「周りの人と自分が何か違うのを感じている......どうして?」
「アスペルガー症候群や発達障害って何?」
記事を読むとわかること
- アスペルガー症候群や発達障害と、あなたの関連が知れる
- アスペルガー症候群や発達障害について知れる
- 学校生活でつまづきやすいポイントと、その対策を知れる
- アスペルガー傾向のある中高生がより勉強に励みやすくなるための方法を知れる
毎日教室の中で多くの友達に囲まれて過ごしていると、自分はみんなと何か違うかも知れないと不安に感じる瞬間があります。性格や考え方、気質などをもとに友達と自分を比べて、不安な気持ちになっていませんか?
アスペルガー症候群を始めとする発達障害は、他の人と思考や感覚のズレが感じられやすく、ときに本人を苦しめたり辛さを感じさせてしまったりします。
アスペルガー(ASD)特性のある人は、感覚や考え方の違いで周囲と違和感を抱きやすいためです。ASD特性のある人の中には、学校のような集団生活が苦手な人も多くいます。
周りの違いに不安を感じてしまうことがあっても、あなたは何も悪くありません。
当記事では、アスペルガー症候群(ASD)と発達障害について紹介しながら、ASD特性のある中学生や高校生がよりたのしく学校生活を送るためのアドバイスを行っていきます。
目次
アスペルガー(ASD)かもしれない…と感じて不安になるあなたへ
「周りと違う」と感じるのは、あなたのせいじゃない
アスペルガー症候群(ASD)は、性格の問題や努力不足で起きるものではありません。
アスペルガー症候群とは生まれ持った特性や脳の仕組みのひとつであり、人類の中でごく一部の天才の人たちに共通する特徴のひとつだとも知られています。
中学生や高校生の場合、授業中や部活動などで「周囲とうまくあわせられない自分は周りと何か違う」と感じていることがあるでしょう。
自分のASDの特性について悩んでいる中高生に、まず知ってもらいたいのは「周囲に合わせられない」というのが「劣っている」のではないということです。
周囲と違うからといって劣等感を感じる必要はありません。
あなたの魅力的な個性や天才的な才能が隠れていることがあります。
しかしアスペルガー症候群や発達障害、ASDについて詳しく知ることが、あなたの自己理解を助けてくれる場合もあります。
強い不安やストレスを感じているのであれば、当記事を通してアスペルガー症候群や発達障害について学び、よりあなたらしく学校生活を送る方法を考えてみましょう。
焦り・不安が強くなる理由と、その感情が生まれる仕組み
アスペルガー症候群や発達障害は、脳の情報処理の違いにより、コミュニケーションの難しさや人付き合いにおける困難を感じさせることがあります。
中学校や高校生活の中でみんなが普通にできているのに、どうして自分だけと感じてしまうことがあるのは、あなたの性格や考え方だけではなく、もともとの脳の仕組みや構造が周囲とは少し違うからかもしれません。
とくに中高生は感情が大きく動きやすい時期のため、複雑な気持ちになることもあります。
しかしあなたが悪いわけではありません。
思春期特有の社会比較や焦り、進路や将来に関する悩みなどでストレスや不安を生んでしまうことがあります。
しかしアスペルガーやASDの特性について知ることで、あなたの不安は小さくできます。
アスペルガー(ASD)の特性は“できない”ではなく“得意・苦手の差”
アスペルガー症候群やASD、発達障害などと聞くと「できないことが多く、劣っている人だ」という印象を持つ風潮は、まだ日本の中に残っています。
実際にアスペルガーや発達障害の人は、人と比べて能力や能力の平均値が低いのではありません。
本人のなかでの得意なことが、一般の人よりも極端なだけです。
例えば理系科目は学年でトップの成績を狙えるくらい得意なのに、文系科目はクラス最下位をとってしまうような得意不得意が生じます。
