
はじめに
こんにちは、スダチの不登校支援サポーターです!
今回は小学2年生のお子さんについて、お母さんからご相談をいただきました。
そうたくんは、保育園を卒園した後から入学式まで学童で過ごしていたところ、物の配置やルールが分からず不安になってしまい、入学後も学校に行きたくないと言い出して不登校になってしまいました。
不登校期間は、1年〜1年半以内。
学校に行けなくなってから、サッカーの習い事や公文教室にも行けなくなり、今まで行っていた公園やスーパー、コンビニですら不安で行けなくなってしまいました。
そこからお母さんは、スダチの考え方に共感し、サポートを申し込んでくださいました。
▼サポート開始時のお子さん
サポート開始時のお子さん
・入学式前の学童生活で環境の変化やルールが分からず不安を抱えていた。
・入学後すぐに「学校に行きたくない」と言い出し不登校になる。
・サッカーの習い事や公文にも行けなくなってしまった。
・公園・スーパー・コンビニといった身近な場所にも不安で行けない状態に。
・徐々に教室の「一歩手前」までは行けるようになるも、そこで毎回「帰る」を選ぶ状態が続いていた。
▼サポート開始直後の親御さんの様子
サポート開始直後の親御さんの様子
・スダチの考え方に共感し、支援を申し込んくださった。
・親御さん自身でそうたくんの「褒め方」や「マインドセット」を磨き続けていた。
・そうたくんが前進しやすいように、放課後の教室訪問、学校への散歩などを提案してあげていた。
・始業式以降、母親の付き添いで毎日登校できるようになるまで伴走してあげていた。
注意
※実際のサポートを元にしていますが、人物名など個人を特定できる情報は仮で設定しております。
※記載している内容はあくまでもサポートの一部でございます。
第1章 母子分離不安を乗り越えるまで
ホントに学校に行けるようになると思う?
そうたくんは、ルール発表時、涙を流しながら話を聞いていました。
スダチの再登校面談では、ご家庭に合わせて、家族ルールを親御さんと一緒に作成し、お子さんへの具体的な伝え方までアドバイスします。
このルールの中には、起床時間や就寝時間などが含まれているのですが、お子さんが最も反発を示しやすいのがデジタル機器のルールについてです。
そうたくんも、案の定、「車の中でもテレビ見れないの?」や「どうして本もダメなの?」などと質問してきました。
その後は、何度か「絶対一生ゲームできないじゃん。」と言ってきたそうです。
これに対して、お母さんは、「本当にそうかなぁ、今のそうたなら絶対にできると思うなー。最近は不安なところにも行ってみようと努力してるし、実際行けるようになったところも増えてきたよね。それってそうたが行ってみようって自分から行動したからだよね。それってすごい成長だよ。」と伝えました。
すると、そうたくんは、「そうかなぁ、オレにホントにできる(学校に行けるようになる)と思う?」と質問してきました。
少し考えるような様子だったそうです。
お母さんは、「絶対できるよ!」と、そうたくんの顔を見て真剣に伝えました。
しかし、この言葉で良かったのだろうか…、もう少し他の言い方が良かったかな?などと思ってしまうのでした。
ルールを発表した翌日、そうたくんは、数時間おきに「ゲームを返してほしい」「オレの気持ちをわかっていない」「(学校に)行けるわけない」「一生ゲームできない」「3日連続なんて無理に決まってる」「そうたは(ルールを)やるなんて言ってない」などと、反発してきました。

