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「子どもが言うことを聞かなくなり、非行に走っている。学校にも行っていないようだ。」
「注意をしても無視されたり、暴言を吐かれたりする。この状況をどうやって解決していけばいいの。」
お子さんが学校にも行かず、日々何か悪いことをしている様子もあり、話もできない状況で、親御さんは大きな悩みを抱えておられることと存じます。
非行は、エスカレートすると事件や犯罪に巻き込まれたりするリスクもあります。大切なお子さんを守るためにも、早めに適切な対処をしていかなくてはなりません。
平均3週間で再登校に導くサービスを提供する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。
記事を読むとわかること
・少年法から見る非行の種類や調査データから見る非行少年の現状
・子どもが非行に走る原因4つ
・子どもの非行や不登校を解決するために親御さんが今できること
お子さんが非行に走っていて、現状をどうにか解決していきたい親御さんのお役に立ちましたら幸いです。
スダチでは、親子関係を改善して不登校を根本解決する支援を提供しています。
家庭内で暴言や暴力を振るっていたお子さん、自宅にいるときは自室にひきこもり会話もままならなかったお子さんを再登校に導いてきた実績があります。
親御さんから毎日お子さんの様子をヒアリングし、その時々のお子さんの状況に合わせた適切な声かけ、接し方をフィードバックしているのが特徴です。
お子さんにとって最も身近な存在の親御さんの対応が変化していくことで、お子さんの考え方や行動が日に日に変わっていきます。
また、スダチは親子の間に入らず、支援を受けていることをお子さんにも知られません。
親御さん自身がお子さんと関係性を築くことができ、サポートを卒業した後も良好な親子関係を維持できます。
お子さんが非行に走っていて、学校へも行ったり行かなかったりの様子でしたら、一度現状の悩みをスダチへ相談してみませんか?
再登校や非行の根本解決に向けたこれからの具体的な道標をお話しいたしますので、親御さんも抱えているご不安がきっと軽くなるはずです。
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1.非行とは?種類や特徴・小学生が犯罪に手をそめることも
非行とは、法律をはじめとする社会的な規範に反する行為のことを指します。たとえば次のような行為が非行に当てはまります。
- 殺人
- 放火
- 暴行
- 脅迫
- 窃盗
- 詐欺
- 賭博
- 薬物使用 など
大人がこれらの行為を行うと犯罪になりますが、20歳未満のお子さんが起こしたものは非行と呼ばれます。
ただ、実際に殺人を犯した19歳の少年が死刑判決を受けたという事例もあります。
参考:朝日新聞「裁判長『考えることを諦めないで』当時19歳だった被告に死刑判決」
未成年であっても責任能力などに問題がなければ、重い刑罰を受けることも十分にあるのです。
上記の大人であれば犯罪に当てはまるような行為を行っていなくても、学校や家庭で暴言や暴力を振るっていたり、タバコを吸ったりなどあきらかにいけないことをしている場合には、今後非行に繋がりかねません。
良い方向へシフトしていけるよう、お子さんの将来のためにも手を打っていく必要があります。
1-1.非行とは|低年齢化が進んでいる
近年では小学生などの幼いお子さんが非行をするケースも増えています。
13歳以下の非行少年は総数としては減っていますが、年齢が低くなるほど増えていることがわかります。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
例えば、13歳の非行少年は平成24年に8,000人以上いましたが、令和3年には1,700人ほどに減っています。
一方で8歳以下の非行少年は、平成24年には800人ほどだったにもかかわらず、令和3年には1,000人を超えています。
1-2.非行の種類:少年法から見る種類
非行は少年法により定義されており、具体的には次の3つに分けられています。
- 刑法犯少年:14〜19歳の刑法犯の罪を犯した少年・少女
