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対応で決まる!行き渋り解決&不登校を予防する方法【カギは共感】

2021.11.01

子どもが学校に行きたがらない、行き渋りが出てくると毎朝が憂うつですよね。
この記事では、お子さんの行き渋りに悩む親御さんの、次の悩みや不安に答えます。

  • 行き渋りに、どう対応していいのかわからない
  • 現在はどうにか通えているが、いずれ不登校になりそう
  • 行き渋りを解消して、不登校にならない方法を知りたい

 

 

【不登校解決プログラム】を展開する小川涼太郎さん監修のもと、「行き渋り」についてお伝えする内容は次のとおり。

記事を読むとわかること

  • 行き渋りは子どもからのSOS
  • 行き渋りを起こす子どもの心情
  • もしも行き渋りを見逃したら?
  • 行き渋りを見逃さないポイント
  • 実際に行き渋りが起きたときに使える対応

 

行き渋りは、子どもからのSOSです。

あなたがお子さんの行き渋りに対し、どのような対応をとるかにより、自分から学校に行くようになるか不登校になるかが決まります。


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1. 行き渋りは不登校の1歩手前!対応が今後の分かれ道

 

完全に学校に通えなくなる、不登校の1歩手前が「行き渋り」です。

平成30年(2018年)に日本財団が中学生6,500人に実施した「不登校傾向にある子どもの実態調査」では、学校に通えている子どもにも、次の傾向がある事実が判明しました。

  • 教室外登校:校門や保健室には行くが、教室に入らない
  • 部分登校:授業参加時間が少ない
  • 仮面登校A:教室で過ごすが、みんなとは違うことをしがちで授業参加時間が少ない
  • 仮面登校B:教室でみんなと同じことをするが、心の中では「学校がツラい」と感じている

出典:日本財団 不登校傾向にある子どもの実態調査2018/12/12メディア向け説明会 をもとに作成
https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2019/01/new_inf_201811212_01.pdf(参照2021-10-22)

 

教室外登校や部分登校の場合は、行動面から「あまり学校に来たくない」ことがわかります。
しかし、仮面登校の場合はどうでしょうか?

親・先生・クラスメイトや友だちの視点では、学校に問題なく通えているように見えます。
本人が「本当は学校、行きたくないんだけど」と思っていても、その本心に気づくのは難しいことだと言えます。

 

また、文部科学省が平成26年度(2014年)に行った「不登校に関する実態調査」では、行き渋りから不登校になる間には潜在期間があると推測しています。

学校を休み始めた時期と長期化した時期との間にタイムラグが生じていることから、一定の「潜在期間」を経て不登校になることが推測される。

出典:文部科学省 「不登校に関する実態調査」 ~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書~(概要版)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1349956.htm(参照2021-10-22)

 

学校を休み始める前には、学校に行きたがらない行き渋りが出てきます。
行き渋りのうちに、子どもに対して適切な対応ができるか否かによって、学校に戻れるのか不登校になるのかが決まるのです。

登校前に体調不良を訴える行き渋りも不登校の予兆です。以下の記事も合わせてご確認ください。

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2. 行き渋りの子どもの心:2つの気持ちが衝突

 

行き渋りの子どもの心理状態は、限界を迎える1歩手前。
子どもの心の中では、次の2つの気持ちがぶつかり合っています。

  • 本音:学校に行きたくない
  • 建前:学校に行かなきゃいけない

 

「行きたくない」子どもの正直な気持ち。
「行かなきゃいけない」「こうでなければならない」という義務感です。

 

 

学校を行き渋る子は、義務感から建前として「学校に行かなければいけない」と思っています。
しかし、本音にフタをしているため、とても苦しい状態です。

 

行き渋りの中には「朝起きない」というものもあります。朝起きない中学生の対処法についてはこちらの記事で紹介しています。

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3. もしも、行き渋りを見逃して対応できなかったら?

 

もしも、子どもの行き渋りを見逃した場合はどうなるのでしょうか?
子どもの「学校に行きたくない」の気持ちをを見逃すと、次の2つが生じる恐れがあります。

  • 不登校になる
  • 親子関係がこじれる

 

行き渋りは単に「学校に行きたくない」を伝えているだけではありません。
あなたに対して「こんなにツラい思いをしていることに気づいて!」という、SOSでもあります。

 

 

行き渋りの状態で登校を勧めるのは、子どもからすれば「自分の気持ちを無視された」のと同じです。

「SOSが届かなかった」となれば、ギリギリ残っていたエネルギーが切れ、不登校に。
そして、「気づいてもらえなかった」「わかってもらえなかった」思いは、親への不信感へと変化します。

 

 

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4. 行き渋りを見逃さない2つのポイント

 

平日の朝や土日の夜に「学校に行きたくない」と言うだけが、行き渋りではありません。
何気ない言動のなかにこそ、子どもなりのSOSは隠れています。

 

行き渋りを見逃さないため、意識してほしいポイントは次の2つ。

  • 抽象的:親としての“勘”を信じる
  • 具体的:様子や言動を、過去と比較する

 

親としての直感と、実際に目に見える生活態度の2つから子どもを観察すると、言動の些細な変化を見逃しにくくなります。

4-1. 抽象的:親としての“勘”を信じる

 

