けなければならない情報が押し寄せる環境です。
一般的なお子さんが気にならない些細な刺激でも、HSCのお子さんには大きな負担となります。

給食の匂い、体育館の暗さ、休み時間の騒がしさが重なることで、学校にいること自体が消耗になっていきます。
「疲れた」「頭が痛い」という訴えの裏に、この感覚過負荷が隠れているケースは少なくありません。

\ HSCも抱えがちな「うつ病・不安障害」などの向き合い方がわかります! /


※YouTubeサイトへ移動します

2-2. 人間関係の「空気を読みすぎる」疲れ

HSCのお子さんは他者の感情に非常に敏感です。
友達の些細な態度の変化や先生の声のトーンから感情を読み取り、その場の空気を必死に読もうとします。
このような「過剰な気遣い」が積み重なると、集団行動そのものが心理的な消耗戦になります。

本人にとっては「頑張っているつもりなのに疲れた」状態が続き、次第に登校できなくなります。
友達に悪気がないことはわかっていても、その一言・一挙一動が深く刺さるため、人間関係自体を避けるようになることもあります。

2-3. 完璧主義と失敗への強い不安

HSCのお子さんは深く処理する特性から、自分の言動を何度も振り返り「あのとき、こうすればよかった」と考え続けます。
テストの点数・発表の失敗・友達との些細なやり取りを引きずりやすく、「また失敗するかもしれない」という不安が学校へのハードルを高めます。

完璧にできないなら行かないほうがいい、という思考につながりやすいのがHSCの特徴です。
この「失敗回避」の気持ちが強まるほど、学校という場所が遠くなっていきます。

ここからは、実際にHSCの気質を持つお子さんがどのように再登校を果たしたのか、2つのタイプ別の事例を見ていきましょう。

3. 【体験談】HSCの子どもが再登校できた2つの事例に学ぶ、特徴と改善のきっかけ

ここからは、実際にHSCの気質を持つお子さんがどのように再登校を果たしたのか、2つのタイプ別の事例を見ていきましょう。
それぞれの事例から見えてくる特徴・サインと、何が改善のきっかけになったのかを深掘りします。

3-1. 【事例①】過干渉をやめて4日連続登校できた、完璧主義・環境変化に不安の強いタイプ

まず1つ目は、完璧主義の傾向が強く、環境の変化に不安を感じやすいタイプのHSCのお子さんの事例です。

スダチご利用者の声


小学校高学年の男の子(人間関係・先生とのトラブルがきっかけ)

興味のある分野に高い集中力を持ち、言語能力も優れる一方で、完璧主義から「遅刻して途中から行くくらいなら行きたくない」というこだわりが強く、環境の変化への不安が体調不良として現れていました。
親御さんは心配性・過干渉が強く、お子さんの不機嫌を恐れて先回りの声かけや妥協案の提示を反射的に行ってしまう癖がありました。

スダチのサポートのもと、デジタル制限で考える時間を確保し、先回りの声かけをやめ、毎朝の登校確認もやめて仕組み化する対応を導入。
不安を「恒常性」としてキャラクター化して攻略対象と捉えさせたことや、ブレない境界線を示した成功体験、体調不良時の通院を仕組み化したことが転換点になりました。

その結果、4日連続登校を初めて達成。
嫌なことがあっても翌日には自力で立ち直る精神的な成長を見せ、親御さんも「課題の分離」を体得しました。

小学校高学年・男の子の保護者 ▶ 支援事例の詳細を見る

3-1-1. このケースにみられるHSCの特徴・サイン

完璧主義タイプのHSCのお子さんは、0か100かで物事を捉えやすい傾向があります。
「決められた時間通りに行けないなら、行く意味がない」というように、少しでも理想からズレることを極端に嫌がるのです。

また、DOESの「O:過剰に刺激を受けやすい」特性から、環境の変化そのものが強いストレスになります。
新学期・席替え・時間割の変更といった、他の子どもなら気にしないような変化にも敏感に反応し、体調不良として現れることも少なくありません。

このケースからわかるのは、完璧主義は自己肯定感が低いお子さんに多く見られる特徴だということです。
スダチがこれまで支援してきたご家庭を見ても、「こうあるべき」という思い込みが強く0か100かで考えてしまうお子さんほど、少しの失敗も許せずに自分を追い詰めてしまう傾向があります。

