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高校生の不登校ブログ

「高校やめたい、学校やめたい」親はどう対応すべき?後悔しないためのその後の選択肢を解説

2023.07.11

この記事を読むのに必要な時間は約 50 分です。

「高校が合わないからやめたいと子どもが言い出した」
「将来のために卒業まで通ってほしいけど、どうやって説得したらいいかわからない」

お子さんから突然「学校をやめたい」と言われると、戸惑ってしまいますよね。

親としては卒業まで頑張ってほしいと思いつつも、お子さんの気持ちも大切にしたい気持ちもあってどう接したら良いかわからない親御さんも多いのではないでしょうか?

 

結論としては、お子さんとの関係性を見直してやめたい理由についてしっかりと話し合い、納得した上で今後の選択を決めることが大切です

 

本記事では、お子さんが高校をやめたいと言い出した時の対処法と、お子さんが「学校が嫌だ」と思う根本的な解決方法を解説しています

 

平均3週間で再登校に導くサービスを提供する小川涼太郎監修のもと、お話しする内容は次のとおりです。

記事を読むとわかること

・「高校をやめたい」と思うお子さんを持つ親御さんが抱える疑問への回答
・お子さんが高校をやめたいと言った時のその後の選択肢
・お子さんが高校をやめたいと言い出したらどうすればよいか
・お子さんが高校をやめたいと言う理由
・高校をやめるメリットデメリット
・高校中退後の進路はどうなるのか

お子さんの高校中退を受け入れるかどうか、お悩みの方のお役に立てば幸いです。

 

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1.「高校やめたい、学校やめたい」子どもと親が抱く疑問への回答

 

1-1.高校をやめると将来仕事に困りますか?

 

中卒でもできる仕事はもちろんありますが、高卒や大卒と比べると選択肢が少なくなってしまいます。

現代の日本では、90%以上の人が高校を卒業しているため、高卒以上は当たり前という認識も強くあります。

高校を出ていなくても優秀な人はたくさんいますが、中卒という学歴だけで判断され、職業選択の幅が狭まってしまうことも少なくありません

 

ただ、高校をやめた後、別の高校に通って高卒資格を取得して大学進学を目指すこともできます

留学するなどの選択肢もあり、本当に大切なのは学校をやめるかどうかではなく、やめた後に何をするかです。

 

また、次に進む道で再び不登校となってしまうことがないよう、「高校をやめたい」と感じる根本的な原因も解決していくことが大切です。

お子さんが今後どうしたいのかを親子で話し合って、そのゴールを目指すために今の学校をやめることが必要なのか考えてみましょう。

 

1-2.進学校に入学したのにやめるのはもったいない?

 

たくさん勉強してやっとの思いで合格し、入学金等を支払ったことを考えれば、もったいないと感じるのは自然な心理です。

しかし進学校への選択は、お子さん自身が望んでいた選択なのかを考えてみることも必要です。

 

  • いつも子どもの成績を重視していて子どもがそれに応えるように勉強して入った進学先だった
  • 親が進学先を決めたり、子どもをいつのまにか誘導していたりした

その場合、本来のお子さんに合った学校や、本当はお子さんが進みたかった道があったかもしれません。

 

「進学校を卒業した」という学歴は残りますが、自分に合わない学校に通うことはお子さんにとって苦痛な時間となってしまいます

入学したことで燃え尽き無気力となってしまい、そのまま勉強する気力が起きず、不登校気味になったり大学への進学が難しくなったりするお子さんもいらっしゃいます。

 

今の学校に入るために何をしたかではなく、お子さんがこれからどうしたいかに目を向けてあげましょう

もちろん、これからやりたいことに必ずしも、今の学校をやめる選択が必要なわけでもありません。

 

お子さんがやりたいことを聞いた上で、親御さんの目から見ても今の学校をやめる方がお子さんのためになると思えるかを考えてみましょう。

 

1-3.他にやりたいことがある場合高校をやめてもいい?

 

やりたいことと、今の高校に通うことを2択で考えるのではなく、もう少し視野を広げるのがおすすめです。

 

  • 高校に通いながらやりたいことができないか
  • やりたいことが変わったらどうするのか
  • やりたくても実力が伴わず諦めた時はどうなるのか

こういった視点で考えてみましょう。

 

未来に絶対はありませんが、お子さんがやりたいことをやり続けられるのかを親子で話し合うことが大切です。

その際には、今ある事実をベースに考えてください

 

たとえば、お子さんがやりたいことが

  • 今までも取り組んでいて、今後も続けていきたいもの
  • 取り組む中で成果も出ていて伸び代もあると感じるもの
  • 今までやったことがない新しいもの

これらのどれなのかによっても、対応は異なるはずです。

 

1-4.高校をやめたいけど親に言えない様子…思い悩む子どもへどう接したらいい?

