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「子どもが学校を休みたいという。ズル休みを許していいのだろうか?」
「自宅で元気に過ごしているし、これは子どもの怠けなの?」
お子さんが学校でのストレスが限界に達したとき「学校を休みたい」と訴えることがあります。
元気なように見えても、心は限界の状態で適切に対処していくことが求められるため「ズル休み」「怠け」と捉えず一度は休ませてあげることが大切です。
ただし、そのまま休みが続くと不登校が長期化してしまうおそれがあるため、根本原因の解決に向けて行動しましょう。
平均3週間で再登校に導くサービスを提供する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。
記事を読むとわかること
・子どもが学校を休みたいと言った時に最初にやるべき対応
・学校への対応で気を付けること
・子どもが休みたいと思うきっかけとなる理由
・子どもが感じている罪悪感と対処方法
・学校へ行きたくない気持ちを根本解決する方法
スダチでは、お子さんが「学校を休みたい」と感じる根本原因の解決に向けた支援を提供しています。
実際に2024年1月時点で800名以上の不登校のお子さん方を、平均3週間で再登校に導いてきました。
お子さんへ直接介入せず、親御さんを介した支援となるため、親子の信頼関係が深まり、支援終了後も学校で問題を抱えたときに親子で乗り越えられるようになることも特徴です。
1対1で顔出し不要のオンライン相談も実施しております。この機会に現状のお子さんの様子をご相談ください。
お子さんの現状をご確認したうえで、解決に向けて今のお子さんに必要な声かけや接し方をお話しいたします。
1.学校をズル休みさせることが必要なときもある|最初に取るべき適切な対応方法
体調不良ではないのに、お子さんが「学校を休みたい」と言いだした時、ズル休みだと感じてしまうかもしれません。しかし時にその「ズル休み」が必要な場合もあります。
学校で抱えた問題を乗り越えられずストレスが限界に達したため、親御さんに向けて「助けてほしい」というサインを出しています。
そのため無理に登校させず、根本的な解決に向けた対応が必要です。
もちろん、日頃から元気に学校へ通えているのに「夜中までゲームをして眠いから休みたい」といった、明らかに学校に行くべきケースは例外です。
お子さんが「学校を休みたい」と言い出したとき、まずは次の対応が求められます。
1-1.「学校を休みたい」と感じる気持ちを受け入れてあげる
お子さんは「学校へ行きたくない、休みたい」と感じるほど、つらい気持ちを抱えています。お子さんの抱える気持ちを、まずは受け入れて認めてあげましょう。
お子さんは限界が来たからこそ勇気を出して「学校を休みたい」と親御さんに伝えています。
また、お子さん自身「本当は学校には行かないといけない」とわかっていて、罪悪感を抱えています。
そのため、無理に行かせることはせず「今までつらい思いを抱えながら、頑張って通っていたんだね」とお子さんの気持ちに共感し認めてあげることが大切です。
自分の気持ちをわかってくれて認めてくれる親がいるとわかると、お子さんは安心し、気持ちが安定して、前へ進む土台ができあがります。
1-2.理由を問い詰めない
学校に行きたくない理由は様々な要因が複雑に絡み合っており、お子さん自身がよくわかっていないケースも多いです。そのため、理由は無理に聞き出さなくて大丈夫です。
無理に問い詰めてしまうと、責められているように感じてしまうお子さんも中にはいます。
また、理由がはっきりしていなくても、行き渋りや不登校の根本解決はできるためご安心なさってください。
理由は無理に聞き出そうとはせず、根本原因を解決していこうという心構えを持つことが大切です。
根本解決方法を先に知りたいときには、こちらの章からご確認ください。
1-3.「もう学校へ行かなくていいよ」は言わない
一時的に学校を休ませてあげることは大切ですが、「もう学校へ行かなくていいよ」「ずっと休んでいいよ」という言葉をかけるのは避けましょう。
お子さんを安心させるための言葉だったとしても、お子さんは「こんなつらいならもう学校には行かなくていいんだ」と思ってしまう危険があるためです。
「つらい気持ちを解決して学校へいけるようにしていこう」という姿勢でいることが大切です。
1-4.罪悪感は感じなくていい
