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「子どものひきこもりの原因は親の私にあるのかな…」
「子どもが引きこもりになった原因や脱出方法を知りたい」
お子さんがひきこもりになってしまうと、「育て方が悪かったのかな」と不安になることもあるかもしれません。
ひきこもりは決して親御さんのせいではありません。ただ、お子さんがこの先ひきこもりを脱出するためには親御さんのサポートが必要です。
本記事では、ひきこもりの原因や抜け出し方を国の調査結果、スダチが支援してきた知見も踏まえながら紹介します。
平均3週間で再登校に導くサービスを提供する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。
記事を読むとわかること
・ひきこもりの定義
・ひきこもりになる原因
・ひきこもりから脱出する方法
・ひきこもりのお子さんのために親御さんができること
お子さんのひきこもりを解決していきたい方の参考になれば幸いです。
スダチでは、ひきこもりや不登校の小学生〜高校生を抱える親御さんへのサポートを提供しています。
お子さんに直接働きかけるのではなく、親御さんから毎日お子さんの様子をヒアリングして、そのときのお子さんに合わせた接し方、声かけをフィードバックするのが特徴です。
ご家族を介してお子さんを支援する形だからこそ、親子の信頼関係が構築されます。
お子さんの引きこもりが根本解決してスダチのサポートを卒業したあとも、親御さんがお子さんを継続的に支えられます。
2024年8月には1000名以上のお子さんが再登校に成功しました。お子さん方は、今では主体的に学校生活を楽しんでいらっしゃいます。
ひきこもりや不登校は親御さんのせいではなく、さまざまな要因が絡んで起こるものです。
これからどうしたらいいかお困りの方は、一度、無料オンライン相談にて現状をお聞きできましたら幸いです。
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1. ひきこもりの定義
厚生労働省はひきこもりを次のように定義しています。
様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6 ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念である。
「概ね家庭に留まり続けている状態」とは、以下を指します。
- 趣味の用事のときだけ外出する
- 近所のコンビニなどには出かける
- 自室からは出るが、家からは出ない
- 自室からほとんど出ない
ただし、以下に当てはまる人はひきこもりではないとされています。
- 自営業で自宅にいる時間が長い人
- 何らかの身体的な病気を抱えている人
- 専業主婦(主夫)もしくは家事手伝いの人
- 妊娠、介護・看護、出産・育児が理由で自宅に留まっている人
参考:内閣府「特集2 長期化するひきこもりの実態」
厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」
文部科学省が定める定義はありますがお子さんに、「学校へいきたくない、外へ出るのが怖い」という気持ちが芽生えたときには、ひきこもりになりかけているといえます。
2. ひきこもりの原因は親のせいではない
お子さんが自宅にいる状態となり、お子さんのためにどうにか解決を試みる中で次のように不安になっている方もいるかと存じます。
- 「ひきこもりや不登校の原因は親の私にあるのかな」
- 「子育ての仕方を間違えたからひきこもりになったのかな」
「子どもがひきこもりになりやすい親の特徴」などの情報を調べて、「やっぱり当てはまっている…」と落ち込んだことがあるかもしれません。
しかし、決して親御さんや子育ての仕方だけに原因があるとはいえません。
「子どもがひきこもりになりやすい親の特徴」については、子育てを経験していれば誰でも少なからず当てはまるものです。
また、現代の日本では正しい親子関係の築き方など、子育てについて学ぶ機会はほとんどありません。
「何とか子どもを助けてあげたい」と感じる気持ちを大切にしつつ、これから学んでいけばいいのです。
落ち込んでいる親御さんのことを見ると、お子さんが「親に申し訳ない」と感じてさらに殻に閉じこもってしまうこともあります。
お子さんがひきこもりになってしまった原因を探すよりも、抜け出すための方法を探していきましょう。