 

高校をやめたいけれど親に言えないと悩むお子さんは多いです。

もしもお子さんが家で学校の話をしなくなったり、家族との会話が減ったり、自室にいる時間が増えてきた場合には要注意です。

そのまま見守っていると不登校になってしまう可能性もあります

 

親御さんのことを思い、気を遣うからこそお子さんはやめたい気持ちを抱えていてもなかなか言えないものです。

親御さんから働きかけて、どんなときでも味方でいること、どんな状況でも大切な存在であることを伝えて、つらい気持ちを話しやすい環境を整えてあげましょう

 

1-5.高校をやめることは逃げですか?

 

今の高校をやめることが逃げかどうか、そもそも何が逃げと感じるかのかは人それぞれです。正解があるわけではありません。

大切なのはお子さんが納得した上で、自分の意思で選ぶことです

「逃げるなと親に言われたから」と仕方なく選んだ道では、主体的に頑張ることは難しいでしょう。

 

反対に、逃げであったとしても、後から振り返って「あれは逃げだった」とお子さん自身が気付けば、その後に生かしていけるでしょう。

また、逃げたことが功を奏す場合もあります。学校をやめたことで視野が広がり、やりたいことが見つかるなどです。

 

一方で、「逃げてはダメだ」と考えて学校に残った結果、心を壊してしまうといった悲劇は避けたいものです。

逃げるか逃げないかではなく、お子さんが何を選びたいのかを軸に決めていきましょう。

 

また、「逃げなのかな」と感じてしまうということは、高校でなにかつらいことがある証拠です。

その場合、新しい環境でお子さんにとって再びつらいことが発生したときに、その環境から逃れたくなってしまう場合があります。

お子さんがつらいことを、お子さんの力で乗り越えていけるよう、自己肯定感を育てることもアプローチしましょう。

 

1-6.特にやめたい理由がないのに高校をやめてもいい?

 

やめたい理由がないのではなく、お子さん自身が整理できていないだけかもしれません

スダチは不登校のお子さんを抱える親御さんを支援していますが、「どうして学校に行けないのか自分でもわからない」というお子さんも多くいらっしゃいます。

 

理由をはっきりさせてから決めたい時には、一旦休んで学校から離れてもらうと良いかもしれません。

お子さんは「せっかく入った学校をやめるのは申し訳ない」「理由がはっきりしないがどうしてもつらい」というつらい気持ちを抱えています。

 

そのため、お子さんのつらい気持ちを受け入れて認めてあげたうえで、ゆっくり前向きに考える時間を作ってあげてください

 

  • 「つらい気持ちをわかってくれる親が自分にはいる」
  • 「どんな状況でも自分を受け入れてくれる親がいる」

そう思うとお子さんは、安心して前向きに進んでいく気持ちの土台ができあがります。

 

やめたい理由がわからない時のお子さんへの対応の仕方については、次の記事も参考にしてみてください。

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1-7.学業だけでなく社会性も学べる高校をやめるのはよくないことですか?

 

  • 苦手な人とも一緒に過ごしたりコミュニケーションを取る
  • 決まった時間に決まった事柄をこなす
  • 抱えている問題を、自分で考えて解決していく

など、高校はこれからお子さんが社会に出るうえで必要な力を学ぶことができます。

 

そのため、お子さんが不登校気味であり、お子さんが望んで入った学校の場合には、不登校の根本原因を解決し今の学校への再登校を目指すことをおすすめしています

 

「どうしても他に進みたい道がありポジティブな考えでやめる」という場合には、新しい環境でも社会性は学んでいくことができるでしょう。

 

2.「高校をやめたい、学校をやめたい」と思い中退する生徒は多い【中退者の人数】

 

文部科学省のデータによると、平成22年度に高校を中退した生徒数は次の表の通りです。

全日制中途退学者人数 全日制中途退学率 定時制中途退学者人数 定時制中途退学率
高校1年生 22,063人 2.1% 4,260人 21.3%
高校2年生 13,209人 1.3% 1,616人 10.8%
高校3年生 4,168人 0.4% 790人 6.3%

参考:文部科学省「高校生の不登校・中途退学の現状等

 

留年している4年生や通信制高校も含めると、1年間で55,415人が高校を中退しています

1年間で46,000人以上が中退しており、高校を中退する生徒は多いのが現状です。

 

