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「HSPの気質があると不登校になってしまうのか知りたい」
「HSP気質のある子どもの不登校を解決する方法が知りたい」
不登校のお子さんの中には、非常に繊細で傷つきやすいHSPの気質を持った子がいます。
HSPの気質があってもお子さんの気質を認めてあげて、自己肯定感を育てれば不登校は解決できるため大丈夫です。
HSPのお子さんの特徴や接し方、解決方法をお話しします。
【平均3週間で不登校解決プログラム】を展開する小川涼太郎さん監修のもと、お話しする内容は次のとおり。
記事を読むとわかること
- HSPの特性
- HSPが不登校の原因になってしまう理由
- HSPの子どもとの付き合い方
- HSPの子どもが不登校を乗り越えるための対処法
スダチでは、不登校になったお子さんを平均3週間で再登校に導いています。
ご相談を受けたお子さんの中にはHSPの特徴を持つお子さんもいましたが、再登校し今では毎日学校生活を楽しんでいます。
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1. 不登校に見られるHSPの子どもの特徴
ここでは、HSPとはどういった特徴なのかを解説していきます。
1-1. 他の人よりも繊細な子ども【障害や病気ではない】
HSPとは、「Highly Sensitive Person」の頭文字を取った言葉で「生まれつき感受性が強く敏感な人」という意味です。子どもの場合は「Highly Sensitive Child」の略で、HSCと呼ばれることもあります。
HSPは、アメリカの心理学者のエレイン・N・アーロンが定義したもので、障害や病気ではなく心理的な性質です。
また、親御さんの育て方によってHSPになってしまうわけではありません。
HSPは「その子の個性」であり、周りの事をよく見ていて、共感してくれる優しい子とも取れます。
また、さまざまな事柄を「自分の責任」と考えられる責任感が強く成長しやすい気質のあるお子さんです。
お子さんのいいところは伸ばしつつ、ストレスを感じている部分はサポートしてあげましょう。
お子さんの性質とうまく付き合っていけば、学校復帰も可能なのです。
1-2. 「DOSE」という特徴がある
HSPのお子さんには、DOSEと呼ばれる特徴があります。
- D(Depth of processing:プロセス処理が深い)
周囲の空気を敏感に感じ取ってしまう性質です。色々なリスクを考え込んで失敗しないように慎重になる傾向があります。 - O(easily Overstimulated:刺激を強く受けやすい)
音や光、肌触り、気温など、様々な外的な刺激を強く受けます。人混みの中や騒音の中だと非常に疲れやすいです。 - S(empathy and sensitive to Subtle stimuli:刺激に対する共感と敏感)
人の顔色や声色の変化に敏感になってしまう性質。周りの事をよく見ているということでもあります。
- E(Emotional responsiveness:感情的な反応が強く出る)
ポジティブな感情、ネガティブな感情、どちらに触れても大きく反応してしまいます。自分以外のクラスメイトが怒られているのを見ると、自分が怒られているのと同じくらい疲弊します。
DOSEの特徴があるからこそ学校はストレスの多い場所となってしまいます。
1-3. HSPの長所と短所
HSPにも長所はたくさんあります。
- 気配り上手で優しい
- 人の気持ちに共感できる
- ミスが少ない
HSPの子どもは周囲の変化に敏感なので、気配り上手であることが多いです。また、人の気持ちに共感できるため非常に優しい子が多く、深く考えるのでミスも少ないです。
HSPの短所としては、以下のようなものがあります。
- 精神的にも肉体的にも疲れやすい
- 自己否定をすることが多い
- 過剰な刺激を受け取ってしまう
HSPのお子さんは騒音などの外的刺激を強く感じてしまうため、学校はストレスを感じやすい場所です。また、ネガティブになりやすく、周りと比較して自分を否定してしまう子が多いのも特徴です。
2. HSPの子どもが不登校になりやすい4つの理由
どうしてHSPの子どもは不登校になりやすいのか解説していきます。
2-1. 雑音や環境の変化にストレスを感じやすい