それでも、お母さんは、共感から入り、しなやかに切り返すことができました。
例えば、「ゲームを返してほしい」には、「返せないよ、やるべき事をやったらきちんと返すよ。」と。
「(学校に)行けるわけない」には、「本当にそう思う?すぐにはもちろん難しいかもしれないけれど、今のそうたなら行けるようになるって信じてるよ」と。
ルール発表直後は、そうたくんのように、多くのお子さんが反発を示します。
この時、反発に動揺するのではなく、想定内と捉えることが大切なんです。
また、ルール開始後、最初の1週間〜10日でルールを徹底し、親子関係を正しい状態に戻すことが大切です。
なので、そうたくんの反発が強かったり、機嫌が悪かったりする時は、必要最低限の声掛けしかしないようアドバイスしました。
さらに、そんな時には、褒めないこと、話しかけないこと、関わらないことも大切なので、お子さんから距離をとると良いこともお伝えしました。
その翌日も、そうたくんの様子はあまり変わらず、「ゲームを返して!」と何度も反発してきました。
また、「自分は約束していないのに、勝手にルールを決めるなんて、ママが悪いことをしてる!」と何度も言ってきました。
このような「約束をしていない」という言葉に対して、お母さんは、「そうたは約束していないって言うけど、ルールを決めた後の金土日の様子を見てたら、そうた自身もやるべき事をやらなくてはいけないっていうことがちゃんとわかっているんじゃないかなってママは思っていたけどね。ゲームをやりたい気持ちはあるけど、本当はそうたもわかってるんじゃないかな。」と伝えます。
この時、そうたくんは、黙っていたそうです。
お母さんの切り返しが素晴らしいからだと感じました!
メールを読んでいても、お母さんの言う通り、そうたくんはやるべきことをやらなくてはいけないことを分かっているように思いました。
ただ、「親が勝手に決めたルールで、親のせいで強制的にゲームができなくなった」という意識がありそうだと感じました。
なので、その意識を自責で考えさせてあげる必要があることを伝えました。
具体的には、「これってお母さんが勝手に決めたルールだと思う?
お父さんとお母さんがやるべきことをやらなければどうなる?
お給料は貰えないけど、好きなことはやりたいって誰に言うの?
これはお母さんが勝手に決めてるルールじゃなくて、社会のルールなの。
いつまでもお母さんが勝手に決めたルールって文句を言い続けるんじゃなくて、どうしたらやりたいことができる人生になるのか、そこを考えてみて!」
みたいに伝えることを提案しました。
今までのそうたくん関わり方の問題点
ルール発表後、そうたくんには成長したことがありました。
不登校気味になってから、そうたくんは、歯医者に行くことをとても嫌がるようになっていたそうです。
泣いて家から出られず、やっと家を出て歯医者に着いても椅子に座らず、「絶対にやらない!」と言って結局施術を受けずに帰った日もあったそうです。
その時は、そうたくんの反発に折れてしまっていました。
でも、ルール発表後のお母さんは違いました。
毅然とした態度で、「今日そうたはやれるんだ」と信じて、ブレずにいようと意識していました。
案の定、そうたくんは、家を出る前から泣き、歯医者に着いても「絶対にやらない」と言っていました。
でも、お母さんは引きませんでした。
怒らず、冷静に、「絶対にできるよ。今までもそうたはできていたからやれるよ!」と、言い続けたのです。
その結果、時間はかかってしまったものの、そうたくんは自分から椅子に座り、施術を全て受けることができました!
施術が終わると、そうたくんはとても嬉しそうな表情をしていたそうです。
また、とても自信に満ち溢れていたそうです。

そんなそうたくんをお母さんは抱きしめ、「どうして今日はやろうと思ったの?」などと質問しながら褒めました。
ただ褒めるだけではなく、質問しながら褒めてあげることが大切なんです。
なぜなら、褒めポイントが増え、会話も続きやすいからです。
ただ、質問して褒めた後、お風呂に一緒に入っている時、そうたくんから衝撃の発言が出ます。
お母さんがそうたくんに「今日は本当に諦めずによくやろうと思ったね!」と改めて褒めた時でした。
そうたくんは、「無理だと思うけど、何か買って欲しかった」と言ったのです。
ここでお母さんははっと気付くのです。
今まで自分自身がそうたくんにやってしまっていたことだと。
これは結構な問題だな…と。
もちろん、毎回何かを買ってあげていたわけではなかったそうですが、頑張った時や何かを達成した時に、ちょっとしたご褒美をあげていたそうです。
お母さんは、「ご褒美という見返りがないと、そうたくんは満足できないのかな…」と思ってしまうのでした。
そんな中でも、いつもは「牛乳を入れてほしい」と頼んでくるそうたくんが、何も言わずに自分で牛乳を入れるようになります。
些細なことですが、お母さんは驚きます。
このことを褒めた後、「どうして自分で入れたの?」とそうたくんに聞くと、「勝手に手が動いた!」と言って少し嬉しそうにしていたそうです。
そうたくんのこの発言から、お母さんは反省し、こう気付くのです。
視点を変えてみると、これもやってしまっていた、あれもやってしまっていたと。
そして、そうたくんが自分でできることはこれからも自分でさせてあげよう!と決意するのでした。

お母さんのように、親御さんが先回りしてやってしまっているご家庭は、実は多いんです。
なので、お母さんには、自分の行動を振り返っていただき、お子さん本人ができそうなことは本人にやらせてあげるようアドバイスしました。
また、お子さんが自分でできた時には褒めてあげることで、自立心も高まっていくことも伝えました。
少しずつルールへの反発がなくなってきたそうたくん、これからも継続してルールを守れるのか・・・?
次回は第二章「期待しないで信用するということ」をお届けします。(次回2025年5月9日(金)の19:00に公開予定です)
※サポーター日記は、毎週火曜日に更新しています!(場合によって、内容の変更もあります)



