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子どもがいじめられた時の対処法は?子どもと親がそれぞれできること、してはいけないことを紹介

この記事を読むのに必要な時間は約 46 分です。

「子どもが学校でいじめられているようだ…どうやって解決していけばいいのだろうか?」
「学校でいじめられて不登校になってしまった。転校しか選択肢はないのだろうか?」

お子さんがいじめられている事実を知って、胸が締め付けられる思いをしているかと存じます。

残念なことに日本ではいじめが増えており、決して珍しいことではないのが現状です。もちろん、いじめは犯罪にもなる重い行為で、決して許されるものではありません

 

いじめを機に不登校となったとき、決して転校だけが選択肢ではなく、根本解決して今の学校に再登校を目指す方法もあります。

いじめの根本解決は、お子さんが抱えたつらい経験を、お子さんが主体的に乗り越え自己肯定感が大きく育つきっかけにもなります

 

平均3週間で再登校に導くサービスを提供する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。

記事を読むとわかること

・いじめの現状
・子ども自身ができるいじめへの対処法
・親が子どもに対してできるいじめを根本解決するための適切な行動
・いじめられてる子どもにしてはいけないこと
・いじめられている子どもをサポートする時の心構え

お子さんをどうにかして救ってあげたいときの参考になりましたら幸いです。

 

スダチではいじめによって不登校やひきこもりになってしまったお子さんをサポートし、再登校に導いてきました。

お子さんの自己肯定感を育てることで問題解決能力を引き出すのがサポートの特徴で、再登校に成功したお子さんは毎日楽しんで学校生活を過ごしていらっしゃいます。

 

サポートにより身についた問題解決能力は、お子さんが進学したり就職したりした後にも役立ちます

 

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1.いじめの定義

 

1-1.いじめ対策推進法から見るいじめの定義

 

いじめ防止対策推進法第2条によると、いじめは次のように定義されています。

「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。

 

学校が認知していなくとも、いじめられているお子さんが苦痛を感じていればいじめと定義されます

また、平成25年度の法改正によって、SNSでの誹謗中傷など、インターネットによる嫌がらせもいじめに含まれるようになりました。

 

1-2.いじめと非行や犯罪の関係性

 

いじめは言葉の印象から軽い行為のように感じがちですが、実際には犯罪になり得るものです。

「いじめ罪」というのは存在しませんが、すでに定義されている罪がいじめにも適用されます。

 

例えば、殴る蹴るなどの暴力を加えた場合には暴行罪(刑法208条)ですし、相手が怪我を負った場合には傷害罪(刑法204条)も成立します。

 

そのほかにも次のような罪がいじめに適用されます。

  • 監禁罪(刑法220条)
  • 脅迫罪(刑法222条)
  • 強要罪(刑法223条)
  • 名誉毀損罪(刑法230条)
  • 侮辱罪(刑法231条)
  • 窃盗罪(刑法235条)
  • 強盗罪(刑法236条)

 

いじめが発覚した場合には、お子さんが望むのであれば、法的な措置も検討可能です。

ただ、20歳未満のお子さんの場合には刑法ではなく少年法が適用されるため、犯罪ではなく非行として扱われます。

 

非行の定義や原因については、次の記事でお話ししています。

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いじめを含め、非行をしてしまうお子さんの心理や解決策について理解を深めていただければ幸いです。

 

2.いじめの現状|認知件数や内容、国の対策は?

 

2-1.学校の認知件数の推移

 

少子化によりお子さんの数は減っているものの、いじめの認知件数は年々増加しているのが現状です。

 

とくに小学校におけるいじめが急増しており、90%以上の学校がいじめを認知しています

次に中学校が85.1%、高校になると57.2%です。また特別支援学校でも42.1%の学校がいじめを認知しています。

 

次にいじめが解決している割合は、すべての学校で75%を超えています

 

引用:文部科学省「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(いじめ関連部分抜粋版)

 

ただしここでの解決は、「発生していたいじめが見受けられなくなった」ということに過ぎません。

いじめを受けたお子さん本人がいじめを主体的に乗り越えて、つらい気持ちを解消できたのかまでは判断ができないのです。

 

いじめを受けたお子さんは、いじめの経験を機に自己肯定感が下がり切っていたり、つらい気持ちを抱え続けていたりすることも考えられます。

 

2-2.いじめの内容

 

いじめの内容で多いものは、次のとおりです。

  • 冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる。
  • 仲間はずれ、集団による無視をされる。
  • 軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする。