体調不良ではないのに学校を休ませるとき、罪悪感を感じる必要はありません。
一度気持ちを受け入れて休ませてあげるのは、根本解決に向けて必要なことだからです。
「休み癖がついてしまうのでは」と感じられるかもしれませんが、問題解決に向けて行動していれば、不登校が長期化してしまうようなことはないため、大丈夫です。
また、不登校は決して恥ずかしいことではなく、これから社会に出るための成長の通過点にすぎません。
不登校という一つの通過点をお子さんが乗り越えたとき、その経験が自信につながり、主体的に社会で活躍していくための糧となります。
不登校は、お子さんが成長している証拠です。罪悪感や「恥ずかしい」という気持ちは持たずに、お子さんが不登校を主体的に乗り越えていけるよう、サポートしていきましょう。
2.ズル休みさせるときにやってはいけない学校への対応
お子さんが「学校を休みたい」と言い出したとき、学校へ正直に理由を伝えて休ませることが大切です。
気をつけたい学校への対応をご紹介します。
2-1.仮病を使う
「お腹が痛い」などの仮病や、何か他の理由をつけて学校に休みの連絡を入れるのは避けましょう。
お子さんが学校に行きたくないと言っている現状をしっかり伝えることが大切です。
現状を伝えた上で、学校で何か変わったことがなかったか先生に聞いてみましょう。
そこでお子さんの気持ちの変化に気づくことができれば、行きたくない気持ちの原因にも近づけます。
また、今後のお子さんをサポートしていく上で、学校での様子を先生に見ていてもらうようお願いする良いきっかけにもなります。
2-2.連絡せずに突然休む
休む際には学校に連絡をするようにしましょう。
義務教育ではない高校では、学校と親御さんの関係性も希薄になってくる傾向があるため、連絡をした方が良いのか迷ってしまう親御さんもいるかもしれません。
ただ、これからお子さんが抱えている学校へのストレスを解決していくには、学校と連携しておいた方がスムーズに進みます。
お子さんの現状を学校にも伝えておき、信頼関係を築いていけるようにしておきましょう。
3.子どもが「学校をズル休みしたい」と思う理由は?
お子さんが学校を休みたいと感じる根本原因は、辿っていくと自己肯定感の低さに行き着くことが多いです。
ただ、「学校へ行きたくない」と感じるきっかけとなる事柄はさまざまです。
ここでは、きっかけとなることが多い理由について解説します。お子さんの気持ちを探る際の参考になりましたら幸いです。
3-1.学校が合わない
次のようなことで、学校が自分に合わないと感じると学校に行くのがつらくなってしまいます。
- 勉強についていけず授業がつまらない
- クラスに馴染めず休み時間がつらい
学校では、ほとんどの時間を授業を受けて過ごします。授業についていけず、周囲と自分を比較してしまっていると、ほとんどの時間をつらい気持ちで過ごしている状態です。
また、気の合う友人がクラスにいない場合は、常に一人で過ごすことになるので、孤独を感じているかもしれません。
3-2.生活習慣が整っていない
夜遅くまでスマホやゲームに没頭するなどして、生活習慣が乱れている場合、朝起きられずに学校を休みたいと感じてしまいます。
特にゲームなどは達成感が簡単に手に入る仕組みになっており、自己肯定感が下がっているお子さんほどのめり込みやすいです。
デジタル依存気味で昼夜逆転が始まっている場合には、次を徹底して生活習慣を整えましょう。
- デジタル機器の利用制限
- 起床時間と就寝時間のルール作り
3-3.本当に体調不良を感じている
朝「お腹が痛い」「頭が痛い」と訴え休ませるものの、登校時間を過ぎると体調不良を訴えなくなり、自宅で元気に過ごしているケースもよくあります。
「休むための口実として体調不良を訴えているのでは?」と感じてしまいますが、お子さんは実際に一時的に体調不良を感じている場合も多いです。
精神的な負担が身体的な症状として現れるほど、お子さんはつらい状態にあることを理解してあげましょう。
登校前に体調が悪くなる様子が見られる時には、次の記事も参考にしてください。
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4.学校をズル休みさせた時に子どもが感じている罪悪感
お子さんをズル休みさせた時、家で好きなことをして過ごしているように見えても実は大きな罪悪感を感じていることがほとんどです。
お子さんが今感じている気持ちを知っていただくきっかけになれば幸いです。