- 触法少年:14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年・少女
- ぐ犯少年:将来罪を犯す恐れのある少年・少女
飲酒や喫煙、深夜の徘徊や迷惑行為などは、明確には非行ではなく、不良行為とされています。
ただし、不良行為も非行に繋がりかねなくすぐに対処していく必要があるため、本記事では、不良行為も非行と捉えて解説いたします。
1-3.非行の種類:不登校につながる遊び型非行という種類
非行をする理由はお子さんによって様々ですが、自分を認めてもらいたいという気持ちをうまく表現できず非行してしまうお子さんもいます。
スダチでは非行をタイプに分けて説明することはありませんが、こういったタイプを遊び非行型と呼ぶこともあるようです。自分を認めてもらうことができず、ストレスが募って非行に走ってしまいます。
- 人の気を引こうとして目立つ格好をする
- 家や学校以外の居場所を作ろうとして非行グループに入る
- 授業についていけず自己肯定感が下がっていく
こういった様子が見られる時には遊び非行型に当てはまっていると言えるでしょう。
2.少年非行の現状:事件発生件数の統計データ
2-1.非行少年に対する世論調査
内閣府が行なった平成27年の少年非行に関する世論調査では、
- 非行少年が増えていると思うと回答した人が78.6%
- 減っていると思うと回答した人がわずか2.5%
- 変わらないと思うと回答した人が16.8%
というデータが出ています。
特に女性や60代の男女が増えていると回答した人が多い結果となりました。
また、男女問わず就学したお子さんを抱える人も、非行少年が増えていると回答する傾向がありました。
2-2.実際の非行少年の統計データ
世論調査では非行少年が増えていると思っている人が多い結果となりましたが、実際のデータでは非行少年は減っています。
「トー横キッズ」などがテレビのニュースやネットなどで取り上げられるようになったことから、非行が増えていると感じているのかもしれません。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
感覚値ではなく現実に則した認識ができるよう、細かなデータについても確認してみましょう。
2-2-1.年齢別の非行件数
非行少年のうち刑法犯少年についても、年々減っている傾向があります。
特に14〜16歳の少年が減っている傾向が強いのがわかります。
学生種別ごとにみていくと、高校生が最も多いという結果になっています。
高校生は思春期でもあり、また自動車免許の取得やアルバイトが可能となるなどして行動範囲が広がるのが要因と考えられます。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
2-2-2.非行少年による犯罪件数
犯罪件数も減少傾向にあります。
中でも窃盗犯の減少率が高く、反対に詐欺などを含む知能犯の減少率が低く平成30年に一度大きく増えています。
時代の流れによって起きやすい犯罪が変化しているのがわかります。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
2-2-3.不良行為少年(補導)の発生件数
不良行為少年は増減を繰り返していますが、平成23年からは大きく減少しているのがわかります。
不良行為の内訳としては深夜徘徊が最も多く、続いて喫煙が多い結果となっています。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
2-2-4.特殊詐欺への加担件数
非行少年の犯罪件数は全体として減っているものの、特殊詐欺については変動はありますが全体として増加傾向にあります。
特に違法な方法で集めた資金の受け取りを行う、受け子が増えているのがわかります。
インターネット上で「稼ぎのいいバイトがある」という話を聞き、詐欺とは知らずに受け子をしてしまうお子さんもいるのが現状です。
近年ではこういった犯罪にあたるバイトのことを「闇バイト」と呼ぶようになり、認知度が高まり、巻き込まれてしまうお子さんを減らそうという動きが活発になっています。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
3.子どもが非行に走る原因は大きく分けて4つ