 

高校生の場合には、悪口の次に、インターネットを使ったいじめが多い結果です。

平成30年に三重県の小中高の学校を対象としたアンケートではありますが、高校生のスマホ普及率は98.2%となり、ほとんどの生徒が自分のスマホを持っています。

所持率の高さから高校生のいじめにはSNSを使ったいじめが多いと判断できます。

引用:文部科学省「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(いじめ関連部分抜粋版)
三重県「平成30年度「スマートフォン等の使用に関する実態調査」結果(概要)について

 

2-3.いじめから起こる問題

 

2-3-1.不登校

 

令和3年度に文部科学省が公表した資料によると、不登校になった要因がいじめのケースは約9%であることがわかりました。

小学生 中学生 高校生
不登校 81,498 163,442 50,985
いじめを含む友人関係が原因 23,741 4,623
割合 9.7% 9.1%

参考:文部科学省「令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」4、5ページ

 

不登校は、お子さんそれぞれが抱えるさまざまな要因が複雑に絡み合って起こるケースが多いです。

そのため、不登校の原因としていじめが大きな数値を占めているわけではありませんが、このデータからいじめを機に不登校となるお子さんが一定数いることがわかります

 

いじめが原因となっている不登校や引きこもりについては、次の記事でもお話ししています。

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2-3-2.自殺

 

厚生労働省が高校生の自殺者数を調査した資料によると、自殺者のうち学校での問題、いじめが原因となり、命を絶ってしまうお子さんがいることがわかります。

 

全日制の学校の場合は、約61%が学校での問題を機に自殺をしてしまったようです。それほど、毎日通い1日長い時間を過ごす学校での生活はお子さんにとって大きなものなのだと判断できます。

自殺者数 いじめを含む学校問題 いじめが原因
全日制 259名 159件 3%(およそ5件)
定時制、通信制 89名 27件 7%(およそ2件)

 

確実にいじめが原因となった件数は少ないようにも見えますが、実際に命を絶ってしまったお子さんに本当の原因を聞き出せていないケースもあると考えられます。

そのため、実際にはいじめが原因となり自殺をしてしまったお子さんはもっと多いことも考えられるかもしれません。

参考:厚生労働省「令和4年の『児童生徒の自殺』

 

2-3-3.中途退学

 

高校生の場合には、いじめにより不登校となり中途退学に至るケースもあります。

直接的にいじめが原因の退学者を言及したデータはありませんが、高校生の不登校生徒のうち約17%は中途退学を選択しているようです。

 

前項で解説しているとおり、いじめが原因となり不登校となった生徒が一定数いることはわかっているため、その中で中途退学を選ぶ生徒もいる可能性があるとわかります。

参考:文部科学省「令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について

 

2-4.国のいじめへの対策

 

文部科学省がいじめへの対策として、次の3つを導入することを検討しています。

  • スクールカウンセラーが相談に応じる時間を増やすこと
  • 教室に行きづらいお子さんの居場所となる部屋を用意すること
  • タブレット端末で健康管理を行うアプリを導入すること

この3つは全ていじめられたお子さんを対象に行うものです。

 

メンタルケアという意味では必要なことではありますが、学習の機会を奪ってしまうという点は知っておかなくてはなりません

例えば、欧米諸国ではいじめた側に対してカウンセリングや別室対応をするのが一般的です。

日本においては被害者であるいじめられた側が、別室に行かなければいけなくなったり、自宅で休まざるを得なくなったりする現状があります。

 

ただ、校長先生の判断があれば、いじめた側を出席停止にするという対応も可能と言われています。

お子さんが「いままで通りクラスで勉強をしたい、でも加害者がいる空間は今は耐えられない」という場合には、校長先生や教育委員会等への相談も検討できるでしょう。

 

より詳しい内容は次の動画でもご覧いただけます。

 

3.子どもができるいじめへの対処法

 

お子さん自身もいじめの解決に向けて行動できることがあります。

お子さんができることを知っておき、選択肢として教えてあげましょう。

 

3-1.親や学校、信頼できる大人へ相談する

 

いじめを受けているお子さんは、「親に心配をかけてしまう」「先生に言うといじめがエスカレートするのではないか」という気持ちから、一人で抱え込んでしまっているお子さんも多いです。

 

一人だけで抱えているとお子さんが一人でずっと苦しみ続けることになってしまいます。また、大人が介入しないのをいいことにいじめがエスカレートすることもあるでしょう。

 