3-1-2. 改善できたのは「過干渉をやめて見守る」に変えたから

このケースで効果的だったのは、親御さんが過干渉をやめて「見守る」関わり方に変えたことです。
先回りして失敗を防ごうとする関わりは、一見優しさに見えても、本人からすると「信用されていない」というメッセージとして伝わってしまうことがあります。
スダチメソッドの「甘えと甘やかしの明確な区別」にもあるように、物や行動への口出しを減らし、本人の決定を尊重する関わりへ切り替えることが、完璧主義タイプのHSCのお子さんには特に重要です。

3-2. 【事例②】安心して自分を出せるようになった、人間関係の機微に敏感なタイプ

2つ目は、他人の気持ちに敏感で、集団の中で気を遣いすぎてしまうタイプのHSCのお子さんの事例です。

スダチご利用者の声


小学校高学年の女の子(人間関係・先生とのトラブルがきっかけ)

周囲の空気を読みすぎてしまう気質から、集団の中で本音を出せず、気疲れを抱え込んでいたケースです。
「悔しい」という気持ちを我慢せずに吐き出せるようになったことと、料理などの家事を通じて自立心が育ったことが、再登校のきっかけになりました。

スダチのサポートのもと、親御さんがお子さんの気持ちをまず否定せずに受け止める関わり方へと変えていったところ、少しずつ表情が明るくなり、家庭での様子にも変化が見られるようになりました。
サービス満足度5.0・おすすめ度4.0の評価をいただいています。

「今の方がいいと言っていました。親の目から見ても、今とても楽しそうです。」

小学校高学年・女の子の保護者 ▶ 直筆アンケートを見る

3-2-1. このケースにみられるHSCの特徴・サイン

このタイプのHSCのお子さんは、DOESの「E:感情の反応が強く共感力が高い」特性から、同じ空間にいる人の表情・声のトーン・雰囲気の変化にすぐ気づきます。
相手の調子に合わせて先回りできるため、「気が利く・優しい」の評価を受けやすい一方で、無意識に他人を優先し、自分の気持ちにフタをしていることが少なくありません。

親や先生が望むお子さんであろうとして、常に優秀であろうと無理を重ねた結果、ある日突然、糸が切れたように学校に行けなくなるケースも多く見られます。

このケースが示しているのは、気持ちを否定されない安心感が、HSCのお子さんにとって何より大きな支えになるということです。
人の気持ちに敏感なお子さんほど、家庭の中でも「否定されるかもしれない」という緊張を抱えたまま過ごしてしまいがちです。

3-2-2. 改善できたのは「気持ちを受け止める」関わりに変えたから

スダチメソッドの「共感ファーストの対話」にもあるように、まずはお子さんの感情を否定せず「そう思っているんだね」と受け止めることが、家庭を安全基地に変える第一歩です。
学校で気を遣いすぎてしまう分、せめて家庭では気を遣わなくていい存在でいられるように、親御さんが意識して関わることが再登校への近道になります。

よかれと思った関わりが過干渉になっていないか気になる方は、次の記事もあわせてご参考になさってください。

こちらもCHECK

「子どものために」が裏目に 親の過干渉が不登校の原因になる理由と心理的リアクタンス

この記事の結論 「お風呂入りなさい」「勉強しなさい」「ゲームやめなさい」 毎日のように使ってしまうこの言葉、実は不登校の背景になる可能性があります。命令・指示・提案ばかりの関わりは「過干渉」と呼ばれ、 ...

続きを見る

4. HSCのお子さんへの対応で気をつけたい注意点

2つの事例からもわかるとおり、HSCのお子さんへの対応を間違えると、かえって自己肯定感を下げてしまうことがあります。
ここでは、親御さんが陥りやすいNG対応と、対応時に気をつけたいポイントを解説します。

4-1. 敏感さ・繊細さを「否定」しない

「子どもの不登校の原因は、学校にある」と考えていても、子どもに聞いても行きたくない理由がわからず、行き詰まりを感じることがあります。
いじめもなく、友だちもいて、先生との仲も悪くなく、勉強もできているとなれば、お子さんの性格・気質に原因を求めたくなるのも当然です。

しかし、HSCを不登校の原因として扱うことは、お子さんの物事の感じ方・捉え方が悪いと言っているのと同じです。
HSCは病気などではなく、お子さんが生まれ持った特性のため、原因にすることは「感性の否定」につながります。
HSCが原因なのではなく、お子さんの自己肯定感が低い状態にあるときに不登校になりやすい、と捉え直すことが解決の第一歩です。