非行に走る原因はお子さんにより様々であり、また複数の原因が複雑に絡み合っていることも多いです。
さまざまな事柄がきっかけとなっていることが考えられますが、一般的に多いきっかけである4つを紹介します。
3-1.本人に関わる原因
3-1-1.自己肯定感の低さ
お子さんの自己肯定感が低いことが、非行の原因になることもあります。
- 勉強が苦手で成績が悪い
- 周囲に褒められるような優等生になれない
大人に褒められるような生徒と自分を比較してしまい、「親や先生は何もわかってくれない。」という気持ちからどんどん非行に走ることがあります。
また、自己肯定感の低さから、周囲にはできないような悪いことをしたり、派手な格好をしたりして自分の存在価値や強さを示そうとすることもあるでしょう。
目立った行動をしていると、周囲から浮いてしまい、自分と似た仲間を求めて非行グループに属することになります。
そして、非行から抜け出せなくなったり、さらに悪いことに手を染めたりするような悪循環に入ることもあるため、早めの対処が大切です。
3-1-2.発達障害の傾向が見られる
発達障害や学習障害の傾向から非行につながっているケースもあります。発達障害や学習障害はお子さんの個性であり性格であるため決して悪いことや問題ではありません。
ただ、脳の傾向から以下の理由で非行につながるケースもあるのです。
- 授業に集中できなかったりミスが多かったり、他人の気持ちをうまく汲み取れなかったりしてクラスから浮いてしまう
- 先のことを考えず突発的に楽しそうなことや刺激のあることをやってしまう
周囲から浮いてしまい居場所がなく、非行に走ってしまうこともあります。
また、刺激的なことや楽しそうなことに誘われた時、後先を考えずに突発的に行動し、そのまま非行につながってしまうこともあるでしょう。
3-1-3.子ども自身の特性
ハーバード大学の研究で非行に走りやすいお子さんの特性が明らかになっています。次の特性が当てはまるお子さんみなさんが、非行に走るわけではありませんが、研究結果として参考にしていただけたら幸いです。
- 身体が筋肉質
- 気質は不安定、精力的、衝動的、外向的、攻撃的、破壊的
- 態度および行動は、敵対的、攻撃的、怨恨的で疑い深く頑固、社会主張的、冒険的、反因襲的で、権威に対し服従的でない。
- 象徴的な知的表現よりも直接的かつ具体的表現をとる傾向があり、課題の処理のしかたは計画性に乏しい。
- 家庭的には、理解、愛情、安定性または道徳性に乏しい家庭で、保護者や指導者として適当でない親によって育てられている。
参考:法務省「昭和41年版 犯罪白書 多面的近接グリュックの方法」
3-1-4.心理的な未熟
非行少年は心理的に未熟で「今が良ければそれだけでいい」と考える傾向が強く、計画性に欠けることがわかっています。
たとえば、目の前にある化粧品が欲しいけれどお金がない状態の時、してはいけないとわかっていても我慢ができず万引きしてしまうなどです。
お子さんの自立心は、お子さんの自己肯定感を育てたり、多角面から物事を捉えるような思考をつけてあげることでどんどん育っていきます。
そのためには、親御さんから正しいポイントで正しく褒めてもらったり、物事を深く考える方法を教えてもらったり、毅然とした態度でダメなことはダメだと教えてもらわなくてはなりません。
お子さんの心を成長させていくためにも親御さん自身も、正しいポイントで正しく褒める方法などのスキルを身につけていくことが時に必要です。
今お子さんの必要な声かけや接し方は、アドバイスできることがあるかもしれません。
非行に走っていて、暴言・暴力が日常茶飯事だったお子さんの不登校も解決してきました。
ぜひ一度無料相談から現状の悩みをお伺いできましたら幸いです。
3-2.学校に関わる原因
3-2-1.クラスメイトとの関係が悪い
クラスメイトとうまく関係が築けず、周囲から浮いてしまったり、深く話せる人がいなかったりするケースです。
仲間意識を持てる人が周囲にいないことで学校が楽しくなく、学校以外の場所で仲間や居場所を求めた結果、非行グループに入ってしまうことがあります。
根本には自己肯定感の低さがあることも多いです。
自分に自信がないため、クラスメイトに自分から話しかけることができず、仲間を作るのが難しくなります。