いじめは内容によっては犯罪に当たるほど重たい行為です。お子さん自身の身を守るためにも、お子さんがいつでも学校のことを話しやすい環境を整えてあげましょう。

 

また、いじめられていなくても「学校で何かあったらいつでも話してね」と伝えるだけでなく相談先の選択肢も提示しておいてあげることも大切です。

  • 親御さんやご家族
  • スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー
  • 担任の先生
  • 保健室の先生

など、相談先はお子さんが話しやすいと感じる人で大丈夫です。

 

もし、周囲に相談するのが恥ずかしかったり、怖かったりする場合には、匿名で相談できる窓口を利用する手段もあります。

たとえば、24時間子供SOSダイヤルでは、「0120-0-78310」に電話をかければ、いじめの対応に悩むお子さんや親御さんが24時間いつでも相談でき、電話料金も無料です。

 

また、近年では電話だけでなく、LINEなどのSNSで気軽に相談できるサービスも多いです。

もちろん顔出しをする必要もなく、匿名での相談も可能です。

 

そのほかお子さんのお悩みについて親子で利用できる相談窓口については、次の記事も参考にしてください。

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3-2.毅然とした態度でやめてほしいと伝える

 

加害者は、いじめだと感じておらず、本当に悪気なく遊びの一環としてやっていることもあります。

程度の軽いものであれば改善する可能性も十分にあるので、毅然とした態度でやめてほしいと伝えることが大切です。

 

また、周囲の大人に相談しておくことで、味方がいる安心感から毅然とした態度で振る舞いやすくなることもあります。

 

3-3.自分の成長のために時間を使う

 

いじめられたことについて悩んでいると、いじめられていない時間にもつらくなってしまいます。

いじめを機に自己肯定感が下がってしまい「自分なんて価値が低いからこんな経験をするんだ」とすべての問題と自分を結びつけてしまい、日常の全てが苦しくなってしまいます

 

いじめという問題で毎日気持ちがつらくなってしまい、いじめについて考え込んでしまうのは勿体無いことです。

そのため、勉強に集中してみたり、いじめられた経験を絵や音楽などで表現してみたりなど、自分の成長のために使うのもおすすめです。

 

直接的にいじめを解決するものではありませんが、

  • 自分を客観視できて解決策を見つけられる
  • 自分にできることを見つけられて自己肯定感が育つことにつながる

こういった現状への対処もできるようになる可能性があります。

 

なにか熱中できることがある居場所を見つけることで、相対的に学校での問題が小さく感じられ、お子さんが堂々と対応していけるようになります。

 

3-4.いじめられやすい人の特徴を確認してみる

 

いじめはどんな理由があっても許されるものではありません。しかし、どうしてもいじめられやすい人の特徴は存在します。

以下のような方がみなさんいじめられるわけでは決してありませんが、いじめられやすい傾向はあるでしょう。

  • 奇抜なファッションなどあえて目立つことをしている
  • 身なりを整えておらず不潔な印象がある
  • 自分勝手な発言や悪口が多い
    など

親御さんから客観的に見てみて、お子さんに何か気になる点がある際は改善を促してあげることも大切です。

 

ルッキズムの時代ではありますが、学校は社会性を学ぶために集団生活する場のため校則は存在します。

そのため、他の学生はヘアカラーを我慢しているものの、お子さんは好きな色に髪を染めているときには、どうしても目立ってしまいます。

それだけでなく「みんなは我慢しているのに」という気持ちから、いじめに発展してしまう場合もあるでしょう。

 

もしも何か当てはまることがある場合には、学校は勉強だけでなくこれから社会で生きるための集団生活を学ぶ場でもあると教えてあげて改善を提案してあげましょう。

 

4.子どもが親へいじめを言い出しづらい理由

 

4-1.親に心配をかけたくない

 

親御さんを大切に思うからこそ、心配させたくないという理由でいじめについて相談できないお子さんもいます。

「自分がいじめられていると知ったら親は悲しむし、心配するだろうな」

こういった善意から、自分一人で苦しむことを選んでしまうのです。

 

特に、親御さんが仕事や家事で忙しそうにしている場合は、お子さんが「親は忙しいから自分でどうにかしないと」と考えてしまいやすいです。

 

