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サポーターのホンネ日記

スダチ 不登校サポーターのホンネ日記 #6 第三章  ゆうくんとお母さん 関わり方の変化

2025.04.18

こんにちは、スダチの不登校支援サポーターです!

今回は、前回の「第二章  お母さんのために」の続きからお話ししていきます。

第一章をご覧になりたい方はこちらから!

【前回までのあらすじ】

ゆうくんが「お母さんとの約束だから」という理由で行動する様子が見られましたが、これは“自分ごと”として登校を捉えられていないサインでもありました。

そこでサポート11日目には登校刺激を実施。

ゲームをしたい気持ちから「学校に行こうかな」とつぶやくも、教室への不安から当日は登校を断念。

母子でイメージトレーニングを重ねる中で、ゆうくんが無言になる場面が増え、「考える意味ない」と口にする姿に課題も見え始めました。

ゆうくんは無事に再登校ができるのでしょうか..?

今回は、「ゆうくんとお母さん 関わり方の変化」についてお話していきます。

▼家族構成

家族構成

・母

40代前半、求職中で現在は在宅で仕事中。

優しく聡明な性格で、息子の不登校解決のために仕事を辞め、積極的に支援機関へ相談。

息子の様子を丁寧に観察しながら関わり方を見直している。

・長男:ゆうくん

中学2年生。

ゲームなどのデジタル機器への依存が強く、中学進学後に1年半以上の不登校に。

人目を気にして自分の意見を伝えるのが苦手だが、母の関わり方の変化により、徐々に自発的な行動が見られるようになる。

▼サポート開始時のお子さん

サポート開始時のお子さん

・ルール発表時には涙を浮かべ、紙を払いのけるなど強い拒否反応を示す。

・携帯の回収には強く抵抗し、無視や反発の態度が見られたが、最終的には自ら渡すことができた。

・外出や散髪を嫌がり、部屋にこもることが多いが、ゲーム機器の隠し場所を探すなど執着も強く見られる。

・一方で、母の言葉や接し方によって家事を手伝うなど前向きな行動も少しずつ見られ始めている。

▼サポート開始直後の親御さんの様子

サポート開始直後の親御さんの様子

・ゆうくんの1年半以上続く不登校に対し、「なんとか行動してほしい」という強い思いで接していた。

・登校刺激や声かけが一方的になりがちで、考えさせるよりも先に伝えようとする傾向があった。

・サポート開始後も「行動させなきゃ」と焦る気持ちが見られたが、少しずつ接し方の見直しに前向きに取り組み始める。

・ゆうくんへの深い愛情と再登校への強い願いを持ちながらも、自分の関わり方を振り返ろうとする姿勢が見られた。

注意

※実際のサポートを元にしていますが、人物名など個人を特定できる情報は仮で設定しております。

※記載している内容はあくまでもサポートの一部でございます。

第3章 ゆうくんとお母さん 関わり方の変化

恒常性と向き合う

車に乗り、学校手前のコインランドリーまで行くことはできても、車から降りられない日が続いていました。

そんな中、ずっと避けてきた恒常性と向き合うことについて、ゆうくんが動き始めます。

自分が不安を感じていることについて、ノートに書いてまとめることができました。

途中に空欄があったようですが、後から追加できるようにするためだそうです。

素晴らしいなと思いました。

ただ、内容を確認すると、気合や根性論が多いように思いました。

それではやはり、当日の朝の不安に負けてしまう可能性が高いです。

なので、例えば、「友だちがいないから寂しくなること」に対しては、「友だちは多ければ良いというものではない」とマインドセットしつつ、「友だちが欲しいと思うなら、どんな風に声を掛ければ良いと思うかを考えて、友だちに話しかける第一声を具体的に台詞まで考える」必要があることを伝えました。