4-1.理由がはっきりせず仮病など嘘をついてしまった
体調が良く特に休む理由がないにも関わらず、仮病などを使って休んでしまった時、お子さんは嘘をついたことに罪悪感を感じます。
お子さん自身も学校に行きたくない理由をはっきりわかっておらず、嘘をついてでも休まないといけない状態で、その矛盾が大きなストレスになります。
そのため、お子さんが学校を休みたいといった時に、受け入れてあげることが大切です。
4-2.自分だけ怠けているように感じる
元気だからこそ学校を休んで自分だけ怠けているように感じるお子さんもいます。
- 「頑張れば行けたんじゃないか」
- 「みんなは勉強や部活を頑張っているのに、自分は家で何もしてない」
という考えから、後悔や罪悪感を感じます。
罪悪感があると学校を休んでいても気持ちが休まらなくなってしまいます。
お子さんが自分を責めてしまわないように、怠けではなく、前へ進むために必要な休みであることを伝えてあげましょう。
4-3.親に申し訳ないと思っている
お子さんは、親御さんに対しても申し訳なさを感じています。
- 「心配をかけている」
- 「みんなと同じように学校へ行けなくて申し訳ない」
お子さんにとって親御さんは大切な存在です。だからこそ、大切な人に迷惑をかけていると感じ、深く落ち込んでしまいます。
お子さんは親御さんの表情や気持ちを敏感に感じ取るため、親御さん自身が不登校をポジティブな気持ちで乗り越えようとする姿勢でいることが大切です。
いつもポジティブな声かけをしていくことで、お子さんも親御さんに対しての罪悪感を必要以上に感じることなく、不登校を乗り越えていけます。
5.学校をズル休みさせた時子どもが感じる罪悪感を軽減する対処方法
5-1.時間割通りに勉強させる
学校の時間割通りに勉強してもらうことで、罪悪感を軽減できます。
また、勉強するようにと伝えた際、お子さんから反発がない時には、勉強以外のことがきっかけとなっていると探ることができます。
行きたくないと感じたきっかけが何かを探ることもできるでしょう。
他にも、勉強しておけば学力の維持もできます。再登校する際、学習の遅れを感じることなくスムーズです。
5-2.家事を手伝ってもらう
お子さんに家事を手伝ってもらうのもおすすめです。
親子一緒に過ごす時間にすれば、お子さんが今どんな気持ちで過ごしているのかを知るきっかけにもなります。
他にも家事を手伝い、親御さんから褒められたり感謝されたりすることにより、お子さんの自己肯定感が育つことにもつながります。
5-3.生活リズムを整える
学校へ行かないからといってずっとベットの上で過ごしたり、遅くまでゲームをしたりすると一時的には良くても後からどんどん罪悪感が膨らみます。
昼夜逆転にもつながり、学校に通うのが難しくなっていくでしょう。
また、学校へいくのと同じ生活リズムに整えることが大切です。
「スムーズに再登校できるよう、学校と同じリズムで過ごそう」と声をかけることで、お子さんも再登校にむかって前へ進んでいると実感できます。
6.「学校へ行きたくない」気持ちを根本解決するために親ができる対処方法
6-1.スダチなどの不登校を支援する機関へ相談する
解決策を探り続けている状態だと、お子さんの休みが長引きそのまま不登校になってしまうこともあります。
だからこそ、スダチなどの不登校解決に向けた支援を提供する機関への相談が大切です。
日本では「子育ては親の仕事」という風潮が根強く、「子どものことは自分で全てなんとかしなければ」と感じている親御さんも少なくありません。
しかし、実際はお子さんの人生を背負うのはとても大変なことで、親御さん一人で抱え込む必要はありません。
子育てについて誰かに相談することは決して恥ずかしいことではなく、お子さんのために正しい知識を得ることはとても素晴らしいことです。
スダチの支援ではスタッフがお子さんに直接関わることはなく、お子さんに内緒で支援を受けられます。
「親に心配かけてしまった」とお子さんに罪悪感を感じさせることなく、親御さんがお子さんをサポートしていけます。
毎日お子さんの現状をヒアリングさせていただき、その時のお子さんに必要な声かけと接し方をフィードバックしております。
毎日継続的に親御さんからお子さんへ支援を提供できるため、お子さんの様子も日々前向きに変化しみなさん平均3週間で再登校を果たしています。
顔出し不要で1対1の無料オンライン相談も実施しています。一度現状の悩みをスダチへ相談してみませんか?