「不登校の原因は母親の私かもしれない…」と感じてつらい時には、次の記事をご活用いただけると幸いです。
気分の落ち込みを防いで、お子さんのサポートをしていくために大切な考え方を解説しています。
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3. ひきこもりの原因は6つ
国がひきこもりになっている人にアンケート調査をした結果をもとに、ひきこもりになる原因について紹介します。
本章では、その中でも小学生〜高校生のお子さんがひきこもりになる原因として多いものを紹介します。
また、次の記事では著名人のひきこもりや不登校の体験談を紹介しています。
ひきこもりになる原因や脱出するきっかけが、人それぞれであることがわかりますよ。
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3-1. 不登校の延長線
不登校が長引いた結果としてひきこもりになるケースです。
不登校になったお子さんを見守り続けたとき、お子さんが学校で感じたつらい気持ちを克服できず社会に恐怖を感じ、そのままひきこもりになることもあります。
内閣府の調査でも、ひきこもりになっている49人のうち9人が不登校の延長でひきこもりになっているというデータが出ていました。
参考:内閣府「若者の生活に関する調査 報告書」
また、不登校でありながら社会との関わりを避けるお子さんの場合、不登校とひきこもりを併発している状態と言えます。
不登校からそのままひきこもりにならないために、親御さんができることについては、次の記事でもお話ししています。
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3-2. 人間関係でのストレスやトラブル
人間関係が原因でひきこもりになるケースもあります。
- 学校でいじめにあった
- クラスの雰囲気に馴染めず孤独感がある
このように人間関係でトラブルを抱えている状態だと、人と接することが怖くなってしまい社会の中へ出る元気がなくなってしまいます。
いじめや孤独感を経験したお子さんは、バカにされたり、避けられたりしたことから自己肯定感が下がり切っている状況です。
どのような人にも、お子さんらしい姿で堂々と接するためには、自己肯定感を育てることが大切です。
いじめや人間関係のトラブルで不登校、引きこもりになったときの解決方法は次の記事で紹介しています。
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3-3. 受験や部活の失敗
受験や部活での失敗が挫折経験となり、そのまま無気力になって引きこもってしまうこともあります。
高い結果を出すことにこだわる頑張り屋なお子さんが陥るケースが多いです。
- 「結果が出せない自分には、もう価値がない」
- 「自分がやってきたことはすべて無駄だ」
そのように捉えて無力感を抱きます。これから先のことを考えたり、誰かに相談したりする力も湧きません。
「結果よりも継続して頑張っていたことが何よりすごいこと」と伝えてあげてください。
結果だけでなく、お子さんが日々行動していることに目を向け褒めて、お子さんの自己肯定感を育てることが抜け出す鍵です。
3-4. デジタル機器への依存
スマートフォンなどのデジタル機器への依存により、ひきこもりになるケースです。
時間を忘れてSNSやゲームなどに没頭すると、夢中になってそのまま昼夜逆転してしまいます。学校に行く時間に起きられる日が減っていき不登校となり、自室にひきこもりデジタル機器に依存した状態となることがあります。
特に、学校生活に大きなストレスを抱えているお子さんに多いかもしれません。現実の問題から逃げるように、デジタル機器に依存してしまうのです。
本人が嫌がったとしても毅然とした態度で利用制限をし、お子さんが依存状態から抜け出せるようにサポートすることが大切です。
お子さんがゲーム依存によって不登校になってしまった時の対処法については、次の記事でお話ししています。
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3-5. 親子関係
親子関係がひきこもりに関わっているケースもあります。
お子さんの自己肯定感や社会と関わる意欲は、親子関係を通して育っていきます。
- 親子の立場が逆転している
- 子どもが親の顔色を伺っている
- 親がいつも先回りして行動している
このような振る舞いをすることが多い場合には、注意が必要です。