  • 忙しい時でもお子さんと話をする時間を必ず取るようにする
  • 「一人で我慢して欲しくないから何かあったら必ず相談してね」と伝える

これらに日頃から取り組んでおき、お子さんが相談しやすい環境を整えてあげることが大切です。

 

また、学校と家庭を別のものと捉えており、学校に関わりのない親御さんに学校でのいじめについて相談してもいいのか迷っているお子さんもいます。

学校でどんな風に過ごしているのかを尋ねるなど、学校のことについても気にかけていることを伝えてあげると良いでしょう。

 

4-2.恥ずかしい気持ちからいじめを認めたくないと考える

 

いじめられていることに恥ずかしさを感じ、その事実を認めたくないと考えているお子さんもいます。

自己肯定感が低く「いじめられてしまう自分が悪いんだ」と、自分の能力と価値をイコールで考えてしまう傾向があります。

こういったお子さんは、「そんなこともわからない(できない)のか」といった否定の言葉をご家庭や学校で受け続けているケースが多いです。

 

たとえ相手に悪意がなくても、否定的な言葉はお子さんの気持ちを傷つけてしまいます

日頃からお子さんの頑張りを褒めたり、元気で過ごしてくれることに感謝を伝えたりして、お子さんが自分自身を認められるように導いてあげることが大切です。

 

4-3.いじめのエスカレートを恐れている

 

親御さんに相談して先生に伝わることで「いじめがエスカレートするかもしれない」と心配しているお子さんもいます。

実際のところ、非常に残念ではありますが、周囲の人に相談したことがきっかけで逆恨みされ、いじめがひどくなるケースもあるものです。

 

加害者が先生や大人をどこか下に見ている状況のとき、いじめを注意されても反省せずまた目を盗んでエスカレートしたいじめを行う場合があります。

上記の傾向が見られる時には、親御さんがいじめは絶対に許さないという態度を、加害者側やその家族、学校に見せることが大切です。

どんなことがあっても毅然とした態度で許さない姿勢を見せると、学校に伝わったとしてもエスカレートしたいじめをしてこなくなることが多いです。

 

5.親ができる子どもがいじめられている時の適切な行動

 

5-1.学校や警察に相談する

 

親子で抱え込まず、学校、状況によっては警察に相談するようにしましょう。

お子さんの様子や主張を伝えつつ、事実関係を確認してもらうよう促すことが大切です。

 

実際、いじめ防止対策推進法23条1項には、いじめが発覚した時には速やかに学校へ通報することが親の義務として定められています。

疑心暗鬼にならず、お子さんを守る行動をとっていただければ幸いです。

 

また、いじめ防止対策推進法23条2項では、学校がいじめを認知した場合には教育委員会などの設置者に速やかに報告する義務があると定められています。

担任の先生が個人的に対応するのではなく、学校が組織的に対応することが求められているので、毅然とした態度で対応を依頼しましょう

 

また、学校に相談した後も教育委員会への相談などが行われない場合や、いじめがひどいケースでは、親御さん自身が教育委員会や警察に相談することも大切です。

 

5-2.いじめの証拠を集める

 

お子さんがいじめられている現状を証拠として残しておくことをおすすめします。

残念ながら、学校側が体裁を守るためにいじめを認めたがらないこともあるからです。

  • ネットにおける誹謗中傷はスクリーンショットを撮っておく
  • 暴力を受けている時は怪我の部位を写真に残しておく
  • 暴言は子どもから内容を聞く、ボイスレコーダーで録音しておく

 

いじめの証拠を集めておくことで、いじめの事実を学校に認めてもらいやすくなります。

「撮影や録音はプライバシー的に大丈夫?」と不安を感じる方もいるかもしれませんが、撮影や録音自体が罪に問われることはほとんどありません

 

  • わざといじめをするよう挑発して撮影や録音をする
  • 取れたデータをネット上で晒すなど悪用する

こういった行為がなければ問題ありません。

適正に証拠を集め、お子さんの身を守るために正しく使っていきましょう。

 

5-3.スダチなどの専門機関やいじめの相談窓口に相談する

 

対処をしていじめが止まったとしても、お子さんの自己肯定感が下がり切っている状況だと再び自信のない様子からいじめの対象となる場合があります

 

また、いじめはお子さんの自己肯定感を大きく下げ、トラウマになるケースもあります。根本解決しないままでいると、お子さんがこれから社会で生きづらさを抱えるきっかけになるかもしれません。

 