4-2. 無理な登校刺激・きょうだいや他の子との比較をしない

HSCのお子さんは、周囲との比較にもとても敏感です。
「お兄ちゃんは行けてたのに」「クラスの子はみんな行っているのに」といった比較の言葉は、自己肯定感をさらに下げてしまいます。

また、不安が強い状態のまま無理に登校を促すと、余計に学校への恐怖心を強めてしまうことも。

  • きょうだいや他の子どもと比較する言葉をかけない
  • 準備が整わない段階で無理に登校を急かさない
  • 「学校に行けない=家からも出られない」と決めつけない

スダチ不登校研究所が実施した4,061件のヒアリング調査でも、不登校のお子さんの約87.5%が何らかの形で外出できていることがわかっています。

外出の頻度 割合
よく外出する 25.5%
たまに外出する 26.1%
遊びには行く 15.0%
全く外出しない 3.4%

出典:スダチ不登校研究所「不登校の子どもの約9割が外出できている」(2026年8月14日公開)

つまり、HSCのお子さんが避けているのは「外の世界すべて」ではなく、学校という刺激過多な特定の環境である場合がほとんどです。
この点を理解しないまま「引きこもりだから」と一律に対応してしまうと、本人の実態とズレた関わり方になってしまいます。

4-3. スクールカウンセラーへの相談だけで解決しようとしない

学校のスクールカウンセラーへの相談は、お子さんの気持ちを受け止めてもらう場として意味があります。
ただし、面談の頻度は月に1回や週に1回程度にとどまることが多く、日常の関わり方そのものを変えなければ根本的な解決には至りにくいのが実情です。

親の会や自治体の相談窓口、外部の不登校専門塾も、お子さんの傷を癒す場としては役立ちますが、それだけで再登校につながるとは限りません。
まずは家庭の中の関わり方を見直すことが、HSCのお子さんの再登校への近道です。

4-4. 学校との連携・合理的配慮の伝え方

HSCのお子さんが再登校する際には、学校側の理解と協力も重要になります。
担任の先生やスクールカウンセラーにHSCの特性を説明し、具体的な配慮事項を伝えることで、学校も対応しやすくなります。

たとえば「感覚過敏があるため座席を端にしてほしい」「発表は事前に内容を教えてもらえると安心できる」「休み時間を一人で過ごせる場所を確保してほしい」といった依頼が効果的です。
スダチでは、親御さんが学校との窓口として動く際のコミュニケーション方法についても、コンサルタントが具体的にサポートしています。

スクールカウンセラーへの相談を検討している方は、次の記事もあわせてご参考になさってください。

こちらもCHECK

不登校を支援するカウンセラーに相談すれば再登校できる?カウンセリングのメリットや流れ、子どもが嫌がる時の対処法を紹介
不登校カウンセラーへの相談で再登校できる?効果・費用・嫌がる場合の対処法を解説

この記事の結論 不登校のカウンセリングは気持ちの整理には役立ちますが、相談先によっては不登校の根本的な解決にはつながらない場合もあります。スダチでは親子関係にアプローチした支援を実施し、平均22.6日 ...

続きを見る

5. 安全基地と自己肯定感を軸にした、スダチが考えるHSCの不登校の乗り越え方

2つの事例に共通していたのは、「敏感さを否定せず受け止める」関わり方への転換でした。
ここでは、その土台になっているスダチのメソッドの考え方を解説します。

5-1. 家庭を「安全基地」にする

再登校に向けて最も大切なのが、お子さんの「安全基地」という感覚を高めることです。
安全基地とは、一言で言えば「親がいるから、何があっても大丈夫だ」とお子さんが心から思える感覚のこと。

この感覚が高い状態であれば、「失敗しても帰る場所がある」という安心感から、学校のような親のいない環境にも積極的に踏み出していけるようになります。
逆に低い状態だと、「失敗したら否定される」と感じ、学校という外の世界を避ける確率が上がってしまいます。
とくにHSCのお子さんは周囲の刺激を人一倍受け取ってしまう分、安全基地の役割はより重要になります。

5-2. 「自己肯定感」と「自己効力感」の違いを知る

お子さんを正しく理解するために、この2つの違いを押さえておきましょう。

  • 自己肯定感(Being):何ができてもできなくても、自分には価値があるという根源的な自信
  • 自己効力感(Doing):自分ならできる、という能力や結果に対する自信