お子さんは、いつも自分の気持ちを受け入れて認めてくれて、正しいことダメなことをしっかり教えてくれる親御さんのことを信頼します。
信頼できる親から褒められることでお子さんの自己肯定感がどんどん育ちます。
また、親御さんがいつも先回りして、家庭で何不自由なく過ごしたお子さんもひきこもりになってしまう場合があります。
お子さんは親御さんのいない学校で、自分の言行に自信を持てなかったり、何か失敗したときに大きなショックを抱えてしまいます。
お子さんが一人で挑戦して失敗できる環境を用意してあげることも大切です。
他にも家族仲がよく、家庭が安心して過ごせる場所とすることも必要でしょう。
信頼できる親御さんがいて、安心して過ごせる家庭があることで、お子さんの社会に出ていく勇気が育ちます。
3-6. 精神疾患
精神疾患によって社会生活に困難を抱え、ひきこもりになるケースもあります。
- 双極性気分障害
- うつ病
- 強迫性障害
- パニック障害
- パーソナリティ障害
このような精神疾患が疑われ、明らかに投薬が必要な様子の場合には、医療機関を受診してサポートを受けることが大切です。
うつ病とひきこもりを併発してしまっている時の対処法については、次の記事でも解説しています。
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4. 子どもがひきこもりの原因を親のせいだと考えてしまう理由
ひきこもりは、さまざまなことが複雑に絡み合って起きますが、お子さんが「自分がこうなったのは親のせいだ」と感じていることもあります。
なぜお子さんがひきこもりを親御さんのせいだと考えてしまうのか、解説します。
4-1. 家庭で困難な経験をする子どももいるため
内閣府の調査では、「家庭でつらい経験をしたことがある子どももいる」というデータが出ています。
以上のグラフは、家庭内でつらい経験をしたと答えたお子さんに対し、その理由を尋ねた回答結果です。
たとえば、回答が最も多い「家庭内の不和や離別があったから」と答えたお子さんは、家庭でゆっくりと休んだり、家族に相談したりするのが難しいと感じた経験をしたのかもしれません。
- 家で気持ちが休まらず学校で周囲に当たってしまった
- 学校で抱えた悩みを親に相談できる状況じゃなくつらかった
もしお子さんがこのような状態だったなら、家庭内の問題によって学校の人間関係がうまくいかずひきこもりになったとお子さんは捉えてしまうかもしれません。
もちろん親御さん自身、お子さんのために良い家族関係を構築しようと努力なさってこられたかと存じます。
努力をしていても、夫婦はもともと他人同士のため、時に意見が反発したり、どうしても許せない経験をしたりして、良い家族関係を続けることが難しい状況になることもあります。
そのため、親御さんも努力しており、親御さんがすべて悪いわけでは決してありませんが、お子さんの気持ちの中では「親が原因」と位置付けてしまうこともあるのです。
参考:内閣府「子供・若者の意識に関する調査 (令和元年度)」
「特集1 子供・若者の意識と求める支援について」
4-2. 親に悩みを相談できないことが多いため
ひきこもりの人はそうでない人と比較して、親に悩みを相談しないというデータがあります。
参考:内閣府「特集2 長期化するひきこもりの実態」
青いグラフがひきこもりの人、オレンジのグラフがそうでない人の回答です。
全体的に見て、ひきこもりの人は誰かに相談しない傾向が強く、親への相談についても差があるのがわかります。
友人知人に相談する人が多いようですが、学校の人間関係に関する悩みなど、学校の友達には話しづらいこともあるものです。
そういった時、親御さんに相談できないお子さんは悩みを抱え込んでしまい、人間関係がうまくいかず学校にいけなくなってしまうこともあります。
親御さんだけが悪いわけではありませんが、お子さんにとって親御さんが良い相談相手になれるように声かけしていくことが大切です。
4-3. 親が見守ってしまうことで長期化する仕組みを作ってしまうため
ひきこもりになるとお子さん本人と社会とのつながりが希薄になり、場合によっては接点が全くないケースもあるでしょう。
そして親御さんがひきこもりの支援方法として、見守りを行ってしまうとお子さんは社会との関わりを作ることが非常に難しくなります。
すでにお伝えしたように、ひきこもりのお子さんは親御さんに相談することが少ないです。
社会との接点もなく、親御さんにも相談できないお子さんは孤立して、悩みを一人で抱えこんでしまいます。
