疑問&お悩み
- 小学校低学年の子どもが不登校になったけど、どうしてなの?
- 不登校の小学生を持つ母親だけど、なにをすればいい?
- 低学年の小学生が学校復帰するには、どう対応すればいいの?
この記事では、小学生の不登校のうち、低学年の不登校について解説しています。
文部科学省の調査では、小学生の不登校は年々増加しており、誰にでも起こりうる問題とされています。
お子さんが学校に行きたがらない様子が続くと、「何がつらいのだろう」「どう対応すればいいのだろう」と戸惑う親御さんは少なくありません。
特に小学校低学年は、自分の気持ちをうまく言葉にできず、ぐずりや体調不良として不安が表れることもあります。
実は、記事を書いている私自身も小学校への行き渋りが激しく、毎日親を困らせてきました。
今回は、そうした経験を持つ私が、学校に行けないことを上手く話せないあなたのお子さんに代わって、小学校低学年の不登校を解説します。
記事を読むとわかる3つのこと
- 不登校に結びつく様々な要因
- 行き渋りになりがちな子どもの特性
- 再登校につながる5か条
記事内では低学年あるあるの行動に関する動画や相談案内もあるので、一緒に不登校問題を解決できればと思います。
目次
1.登校拒否とは?小学生の不登校・行き渋りとの違い
登校拒否とは、学校に行きたくない気持ちや不安から登校が難しくなる状態を指しますが、現在では「不登校」という言葉が一般的に使われています。
ただし保護者の間では「登校拒否」という表現も今なお広く使われており、言葉の違いに戸惑う方も少なくありません。
大切なのは名称ではなく、「なぜ子どもが学校に行けないのか」という背景を正しく理解することです。
特に小学生は自分の気持ちを言語化することが難しく、行き渋りや体調不良として表れることが多い傾向にあります。
この章では、登校拒否の意味や文部科学省の定義、行き渋りとの違いについて順番に解説していきます。
1-1.登校拒否という言葉の意味
登校拒否とは、学校に行きたくない気持ちや不安から登校が難しくなる状態を指す言葉です。
現在では「不登校」という表現が一般的に使われていますが、保護者の間では今でも「登校拒否」という言葉が使われることも少なくありません。
重要なのは言葉の違いではなく、「なぜ子どもが学校に行けないのか」という背景を理解することです。
特に小学生の場合は、自分の気持ちをうまく言葉にできず、行き渋りや体調不良といった形で現れることが多いため、表面的な行動だけで判断せず、心の状態に目を向けることが大切です。
1-2.文部科学省の不登校の定義
文部科学省では、不登校を「心理的・情緒的・身体的、または社会的要因により登校しない、あるいはできない状態」と定義しています。
つまり、単なる怠けやわがままではなく、さまざまな背景が重なって起こる状態とされています。
また現在の支援方針では、「学校に戻ること」だけをゴールとせず、子どもが社会的に自立していくことを重視しています。
この考え方を理解しておくことで、無理に登校を促すのではなく、お子さんの状態に合わせた対応ができるようになります。
まずは「今の状態をどう支えるか」に目を向けることが重要です。
1-3.行き渋りとの違い
行き渋りとは、「学校に行きたくない」と感じながらも、なんとか登校できている状態を指します。
一方で登校拒否や不登校は、実際に登校が難しくなっている状態です。
行き渋りの段階では、朝にぐずる、体調不良を訴えるなどのサインが見られることが多く、この段階での関わりがとても重要です。
適切に対応できれば、不登校への移行を防げる可能性もあります。
そのため、「まだ行けているから大丈夫」と見過ごすのではなく、小さなサインを早めにキャッチし、お子さんの不安やストレスに寄り添うことが大切です。
2.小学生の登校拒否でよくあるサイン
小学生の登校拒否は、突然始まるように見えても、実際にはその前段階としてさまざまなサインが現れていることが多いです。
特に低学年の子どもは、自分の不安やストレスを言葉でうまく伝えられないため、体調不良や行動の変化として表れる傾向があります。
そのため、親が「気づけるかどうか」が対応の分かれ目になることも少なくありません。
早い段階でサインをキャッチし、適切に関わることで、不登校の長期化を防げる可能性もあります。
この章では、小学生に多く見られる代表的なサインについて具体的に解説していきます。
2-1.朝に腹痛・頭痛を訴える
小学生の登校拒否では、朝になると腹痛や頭痛などの体調不良を訴えるケースがよく見られます。
これは仮病ではなく、学校への不安や緊張が身体症状として現れていることが多いです。
特に低学年では、感情を言葉で表現することが難しいため、体の不調という形でSOSを出している可能性があります。
無理に登校させようとすると症状が悪化することもあるため、「体調は大丈夫?」と気持ちを受け止めることが大切です。
