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サポーターのホンネ日記

③桜沢家:自傷行為のあるお子さんを再登校に導けるのか?

2024.05.31

◆前回までのあらすじ◆

家庭内のルール設定が順調に進み、サポートが始まってから1週間。不登校が2年続いた娘に、不機嫌への対処や朝のルーティンの変化、謝罪の本質を見抜くこと、コミュニケーションの増加などの対応をすることで、家族は成長していきます。中学校の選択についても検討し、娘の再登校に向けた不安への準備を始めるが、やはり、、?

第2章はこちらからご覧いただけます。

 

◆第3章◆

サポート終了後のご家庭に想いを馳せる。家族それぞれの大切な時間

 

9月7日水曜日。

 

朝、6時30分にお父さんが娘さんと会話。

7時に起きると言っていました。

そして、7時30分頃に降りてきて洗顔をしたものの、

すぐ自室へ入ってしまい、

朝食を一緒に摂ることができませんでした。

お母さんから

「遅れるよー準備しないの?」

と話したところ、

娘さんからは

「今日行かない」

との答え。

理由は、

「行きたくないから行きたくない」

だったといいます。

その後も、

「行く気はあるけどメガネがない」

「だるいから熱測りたい」

などと言い、

それが解消されて言うことがなくなると再び

「行かない」

の繰り返し。

結局、この日は登校できなかったそうです。

再び学校に行かないと言い出したことに対して

お母さんからは「多くの声掛けをした」といった

報告がありました。

事前に想定はしていたものの、

実際にその場面になると、

押し問答のようになってしまいます。

サポータ―の立場からはまず

「朝になって行く気が無くなってしまったお子さんに

 いくら優しく声掛けをしてもなかなか登校意欲が湧いてくることはないんですよね。

 なので、勝負はほぼ前日の夜に決まっていると思っておいてください!」

と改めて伝えました。

その上で、朝の対応としては、

「共感など本当に少しの声掛け程度に留める。

 娘さんの近くにいき無言で背中をさすってあげる」

くらいの対応がベストなのです。

声掛けで何とかしようとしたくなる気持ちは分かるのですが、

誰もが直面する「恒常性」もあり、

それほど簡単ではありません。

まずは事実を受け止めて、

翌日以降、どうしていくかを考えることも必要なのです。


その日の夕方。

お母さんが仕事から帰ると、

娘さんは家庭教師とまじめに勉強していたそうです。

そして先生が帰った後、夕飯を作っていると
「おかあさん。今日は学校行かなくてごめんなさい」

と話しかけてきました。

そして

「明日は学校に行く!明後日も行く!

 そのために、明日の用意は今からして、

早く寝て朝は早く起きて気持ちを整える!」

とのこと。

娘さんは娘さんなりに、

この日の気持ちを整理していたのでしょう。

この報告を聞いて、

私は嬉しい気持ちを押さえながら、

サポーターとして

ここで安心してはいけない

と伝えました。

 

親御さんのことが好きなお子さんは、

あまり深く考えずに

「明日は学校に行く!」

みたいなことをいう場合もあります。

お母さんのためにムリして学校に行くのではなく、

自分のために学校に行くという気持ちを

理解してもらうことが必要です。

どれだけ学校に行こうと思っていても、

朝になると行きたくなくなることは、

決して特別なことでもなくダメなことでもありません。

むしろ誰にでも、大人でも起こることなのです。

ましてや約2年間も学校を休んでいたのですからなおさらです。

その気持ちを自分でもしっかり理解してくれれば、

きっと明日につながるはずです。

サポートする過程の中では、

決して順調なことばかりではありません。

だからこそ、

悩ましい出来事が起こった際に、冷静に整理しておくことで、

サポートが終了した後も、

家族で支え合いながら、再登校を継続することができるのです。

 

この日のお母さんからのリポートで

こんな言葉がありました。
「二学期に入って初めて学校を休みました。

 そんな日も来ると予告いただいていたので、

 必要以上に狼狽えたり絶望することなく対処できて、ありがたかったです」

お母さん。温かいお言葉ありがとうございます。

このご家族ならきっと大丈夫。

私は心の中で何度もつぶやきました。

 