アスペルガー症候群またはASDには、独自の情報処理スタイルがあります。
独自の脳の処理スタイルにより、ときに本人や周囲の人に「周りとは何かが違う」という印象を与えてしまうことがあります。
しかしこれは「能力が低い」という意味ではありません。
ASDの人は、得意な分野では他者が驚くほどの集中力や洞察力を発揮することが多く「天才」といわれる人にも多くのASDタイプの人たちがいます。
大切なのは苦手な部分を見るのではなく、自分の得意な分野を理解し「自分なりの活かし方」を見つけることです。
中学校や高校では「みんなと同じが正しい」という空気が強いですが、大人になると多様な個性が武器になります。
いまは辛くても、あなたの特性は必ず未来で力を発揮します。そのためにも、あなたの得意と苦手を正しく理解することから始めましょう。
人との会話や空気の読みづらさは「能力不足」ではない
アスペルガーやASDのセルフチェックでよく出てくるのが、「会話が苦手」「空気が読めない」という項目です。
しかしこれは能力が欠けているわけではなく、脳が「言葉よりも事実や情報そのものを重視する特性」を持っているためです。
つまり曖昧な表情や雰囲気を読み取るより、言葉通りに受け取る方が、アスペルガーの人にとっては理解しやすいです。
しかし日本には、やんわり伝えたり、遠回しな言い方をしたりなどの内に秘める文化があります。
中学生や高校生の世界は、とくに「察して」「雰囲気で理解して」という文化が強く、ときに友達付き合いに影響することもあります。
そのためにアスペルガー傾向のある人には負担が大きくなりがちです。
例え友達付き合いで難しさを感じることがあったとしても、あなたの価値を下げるものではないことを忘れないでください。
そしてアスペルガー症候群や発達障害の傾向は、論理的思考、一貫性のある意見、深く考える力という強みであなたを支えてくれていることを知りましょう。
どうかアスペルガーについて正しい知識を得て、今よりも自分を好きになってみてください。
感覚が敏感・鈍いという特徴が、生活にどんな影響を与えているのか
アスペルガーには「感覚過敏」「感覚鈍麻」と呼ばれる特徴があります。ASDのこれらの特性は、ときに学校生活のしんどさにつながります。
- 教室のざわざわした音が気になる
- 蛍光灯の強い光がストレス
- 体育館の反響音で頭が痛くなる
- においで気分が悪くなる
など、周囲の人には理解されにくい疲れが溜まっていたら、あなたはアスペルガー症候群、もしくはアスペルガーの特性を持つ人かもしれません。
ときに痛みに気づきにくかったり、暑いのか寒いのか感じ取りにくかったり、声の大きさを調整しにくかったりという鈍さも現れます。
人との違いについて他者に「気にしすぎ」「わがまま」と誤解されてしまうと、深く傷ついてしまうこともあるでしょう。
しかしこれは完全に脳の特性であり、あなたが悪いわけではありません。
感覚の特徴を知ることで、自分を守る行動もしやすくなります。
こだわり・集中力の高さは、大きな強みにもなる
ASD特性の代表といえば「こだわりの強さ」や「集中しすぎて周りが見えなくなる」ことです。
学校ではこれが「頑固」「マイペース」といわれてしまうことがあります。しかし実際には、アスペルガーの人の集中力はとても大きな武器です。
発達障害の人やアスペルガー(ASD)傾向のある人は、すきなことに一気にのめりこんだり、細かい部分に気づけたりする能力が高く、専門分野では大きな強みになります。プログラミング、デザイン、音楽、ゲーム制作など、ASD傾向の人が活躍している専門分野も数多くあります。
中学生や高校生の段階では、その強みがまだ評価されにくい環境にあるため、困ってしまったり、悲しい思いをしてしまったりするシーンがあるだけです。
しかしこだわりは悪いものではなく、未来で光る可能性のある才能であることを知り、あなたらしく生きる方法を探していきませんか?