自己肯定感が低く、自己効力感(成果)だけで自分を支えているお子さんは、事例①のように完璧にできないと一気に自信が崩れてしまう傾向があります。
比較と評価を気にしすぎる、完璧主義になる、できなかったことに目が向いて自分を責める、といった特徴が見られる場合は、自己肯定感が下がっているサインです。

スダチメソッドの「微細な変化の発見と承認」にもあるように、結果ではなく日々の小さな変化やプロセスを認めていくことが、自己肯定感を育てる土台になります。

5-3. 応答性と要求性のバランスで愛情を伝える

子育ての関わり方は、「応答性(受容・愛情)」と「要求性(規律・一貫性)」という2つの軸で、次の4つのタイプに分けられます。

タイプ 応答性×要求性 特徴
民主型(権威ある型)
★スダチが目指すゴール
高応答性×高要求性 情緒を温かく受け止めながら、社会的なルールは毅然と守らせる
独裁型(支配型) 低応答性×高要求性 しつけは厳しいが共感が乏しく、顔色をうかがい自己肯定感が育ちにくい
許容型(甘やかし型) 高応答性×低要求性 何でも受け入れるがルールが不十分で、自立の機会を奪ってしまう
消極型(無関心型) 低応答性×低要求性 愛情も規律も示さない、放置に近い状態

事例①のように過干渉になりすぎると独裁型・許容型に偏りやすく、HSCのお子さんの自己肯定感が育ちにくくなります。
気持ちは受け止めつつ、生活のルールは一貫して伝える民主型の関わり方が、再登校への近道です。

なお、お子さんの「甘え」への対処もこの2軸で考えます。
スキンシップや会話を求める情緒的な甘えには最大限応え、物や権利を求める物理的な甘えには毅然とした態度で応じることが大切です。
お子さんが母親と離れることを敏感に嫌がる場合は、次の記事もあわせてご参考になさってください。

自己肯定感を育てるには“甘え”が必要⁉︎

5-4. 今回の2つの事例で言えること

事例①・事例②に共通していたのは、「敏感さそのもの」ではなく、敏感さを受け止めてもらえない環境がお子さんを苦しめていたという点です。
完璧主義タイプには過干渉をやめて見守る関わりを、人間関係に敏感なタイプにはまず気持ちを受け止める関わりを、というように、HSCの特性のあらわれ方によって効果的なアプローチは変わります。

ただし共通して言えるのは、家庭を安全基地にし、自己肯定感を育てるという土台の考え方は変わらないということです。
親御さんお一人で抱え込まず、まずはお子さんの現状をスダチにお聞かせください。

不登校解決に役立つ情報もたくさんお届けします。
「まずは情報だけ知りたい」という方も、お気軽にご登録ください!

不登校の悩み、気軽に相談できる「不登校AIチャット」を使ってみませんか?
今まで2,000名以上の再登校のデータをもとに、「具体的なアドバイス」ができるAIが登場!
利用料は基本無料で、1日10回まで質問可能。LINE登録するだけで、すぐに使える!

不登校AIチャットを使ってみる

6. HSC(エイチエスシー)気質の子どもが不登校のときによくある質問

ここではHSC気質のお子さんが不登校のときによくある質問をまとめました。参考にしてください。

6-1. HSC(エイチエスシー)とHSP(エイチエスピー)の違いは?

子どもか大人かの違いになります。
HSCは「Highly Sensitive Child」の略で、HSPは「Highly Sensitive Person」の略です。

6-2. HSC(エイチエスシー)の具体例は?

具体的な特徴として次の6つがあげられます。

  • 細かいことに気づく・気づきやすい
  • 刺激を受けやすい
  • 強い感情に揺さぶられる
  • 他人の気持ちにとても敏感
  • 石橋を叩き過ぎる
  • よくも悪くも注目されやすい

エピソードの具体例としては次のような様子が見られます。

例えば、お子さんと一緒にスーパーを訪れた際、店頭で流れるBGMのことを気にかけたりします。
誰もが聞き逃してしまうようなBGMも「この音楽はなんて悲しそうなんだろう」などと感覚的にとらえたりもします。そのくらい、さまざまな刺激に敏感に反応し、大きく受け止めるのです。

そのため、親御さんが小さなため息をついただけでも、「怒ってるの?」と敏感に感じとることもあります。

6-3. HSC(エイチエスシー)は親のせい?