お子さんは何をどのようにして行動していけば良いのかわからず、苦しんでいます。
「社会に出てつらい経験をするのなら、過ごしやすい自宅で過ごしてほしい」とお子さんを思い見守るサポートを選択されているかもしれません。
しかしお子さんからすると、「つらいのに手を差し伸べてくれない、助けてくれない」と感じてしまうこともあるでしょう。
ひきこもりはお子さんだけでの解決が難しいため、専門機関の力も借りながらお子さんと社会との接点を増やしてあげることが大切です。
お子さんのひきこもりになってしまった場合、心配なのは将来のことですよね。
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5. ひきこもりから脱出するために家族ができる対策とサポート
お子さんがひきこもりから脱出するために、親御さんがしてあげられることを紹介します。
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5-1. 専門機関に相談した上で解決に向けて行動する
まずは親御さんが一人で抱え込まずに、専門機関に相談しましょう。
ひきこもりという問題は、親戚や友人知人に相談しづらいと感じることも多いです。
第三者にならば、相談しやすい場合もあります。また、専門機関であれば、さまざまなお子さんのひきこもりを解決してきた、知見とノウハウが蓄積されているため、相談内容に対して適切なアドバイスをもらえます。
- 「何をどのようにすれば良いのかわからない」
- 「この先のことを考えるとつらい」
親御さんが抱えるつらい気持ち、混乱した気持ちを解消しながら、ひきこもり脱出に向けて行動していけるでしょう。
スダチは、お子さんの不登校やひきこもりに悩む親御さん専門の相談機関です。
脳科学と心理学に基づいたアプローチにより、親子関係を改善して、お子さんの自己肯定感を育て、ひきこもりや不登校を根本解決しています。
2024年8月時点で1000名以上以上のお子さんが再登校に成功しており、主体的に学校生活を楽しんでいらっしゃいます。
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5-2. こまめに話しかけて子どもの気持ちを認めて受け入れる
お子さんは塞ぎ込んでいてご家族の問いかけも嫌がるかもしれませんが、本心ではつながりを求めています。
挨拶や他愛のない会話を大切にして、こまめにお子さんに話しかけていきましょう。
徐々にお子さんが心を開き、つらい気持ちを吐露するようになったら、受け入れて認めてあげてください。
お子さんが今どんな状況であっても、親御さんにとって大切な存在であることを伝えて、お子さんが自信を持って前に進めるようにすることが大切です。
元気を取り戻したらお子さんが自分から進み始めるので、まずはお子さんの抱えている気持ちを認めて受け入れてあげることを意識しましょう。
5-3. 親子関係を見直して自己肯定感を育てる
お子さんとのコミュニケーションが増えてきたら、正しい親子関係を築くために、関わり方を工夫していきましょう。
正しい親子関係を築くと、お子さんの自己肯定感が育って、親御さんの言葉を素直に受け取ったり主体的に考えて行動したりできるようになります。
- 頑張っていることをたくさん褒めてあげる
- 頭を撫でるなどスキンシップを取り入れながら愛情をわかりやすく伝える
- 間違いを毅然とした態度で教えてあげる
これらを意識して、お子さんを受け入れながら正しいことを教えてあげましょう。
お子さんは、良いことは褒めてくれてダメなことは教えてくれる親御さんを信頼します。
信頼できる親御さんから褒めてもらうことでどんどんと自己肯定感が育っていきます。
5-4. 規則正しい生活習慣を身につけさせる
規則正しい生活習慣に導いて、社会と関わる機会を多く持てるようにしてあげましょう。
睡眠をしっかり摂ることで成長ホルモンが分泌されて、心身が健康的になり気持ちも安定しやすくなります。
朝に気分よくすっきりと起きられたことがきっかけで、学校に通い始めるお子さんもいます。
また、規則正しい生活を保つこと自体が成功体験となり、自己肯定感が育つこともあります。
お子さんが朝起きるのが難しい時には、起立性調節障害などが隠れているケースもあります。
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6. ひきこもりの原因についてよくある質問
6-1. 子どもがひきこもりになりやすい親の特徴は?
