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サポーターのホンネ日記

スダチ 不登校サポーターのホンネ日記 #3 第四章  僕は昼からいなくなる

2025.02.18

こんにちは、スダチの不登校支援サポーターです!

今回は、前回の「第三章  夏休み明け、再登校への道」の続きからお話ししていきます。

第一章第二章をご覧になりたい方はこちら!

【前回までのあらすじ】

夏休み明けの再登校に向け、りくくんは挑戦を続けていました。

しかし、初日には登校できず、お母さんはショックを受けながらも、スダチのサポートを信じて毅然とした対応を続けました。

そこで改めてルールを徹底し、登校3日間達成まではパソコンゲームの使用を控えるデジタルデトックスを実施。

りくくんも「今日は学校に行く」と挑戦するものの、ロビーまで行っては戻るという行動を繰り返しました。

しかし、お母さんは「4.5回もチャレンジできたね」と声をかけ、りくくんの努力を認めることを忘れませんでした。

その後も、「明日は学校に行くからゲームをさせて」と交渉を試みるりくくんに対し、お母さんは一貫して「やることをやってから」と毅然と対応

結果、りくくんは暴力を振るうほどの苛立ちを見せながらも、「学校に行く邪魔をしている」「手が出そうだ、警察を呼んで」と泣きながら訴えました。

しかし、お母さんはここでもブレることなく、りくくんの成長を信じ、愛情を持って対応してくれました。

このやり取りから、親子の関係も少しずつ改善されつつあることを感じさせます。

果たして、りくくんはルールをしっかり守り、再登校への一歩を踏み出すことができるのでしょうか・・?

 

▼家族構成

家族構成

・母

専業主婦として日々子どもたちと接している。心配性な性格である。

子供には学校に行ってほしいと思っている。小学生の頃にも無理やり行かせたことがある。

小学校受験は選択肢の一つとして、母の希望で受験を勧めた。

お子さんへの期待も高くなってしまう。

・父

朝早くから夜遅くまで仕事をされているが、時間が取れるときは子どもたちと接している。

単身赴任で、長男(20)と都内で同居している。ただ、2週間に1回は自宅に帰ってくる。

お父さんと本人の仲も良く、帰ってくるのを楽しみにしている。

ポジティブで明るい性格。両親の仲も良い。

・長女

高2。通信制高校に通っている。

・長男

都内の大学に通っており、お母さん、長女、りくくんとは離れて暮らす。

・次男:りくくん

▼サポート開始時のお子さん

サポート開始時のお子さん

・中学2年生

・中学入学後に勉強が難しくなり、テストを嫌がるようになってしまった。

・中学1年の3学期から不登校になった。

宿題が追い付かなくて、個別指導してくれる学校の自習室があって参加したことをきっかけに、担任と話して1週間だけ行けたが継続にはならなかった。

・行ってみようかなとは行っているが、口だけという感じ。

・高校進学についても「いざとなれば通信があるから、それでいい」と努力することから気持ちが離れている。

・自分の居場所をゲームの世界に見つけ、常にゲームをやっている生活になっていく。デジタル依存。

・外への外出はでき、犬の散歩などもしてくれる。

・いけない理由として、本人は、小学生の頃は陽キャだったが、中学の今の自分は陰キャになってしまったこと、受験して入学したが、自分のキャラ設定にも迷っていると話していた。

・中学の前に来ると、目の前が暗黒になると感じている。

▼サポート開始直後の親御さんの様子

サポート開始直後の親御さんの様子

心の避難所としてひろきくんにゲームを好きにやらせていたら、いつの間にか制限できなくなってしまった。

・一時的にデジタルの制限もしたが、今は解除している。

・不登校の要因として、ひろきくんのデジタル依存が課題であることがわかっている。

不登校になったきっかけは、勉強が大きいのでは?と思っている。

・親御さん自身が課題を認識しているものの、どうしていいか分からない状況。

・無料相談前は、本やネットで不登校について調べていた。スクールカウンセラーにも親御さんのみだが相談していた。

・スダチはお父さんから話を聞いて興味を持ってくださった。

・待っているだけでなく、親が変われば状況も変わるという考えに共感して、参加。

注意

※実際のサポートを元にしていますが、人物名など個人を特定できる情報は仮で設定しております。

※記載している内容はあくまでもサポートの一部でございます。

※今回の記事は、親御さんのご要望によりメール画像は控えさせていただきます。

第四章:再登校に向かって

再登校へ”走る”