学校生活でつまずきやすいポイントと、今日からできる対処法
中学校や高校などの学校生活は、アスペルガーまたはASD傾向のある人にとって負担が大きくなりやすい場所です。次のような場面は、アスペルガーの人にとってストレスの要因となりえます。
- 教室の雑音
- 急な予定変更
- グループ活動
- 長時間人と隣り合って座り続ける授業
など、など、多くの刺激やストレスが重なるのが学校生活です。
しかし少しの工夫をすれば、あなたの学校生活は今日から楽になり、よりたのしくリラックスしたものになるでしょう。
重視するべきは「自分が発達障害や、アスペルガー症候群かどうか」ではありません。
必ずしも精神科で診断を受ける必要もありません。
それよりも、あなたがいま実際にしんどいと感じているものに焦点を当て、辛さや苦しさを軽減する方法を考えましょう。
その際は努力で克服しようとするのではなく「環境を調整する」のがおすすめです。
学校の中にも、自分を守りながら生活できる工夫は必ず見つかります。
無理せず、ひとつずつ試していきましょう。
授業中の「疲れやすさ」や「情報の多さ」にどう向き合うか
「授業中に集中が続かない」「頭が疲れてぼーっとする」「ストレスを感じてしまって板書が追いつかない」
こうした悩みは、アスペルガーの特性「情報処理の負荷」が原因で起こります。
教室の音、先生の声、周囲の視線、黒板の情報など、多くの刺激を同時に処理しなければならない教室内では、疲れやすくなるのは当然です。
負担を感じているのは、アスペルガー傾向のあるあなただけではありません。
現在学校の勉強にうまく励めていないのであれば、環境を改善し、小さな工夫を施すことで、成績ぐっと向上する可能性があります。
あなたの学力とは関係なく、環境の工夫で大きく改善できる場合があるため、自分の負担を減らす方法を考えてみませんか。
友達づきあいで疲れないために、距離感を調整する方法
「友達との会話についていけない」「グループに入ると緊張する」「雑談が苦手」などと感じたことはありますか?
これはASDの特徴と人間関係の複雑さが重なって起こる反応です。無理に他者に合わせようとすると、あなたの心が疲れてしまいます。
自分を守り、長く友達とたのしい付き合いを続けるために、自分にとって心地いい距離を大切にしてください。
たとえば
- 深くあなたのことを知ってもらう親しい友達数人を決める
- 休み時間はひとりで過ごす時間も作る
- 誘われてもすべてに参加しなくてもよい
などの小さな工夫で人間関係のストレスは大きく減ります。距離感を調整するのは逃げではなく、自分を守るためのスキルです。
部活動・委員会で自分を守るためのコミュニケーション術
部活や委員会は、上下関係が複雑になることも多く、アスペルガー傾向のある人にとって誤解されやすい場面が増えます。
「言われた通りにやったのに怒られる」「優先順位がわからない」といった悩みも起こりがちです。
対処法として、仕事を受けるときに「つまり最初に何をすればいいですか?」と具体的に質問してみましょう。
簡単に要約をして尋ね返しながら復唱することで、誤っていれば相手がきちんと明確に指示を出し直してくれます。
難しいと感じたら「自分には管理しきれないと思うので、他の人にお願いできませんか?」と早めに伝えることが効果的です。
アスペルガーや発達障害の人は、真面目にタスクを行いすぎて疲れてしまうタイプです。自分の傾向や特性をよく理解し、コミュニケーションの方法を知ることはとても大切です。
あなたの誠実さは強みであり、工夫次第で誤解を減らせます。中学生や高校生のうちに、自分なりのコミュニケーション方法を知っておきましょう。
人付き合いで困っているアスペルガーの中高生へ
ASDかもしれないと感じているとき、もっともつらいのは誰にも相談できない状態ではないでしょうか。
人との話し方や接し方に困っているのに、こんなに普通のことを尋ねたら仲を修復するどころか「この子はおかしいのではないか」と思われ、避けられてしまいそうですよね。中学生や高校生は、大人よりも動ける選択肢が少なく、不安が大きくなりやすい傾向があります。
学校内の小さなコミュニティーでは、全員と仲良くすることに焦点を当ててしまいがちです。しかし実際には、心を開ける大切な友達を数人見つけることができれば、あなたの毎日はとても穏やかで素敵になります。
全員とわかりあうことを目標にして疲れてしまうときには、まずは少人数からトライしていきましょう。
先生やアルバイト先でのコミュニケーション
中学生や高校生でアルバイトをしている人にとって、職場は学校とはまた違う難しさがあります。とくにアスペルガーや発達障害、ASD傾向のある人は、曖昧な指示や忙しい環境で混乱しやすいです。
「怒られやすい」「覚えられない」と悩むことも多くあるでしょう。周囲と比べて自分は能力が低いのではないかと落ち込んでしまうと、よりパフォーマンスが下がってしまいます。