次のような特徴があると、正しい親子関係が築けずお子さんの自己肯定感がうまく育たないことがあります。
- 甘やかしていてなんでも子どもの言うとおりにしている
- 過干渉で子どもの行動を厳しく制限している
- 子どもに興味を示さず放任している
お子さんの自己肯定感が低いと少しのことで深く傷ついてしまい、それがきっかけで引きこもりや不登校になってしまうことがあるので注意が必要です。
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6-2. ひきこもりの原因ランキングは?
内閣府の調査結果を元に作成した、ひきこもりの原因ランキングは次の通りです。
- 退職したこと
- 人間関係がうまくいかなかったこと
- 病気
- 職場に馴染めなかったこと
- 小学校〜高校の不登校
- 就職活動や受験の失敗
参考:内閣府「特集2 長期化するひきこもりの実態」
6-3. ひきこもりにならないための対策は?
ひきこもりを防ぐには、日頃からお子さんの様子を気にかけておくことが大切です。
- 普段よりも暗い表情をしている
- 口数が少なく視線が合わなくなった
- ゲームやスマホを触る時間が長くなった
このような様子が見られたら、声をかけて何か心配なことがないか話を聞いてあげましょう。
本人の気持ちの整理ができていないことも多く、すぐに話してくれないこともありますが、気にかけていることを伝えるだけでもお子さんの支えになります。
落ち着いたらお子さんのタイミングで打ち明けてくれるでしょう。
6-4. ひきこもりの定義はおかしいというのは本当ですか?
おかしいと言われている部分もあります。
ひきこもりの定義の一つに「ひきこもりの気持ちがわかる」という項目があり、答えが「はい」の場合、ひきこもりの親和郡として扱われてしまう形になっています。
気持ちがわかるだけでひきこもりとされてしまうのは、違和感がある方もいるでしょう。
「ひきこもりたいという気持ちがわかる」とは言っても、
- 自分もひきこもりたいと思うことがある
- 知人がひきこもっていたことがあり心情を知っている
- 以前に調べたことがありデータを知っている
のようにそれぞれの考えは異なるはずです。
また、親の遺産などがあり働かなくても生活を維持できる人が、就業せず概ね自宅で過ごす場合、ひきこもりに含まれることがあることを、疑問視する声があります。
このようにひきこもりの定義を疑問視する動きもありますが、
- 「社会性を保とうとしても持てない」
- 「社会と関わりたくてもうまく関わっていけない」
以上がひきこもりの本質であるという見方が主流です。
7. まとめ
ひきこもりは複数の原因が組み合わさって起きるもので、何かはっきりとした1つの原因があるわけではありません。
ひきこもりから脱出するきっかけも同じで、小さな変化で解決することも多いです。
そのため、原因を絞り込んでしまわずに、原因となり得るものすべてに対してアプローチしていくことが大切です。
ただ、原因は複数あるもののそれらの根本を辿っていくと、お子さんの自己肯定感の低さに行き着くこともあります。
自己肯定感は小さな成功体験や人との関わりで育っていきますが、お子さんの場合には親子関係の影響を強く受けます。
頑張りを褒めてあげたり、間違いを毅然とした態度で教えてあげたりして、お子さんの自己肯定感を育てていきましょう。
スダチでは、お子さんの不登校、ひきこもりを根本解決し、平均3週間で再登校に導いています。無料相談では、お子さんの現状をお伺いしたうえで、根本解決までの道標をお話しさせていただきます。
お子さんの自己肯定感を育て、ひきこもりを根本解決し学校復帰を目指したいときには、一度ご相談ください。
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