サポート18日目、ついにその日が来ました。

午後から、お母さんの車で学校に向かったりくくん。

子「お腹痛いな、トイレ行こうかな」

二学期初日に学校にチャレンジした日の夜、恒常性と5秒ルールについて、あらかじめお話をしてありました。

「恒常性」をりくくんが認識しているかどうかは非常に大事です。

これを知っているだけで、自分の不安や腹痛などを客観視できるからです。

このことを、親御さんからりくくんにきちんと話しておいてもらえるかが鍵となります。

二学期初日のりくくんは、まったく聞く耳を持ちませんでしたが、この頃には、お母さんの話にきちんと耳を傾けるようになっていました。

母「恒常性には”走る!”が聞くって聞いた事あるよ。5秒ルールって言う543210数えて、”走る!”っているのもあるみたい。やってみる?走ってトイレ行ってみる?

子「やってみる」

母「543210、543210、543210、走れー!」

りくくんは、走ってコンビニのトイレに行きました。

母「これ効きそうじゃない?」

子「29分になったら行ってみる」

母「OK。恒常性来てる?」

子「恒常性バリバリ来てる!まじで」

母「新しい事に挑戦したいとき、これからも恒常性は来るみたいよ!これが恒常性か、また来たな、とか覚えとくといいね!543210で、走るやつやってみる?」

子「うん、、待って待って、うん、よし行くか、ちょっと待って」

母「うん」

母「543210、543210、543210、543210!」

母が数え始める。

りくくんが、車のドアをちょっと開けた。

母「走れー!!!」(やったー!!)

私も思わず、画面の前でやったー!!と叫びました。

りくくんは、校門前の階段をダッシュで走って登って行き、そのまま放課後まで教室で過ごすことができたのです。

少しずつ、少しずつの変化を積み重ねた結果、ついに自ら学校に向かうことができました!

僕はこれから昼にいなくなる

翌日、りくくんは朝から放課後まで学校に行くことができました。

日曜日の夜は、明日は学校に行くと言って早めに寝たそうです。

月曜日は、朝から自分で学校へ行きました。

玄関でペットのワンちゃんに「これから僕は昼間いなくなるから、ごめんな」と言ったそうです。

サポート開始当初からずっと感じてきたりくくんの心根の優しさを、ここで改めて感じることができ、とても頼もしく、温かい気持ちになりました。

お母さんもりくくんも、本当によく頑張ってくださいました。

サポート25日目には、りくくんの口から、「正直ゲームより学校の方が楽しいかも」という言葉が出ました。

とても嬉しい言葉でした。

もともと友達はいたものの、つまらない、自分のキャラの設定の仕方がわからない、校門前で暗黒になる、などと言っていた学校に対して、どうしてそう思えるようになったのでしょう?

それは日々、お母さんに声がけを頑張っていただいたことで、りくくんの自己肯定感が上がり、前向きな考え方ができるようになった結果だと思います。

デジタル依存から抜け出したことで、メンタルが安定したのも間違いありません。

とはいえ、油断は禁物です。

再登校後には新たにルールを決めていただきますが、そこではデジタルの一日の使用時間をきちんと決めておかねばなりません。

決めておかないとまた無用な争いになりますし、あっという間に依存状態に戻ってしまう可能性があります。

また、ついつい期待しがちなお母さんにとっては、勉強に対する背中の押し方も大きな課題となりました。

這えば立て、立てば歩めとはこのことですね。

こちらについては、子育てサポートに移行してアドバイスを続けさせていただくことになりました。

悩みは尽きませんが、毎日学校に通い、宿泊研修や体育祭まで楽しめるようになったりくくんは、夏休み前とはまるで別人のようです。

でも本当は、何も変わっていないのだと思います。

親御さんが変わるためのお手伝いをし、息子さん本来のパワーと優しさを取り戻すお手伝いをさせていただいたに過ぎないと、そう感じることのできたサポートでした。

次回は#4「母子分離不安からの再登校をお届けします。(次回2025年2月21日の21:00に公開予定です)


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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

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