翌日

娘さんは朝、なかなか起きることができませんでした。

朝食の際、

お父さんは娘さんを抱きしめながら

不安なことがあるのかを聞いたそうです。

娘さんは

不安はないけど、行けない理由が分からない

との答えでした。

その後、娘さんは

「できたら11時30分には登校したいと思っている」

と話し

それまでしばらくは自室で勉強するとのことでした。

結果的にこの日、6時間目には学校に行ったそうです。

でも教室にはいかなかったとの事でした。

娘さんは、自ら恒常性と向き合い

二日続けて学校を休むことにはならなかったのです。

 

そして個別の問題。

「自傷」への対応が必要になったのも

このタイミングでした。

ご両親娘さんの「自傷」に気づきました。

腕に、絆創膏が貼ってあったのです。

昼にはこの傷はなかったそうです。

娘さんに訪ねたところ、

「父が隠したカッターを見つけたので自傷した」

と話してくれたそうです。

娘さんはカッターを持ってきて

「100%とは言えないけど、もうやらない」

と言っていました。

ただ「自傷」は中毒性があることも事実。

再登校を支援するサポーターにとって

「自傷」するお子様は決して少なくありません。

桜沢さまご家族とお話しさせて頂いたこれまでの経緯から

まずは娘さんによる「自傷のメカニズム」をお伝えしました。

娘さんの「自傷」に至る思いは

 朝起きられない

 →登校したくない

 →イライラした気持ちが強くなる

 →自傷行為

だと考えられます。

 

昨日までの比較的機嫌が良かった日々では

あまりイライラすることも無かったので、

自傷行為をする心配がなかったのだと思います。

不登校から再登校に導くサポートをする中で

改めて考えます。

家族でしっかりと会話をし、

お互いがイライラする気持ちを押さえることで

さまざまな問題の解決につながるのです。

娘さんの「自傷行為」もやはりスタートは、

何らかのイライラする気持ちなのです。

これからは、

朝、起きるための工夫にさらに力を入れていくことを

お互いに確認し合いました。

ご両親からも娘さんに対して、
「朝、しっかり起きよう」

と伝えた上で、

「自傷は本当にダメだし悲しいからやらないで。

 止められないと病院に行くしかなくなってしまう。」

と話してくれました。

 

娘さんからは

「分かった、もうやらないです。」

との発言があったそうです

 

その後、

学校を休むことなく再登校が続いたある日の会話が

とても素敵でした。

 

この日は娘さんから学校の話題が出たとのことです。

 

「席替えで面白いことがあった。

 自分以外にもオタク(クルマ好き)な男子がいる。

 自分以外にも不登校の子がいる。

 そして一番大事なものを何かをテーマとして話し合った」

とのことでした。

 

娘さんは、テーマについて議論した想いを

嬉しそうに話してくれました。

 

「すごく悩んだ!

結果的に将来の夢がテーマになったんだけど、

 推し活からスタートし、

不登校中に友達のおかげで気が楽になったということから

 命の大切さまで考えてみた」

とのことでした。


娘さんをご支援してきた中で、

命の大切さを考えてくれていることが、サポーターとしても

とても嬉しかったです

 

再登校を続けることで、

娘さんがいつか自分の経験を通して、

命の大切さを伝えてくれるような

人になってくれるのではと期待してしまいます。

 

 

 

こちらのご家庭では、

この後、再び学校を休むことはありませんでした

 

娘さんが朝起きるために、さまざまな試行錯誤を繰り返していました。

 

もしかしたら

桜沢さんご一家の大切な時間は、

娘さんとの朝のやりとりに

集約されるのかも知れません。

 

朝、起きることができないお子様は多いと思います。

ただ漫然と起こすのではなく、

なぜ起きないとダメなのか。

どのようにすれば起きることができるのか。

 

スダチのサポートが終了した後も、

朝のほほえましい取り組みを続けて欲しい

そう願わずにはいられません。

  • この記事を監修した人
スダチ広報担当

小川涼太郎

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

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