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再登校ドキュメンタリー

①野田家:デジタル依存の中学2年の男の子を再登校に導けるのか?

2024.03.01

この記事を読むのに必要な時間は約 12 分です。

◆はじめに◆

この度「再登校ドキュメンタリー ~サポーター支援の記録~」の連載を開始します。このドキュメンタリーは、お名前以外はすべて事実に基づいたノンフィクションです。実際にやりとりされたメールを元に、サポーターの体験記として描いています。不登校のお子さんを持つご家庭がどのように不登校を乗り越えていくのか、サポーターがどのような考えで支援に取り組んでいるのかを、日記形式のノンフィクションストーリーでご紹介します。まずは、一つのご家庭を3章に分けて構成しました。

 

 

◆目次◆

一つ目のご家庭は野田さん一家です。デジタル依存によって、8ヶ月の不登校になってしまった中学2年生の男の子をどのように再登校に導くのでしょうか。

第1章:サポーターの決意と息子さんの反発

10月7日 支援スタート1日目

【全力サポートの決意】

【ほぼ×からのスタート】

【「ルール作りへの反発」は想定内】

10月8日 支援スタート2日目

【反発のピークは3日目まで続く】

【褒めることの大切さ】

【反発に対する心の準備】

10月9日 支援スタート3日目

【焦らず気にせず】  

【「褒め方」のアドバイス】

 

第2章:見えてきた課題と対処

10月10日・11日 支援スタート4日目・5日目(週末)

【〇が増えた週末】  

【家族で乗り越えるべき課題】

【スマホやゲームなしでも過ごせる実感】

【〇が増えても気の緩みは禁物】

10月12日 支援スタート6日目(祝日)

【「なんで最近そんなに褒めるの?」親の変化に気づく】

【「火曜日から学校行くよ!」嬉しいが焦りは禁物】

10月13日 支援スタート7日目(火曜日)

【「決意したにも関わらず…学校にいけない」は想定の範囲内】

【「決意したのに行けなかった…」そんな一日を大切に過ごす】

10月13日 支援スタート8日目(水曜日)

【「ついに登校!」でも安心はまだまだ早い】

 

第3章:恒常性への油断はまだまだ禁物

10月13日 支援スタート8日目(水曜日)

【再登校した日の帰宅後。明日からも「恒常性」は続く】

【登校すれば強まる「ゲームのル―ル」への主張】

【目的は「学校に行くこと」ではなく「社会のルール」をしっかり伝えること】

10月14日 支援スタート9日目木曜日 再登校2日目

【ルールへの主張が増えればさらに難しくなる「褒めること」】

10月15日 支援スタート10日目 金曜日 休み

【再びの「お休み」。でもこれも想定の範囲内と思いたい】

10月16日 支援スタート11日目 土曜日 再登校3日目

【「行けた」から「行った」へ。「やるべきこと」という意識の芽生え】

10月17日 支援スタート12日目 日曜日

【当たり前の日常になって気づく「当たり前」を褒めることの大切さ】

【登校が続いた際の新しいルール。大切なのは「お互いに納得できること」】

10月18日 支援スタート13日目 月曜日

【約束の月曜日に登校。新しいルールがスタート】

【「新ルール」で安心もつかの間…勉強への心配が増してくる】

10月19日 支援スタート14日目 火曜日

【慣れてくるとついつい・・・「ガミガミ」言ってしまう現実】

 

3週間目に入っても連日続くさまざまな問題。一方で前向きな変化も出てきます。

【登校が続くと体力的にも精神的にも疲れて不機嫌が増える】

【常に続く「ルール」への主張。その中に見える前向きな変化】

【諦めていた「体育祭」への参加が叶う。ただ油断は禁物。「恒常性」への警戒は続く。】

【会話が増えると話題になる「勉強問題」。焦らずマインドセットな声かけを。】

【「当たり前を褒められない」。一方で「できないことにガミガミ言ってしまう」という現実】

【ついつい続く「ガミガミ」な言葉に日々反省】

【常に出てくる「ルール」への主張。“欲張りすぎずケチらないバランス”が大切】

【勉強問題に直面すれば感じる「早く支援の相談をしてほしい」という想い】

【「支援が終了すると不安」ありがたい言葉をかみしめる終盤。変わらぬアドバイスは「お互いに納得するルール作り」】

 

 

◆家族構成◆

母:野田綾子さん(仮)。書道教室を営み、優しく聡明なお母さん。

息子:野田蓮くん(仮)。中学2年生の男の子で、ゲームなどのデジタル機器への依存が強く、8か月の不登校に。

 

 

◆第一章◆

10月7日 支援スタート1日目

【全力サポートの決意】

  きょうからスダチのサポートが本格的に始まるご家庭。中学2年生の息子・蓮さん(仮)は8か月不登校が続いています。実は、スダチのメソッドをお伝えする事前面談を受け、ルール作りなどから、いったんは自分たちで取り組むつもりだったんです。ただ実際には、ルールを伝えた段階でトラブルになり、警察を呼ぶ事態となっていました。長く続いた不登校から再登校に導くため「ルールを決めて、それを伝えること」。その大変さを改めて実感したようでした。その後、やはり自分たちでは難しいかも…と思いなおして、スダチのサポートを受けることになりました。お母さんの綾子さん(仮)は書道教室を営み、とても優しく聡明な方です。スクールカウンセラーへの相談はもちろん、自らさまざまな情報を調べ、息子さんの再登校を願って、悩み苦しんできました。できるだけ早い時期での再登校に向けて全力でサポートさせて頂きたい。サポーターとしても、身が引き締まる思いで支援が始まりました。