学校は騒音が多いため、HSPの子どもたちはその小さな雑音が気になってしまったり、誰かが発した大声に過敏に反応してしまいます。
また、クラス替えや担任が変わることなど、環境の変化にもHSPの子どもはストレスを感じやすい傾向にあります。
つまり、HSPの子どもは学校に行くだけで大きなストレスを感じてしまっているのです。
2-2. 自分に厳しく他人と比較してしまう
HSPの子どもは繊細で、失敗を極端に嫌がる傾向にあります。
例えば、授業中に解けない問題があると「自分はダメだ」と思ってしまい、その失敗を深く考えてしまいます。
また、他人はできるのに苦手なことがあると「他の人はできるのに私はダメな人間なんだ」と人と比較し自分を否定してしまいます。
生徒が多く他者と比較しやすい環境の学校は、ストレスを感じやすいです。そのため学校に行きたくないと考えるようになってしまうのです。
2-3. すべて真正面から受け止めてしまう
HSPの子どもはあまり冗談や軽口が通じません。
例えば「〇〇ちゃんってちょっと天然だよね」というような軽口も、冗談だと言われたとしても重く受け止めてしまいます。
「私って変なのかな?」「他の子もそう思っているのかな?」と、どんどんネガティブに考え、自分自身を追い詰めて傷つけてしまうのです。
2-4. 外的要因でみんなと同じことが出来ない
HSPの子どもは、ムラがある子が多いです。今日は非常によく勉強していたけど、翌日は全く勉強しない、というような状況です。
これは、騒音や気温、服装の肌質などのコンディションによって、集中できない状況が生まれているからです。
外的要因でみんなと同じことが出来ないと、また自分はダメだと追い詰めてしまいます。
不登校の定義についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
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3. HSPの子どもへ接するときのポイント
ここでは、HSPの子どもと接するときの親御さんが注意すべきポイントを紹介します。
3-1. HSPを正しく理解する
一番大切なのは、HSPを正しく理解することです。
子どもたちが何を感じ、何を考え、何を苦しんでいるのかを知っていくことが大切です。
インターネットで検索したり本を読んだり、HSPの専門家に話を聞いたりすることも大切です。
外的要因から感情にムラのある性質ということも理解し、受け入れてあげましょう。
3-2. 子どもとよく話して状態把握をする
大事にして欲しいのはお子さんの話をしっかりと聞くことです。お子さんの口から、何を感じ、何を考え、何が苦しいのかを聞いていき、知っていきましょう。
HSPの子どもは、親にも心配をかけないように細心の注意を払って気を遣っていることもあります。
お子さんが学校でどんなことをして、何を感じたのかを聞き、小さなSOSを見逃さないように状態を把握しましょう。
3-3. 感性を否定せず肯定する
HSPの子どもは深く考える傾向にあるので、気になることはずっと考えてしまいます。
「小さなことを気にしていても仕方ないよ」と感性を否定することは避けましょう。
「物事を敏感に捉えて深く考えることができるんだね」とHPSのお子さんの感性を受け入れて肯定してあげてください。
また、HSPの子どもは深く考えすぎるあまり、自分を否定しがちです。だからこそ、子どもの自己肯定感を高めてあげることが大切です。
お子さんの感性の長所や日々取り組んでいる様子を褒めて、自己肯定感を育てましょう。
3-4. 他の子どもと比較しない
他の子どもと比較してしまうと、お子さんの自己肯定感は下がってしまいます。
もともとHSPの子どもは自分で自分を否定しやすい傾向にあり、自己肯定感は低い状態の子が多いです。追い打ちをかけるように比較してしまうと、お子さんの自己肯定感は失われてしまいます。
他者と比較しやすいHSPのお子さんには、「他の子と比べても意味はないよ。あなたには他にこんなに素晴らしい所があるよ」と伝えてあげましょう。
自信のない子どもに対する対応については、Youtubeで詳しく紹介しています!
4. HSPを乗り越え不登校を解決するための対処方法
HSPのお子さんも不登校を乗り越えて再登校しています。親御さんのサポートがあれば、不登校解決は不可能ではありません!