また、周囲からどう見られているかが過剰に気になってしまい、クラスで一人で過ごすことが大きな苦痛になって逃げるように非行に走ってしまうこともあります。
3-2-2.教師との関係性が悪い
先生との関わりがうまくいかず、先生に反発して、同じように先生に反発するような非行グループに属してしまうこともあります。
- 注意を促されたときに自己否定されたように感じ先生に対して不信感を抱く
- 優等生を褒め、自分を叱るような先生に対して苛立ちを覚える
注意を促されたとしてもそれはお子さんの存在を否定されているのではなく、ダメなことと正しいことを教えてくれていると捉えられるよう促していくことが大切です。
また、先生も同じ人間のため、時には特定の子どもだけを褒めるなど指導方法について疑問を抱くような場合もあるかもしれません。
ただ社会には、自分には理解できないようなさまざまな人が存在しているのが事実です。
そのような人と適切な距離を保つ力も社会で活躍していくには、時に必要です。
先生の言うことが全てとは捉えず、もしもお子さんが何か学校に対しての不満を話すときには、その気持ちを受け入れて認めてあげましょう。
そして正しいことにはしっかり同感し、誤った考えがあるときにはお子さんの考えを受け入れ認めたうえで、毅然とした態度で教えてあげることも大切です。
3-3.家庭に関わる原因
3-3-1.無関心、放任
無関心で放任しがちな家庭で育ったお子さんは、家庭に自分の気持ちをわかってくれるような居場所がないと感じて、気持ちを共感できる仲間のいる非行グループに属してしまうことがあります。
非行少年に対する親御さんの関わり方を調べた調査では、20〜30%が放任や過干渉などの不適切な親子関係であったというデータが出ています。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
ただ、お子さんの将来のために共働きで働き、「子どもを放置気味になっていたのが悪かったんだ」と感じてしまう親御さんもいらっしゃるかもしれません。
お子さんのためを思い、一生懸命に働いていて、お子さんに大きな愛情をお持ちの親御さんのせいでは決してありません。
もしも仕事や何かの事情が忙しくお子さんと接する時間が限られるときには、限られた時間の中でお子さんに愛情が伝わるような接し方をスダチなど専門的な機関を通してこれから知っていくことが大切です。
3-3-2.溺愛、過保護
意外と思われるかもしれませんが、甘やかされて育ったお子さんも非行しやすくなります。
お子さんを大切にしようとするあまり、お子さんが苦労しないように先回りしてなんでもやってあげてしまうと、お子さんは自分で考えて行動した経験がありません。
一人で過ごさなくてはいけない学校で、自分の行動や言動に自信を持てず、前述している自己肯定感の低さにつながり非行に走ることがあります。
また、甘やかされて育っていると、家庭で注意を促された経験が少ないお子さんもいます。学校で先生に注意されたとき、大きく捉えてしまい、先生に反発してしまう場合もあるのです。
甘やかすことと愛情を注ぐことは全く別物です。両者の違いについては次の記事で詳しくお話ししているので、参考にしていただけると幸いです。
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3-3-3.過干渉
お子さんがやることにすぐに口を出す過干渉な家庭も、非行の原因となります。
親御さんからすれば、お子さんが失敗しないようにアドバイスをしているつもりかもしれません。
しかし、お子さんは何かに取り組む前からあれこれと親御さんに言われることで、「自分は信頼されていないんだ」と感じてしまいます。
また「親の言う通りにしないと面倒だから」と思い、自分の考えを持つことをやめてしまうリスクもあります。
自分で考える習慣のないお子さんは、学校で親御さんがいない環境になるとどう振る舞ったら良いかわからず戸惑ってしまうのです。
こうして学校で過ごす時間がストレスとなり、居心地の良い場所を求めて非行グループと接触してしまう原因となります。
3-3-4.両親や兄妹の不仲
両親や兄弟が不仲であると、家庭の空気が悪くお子さんにとって安心して過ごせる場所となりません。
家庭から逃げるように非行グループに所属してしまうこともあります。