まずは安心できる環境を整え、少しずつ原因を探っていくことが重要です。
2-2.泣く・怒る・黙る
登校時間になると泣いたり、怒ったり、何も話さなくなるといった反応も、よくあるサインの一つです。
これらはすべて「学校に行きたくない」という気持ちの表れですが、子ども自身も理由をうまく説明できないことが多いです。
親としては理由を聞き出したくなりますが、問い詰めることでさらに心を閉ざしてしまうこともあります。
まずは「つらいんだね」と気持ちを受け止めることが大切です。
そのうえで、落ち着いたタイミングで少しずつ話を聞くことで、本当の原因に近づいていくことができます。
2-3.母親から離れたがらない
低学年の子どもに多いのが、母親から離れることへの強い不安です。
登校時に抱きついて離れない、付き添いを求めるといった行動が見られる場合、母子分離不安の可能性があります。
これは発達の過程でも見られる自然な反応ですが、強くなると登校が難しくなることもあります。
この場合、無理に引き離すのではなく、「帰ってきたらまた会えるよ」と安心感を繰り返し伝えることが大切です。
安心できる関係が積み重なることで、少しずつ不安は和らいでいきます。
2-4.学校の話を避ける
学校の話題になると黙る、話をそらす、話したがらないといった反応も、登校拒否のサインの一つです。
これは学校に対してネガティブな感情を抱えている可能性を示しています。
無理に話させようとすると逆効果になるため、「話したくなったらでいいよ」という姿勢を見せることが大切です。
また、学校の話以外の会話を大切にすることで、安心して話せる関係を築くことができます。
信頼関係ができると、少しずつ自分の気持ちを話してくれるようになります。
3. 小学校低学年に多い登校拒否の原因
子どもには、子どもならではの不安があります。
低学年の子どもに言わせれば、不安というよりも「もやもや」と表現したほうがしっくり当てはまるかもしれませんね。
この「もやもや」の正体は不安ですが、何が原因で感じているのかわからない、漠然とした不安です。
大人であれば、不安がぼんやりとしていたとしても1つひとつ細分化することで、不安が何に対して湧いているのか知ることができます。
しかし、小学生の、それもまだ低学年である子どもにできることではありません。
このため、本当なら小さい不安もとても大きなものに見えてしまいます。
そして、この不安に以下のことが加わると、結果として不登校が現象としてあらわれるのです。
不登校を引き起こすトリガー
- 環境の変化に適応できない
- 勉強についていけない
- クラスメイトや先生との人間関係
- 親子関係や家庭環境の影響
3-1. 環境の変化に適応できない
幼稚園や保育園からの進学は、それまでの生活環境がガラリと変わります。
小1ギャップ、小1プログレスという言葉があるように、子どもにとっても大きなストレスとなるのです。
ストレスの度合いは、子どもが生まれ持った気質に左右され、いわゆる敏感な子どもの場合は順応までに時間がかかります。
学校という場所に対して「この場所は大丈夫だ」という安心感を持てず、これまた見ず知らずの人たちと過ごすのは期待よりも不安の度合いが大きいもの。
また、自分だけが周りとなじめていないとわかると劣等感も加わるため、不登校に発展しやすくなります。
3-2. 勉強についていけない
学校の授業というのは一律で進みます。
この“みんな一緒に”はいいように思えますが、逆にいえば足並みがズレるほどに大きく目立つということ。
授業の内容が難しくてわからない子もいれば、簡単すぎてつまらないから学校の勉強にはついていけない子もいるのです。
3-3. クラスメイトや先生との人間関係
人は、周りの人たちからの影響を強く受ける生き物です。
学校は年間を通して同じ人たちと同じ空間で過ごすため、クラス全体の雰囲気や人間関係の良し悪しに強く左右されます。
低学年の間は、とくに同級生と仲良くすることがよしとされますが、同い年だから相性がいいとも限りません。
また、クラスで唯一の大人である先生との関わりも学校生活の質を左右します。子どもと先生の1対1の相性のほか、先生のクラス全体に対する言動も子どもに影響を与えます。
人間関係がうまくいかないと、学校をつまらないと感じるお子さんもいます。
学校がつまらないという理由で行き渋りや不登校になるケースもあるため、早めの対処が大切です。
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3-4. 親子関係や家庭環境
意外に思われるかもしれませんが、親子関係や家庭の雰囲気も不登校のトリガーになります。
もし仮に、学校でイヤなことがあったとしても、子どもにとって家が安心できる居場所であるなら、過ごしている間に心を休めることができるでしょう。
しかし、家でも気を張っていないといけない、気を使わないといけない環境だったら…?