【ほぼ×からのスタート】

初日のチェックは、予想通りほぼオール×からのスタートでした。「朝起きてから、夜寝る前まで、いくつかの項目を〇×△でチェックし、日々、報告してもらうこと」。スダチのサポートでは、これを期間中はほぼ毎日続けます。初日は〇どころか△がひとつ。それも限りなく×に近い△。きっとお母さんは実感してくれたはずです。やっぱり息子さんとはしっかり向き合えていなかったことを。その気づきが大切なんです!再登校の実現に向けて、一緒に〇をひとつづつ増やしていきましょう!

【「ルール作りへの反発」は想定内】

息子さんにもルールを伝えたようでした。でも「全く守るつもりはない」と言い放ち、「死ね」などの暴言もあったみたいです。私からはこう伝えました。「みんな言います。本当に全員同じこと言います。学校で習ってんの?ってくらい皆同じこと言います(笑)」と。お母さん少しは安心してくれたかな?実はそんなものなんです。これまで、しっかり相談できる相手もいなかったでしょうし、スクールカウンセラーや学校からも「見守ることが大切」と言われてきたはず。そして、ほかのご家庭の状況なんてわからない。きっと「我が家だけが取り残されている」という気になっていたと思うんです。ルールを伝えることができた。それだけで、今の段階では十分なんです。どうか安心してください!

10月8日 支援スタート2日目

【反発のピークは3日目まで続く】

「ゲーム依存による反発は3日目くらいがピークだと思うので、我慢してください」。お母さんには先に伝えておきました。しっかり覚悟を持ってほしいこと、そして、反発があることは想定内として冷静に対処してほしいこと。事前に心の準備をしておくことがとても大切なんです。

【褒めることの大切さ】

さっそく2日目で〇がついていました。項目は「娯楽類の制限」でした。ゲームやスマホから距離を置くことは実現できているようです。チェックには、お母さん自身のがんばりでなんとかできる項目があります。「10回以上褒めること」です。実は「褒めること」って、簡単そうですごく難しいんです。さらに、褒め方、褒めるタイミングなど、ポイントはたくさん。わが子を思うお母さんは皆、お子様をたくさん褒めてあげたいと思っています。だからサポーターとして「褒めること」へのアドバイスは欠かせません。お母さん、早くこの項目を〇にしましょうね!

【反発に対する心の準備】

昼ころ、お母さんに電話があり「せめてスマホ返して」と弱々しく同情誘うかのように言ってきたというんです。お母さんは「やることやってから交渉してね」と伝えてくれました。息子さんは、すぐにキレて暴言の数々だったらしいです。事前に「反発は続く」と伝えていたので、心の準備ができていたのだと思います。この対応は素晴らしいです。ただ私からは同時に、褒め方の提案もしておきました。たとえば、「さすが蓮(仮)!そんな弱々しい感じで言われたらお母さんもちょっと同情したよ。でも今回のお母さんはいままでとは違うから。」とさらっと言ってみたりとか。これなら上手く褒めながら、毅然としていますよね。このような場面でも、それとなく褒めることがとっても重要なんです。

10月9日 支援スタート3日目

【焦らず気にせず】

 サポート開始から3日目。報告には、昼の1時ころに起きてきたとありました。息子さんは「俺すごい!14時間も寝た!」と、ややすっきりした表情だったそうです。時間通りに朝起きるというルールは守られませんでしたが、私からは、「元気そうでよかったです」と返信しました。お母さんには決して焦って欲しくないんです。これも想定の範囲内。気にせず、普通に接することを続けて欲しいのです。

【「褒め方」のアドバイス】

「ルール」をめぐって、親子のせめぎあいがそろそろ本格化してくるタイミングです。息子さんが「このルールがいかに理不尽かを説明」することが上手くなってきたとお母さんから報告がありました。お母さんは「上手く褒められた気がする…」

と続けてくれました。「蓮(仮)の説明がとてもわかりやすくて、言いたいことよくわかったよ!」、そして、「ルールについての変更要請はやることやってからね」とも改めて伝えることができみたいです。すごい!私自身も感心しました。毎日、褒め方をアドバイスしていた甲斐がありました。そして「素晴らしいです!」と私から素直にお伝えしました。息子さんに毅然とした態度で頑張っているお母さんのこともしっかりと褒めてあげたい。サポーターとして、いつも気をつけているポイントです。

 

 

 

◆次章紹介◆

第2章では、野田家に見えてきた課題とその対処方法に詳しく迫っていきます。

続きはこちらのリンクから投稿されますのでしばしお待ちいただければ幸いです。

 

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スダチ広報担当

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