今抱えている問題を根本解決するために必要なアプローチをお話しいたします。
6-2.正しい親子関係を築いて子どもの自己肯定感を育てる
お子さんが「学校へ行きたくない」と感じる根本原因は、お子さんの自己肯定感が下がり切っていることにあります。
自己肯定感が低い状況のとき、周囲と自分を比較してしまったり、学校で抱えた問題も乗り越える気力が沸かなかったりして、学校生活がどんどんつらくなってしまいます。
そのため、お子さんの自己肯定感を育ててあげることが大切です。
お子さんの自己肯定感は、信頼できて尊敬できる親御さんから、たくさん褒められることでどんどん育ちます。
正しい親子関係を築いていくためには、次のことを意識しましょう。
- 子どもの行動の過程にいつも目を向けて正しいことをたくさん褒める
- ダメなことはダメだと毅然とした態度で教える
- 子どもが親の顔色を伺わず行動、発言できるようにする
- 日々の何気ない挨拶やスキンシップも大切にする
また、もちろん何でも褒めればいいという分けではありません。親御さんご自身も、スダチの支援などを通して、正しいポイントを正しく褒めるスキルをつけていくことが求められます。
7.子どもが学校をズル休みしたがるときによくある質問
7-1.ズル休みがバレたらどうなる?
学校をズル休みしてそれがバレた時でも、罰則などはありません。
ただ、年間30日以上欠席すると不登校と見なされ、公立の全日制高校を受験する際、不利になるケースもあります。
また、お子さんが私立の中学生、または高校生の場合には、年間60日ほど欠席すると留年などのリスクが高まるため注意が必要です。
7-2.確実に学校を休める方法は?
どんな理由であれ学校を休むことができますので、現状を知ってもらうためにも、正直に学校に行きたくないことを伝えましょう。
学校に行きたくない原因を根本解決していくには、支援機関の知見を借りることが大切です。ご家庭だけで抱え込まず、相談を活用しましょう。
7-3.学校は何日休んでもいい?
年間30日以上欠席すると、不登校と判断されます。受験の際の評価に影響が出る可能性があるので注意しましょう。
また、高校は義務教育ではなく、単位を取得しないと留年になるリスクがあります。
年間60日ほど欠席をすると、単位取得のための出席日数が足りなくなってしまいます。
7-4.休んだほうがいいサインは?
以下のサインがある時には、学校を休んだ方が良いでしょう。
- 寝ても寝ても眠い
- 眠たいのに眠れない
- 学校に行こうとすると体調不良になる
- 訳もなく涙が出る
- 食欲がないまたは抑えられない
疲れが限界に来ており、場合によってはうつ病などの精神疾患が隠れているケースもあります。
お子さんの状態によっては、医療機関の受診も検討してください。
8.まとめ
風邪や病気ではないのに学校を休むのは、一般的にズル休みとされ、良くないイメージがありますが、お子さんの状態によっては、休みが必要なときもあります。
「学校に行きたくない」と感じる気持ちをそのままにして、無理やり学校に通わせると、お子さんはつらい気持ちを抱え続けることになります。
そして限界に達したとき、不登校やひきこもりとなってしまう場合もあるでしょう。
そのため、問題を根本から解決し、お子さんが主体的に楽しんで学校へ通えるようにするためにも、休みが必要だと判断されるときには休ませてあげましょう。
ただ休ませるだけでなく、親御さんは、支援機関などに相談をして、根本解決に向けて動き出すことが大切です。
スダチは、お子さんの行き渋りや不登校、ひきこもりを根本解決して再登校へ導いています。
お子さんの状態を毎日ヒアリングし、お子さん自ら再登校するために必要な親御さんからの声かけや接し方を具体的な内容でフィードバックしています。
お子さんにとって最も身近な存在の親御さんからの接し方や声かけが変化していくことで、お子さんは学校の問題を前向きに捉え、自ら行動していくようになるのが特徴です。
「学校を休みたい」とお子さんが言い出して、どう対応していくべきか悩まれているときには、一度スダチへ相談してみませんか?
今のお子さんに必要な声かけや、解決に向けたアプローチ方法をお伝えいたします。