ケースによっては家庭環境を根本的に見直さない限り、進級進学しても不登校をぶり返すこともあります。
お子さんが母親と離れることに不安を感じている場合は、次の記事も参考になさってください。
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4. 小学生の登校拒否で親が最初に整えたい関わり方
低学年の不登校を早く解決するために必要なことは、子どもが根本的に抱えている不安を小さくして、頑張るためのエネルギーに変えることです。
不安は、人間の本能的なものなので、完全になくすことは難しいもの。
けれども、ちょっとずつ不安に向き合うと、不安を小さなものに変えられるようになります。
不安を小さくして期待に変えることができれば、何かに挑戦するための力にもなるのです。
また、不安感情を小さくできるということは、自分で自分の感情をコントロールすることにもつながります。
4-1. 不安を小さくしてエネルギーに変える2つのコツ
子どもの持つ漠然としたもやもや、不安を小さくして挑戦するためのエネルギーに変えるには2つのテクニックがポイント。
不安を小さくしてエネルギーに変えるための2大テクニック
- 子どもが甘えてきたときは、子どもと向き合うこと
- 子どもの悩みや不安は親子で一緒に考えること
どちらにも共通しているのは、親御さんの対応がカギということ。
低学年のうちは、どうしても親御さんによるサポートが必要になります。
また、子どもに対する接し方も重要なので1つひとつ抑えておきましょう。
4-1-1. 子どもが甘えてきたときは、子どもと向きあう
ときに、母子分離不安の子どもは、まるで幼児のように甘えてくることがあります。
正直、うっとうしさを感じてしまったりイライラすることもあるでしょう。
ですが、甘えてきたときこそ不登校解決につながるチャンスだと思い、受け入れてあげてください。
甘えてくるときの子どもは、あなたに安心感を求めているのです。
例えば、子どもが抱きついてきたのなら、同じようにぎゅっと抱きしめてあげてください。
「甘え癖がつくのでは?」と思うかもしれませんね。
ですが、ここで拒絶したり無視すると、子どもは「親に受け入れてもらえなかった」と認識するため、心に傷を残すことになります。
甘えてきたら、数分だけでもいいので子どもと1対1で向きあってみてください。
はじめのうちは頻度が多いかもしれません。ですが、子どもが自分で満足したら勝手に離れていくため、次第にスキンシップを求める回数も少なくなります。
\ こちらの動画でも、子どもが甘えてきたときの対応法をご紹介しています /
4-1-2. 子どもの悩みや不安は親子で一緒に考えること
親御さんが子どもさんの気持ちを理解したいと思うあまり、説明を求めて急かしていませんか?
感情や思考を理解してあげたいと思う気持ちはわかりますが、小学生の低学年の子どもの多くは、まだ自分の感情や考えをうまく言葉にできません。
説明させることにこだわらず、子どもの口からこぼれる言葉を拾いながら、親子で子どもの不安に向き合いましょう。
子どもとの会話では、以下の3ポイントを押さえておくと言葉を引き出せるようになり、不安と向き合うヒントが見えやすくなります。
子どものとの会話に役立つ3つのポイント
- 子どもの気持ちを否定せず、受け入れる
- 子どもの言葉をきちんと聴く
- 「なぜ」「どうして」ではなく「なにが」とたずねる
4-1-2-1. 子どもの気持ちを否定せず、受け入れる
親に自分の気持ちを否定されることは、子どもにとっては一番信頼している大人から見放されるようなものです。
とくに、「それはいい」「これはダメ」といった判断を下さないことを心がけてみてください。
「そうなんだ」と知らないことを知るスタンスでいると、口出ししたくなる気持ちが小さくなります。
4-1-2-2. 子どもの言葉をきちんと聴く
子どもの言っていることを聞いているうちに、つい話をさえぎって「それは……」と結論を言っていませんか?