そのため、お子さんがいじめという経験から主体的に乗り越えて、自己肯定感を育てていくためにも、スダチなどの専門機関や相談窓口を活用するようにしましょう

 

スダチはいじめを受けたことがきっかけで、不登校になってしまったお子さんを再登校に導いた実績があります。

そのお子さんは自信のない様子から、嫌なあだ名をつけられたりしていじめられていました。

 

スダチが支援させていただいてからは、お子さんの自己肯定感がどんどん育っていき、お子さんが自ら「学校に行ってみようかな」と言い出してくれました

学校では、加害者に対し堂々と接することができるようになり、加害者もいじめをしてこなくなりました。

今ではクラスの中でもお子さんらしい姿で、周囲の人と関わって楽しんで学校に通っていらっしゃいます。

 

スダチの支援の特徴は、お子さんへ直接提供せず、親御さんからお子さんの様子を毎日ヒアリングし、その時々のお子さんの状況に合わせて適切な声かけや接し方をフィードバックしていることです。

 

最も身近な存在である親御さんから、毎日長時間に渡り支援が提供されるため、お子さんの考え方や、様子が日々変化していきます。

また、スダチが支援していたことをお子さんには知られないため「自分の力で不登校、いじめを乗り越えた」という経験がお子さんの自信にもつながります

 

「子どもがいじめられていて、何をどうすれば解決できるのかわからない」その場合には、一度現状のつらい気持ちをスダチへ相談いただけたら幸いです。

 

2024年1月時点で800名以上のお子さんの不登校を解決した知見とノウハウに基づいて、現状の問題解決のサポートをいたします。

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5-4.子どものつらい気持ちを受け入れて親は味方だと示す

 

いじめを受けたお子さんは深く傷ついており、自己肯定感が下がりきっていることも少なくありません。

まずはいじめの状況などを詳しく聞いたりする前に、お子さんの気持ちを受け入れてあげてください

お子さん自身はつらい気持ちを自分で整理することが難しいこともあります。

 

何気ない会話の中でお子さんが伝えてくれた言葉を元に「〇〇がつらかったんだね」と言語化して伝えてあげ、お子さんが自分の気持ちに気づけるようにしてあげることが大切です。

 

このように、気持ちを受け入れていることを会話を通じて伝えてあげると、お子さんは「親は自分を見ていてくれるし、味方でいてくれる」と安心します。

安心すると自分の現状を適切に見られるようになり、これからどうするのか考えていく土台が出来上がります。

 

5-5.自己肯定感を育てる接し方・声かけをしていく

 

気持ちを受け入れてあげて落ち着いてきたら、お子さんの行動の過程にいつも目を向けてあげて、正しいことはたくさん褒めてあげてください。

信頼できる親御さんから褒められることで、お子さんの自己肯定感がどんどん育っていきます

 

お子さんに信頼してもらい正しい親子関係を築くためには、いじめを受けてかわいそうだからと言って、ご家庭でお子さんに好き勝手させないことも重要です。

 

正しいことはきちんと褒めて、ダメなことはダメだと毅然とした態度で伝えていくことで正しい親子関係が構築されていきます。

 

5-6.さまざまな角度から物事を考えられるように声かけをする

 

いじめを経験すると何か問題が起きた時に

  • 「すべて自分が悪いんだ」と捉えてしまう
  • つらい気持ちでいっぱいになって思考が働かなくなってしまう

こういった状況に陥り、精神的に追い詰められてしまうことがあります。

 

お子さんがいじめという問題を俯瞰して捉え、前進していけるような声かけをしてあげましょう

いじめをするような人や自分と波長の合わない人は、どこにでもいるものです。

 

現状でお子さんがいじめられてしまっていても、それは決してお子さんが悪いわけではなく、偶然そのような環境と出会ってしまっているだけです。

このことを伝えてあげるだけでもお子さんの気分は楽になるでしょう。

 

また、人はいくつになっても、誰かから言われないと自分の間違いに気付けない時があるものです。

そのようにお子さんに伝えた上で、「嫌なことがあったら嫌だ、できないことはできない、とはっきり伝えるようにしてね」と教えてあげましょう

 

こういった声かけによって、お子さんが現状の問題を俯瞰して捉えられるようになってくると、必要以上に自分を責めることがなくなります。

冷静に解決策や状況を判断できるようになって、自然と前進し始めます。

 

6.いじめられている子どもに対して親がやってはいけないこと

 

6-1.無理して学校へ通わせる

 