3-4.地域社会の問題
3-4-1.近所づきあいの希薄化、無関心化
近年では地域ぐるみの付き合いが減っている傾向があります。
近所の付き合いがある地域では、どこの家庭のお子さんであっても地域の人が関わりを持ち、間違いを教えたり褒めたりしてくれるものです。
いろんな人と関わることで、お子さんは人との距離感の取り方や距離感によってどう振る舞えば良いのかなどを学んでいきます。
親御さんとは違う大人との触れ合いが当たり前にあり、お子さんは「親も他の大人も、完璧ではないんだ」と自然に理解します。
こうして学んだ人との関わり方や社会性を学校で発揮して、学校での居場所が生まれ、非行を防げます。
また、地域の人からも見られているという感覚がお子さんの良心を育て、社会のルールを守る姿勢を身につけることができます。
3-4-2.インターネットで情報にアクセスできる
現代のお子さんはスマホなどでインターネットを使うことで、簡単に情報を手に入れられる状態にあります。
学校や家庭に居場所がないと感じるとき、同じような悩みを抱える子どもが属する非行グループとつながることが容易にできてしまいます。
3-4-3.逸脱した友人の存在
非行グループに入っている友人がいると、影響されて非行に走りやすくなります。
すでにお話ししたように、非行少年は「今が楽しければいい」という考えが強く、その場を白けさせないようにする傾向があります。
悪い意味で空気を読んでしまい、自分から非行をしてしまいます。
仲間意識から「同じことをしないと仲間外れにされる」といった心理が働き、真似してしまうのです。
また、仲の良い友人が非行をしていることで、「非行は悪いことだからしてはいけない」という意識が薄れ、軽い気持ちでしてしまいやすくなります。
4.非行は不登校につながりやすく進路に響くこともある
非行は不登校のきっかけにもなり、不登校が続くとお子さんの将来の進路に悪影響を与えてしまうことがあります。
文部科学省の資料によると、小中学生の不登校生196,127人のうち23,439人、割合にして12%が遊びや非行が不登校の原因になっているようです。
また、高校生については不登校生43,051人のうち6,633人、15.4%が非行や遊びによって不登校になっています。
参考:文部科学省「令和2年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
義務教育では登校日数に関わらず卒業は可能です。
しかし、学習の遅れが生じやすく、対策をしないまま不登校を続けて高校受験に困ってしまうケースが多いです。
また、お子さんが高校生の場合には出席日数が足りなくなると、単位が取得できず退学しなくてはならない状況になることもあるでしょう。
将来の選択肢が狭くなってしまい、お子さんが将来つらい思いを経験する場面に遭遇することもあるかもしれません。
また、非行を続けていると闇バイトや大きな事件に巻き込まれる危険性もあります。お子さんを守ってあげるためにも生活を整えていくことが求められます。
非行や不登校になるきっかけはお子さんにより様々ですが、スダチのサポートでは、親子関係を改善したりお子さんの自己肯定感を育てたりしたことで、非行や不登校の根本解決につながりました。
「力も強いし、話しもできない状況だし、これから親子関係の改善なんてできない…」
「何をどうすれば今の状況を解決できるの…」
ご不安な気持ちを、ぜひ一度スダチへご相談ください。非行に走り不登校になっていたお子さんも、今では自ら学校へいき、主体的に受験の目標を立てて勉強に取り組んでおられます。
親御さんからも「あの状況からは考えられないほど、親子関係がよくなった。家族で過ごす時間が楽しくなった」という声をいただいております。
2024年1月時点で800名以上のお子さんの不登校などの問題を解決してきた知見に基づいて、これからの道標をアドバイスさせていただきます。
5.非行が続いた場合の事件との関連性
5-1.非行した子どもは非行を繰り返してしまうケースが多い
法務省の資料によると、一度非行により検挙されても、再度非行を繰り返し再び検挙される子どもが一定数いるとわかっています。
補導では収まらないような重大なことを犯してしまい、警察に検挙されても、また悪いことを繰り返してしまうのです。