しかしアスペルガーの特性は、あなたの能力や価値と関係ありません。
中学校やアルバイト先で、環境や指示の出し方があなたの特性と合っていないと、あなたは苦しい思いをしてしまいます。
しかし周囲の大人に助けを求めることで、あなたの苦しさを和らげられます。
中学生・高校生にとって、教師や店長、上司などの大人との会話はとても緊張するものです。とくにアスペルガーのASD特性があると「うまく伝えられない」「誤解される」という不安がさらに強まり、コミュニケーションが怖くなることもあります。
そんなときには、あなたが伝えたい内容をよりシンプルに整理するよう心がけましょう。
要点を頭の中でまとめてから話し始めることで、驚くほどコミュニケーションが楽になります。
教室内や友達、クラスメートとのコミュニケーション
中学校や高校の教室は、中学生・高校生にとって「空気を読む力」が求められやすい場所です。
アスペルガーやASDの特性を持つ人は、言葉よりも事実や情報の方が理解しやすいため、曖昧な言い回しや微妙な雰囲気の変化を読み取れず、コミュニケーションで戸惑うことがあります。
「みんなは簡単に会話しているのに、自分だけ話題についていけない」「冗談が本気に聞こえてしまう」「友達が怒っている理由がわからない」などの経験は珍しくありません。
これは能力不足ではなく、脳の特性による自然な反応です。
無理に周りに合わせようとすると疲れて気持ちが沈んでしまいます。まずは、自分が安心できる距離感を作りましょう。
話しやすい友達をひとりだけ持っておいたり、グループで話すときは「聞き役」になる時間を作ったり、わからない話題は無理に合わせず軽く笑って流したりするなど、小さな工夫でコミュニケーションの負担は減らしてみましょう。
また「冗談をキャッチしにくいみたいなんだよね」と親しい友達に一言伝えておくだけで、周囲が配慮してくれることもあります。
あなたが感じている“話しにくさ”は、決してあなたのせいではありません。
授業中のモヤモヤを感じている時は?アスペルガー症候群ならではの悩みとは
授業中に「なんとなくモヤモヤする」「集中できない」「イライラしてしまう」と感じながらも理由がわからずに自分を責めてしまっている中学生、高校生は多いです。
なぜならアスペルガー症候群(ASD)は、感覚の敏感さや情報処理の特性から、授業の環境がストレスの原因になりやすいためです。
たとえば
- クラスメイトの筆記音
- 窓から差し込む光
- 空調の音
- 先生の話すスピードが遅すぎるまたは早すぎる
- 黒板の情報が整理できていない
など、周りの人が気にしない刺激が積み重なることで、頭がいっぱいになってしまうことがあります。
小さな刺激が積み重なった結果「意味もなくイライラする」「集中できない自分が嫌になる」ともやもやしてしまうこともあるでしょう。
しかしこれらはあなたの性格の問題ではなく、アスペルガーの特性による自然な反応です。
よって自分なりの対処法を見つけて、自分の心を落ち着けて安心して過ごす時間を作るためには次のような対処法があります。
- 席を前の方や壁側に変える
- ノートを取る量を減らして、要点だけのメモをする
- わからないところは授業後や放課後など、自分が落ち着いて話ができる時間に質問をする
- 休み時間に静かな場所でリセットする
- 家庭学習の時間を取り入れて、集中できるルーティーンを作成する
などの工夫が効果的です。
環境や刺激が多すぎるためにあなたのパフォーマンスが下がってしまっているのなら、自分に合うスタイルを見つける研究を重ねてみませんか。
あなたのことをより深く知ることで、学校の勉強も学校生活ももっとたのしくなります。
巣立塾では、学校の勉強よりもあなたのペースでじっくり勉強に励みやすい環境を提供しています。
自宅のお気に入りの場所でひとりで取り組める巣立塾の家庭学習なら、こだわりが強く刺激に弱いアスペルガー症候群や発達障害の中高生が集中力を発揮しやすいです。
学校の集団生活や教室での授業が負担なら、家庭で先生とマンツーマンで学べる環境を取り入れてみるのもよいでしょう。
まとめ
アスペルガー症候群(ASD)や発達障害は、素晴らしい集中力や才能を秘めています。
周囲と比べて違いを感じてしまうことがあったら、それはあなたがより自分の特性や魅力に気がつくべきサインです。
当記事では、アスペルガー症候群や発達障害傾向のある中学生と高校生にとってより快適な学校生活を送るためのアドバイスをしてきました。
巣立塾の自宅オンライン学習で、アスペルガーの特性を存分に生かしながら学習する方法もあります。
当記事で紹介した内容をもとに、アスペルガー症候群や発達障害の特性のある自分について知り、あなたの魅力や強みについて考えていきませんか?