嫌がるお子さんを強制的に学校へ行かせるのは避けましょう。

「こんなにつらい経験をしているのに親も味方をしてくれない」とお子さんを責めることにつながってしまいます。

 

また、お子さんは強制されたことに反発する傾向があり、強制されたことに対して苦手意識を強めてしまいます。

親御さんも学生時代に「勉強しなさい!」と言われてやる気を失ったり、勉強嫌いになったりした経験があるかもしれません。

同様に「学校へ行きなさい」と伝えると、学校に恐怖心を抱いてしまうことがあるので注意してください

 

また、お子さんが受けているいじめがかなり重たい場合などは、トラウマになってしまうこともあります。

トラウマになっているお子さんは「学校に行かなきゃ」「学校で勉強したい」という気持ちがあっても、身体が言うことを聞かない状態です。

 

親として「楽しんで学校に通ってほしいと思っている」と伝えた上で、どうするのかはお子さんに選ばせてあげることが大切です。

 

お子さんは自分で選び、自分の行動に責任を取る経験を積むことで、自己肯定感が育ち自己決定能力も伸びていきます。

この力がいじめに対抗する力となり、社会に出てからもお子さんを支えてくれます。

 

もちろん時には間違ったものを選ぶこともありますが、その時には親御さんが毅然とした態度で教えてあげて、お子さんが良い判断ができるように選択肢を見せてあげましょう。

 

6-2.「いじめられる方が悪い」「大したことない」と突き放す

 

  • それってあなたもわるかったんじゃない?
  • そんなの大したことないよ

いじめのことを初めて話してくれたお子さんに対して、上記のような突き放してしまう言葉は避けましょう。

いじめられたお子さんは深く傷ついている状態で、勇気を振り絞ってやっとの思いで親御さんに相談しています

 

そんなお子さんに突き放すような言い方をしてしまうと、今まで築き上げてきた親子関係が崩れてしまいます。

お子さんは「親は自分の味方ではないんだ…」と心を閉ざしてしまい、解決が難しくなってしまうのです。

いじめがどのような状況であったとしても、まずは子どもが抱えているつらさを受け入れてあげることが大切です。

 

お子さんは

  • 「親はいつでも自分の味方でいてくれる」
  • 「自分にはこの親がついているからきっと大丈夫だ」

という実感があれば、自分で現状を変えていこうと勝手に前進し始めるものです。

そのため、初めて打ち明けてくれたお子さんの気持ちを共感して受け入れてあげましょう。

 

6-3.無理に転校して環境を変えようとする

 

いじめの問題を根本解決していない状況で、転校を促すことはおすすめできない場合もあります

お子さんは、自己肯定感が育ち、物事を俯瞰して捉えられるようになってくると、自ら現状のいじめに立ち向かっていけるようになる場合があります。

 

いじめをしてくる相手に毅然とした態度で堂々と接することができるようになり、相手も今までのお子さんと異なることからいじめをやめるようなケースも多く見てきました。

 

逆に自己肯定感が育っておらずこういった対応ができないままだと、環境が変わっても、いじめをしてくる相手と会った時に今と同じ状況になってしまいます

 

そのため、転校については、お子さんがいじめの根本原因を乗り越えたうえで「他の学校で再出発したい」と感じている場合に検討するのがおすすめです。

 

7.子どもがいじめられたときの親御さんの心構え

 

7-1.加害者側の出方を気にしない

 

親御さんはお子さんを大切に思うからこそ、傷つけた相手に対し怒りを覚えていて、謝って欲しいと思っておられることでしょう。

中には加害者側は保護者も子どもも適切な対応をとってくれず、加害者のことが憎くて頭から離れないこともあるかと思います。

 

ただ、世の中には、人はみなそれぞれの考え方や性格があり、加害者の中には自分がいじめていることに気づいていない人もいるのが実情です。

そのような人を相手にして、怒ったり落ち込んだりする時間は、非常に勿体ないものと言えます。

 

上記の場合には、加害者を相手にするよりも、お子さんのつらい気持ちを救ってあげて、前進していくための必要な行動に眼を向けることが大切です。

 

7-2.子どもの望む解決方法を優先する

 

親御さんは日頃からお子さんを大切に思い、たくさんの愛情を注ぎながら子育てをされていることと存じます。

そんな大切なお子さんがいじめに遭い、深く傷つけられてしまった時、相手に責任をとってほしいと思うのは当然のことです。

もしかすると、裁判を起こすことも検討されているかもしれません。

 

ただ、お子さんはいじめられたことについて、あまり大事にすることを望んでいないこともあります

大事になり学校に復帰した時に、クラスの居心地が悪くなってしまうことを心配しているのです。

 

また、裁判は労力もお金もかかるので、本当にお子さんがいじめを乗り越えるうえで必要なことなのかはじっくり考えた方が良いでしょう。

お子さんが望んでいる解決策を優先してあげてください。

 

8.いじめられた時の対処法についてよくある質問

 

8-1.いじめの解決方法は?