大人は人生の経験値がある分、子どもより先に答えにたどり着くため子どもの言葉を奪いがちです。
子どもが途中で言いよどんだとしても、一旦は待ってみましょう。
沈黙のあと、ぽつりと溢れた一言が大きなカギになることもよくあるものですよ。
4-1-2-3. 「なぜ」「どうして」ではなく「なにが」とたずねる
質問の仕方を変えると、問いかけを受けたあとに注意を向ける視点が変わります。
例えば、「なんで不安になるの?」「どうして怖いの?」と言われると、自分の心が不安を抱く原因のような印象です。
「不安になるんだね。何が怖いのか教えてくれる?」にすると、自分ではなく、自分以外の対象にも意識を向けられるようになります。
とは言っても、低学年の場合は「何が」にもうまく答えられないかもしれません。
その際は、親御さんご自身が自分に対して「この子の不安を大きくさせているのは、“何が”影響しているからだろう?」と質問すると、子どもにとって何がネックになっているのか見えてくるでしょう。
もし親御さんだけでお子さんの悩みを聞くのが難しい場合には、相談窓口を利用するのもおすすめです。
家庭や学校に関わりのない第三者の方がお子さんが話しやすいこともありますし、親御さんもサポートしてくれる存在を知ることで気持ちが楽になるでしょう。
お子さんの悩みを相談できる窓口については、次の記事でお話ししています。
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5.小学生の登校拒否でやってはいけない対応
登校拒否の対応で避けるべきなのは、「無理に登校させる」「理由を問い詰める」「気持ちを否定する」といった関わり方です。
これらは一見すると正しいしつけのように感じられますが、実際には子どもの不安や自己否定感を強めてしまう可能性があります。
特に「なんで行けないの?」「みんな行っているのに」といった言葉は、子どもにとって大きなプレッシャーとなり、さらに状況を悪化させることがあります。
また、親が先回りしてすべてを決めてしまうと、子どもが自分で考えたり乗り越えたりする力を育てる機会を奪ってしまいます。
大切なのは、「行けないこと」に注目するのではなく、「今どんな気持ちなのか」に目を向けることです。
子どもの話を遮らずに聞き、気持ちを受け止める関わりを意識しましょう。
焦らず長期的な視点で関わることが、結果的に自立や再登校につながっていきます。
登校拒否の対応では、子どもを無理に動かそうとする関わりは逆効果になりやすいです。
理由は、不安や自己否定感をさらに強めてしまう場合があるからです。
6. 小学生の登校拒否をやわらげる5つの対応
子どもが自ら再登校するための5か条というものがあります。
1つひとつは、子どもの心理・生活・勉強にまつわるものたちです。
子どもが自ら再登校するための5か条は次のとおり。
再登校に必要な5か条
- 子どもの自己肯定感を高める
- 規則正しい生活を送る
- 正しい親子関係を築く
- 子どもに考える時間を与える
- 可能なら学習の遅れを取り戻す
一見すると不安とは関わりがないように見えますが、自己肯定感を高めると不安の感情を抱えたままでも物事に取り組めるようになり、正しい親子関係を築くと心のゆとりが増えたりします。
不安そのもののコントロールだけでなく、不安感情の使い方も自然と身につくのです。
不登校への向き合い方については、次の記事でも詳しく解説しています。 お悩みポイント ・不登校を解決するには、結局のところ何をしたらいいの? ・学校に行けない理由がどうしても気になる… ・育て方、間違ってた?正しくなかった? この記事では、子どもの不登校を解決したいのに ... 続きを見る
参考【2ヶ月間で不登校解決】子どもが自分から学校に行きたくなる方法を解説!