上のグラフのとおり、現状、非行により検挙された少年のうち34.7%が再非行少年のようです。検挙数は年々減ってはいるものの、再非行少年率は減少していません。
同じ少年が非行を何度も繰り返し、非行から抜け出せないお子さんがいると判断できます。
このことからも、お子さん一人の力で更生していくのは難しいことなのだとわかります。親御さんや周囲からの働きかけが欠かせません。
参考:法務省「令和3年版 犯罪白書」
5-2.非行が続くと重大な事件につながりやすい
一度非行を経験してしまうと罪悪感を感じなくなる傾向があることがわかっています。
近年では非行をすることで報酬がもらえると言う、いわゆる闇バイトが蔓延しています。
NHKが少年院で行ったアンケートによると、約20%が闇バイトをした経験があるとわかりました。
また、闇バイトをした人の8割が「犯罪になるかもしれない」という認識がありながら、4割が「罪悪感が乏しくなる感覚がある」と回答しています。
理由としては、誰にでもできる内容を他の人の指示で行うからだそうです。
参考:NHK「20%に『闇バイトの経験』全国の少年院の587人にNHKアンケート」
闇バイトは非行グループの人から誘われるなどして、個人情報を知られている状態のため断れなくなるケースも多いです。
取り返しがつかなくなる前に、非行を止めることが大切です。
6.非行や不登校の予防や更生のためにできること
6-1.スダチなどの専門機関や学校に相談する
まずはスダチなどの専門機関に相談し、ご家庭内だけで問題を抱え込まないようにすることが大切です。
例えば、家庭内暴力に悩む親御さんの中には「自分が我慢してさえいればいいのだから」と考えてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、実際のところは家庭内で人は暴力によってコントロールできることを知ってしまったお子さんは、家庭の外でも暴力を振るってしまう可能性が高いです。
子どもの問題に関する専門的な知見を有した機関の力を借りながら、現状の問題を解決していくことが大切です。
専門機関ならば、さまざまなお子さんの問題をお子さんの状況に合わせた支援で解決してきたノウハウが蓄積されています。子どもの心理を熟知しており状況に応じた適切なアドバイスを受けられます。
スダチでは、家庭内で暴言や暴力を繰り返していたお子さんをサポートし、たった8日間で根本原因を解決して再登校に導いた実績があります。もちろんお子さんは、主体的に再登校を果たしています。
もしお子さんが現状、学校に通われている場合でも、現状抱えているお子さんの問題を根本解決していくためにアドバイスできることがあるかもしれません。
無料オンライン相談にて、お子さんの現状を一度お伺いできましたら幸いです。
6-2.生活リズムを整えることを徹底する
非行や不登校になっている子どもは、生活リズムが崩れていることが多いです。
生活リズムが崩れると社会との接点が作りづらく、体調が安定せず気持ちも不安定になりやすいため、早い段階で生活リズムの改善に取り組むことをおすすめします。
- 就寝時間
- 起床時間
- ご飯の時間
これらを家庭内のルールとして決めて、規則正しい生活リズムに導きましょう。睡眠をきちんと摂ることで成長ホルモンが分泌されて、体と心の調子が整います。
また、朝にしっかり起きて日光を浴びることで、体内時計が整って生活リズムを整えやすくなるため早寝早起きの生活リズムにするのが良いでしょう。
- 家族全員でルールを守るようにする
- ルールを守れない人がいたら連帯責任にする
- お子さんがルールを守れなかったら毅然とした態度で教える
これらを徹底することで、お子さんにルールを守ってもらいやすくなります。
最初のうちは反発されることもありますが、毅然とした態度を貫くことが大切です。
6-3.ゲームやスマホの利用ルールを設けて家族全員で守る
ゲームやスマホは依存しやすく、長時間利用することで生活リズムが崩れる原因になります。
脳への影響も大きいとも言われており、特にスマホは電源を切った状態でも自分がいる部屋に置いているだけで、注意力が落ちるという研究結果もあるほどです。
目の前のことにきちんと集中することは、学校の授業に集中することをはじめとし、学校生活や社会生活に欠かせません。