このように、行動ベースまで対策を考えてあげることが大切です。

変わりたいと思わない

サポート開始29日目も、登校へのチャレンジができないままでした。

そんな中、ゆうくんがお母さんに対して、「変わりたいとは全く思わないから」と言い放ちます。

ここでお母さんは動じることなく、高校生になったらアルバイトをしてもらうことなどをビシッと伝え、その場を離れます。

このような発言があった場合、そう思っていても変わらないままではいけないことを伝えてあげることが大切なのです。

ゆうくんには、「お母さんが言うから」「何となくやり過ごせる」という感覚がまだ残ってしまっているように思いました。

そこで、お母さんからゆうくんへ「チャレンジしよう」「不安を想定しよう」「恒常性対策をしよう」ということも含めて、学校についての声掛けを0にしてみるよう提案しました。

不安になったときに一歩を踏み出せないのは、ゆうくんに自分事としての感覚が弱いからだと思ったからです。

ここで一旦引いてみて、ゆうくん自身にこのままで良いかを自分で考えてもらおうと思いました。

そこで、

①親御さんから声を掛ける頻度を減らすこと(日中も昼食以外距離を取る、昼食時もこちらから話しかける頻度は減らして夕食時などは最低限ぐらいの会話を意識してみる、話しかけられた際は応じるが今までと少し違う雰囲気を出してみる)

②朝起きようとしない場合や行動しようとしない場合は、何とか行動させようとせず、その場を離れて促しも一旦やめてみること

③心から褒めたいところに限定して褒め、1日10回褒めれなくてもいいと割り切ること

を伝えました。

また、ゆうくん自身が考えようとしないとき、行動しようとしないときに、お母さんが「なんとか考えさせなきゃ」「行動させなきゃ」と思わなくて良いことも伝えました。

ゆうくんがこのような状態だと、何を言っても響かないので、切り替えていただくようアドバイスしました。

念願の再登校

お母さんはゆうくんに、恒常性対策を考え直すことを提案します。

今まで書いたノートの内容を確認した後、お母さんから「対策は今まで色々考えてきたから、明日の行動計画を立てようよ。ゆうの行動とお母さんの言葉を書いてよ。どういう風に声掛けしてほしいのか、分からないし!笑」と言ってみます。

すると、ゆうくんは、「AIみたいに?」と返答します。

これにお母さんは、「そうそう。ゆうがお母さんAIロボットに指示して。」と明るく切り返します。

そして、時間、行動内容、ゆうくんの言葉、お母さんの言葉の欄を作り、ゆうくんが書き始めたそうです。

その結果、お母さんの声掛けは、6:00に「おはよう」と言うこと、7:20に車でコンビニに到着した直後に「行け!」と言うことのみに決まりました。

また、車から降りられない場合は、ゆうくんが自分で車の扉を開けて2歩歩くという約束に決まりました。

その後、友だちと待ち合わせをして学校まで行くという流れになりました。

サポート開始35日目も、友だちとの待ち合わせ場所に早めに到着します。

友だちの姿が見えると、「なんか、行きたくなくなった」と不安そうなゆうくん。

お母さんは、「お母さんは昨日、『行かないんだったら、お母さん一人で行くね』って言ったからね。○○くんに挨拶だけはしてね。」と声を掛けます。

そして、ゆうくんは「う~ん。」と返事をし、友だちが来るのを車の中から見て待っていました。

友だちが到着すると、ゆうくんは何かに悩んでいる感じでした。

そこで、お母さんがゆうくん側のドアを開けます。

すると、友だちが「おはよう。久しぶり。大丈夫なの?」と、ゆうくんに声を掛けてくれました。

ゆうくんは「久しぶり。大丈夫」と言い、何事もなくあっさり車から降りたのです!

お母さんが「いってらっしゃい。○○くんありがとね。よろしくお願いします」と声を掛けると、ゆうくんは「いってきます」と言い、うれしそうに登校していきました!

帰宅後は、疲れた様子もなく元気で、学校の話をたくさんしてくれたようです。

お母さんが「嫌なことや大変だったことなかった?」と敢えて聞いても、ゆうくんは「なかったよ。楽しかった。」と答えたそうです。

 

ついに再登校を果たせたゆうくん。

このまま自分ごとを意識して継続登校できるのか・・・?

次回は第四章「継続登校までの道のりをお届けします。(次回2025年4月25日(金)の19:00に公開予定です)

※サポーター日記は、毎週火曜日に更新しています!(場合によって、内容の変更もあります)


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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。


【著書】
不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルールPHP研究所

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