 

残念ながら、たくさんの人が集まる環境ではどうしてもいじめは起きてしまうものです。

 

ただ、いじめが起きた時の対処を適切に行えば、いじめる側もいじめられる側にとっても教訓を得られるような形で解決をすることは十分可能です。

 

いじめる側にはいじめられた人がどんな気持ちになるのかを教えてあげ、どんな理由があってもいじめてはいけないことをわかってもらいましょう。

また、いじめられた側には自己肯定感が下がり切らないように、気持ちを受け入れてあげるなど、周囲がサポートしてあげることが大切です。

 

 

国もいじめ対策を実施していますが、いじめられた側が学校を休むような方向性が強く、学習の機会が奪われているという点ではマイナスの側面もあります。

 

お子さんがつらい気持ちでいっぱいになっている時には、休むことも大切ですが、同時に学校に掛け合っていじめた側を停学処分にするなどできないか聞いてみるのも良いでしょう。

 

もしそれが可能であれば、お子さんは授業を継続して受けられますし、いじめた側も自分のしたことの大きさを実感できます。

また、スダチなどの専門機関や状況に応じて医療機関の力も借りながら、お子さんのメンタルケアと学習機会の確保をしていくことが大切です。

 

8-2.小学校、中学校、高校でいじめられる人の特徴は?

 

次の特徴があるといじめのターゲットにされやすいと言われています。

  • 容姿や性格が目立ちやすい
  • 自分の意見を言えない
  • 自己主張が強すぎる
  • 突出して苦手なことがある

 

ただ、こういった特徴があるからといって必ずいじめられるわけではありません。

いじられた時にうまく笑いに変えるなどすると、場が和んで仲良くなれることもあります

いじめとイジリは紙一重なので、受け手がうまく立ち振る舞うと回避できることもあるのです。

 

もちろん、お子さんがそのイジリを嫌だと思う時には、その気持ちを伝えることも大切だと教えてあげてください。

その上でイジリをかわしていく方法も教えてあげると、お子さんが学校で嫌な思いをすることが減っていくでしょう。

 

9.まとめ

 

いじめは言葉の印象が軽いため軽視されがちですが、実際には暴行罪などの罪に問われる行為です。

もしお子さんがいじめられている場合には、学校だけでなく、警察や弁護士等にも相談して法的な対処もしていきましょう

その上でスダチのような専門機関の力も借りながら、お子さんのメンタルケアを行っていくことが大切です。

 

いじめで傷ついてしまった気持ちをそのままにしていると、人の小さな言動にも傷つきやすくなるなど、お子さんがこれから苦労する可能性もあります。

つらい気持ちを受け入れてあげて、お子さん自身の中で気持ちの整理ができるようにサポートしてあげましょう。

 

スダチではいじめをはじめとして、なんらかの理由で学校に行くのがつらいと感じているお子さんをサポートしてきました。

お子さんには直接関わらず、親御さんを通じてサポートを実施することで、お子さんが親御さんを信頼する関係性を築けるのが特徴です。

行き渋りや不登校を平均3週間で解決し、サポートを受けられた方はみなさん楽しんで学校に通われていらっしゃいます

 

すぐに取り入れられるように、具体的な声かけをお伝えしているので「私にできるのかな」と心配なさらないでください。

お子さんが抱えるつらい気持ちを解消してあげたいと感じる方は、無料オンライン相談にて一度、現状をお聞きできましたら幸いです。

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小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

業界最速で不登校を解決する「3週間で不登校解決プログラム」を展開。毎年2,000名以上の不登校に悩む親御さんが相談に訪れる。

再登校までの期間は平均で3週間。
当プログラムの目的は、「子ども達がこの先の人生を幸せに生きていくこと」。不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えており、できる限り短い期間で再登校することを大事にしている。

これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。

-人間関係, 不登校で悩む親御さんはこちら
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