6-1. 子どもの自己肯定感を高める
自己肯定感とは、自分のいい部分もダメな部分も含めて、自分は自分なんだと思える感情のことです。
不登校になると「学校に行けない自分はダメな存在なんだ……」と自責の感情が強くなるため自己肯定感が下がり、無気力状態に陥ることも。
自己肯定感は、子どもの出来ていることを褒めたり、感情に共感することで養うことが可能です。
具体的には「朝に起きられたね」「ご飯きちんと食べられたね」といった、日常にまつわることでOK。
小さなことから「自分はこれができる」という自信をつけてあげてください。
何か1つ、些細なことにでも自信が持てるようになると、不安を感じたとしても挑戦できる勇気を実感できるようになります。
6-2. 規則正しい生活を送る
不登校にありがちなのが、昼夜逆転です。
多くの不登校児が学校の時間に寝るのは、学校に行かなくていい理由をつくる現実逃避の一種でもあります。誰もが通りがちな道ですが、1度生活リズムが崩れると立て直すのは容易ではありません。
とくに、子どもが自由にゲーム機やパソコンを使える状態だと、わずか数日の間で昼夜逆転になるため注意が必要です。
もし、子どもが朝にきちんと起きられたら、朝のあいさつと一緒に褒め言葉を伝えましょう。
昼夜逆転せずに学校と同じリズムで生活することは、不登校児にとってハードルの高いことなのです。
また、規則正しい生活を送っていると学校復帰もスムーズになりますよ。
6-3. 正しい親子関係を築く
親は、子どもにとってのよき理解者である必要はありますが、お世話係になってはいけません。
子どもの機嫌をとるような言動を取っていませんか?
子どもの言いなりになっていませんか?
難しいことですが、子どもの気持ちに寄り添うのと顔色を伺うことは違います。甘やかすことと優しくすることは別物です。
子育ての主導権は、親御さんがきちんと握りましょう。
親子関係は家庭の空気にも大きく影響するため、健全な親子関係が築けると、家全体が子どもにとって心の休まる居場所となりますよ。
6-4. 子どもに考える時間を与える
私たち大人は、子どもよりも経験値がある分、つい口を出しがちです。
よかれと思ってアドバイスしそうになったら、ぐっとこらえて、一旦立ち止まってみてください。
とくに「学校に行きなさい」「学校に行かなくていいよ」は一見すると考えることを促しているように見えますが、指示を出しているのと同じです。
子どもが自分の頭で考えられるように、質問形式で話してみるといいでしょう。
再登校への近道は、親御さんがサポートしながら子どもが自分の頭で考えることです。
6-5. 可能なら学習の遅れを取り戻す
低学年であれば、学習の遅れは比較的取り戻しやすいです。
とはいえ、放置すればするだけ溝が広がるのも事実。
勉強面がネックであるのなら、なるべく早いうちに手を打ちましょう。
すでに遅れが出ている場合、学校の授業に合わせようとすると無理が生じることもあります。
先に進めるよりも、まずは復習からはじめましょう。学年をまたいで復習すると基礎の再確認にもなるのでおすすめです。
7.家ではどう過ごすべき?
登校拒否の時期に家庭で大切なのは、「安心して過ごせる環境」と「生活リズムの維持」のバランスです。
無理に学校復帰を目指すのではなく、まずは心身の回復を優先しながら、少しずつ前に進める状態を整えていくことが重要です。
ただし、昼夜逆転や過度な生活の乱れは回復を遅らせる原因にもなるため、できる範囲で日常のリズムを意識する必要があります。
また、ゲームや動画も一律に禁止するのではなく、適切に取り入れることでストレス発散の手段として活用できます。
この章では、家庭での具体的な過ごし方として「休息」「生活リズム」「好きなことの扱い」「回復後の行動」の4つの観点から、実践しやすいポイントについて紹介していきます。
7-1.まずはしっかり休ませる
登校拒否の初期段階では、何よりも「休ませること」が最優先です。
子どもは学校に行けなくなった時点で、すでに心身ともに疲れ切っているケースが多く、無理に理由を聞き出したり、今後のことを考えさせたりすると、かえって負担を増やしてしまいます。
まずは「休んでいいんだよ」と伝え、安心して過ごせる環境を整えてあげることが大切です。
しっかりと休むことで、少しずつ心のエネルギーが回復し、自分の気持ちを整理する余裕も生まれてきます。
親としては焦りを感じるかもしれませんが、ここで無理をさせると長期化につながることもあります。
休むことは後退ではなく、回復に向けた大切なステップだと捉えて見守りましょう。
7-2.生活リズムを整える
休息を大切にしながらも、生活リズムを完全に崩さないことも重要なポイントです。
特に、昼夜逆転は不登校の長期化につながりやすく、一度崩れると元に戻すのが難しくなります。
無理に学校と同じ生活を求める必要はありませんが、「朝起きて夜に寝る」という基本的なリズムだけは、できる範囲で維持することを意識しましょう。