子どもの様子に違和感を覚える場合、あなたのその感覚を信じてください。

親は無意識に子どもを気にかけており、小さな変化にも敏感です。
とくに、この記事を読んでお子さんの行き渋りと向き合おうとしている、あなたのような方はなおさら。

 

  • 元気がないように感じる
  • 確証はないけれど、何か様子がおかしい

 

「普段とは何かが違う」と感じるのは、お子さんからのSOSをキャッチしている証拠です。

長期休み明けは、子どもが学校へ行き渋ることが増える時期です。休み明けに子どもが普段と異なる様子でお悩みのときは、次の記事もご参考になさってください。

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4-2. 具体的:様子や言動を、過去と比較する

 

「なんとなく、いつもと違う」と思っても、違和感を具体的な言葉に表すのは難しいですよね。

そうした場合、次の子どもの身体に関する変化・言動に関する変化に注目して、以前と変わった点がないかを確認してみましょう。

 

身体に関する変化

  • 夜や朝に体調不良(頭痛・腹痛・だるさ)を訴える
  • 朝、起きられない
  • 夜、寝付けない
  • 食事の量が極端に変わった

 

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言動に関する変化

  • 趣味や好きだったことをしなくなった
  • ネガティブや後ろ向きな発言が増えた
  • 学校に関係する話題を避ける
  • 遅刻ギリギリまで登校準備に時間をかける

 

 


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身体面では不健康になっていないか、言動はネガティブかつ消極的になっていないかを気にかけると、行き渋りにいち早く気づけます。

 

 

5. 行き渋りが出た!対応のコツは“共感”

 

実際に行き渋りが出たとき、どう対応すればいいのか気になりますよね。

子どもの言葉ごとに、対応のコツをご紹介します。

  • 「学校に行きたくない」の対応:子どもの気持ちに寄り添う
  • 「学校、休みたい」の対応:可能なら休んで今後の対策を

 

行き渋りが出たときの、子どもが発する「学校に行きたくない・休みたい」は、子どもの本音です。

子どもの正直な気持ちに、まずは共感して寄り添うことがポイントになります。


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5-1. 「学校に行きたくない」の対応:子どもの気持ちに寄り添う

 

「学校、行きたくない」は、できるなら聞きたくない言葉ですよね。
ですが、行き渋りがでたときこそ、お子さんとの向き合いどきです。

 

まず、あなたがするのは、お子さんの「学校に行きたくない」気持ちに寄り添うこと。

子どもにとって親とは、1番の理解者であってほしいもの。
お子さんから「学校に行きたくない」と言われたら、次のように答えてみてください。

 

「学校に行きたくないんだね」

 

 

あなたが「学校に行きたくないんだね」と返すのは、お子さんに対して「あなたの気持ちは理解したよ」と伝えることと同じです。
共感することで、子どもは「自分の気持ちをわかってもらえた」と安心できます。

 

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5-2. 「学校、休みたい」への対応:可能なら休んで今後の対策を

 

「学校、休みたい」も、言葉の裏に「学校に行きたくない」の気持ちが隠れています。

「学校に行きたくない」とは異なり、自分の気持ちは出していません。
「休みたいのは、学校がイヤだからなんだよ」と、遠回しにあなたに伝えています。

 

「今日は学校、休みたい」と言われたときも、まずは共感の言葉をかけてみてください。

 

  • 休みたいんだね
  • 学校に行きたくないんだね

 

そして、可能であれば、その日は休むことをおすすめします。
共感の言葉を伝え、子どもの気持ちを優先した行動をとると、子どもは「自分のツラさを理解してくれる人がいる」と安心するのです。

 

子どもの心情・親子関係に左右されますが、たった1日休むだけで、翌日からスムーズに登校できることもあります。
子どもの気持ちに共感して寄り添うことには、大きな意味があるのです。

 

 

しかし、休みにしたからといって、子どもの好きなように過ごすのはおすすめしません。
5分だけでも子どもと向き合う時間をつくり、今後も行き渋りが出た場合の対策を考えるようにしましょう。

6. まとめ

 

学校への行き渋り・行き渋りの子どもの心理状態は、次のとおりです。

行き渋りは、不登校の1歩手前。

不登校までの猶予期間であるため、行き渋りの間に適切な対応をとる必要があります。

 

行き渋りの子どもの心理状態は、限界ギリギリ。

本音である「学校に行きなくない」を、建前である「学校に行かなければいけない」で押さえつけています。

 

行き渋りは子どものからのSOSであるため、見逃す・誤った対応をとると、子どもは不登校になるばかりか親子関係にヒビが入る恐れも。

 

 

行き渋りを見逃さないために、大切なのはポイントは次の2つ。

  • 抽象的:親としての“勘”を信じる
  • 具体的:様子や言動に変化がないか、以前と比較する

ご自身の感覚と、目の前の子どもの様子を照らし合わせましょう。

 

 

行き渋りが出たときの対応には、“共感”が必須です。
子どもの「行きたくない」「休みたい」に対し、共感する言葉を返してましょう。

  • 「行きたくないんだね」
  • 「休みたいんだね」

 

子どもは、共感する言葉をもらうと、「気持ちをわかってもらえた」と安堵します。
抱えていた義務感が小さくなるため、行き渋りは解消し、不登校の予防にもなります。

 

 

\ 共感したあとの“◯◯”でお子さんの気持ちが変わります! /


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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

【メディア露出実績】
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