HSCは生まれ持った特性のため、親御さんが原因ではありません。

ちなみに、遺伝で決まるかどうかは、正直まだはっきりとわかっていません。
「HSCは遺伝するのか」という研究はまだ続いています。

「もしかしたら自分のせいかもしれない」と一人で抱え込まず、まずはスダチの無料相談でお子さんの状況をお聞かせください。

6-4. 子どもが学校に行きたくない、怖いという。病気なの?

学校へ行きたくないと思う気持ちは病気ではない場合がほとんどです。

お子さんの自己肯定感が下がりきったことを機に、「学校へ行きたくない」気持ちが現れる場合が多いです。
学校でなにか問題に直面したとき、お子さんの自己肯定感が下がり切った状態だと「私が悪いんだ」「私に乗り越えられるはずがない」と学校へ行きたくないという感情が生まれます。

そのため、お子さんに愛情を伝えながら自己肯定感を育てることが大切です。
親御さんが積極的に行動することで、お子さんの気持ちは再登校しようという気持ちへシフトします。

6-5. HSC(エイチエスシー)の子どもが大人になるとどうなるの?

HSCは性質のため、大人になっても基本的には変化はしません。ただし子どものうちから自己肯定感を育てていると、物事の捉え方や考え方は大きく変化します。

たとえば何か人生の壁に遭遇した時にも、自己否定して捉えず、「自分なら乗り越えられるから大丈夫」と捉えられるようになります。

一方、自己肯定感が小さいままだったり、不登校を放置したままにすると、引きこもりになる可能性もあるので注意しましょう。

一人で悩みを抱え込まず、まずはスダチの無料相談でお子さんの現状をお聞かせください。

7. まとめ

  • HSCは生まれ持った気質であり、それ自体が不登校の原因ではない
  • 完璧主義タイプは「見守る関わり」、人間関係に敏感なタイプは「受け止める関わり」が効果的
  • 家庭を安全基地にし、自己肯定感を育てることが再登校への土台になる

HSCを不登校の原因にすることは、お子さんの感性の否定です。
HSCが持つ敏感さ・繊細さは、生まれ持ったものであり、変えられるものではありません。

今回ご紹介した2つの事例のように、完璧主義や環境変化への不安が強いタイプには過干渉をやめて見守る関わりを、人間関係の機微に敏感なタイプにはまず気持ちを受け止める関わりを実践することで、HSCのお子さんでも再登校を目指せます。

まずは、今まで溜め込んでいたネガティブな気持ち、自分を責める気持ちを小さくすることから始めましょう。

\ ネガティブな言葉が出てきたら… /


※YouTubeサイトへ移動します

その後、心の土台である自己肯定感を育むことで、HSCである自分を受け入れながら不登校を乗り越えられるのです。

<参考文献一覧>

エレイン・N・アーロン『ひといちばい敏感な子』(明橋大二訳)1万年堂出版(2015).
イルセ・サン『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』(枇谷玲子訳)ディスカヴァー・トゥエンティワン(2016).
長沼睦雄『子どもの敏感さに困ったら読む本:児童精神科医が教えるHSCとの関わり方』誠文堂新光社(2017).
長沼睦雄『敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本』永岡書店(2017).

お子さんの不登校、実はご家庭のタイプによって対応方法が変わるってご存じですか?
スダチでは、これまで2,000名以上の親御さんとお子さんをサポートする中で、不登校に陥りやすいご家庭の特徴を分析し、4つのタイプに分類する診断を作成しました!
今ならLINE登録で無料診断が受けられます!
お子さんに合った対応方法を知る第一歩として、ぜひお試しください。

不登校タイプ診断をしてみる

この記事を監修した人

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで2,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルール(PHP研究所)

【メディア露出実績】
不登校解決TV
PIVOT 公式チャンネル
Mieライブ
ORICON NEWS
渋谷新聞
朝日放送テレビ『news おかえり』
CARRER CRAFT
テレビ朝日放送『スーパーJチャンネル』
BSフジ『みんなでSDGs』
mamagirl
教育革命家ドラゴン先生チャンネル
Forbes JAPAN
女性向けメディアKARIN
企業トピTV

You Tube

すぐに役立つ情報を発信中!

不登校タイプ診断をしてみる