4-1. 専門家に相談する
不登校を解決するには、不登校の専門家に相談するのが一番です。
専門家であれば、HSPの気質を持ったさまざまなお子さんの不登校を解決してきた実績があるため、お子さんに最適な支援が可能です。
スダチでも、HSP気質のあるお子さんを再登校に導いています。専門家に相談し、お子さんがストレスなく学校復帰できるようにサポートしていきましょう。
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4-2. 子どもの気持ちを受け入れる
HSPの子どもは学校で大きなストレスを感じてしまい、そのせいで不登校になっています。
「学校に行きなさい!」と叱るのではなく、本人のつらいという気持ちを受け入れて、認めてあげましょう。
親に気持ちを認めてもらえると、「親が受け入れてくれた」と子どもは安心することができます。
4-3. 子どもとスキンシップをとる
HSPのお子さんは肌の刺激などを人よりも敏感に受け取ります。
だからこそ、スキンシップを大切に。頭を撫でられたり、抱きしめられたり、頬を撫でるなど、子どもとの接触やスキンシップを増やすことで、HSPのお子さんは言葉以上に親御さんの愛情を受け取ってくれます。
まずは愛されているのだと、家族は味方だということを伝えていきましょう。
4-4. 子どもの自己肯定感を育てる
不登校になってしまったHSPのお子さんは、自己肯定感が非常に低くなっています。
そのためまずは、自己肯定感を育てるような声掛けをしていきましょう。
結果だけに目を向けず、子どもが何か取り組んだことの過程に目を向けて褒めてあげましょう。お手伝いが出来たら、感謝の気持ちを伝えることも大切です。
信頼できる親から褒められることで、子どもの自己肯定感が育ちます。
4-5. 正しい親子関係を築く
子どもが不登校になってしまうと、腫れものに扱うように過保護になったり、過干渉になってしまいがちですが、正しい親子関係には正しい距離感が必要です。
子どもを褒めることと、甘やかすことは違います。
正しいことは正しい、ダメなことはダメと毅然な態度を取ることで
「この親に頼っても大丈夫なんだ」
「この親がいるから前に進んでも大丈夫なんだ」
と再登校に繋がるきっかけになります。
4-6. 子どもがポジティブに乗り越えられる考え方を促す
子どもが不登校になった理由を自分で考え、問題解決を行うためには、親御さんとの会話が重要です。
学校へいけないとき、「なんで学校に行けないの?」と尋問するのではなく、「どうして学校へ行きたくないんだろう?」優しい声で問いかけてあげ、お子さんが不登校になるほどストレスを感じた事柄が何かを深く考えるきっかけを作りましょう。
そして、子どもが答えを出すまでじっと待ってあげてください。
子ども自身が考えることが重要なので、ゆっくりと時間をかけて問いかけ続けてください。
「これが出来ないなら、出来るように練習すれば大丈夫。」と解決策が見つかれば、HSPの子どももストレスなく問題解決に取り組めます。
お子さんに深く考える機会を与え、ポジティブに解決していけるよう促しましょう。
不登校の子どもを前向きにする魔法の声掛けについては、以下の動画で詳しく紹介しています!
5. HSPの子どもが不登校になったときのよくある心配事
ここでは、HSPの子どもを持つ親御さんによくある心配事に解答していきます。
5-1. 中学生の子どもがHSPかもしれないです。チェック方法はありますか?
もし、お子さんがHSPの可能性がある場合は、インターネットに簡易的なチェックテストがありますのでそちらで確認してみましょう。
お子さん自身も、自分がHSPであると理解したほうが過ごしやすい場合もあるので、お子さんが望む場合はテストしてあげましょう。
5-2. HSPが中学生に多いって本当?
HSPは生まれ持った性質ですので、中学生だけに多いということはありません。
しかし、小学校から中学校に進学した際に、環境変化からHSPの性質が強く出てしまうということはあります。
さらにお子さんの精神年齢が上がることによってHSPの精度が高くなることも要因と考えられるでしょう。
5-3. HSPの高校生が不登校になることもある?
HSPの高校生が不登校になるケースもあります。
お子さんの気質を受け入れて、自己肯定感を育てながら愛情を注ぎ、お子さんがポジティブに過ごせるように心がけましょう。
5-4. HSPの子どもが学校生活で感じているあるあるを知りたい
HSPの子どもが学校生活で感じるあるあるは以下の通り。
- 小さな音が気になって授業に集中できない
- 噂話や陰口が気になってしまう
- 自己否定しやすい
- 何かを決めるときに時間がかかってしまう
- 頼まれたことを断れない
- 少人数でいるほうが落ち着く
HSPにとって学校は負担が大きい場所ですが、登校は不可能ではありません。
学校と連携してサポートすれば、お子さんが通いやすい環境づくりが出来るでしょう。
5-5. HSPが大人になるとどうなるのか?
HSPは生まれ持った特徴なので、大人になってもHSPのままです。
社会に出るとより一層他者との比較が多くなるため、HSPの子どもが大人になると、うつや適応障害などになることもあります。
子どものうちから、お子さんの自己肯定感を育て、ポジティブに考えられる思考方法を身につけることでHSPであってもお子さんは社会で主体的に問題を解決しながら過ごせます。
6. まとめ
HSPは「他の人より繊細」という個性です。刺激に敏感で、ネガティブに考えすぎてしまうところもありますが、非常に優しい子が多いです。短所ばかり見るのではなく、長所をしっかり褒めてあげましょう。
また、HSPの子どものことを理解して、自己肯定感を高めてあげれば再登校も不可能ではありません!
スダチでは、不登校になったお子さんを平均3週間で再登校に導いています。
お子さんが不登校になってしまった時、不安に思っている親御さんも多いはずです。
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