また、集中することで充実感を得られたり、成果が出て自己肯定感が高まったりなどのメリットも得られます。
まずはご家庭内でお子さんが勉強や家族との時間などに集中できるよう、ゲームやスマホと適切に付き合える環境を整えてあげましょう。
具体的には、家庭内ルールとして
- ご飯中はゲームやスマホは禁止
- 宿題をやるまではゲームやスマホは禁止
- 1日〇時間まで
などと定め、家族全員で守るのがおすすめです。
みんなで守ることで家庭内に秩序が生まれ、「なんで自分だけ」という子どもの反発も防ぎやすくなります。
家族の時間も増やせるので、学校での出来事などを聞いてあげて、お子さんの不安を解消してあげてください。
6-4.会話を増やし頑張りをたくさん褒めてあげる
お子さんとの会話を増やし、何を考えているのかを聞いてあげて、抱えているつらさを受け入れてあげましょう。
こういった受け入れる姿勢が子どものメンタルを安定させ、非行をしなくても良い状態を作ることにつながります。
お子さんが何か頑張っていることがあれば、小さなことでも言葉にして褒めてあげてください。
小さなことも褒めてあげることで、「親は自分をよく見ていてくれる」とお子さんが安心できるようになります。
お子さんは「自分を認めてほしい」という気持ちが強く、それをうまく表現できないからこそ非行をしてしまいます。
そのため、普段の会話の中で認めてあげていると、お子さんの気持ちが安定し非行する回数も減っていきます。
6-5.間違いを毅然とした態度で教えて正しい親子関係を築く
お子さんをただ褒めるだけでなく、間違ったことをした時には毅然とした態度で教えてあげてください。
社会でやってはいけないことは、家庭でも許さず「ダメ」だと伝えましょう。
親御さんがダメなことをダメだとしっかり言えない時、「この親は怒らないから何をしても大丈夫」と親御さんのことを下に見ることがあります。
親子の立場が逆転してしまうため、親御さんはお子さんが暴れたり騒いでも、毅然としていて堂々とした態度を貫きましょう。
また、良いことはしっかり褒めてくれて、ダメなことはきちんと教えてくれる親のことを、お子さんは信頼していくようになります。
信頼できる親御さんから褒められるからこそ、お子さんの自己肯定感が育つものです。
正しい親子関係を築くためにも、ダメなことはダメだと毅然とした態度で伝えていきましょう。
6-6.子どもが自分で考えて行動できる機会を与える
お子さんが自分で考えて自分で行動していく機会を作っていくことも大切です。また、まだお子さんは視野が狭いことが多く、物事を深く考えられないときもあります。
そのため、物事を多角面から考えられるよう促していくことも時に必要です。
例えば、「先生の存在がむかつく」という理由で反発をしている場合には、
- どうして「むかつく」と感じることを言われるのか、自分はどんな行動をしていたか
- むかつくことを言われたからといって子どもの存在を否定しているわけでなく、正しいことを教えているだけ
- 明らかに先生がおかしい場合には、その意見を先生に伝えたか、先生も誰からも言われないと自分がおかしいと気づいていないのではないか
- 世の中には考え方が異なる人はこれからもたくさんいる、他人を変えることは難しいので自分が変わって適切な距離を保つ方法もある
上記など一つの問題に対し、さまざまな角度から捉えられるような考え方を教えてあげることも大切です。
お子さんがさまざまな視点から物事を捉えられるようになると、嫌なことがあってもただ感情的に反発するのではなく、さまざまな選択肢の中から自分の行動を選択していけるようになります。
そして、自分で考えて行動し、一つ一つの問題をクリアしていくことでお子さんの自己肯定感が育つことにもつながります。
時に失敗してもそれを乗り越えた経験がお子さんの自信となるでしょう。
お子さんの自立につなげるためにも、お子さんが自ら考えて選択していく経験を作れるよう心がけましょう。
7.子どもの非行の原因や不登校についてよくある質問
7-1.女の子が非行に走る原因はなんですか?
性別に関係なく、自己肯定感の低さや学校での居心地の悪さなどが非行の原因になります。
また、少年法では非行少年と表記されますが、少年には女の子も含まれています。
7-2.高校生が非行に走るのはなぜ?