たとえば、朝は決まった時間にカーテンを開ける、軽く朝食をとるなど、小さな習慣を積み重ねることが効果的です。
生活リズムが整うと、体調だけでなく気持ちも安定しやすくなり、次の行動につながる土台が整います。
焦らず、少しずつ整えていくことが大切です。
7-3.好きなことを許容する
登校拒否の時期は、ゲームや動画などに多くの時間を使うことに不安を感じる親御さんも多いでしょう。
しかし、好きなことを一切禁止してしまうと、子どものストレスが増え、かえって状態が悪化することがあります。
大切なのは「完全に制限すること」ではなく、「適度に取り入れること」です。
たとえば、時間を決める、やることの区切りをつけるなど、無理のないルールを一緒に決めることで、安心して楽しめる環境を作ることができます。
好きなことは、子どもにとって大切なリフレッシュの手段でもあります。
まずは心を回復させることを優先しながら、少しずつ生活とのバランスを整えていきましょう。
7-4.少し元気が出たら学習や外との接点をつくる
心身の状態が落ち着き、少し元気が出てきた段階では、無理のない範囲で学習や外との接点を取り入れていくことが大切です。
いきなり学校復帰を目指すのではなく、「短時間の勉強」「近所への散歩」「習い事への参加」など、小さな行動から始めていきましょう。
こうした経験は、「自分にもできる」という感覚を育て、自信の回復につながります。
また、家庭以外の人や場所と関わることで、視野が広がり、孤立感の軽減にもつながります。
大切なのは、以前の生活に戻すことではなく、「今できることを一つずつ増やしていくこと」です。
子どものペースを尊重しながら、次の一歩を支えていきましょう。
家での過ごし方では、安心できる環境を保ちながら生活リズムを大きく崩しすぎないことが大切です。
8.学校・支援機関との連携方法
登校拒否の対応は、家庭だけで抱え込まず、学校や外部機関と連携することが重要です。
まずは担任の先生に現在の状況を具体的に伝えましょう。
「朝になると腹痛を訴える」「学校の話題になると黙る」など、家庭で見えている事実を共有することで、学校側も適切な対応を検討しやすくなります。
そのうえで、スクールカウンセラーや教育支援センターの利用も検討するとよいでしょう。
第三者の専門家が入ることで、親子だけでは気づけなかった原因や対応のヒントが見えてくることもあります。
また、民間の支援団体やフリースクールなども選択肢の一つです。
それぞれ支援方針が異なるため、「再登校を目指すのか」「居場所を重視するのか」など、ご家庭の方針に合った支援先を選ぶことが大切です。
複数の選択肢を持つことで、無理のない形で前に進むことができます。
9.保護者の声|対応を見直して変化があった事例
9-1.理由を聞くのをやめたら、子どもが話し始めた
不登校になった当初は、「どうして学校に行きたくないの?」と毎日のように理由を聞いていました。
しかし、子どもはうまく答えられず、泣いたり怒ったりするばかりで、親子関係も悪くなっていきました。
そこで、思い切って理由を聞くのをやめ、「そっか、つらいんだね」と気持ちを受け止めることを意識しました。
すると少しずつ子どもが自分から話すようになり、「先生が怖い」「友達とうまくいかない」といった本音を教えてくれるようになりました。
無理に聞き出すのではなく、安心して話せる環境をつくることの大切さを実感しました。
9-2.休ませることへの罪悪感が減り、子どもの表情が戻った
最初は「このまま休ませていいのか」と不安でいっぱいで、なんとか学校に行かせようとしていました。
でも、無理に登校させようとするほど子どもは苦しそうになり、朝になると体調不良を訴えるように。
そこで一度立ち止まり、「まずはしっかり休ませよう」と考え方を変えました。
すると、徐々に子どもの表情が柔らかくなり、家の中で笑うことも増えていきました。
学校に戻ることだけに目を向けるのではなく、「今は回復の時期」と捉えることが大切だと感じました。
9-3.家庭だけで抱えず相談したことで、親の気持ちが楽になった
子どもが不登校になってから、「親として何が正しいのか」がわからず、一人で悩み続けていました。
学校にも相談しましたが、具体的な対応が見えず、不安は消えませんでした。
そこで教育相談や外部の支援機関に相談してみたところ、同じようなケースが多いことや、家庭での関わり方のポイントを具体的に教えてもらえました。
何より、「自分だけじゃない」と思えたことで気持ちが軽くなり、子どもにも落ち着いて接することができるようになりました。
親が安心することの大切さを実感しています。
他の事例も確認したい方は、以下も参考にしてください。
ttps://sudachi.support/questionnaire
9.よくある質問
Q1. 登校拒否と不登校は違いますか?