非行の原因は次の通りです。
本人の問題 | ・自己肯定感の低さ ・発達障害などが隠れている ・子ども自身の特性 ・心理的な未熟 |
学校の問題 | ・友達関係がうまくいっていない ・教師との関係に問題がある |
家庭の問題 | ・放任、無関心 ・溺愛 ・過干渉 ・両親や兄妹の不仲 |
地域社会の問題 | ・近所付き合いの希薄化 ・インターネットへアクセスできる環境 ・逸脱した友人との関係 |
7-3.非行を防ぐ方法はありますか?
非行を防ぐために最も大切なのが、正しい親子関係を築いてお子さんが安心して過ごせる家庭環境を整えることです。
さらに、お子さんが正しいポイントで正しく褒めて、お子さんの自己肯定感を育てていくことも大切です。
- 信頼できる親がいて安心できる家庭がある
- 自己肯定感が育ち学校でも自分らしく堂々とした姿でいられる
上記の状態のとき、自分の価値を示すために他人に反発をしたり、他に居場所を求める必要性がなくなります。
7-4.非行が多い年齢は?
7-4-1.実際の非行少年の統計データ
まず前提として、非行少年は年々減ってきています。
インターネットの登場によりたくさんのニュースが取り上げられるようになったため、非行が増えているように感じやすい状況があることは心に留めておきましょう。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
7-4-2.年齢別の非行件数
令和4年の非行少年を分類したデータを見ると、高校生が圧倒的に多いのがわかります。
高校生は自動車免許の取得ができたり、アルバイトを始めたりする年齢であるため、行動範囲が広がります。
また、まだまだ多感な時期で社会規範への理解が未熟であるお子さんもおり、結果として非行が多いのだと考えられます。
引用:警視庁「令和4年中における 少年の補導及び保護の概況」
7-5.不登校の子どもが遊びには行くのですが…どうしてですか?
不登校でも、学校や学校外の友人と遊びにいくことができるお子さんは多いです。
ただ、全く家に帰ってこない場合には、学校や家庭に居場所がなく、共感できる仲間のいる居場所へ遊びに行っている可能性もあります。お子さんが安心して過ごせるような親子関係の構築が欠かせません。
また遊んでいる仲間が、お子さんにとって悪影響のない友人ならば全く問題ありません。
非行グループなどのときは、そのまま非行や不登校の長期化につながらないよう生活を改善していく必要があるでしょう。
7-6.遊び型非行とはなんですか?
法務省の犯罪白書によると、遊び型非行は「遊戯的な動機で行う軽微な犯罪や問題行動」と定義されています。
悪さをしようという動機ではなく、遊びの一環として非行を行ってしまうのが特徴です。
動機がなんであれ非行はしてはいけないと教えてあげることが必要です。
参考:法務省「昭和51年版 犯罪白書」
8.まとめ
非行をすると補導歴が残ったり、学校も行ったり行かなかったりで、お子さんに将来に影響が生じることもあります。
親御さんが早めに介入して生活を整えていかなくてはなりません。
非行に走ってしまう原因は複数あり、複雑に絡み合っていることがほとんどです。その原因を辿っていくとお子さんの自己肯定感の低さや親子関係に結びつくこともあります。
お子さんの自己肯定感は適切な親子関係を築くことで、親御さんが育ててあげることができます。
スダチでは不登校やひきこもりになったお子さんや、家庭内暴力をしてしまったお子さんの自己肯定感を育てるサポートを行っています。
親御さんにお子さんの現状をお聞きしてアドバイスをする形で、親御さんがお子さんを直接サポートしていけるのが特徴です。
お子さんの信頼がスタッフではなく親御さんにまっすぐ向くため、サポートを卒業した後も良好な関係を続けていくことができます。
もし現状でお子さんが非行してしまっており、正しい親子関係を築きたいとお考えの方は、無料オンライン相談にて一度お話しできましたら幸いです。