登校拒否と不登校は厳密に区別される言葉ではありませんが、一般的には「登校拒否」は感情的に学校を拒んでいる状態、「不登校」はさまざまな要因で登校できない状態を指すことが多いです。
現在は文部科学省も「不登校」という表現を用いており、心理・環境・人間関係など複合的な背景があるとされています。
大切なのは言葉の違いではなく、お子さんがなぜ学校に行けないのかを理解し、状態に合った対応をすることです。
Q2. 小学生の登校拒否は休ませてもいいですか?
基本的には、無理に登校させるよりも一度休ませる判断が必要なケースもあります。
特に強い不安や体調不良がある場合、無理に登校させると症状が悪化したり、不登校が長期化する可能性もあります。
ただし、ただ休ませるだけでなく「なぜ行けないのか」「どう支えるか」を考えることが重要です。
安心できる環境を整えつつ、学校や専門機関とも連携しながら、段階的に前に進むサポートを意識しましょう。
Q3. 母子分離不安はどう対応すればいい?
母子分離不安には、無理に引き離すのではなく安心感を積み重ねる対応が大切です。
「帰ってきたら会えるよ」「ちゃんと待っているよ」といった言葉を繰り返し伝えることで、不安を少しずつ和らげることができます。
また、短時間だけ離れる経験を増やすなど、小さな成功体験を積ませることも効果的です。
親が不安そうな態度を見せると子どもにも伝わるため、落ち着いた関わりを意識することがポイントになります。
Q4. 付き添い登校はした方がいい?
付き添い登校は、お子さんの不安を軽減する一つの方法として有効な場合があります。
特に登校のハードルが高い初期段階では、「一緒なら行ける」という安心感がきっかけになることもあります。
ただし、長期間続けすぎると依存が強くなる可能性もあるため、徐々に距離を取っていくことが大切です。
学校とも相談しながら、「どこまで付き添うか」「いつ減らすか」を段階的に決めていくとよいでしょう。
Q5.家で勉強はどこまでやるべき?
無理に学校と同じペースで進める必要はありませんが、できる範囲で学習習慣を維持することは大切です。
不登校の状態では自己肯定感が下がりやすいため、「できた」という経験を積むことが重要になります。
まずは簡単な復習や短時間の学習から始め、成功体験を増やしていきましょう。
家庭学習や通信教材、家庭教師などを活用するのも一つの方法です。
お子さんの状態に合わせて、負担の少ない形で続けることがポイントです。
10. 小学校低学年の不登校は子どもの不安を小さくすることで乗り越えられる
小学校低学年の不登校は、子ども本人が持つ不安感情に外部からの影響が加わることで起きやすくなります。
不安感情の大きさは、子どもの生まれ持った気質や環境によるため人それぞれ。
また、不安のなかでも顕著なのが、子どもが母親と離れることに対して大きな不安を伴う、母子分離不安です。
実は、母子分離不安は小学生の子どもによく見られること。
安心できる関係と環境が増えれば、おのずとお母さんから離れられるようになります。
まずは、親が子どもを受け入れること。
親子で一緒に、子どもが抱える漠然とした不安に向き合っていくこと。
何が子どもの不安を大きくしているのか、どう対策をとるのかを考えていくことで不安感情のコントロール方法が身につくようになり、結果的に不安を頑張るためのエネルギーとして使うことができるようになります。