高校をやめる人が多いからといって、お子さんが高校をやめるのが正解なわけではありませんが、高校をやめる道を選ぶ人は思っているより多いということも知っておきましょう。

 

3.子どもが「高校をやめたい、学校をやめたい」と思う理由【中退する生徒は多いのが現状】

 

ここでは、お子さんが「高校をやめたい、中退したい」と思うきっかけとして多い理由を解説いたします。

お子さんの気持ちを探る際の参考にしていただけたら幸いです。

 

3-1. 勉強がわからずつらい

 

高校になると文系理系でクラスが分かれ、授業内容も専門的な内容が増えてきます。

中学校までの勉強で苦労したことがないお子さんでも、勉強についていけなくなってしまうことがあります

 

  • 周りの生徒よりも勉強ができないため学校へいくのがつらい
  • 親御さんに認められるような成績をとれないためもうどうでもいい

上記のような気持ちが生まれ、「高校をやめたい」という感情に陥っているかもしれません。

 

勉強がわからなかったり、できなかったりすることは、恥ずかしいことではないことを伝えてあげましょう

また、良い成績を取ることが素晴らしいのではなく、勉強に前向きに取り組んできた姿勢が何よりも素晴らしいことを褒めてあげてください。

 

その上で、

  • お子さんのレベルにあわせた塾に通う
  • 毎日決まった時間机に向かい自習してみる

などを提案し、お子さんに合わせた方法で勉強に取り組める環境を作りましょう。

 

3-2. 友人関係が複雑でついていけない

 

高校は学区制の小中学校とは異なり、育った環境がまったく違うクラスメイトも多くなります。

中学校までは問題なく友達を作れていたお子さんでも、初対面の人が多い環境に入り、友人関係に悩むこともあるでしょう

 

また、高校ではスマートフォンを持ち込める学校も多く、リアルとネットの使い分けに戸惑うお子さんもいます

入学やクラス替えのタイミングで、連絡先やSNSアカウントの交換がうまくできないと、それだけで周囲の話題についていけなくなり、「学校へ行きたくない」と感じてしまうこともあります

 

社会にでると波長の合わない人がいるのは誰にとっても当たり前のことであり、それはお子さんやその周りの人が悪いわけではないことを教えてあげてください

ある特定のグループの中に入れないときも、ただ気が合わないだけのため、気に病むような必要はないことも伝えましょう。

 

その上でお子さんの自己肯定感を育てることも大切です。

お子さんの自己肯定感が育つと、お子さんがどのような人にも自分らしく堂々と接していけるようになります

 

3-3. 無気力になってしまう

 

お子さんが無気力になり、お子さん自身がいやだと思う原因がよくわかっていないことがあります

今まで親御さんの期待に応えようと、勉強や部活などを一生懸命に取り組んできたお子さんに多いです。

 

  • 良い成績を残せない自分には価値がない
  • 友だちを作れない自分なんてどうしようもない

 

何か結果を出せなかったことを機に、自己肯定感が低下して無気力になってしまっている状態です。

 

お子さんの行動や努力に目を向けて褒めてあげることが大切です

結果ばかりを褒めてしまうと、お子さんは結果を出せる自分に親は価値を感じてくれると勘違いをしてしまうこともあります

 

  • 思ったような結果が出せないとき、学校がいやだと感じているときどのようなときも大切な存在
  • 今まで努力して行動していた過程は素晴らしいこと

と伝えてあげましょう。

 

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3-4. 他にやりたいことがある

 

「実は熱中して取り組みたいことがある」というポジティブな理由で、学校をやめることを検討しているお子さんもいます

 

  • 何に挑戦してみたいのか
  • なぜそれに興味をもったのか

など、お子さんの思いをじっくりと聞いて受け入れてあげましょう。

 

熱中したいことがあるのはとても素晴らしいことです。

お子さんのやる気を落としてしまわないように、やりたいことが何であれ、まずは話を聞いてあげることが大切です。

その上で、学校をやめた際のリスクを伝え、お子さんが感情に流されずに正しく判断できるようにしてあげましょう

 

また、学校をやめなくても、習い事をするなどして取り組めるものもあります

リスクを踏まえてもそれでも学校をやめて取り組むのか、学校を続けながらできる範囲でやるのかを親子で話し合っていきましょう。

 

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4.高校をやめるデメリットとメリット|高1・高2・高3それぞれのデメリット・メリットは?

 

4-1. 高1・高2・高3で学校をやめることのデメリット

 

高校をやめるデメリットは以下2つです。

  • 根本的な解決にはつながらないこと
  • 将来の選択肢が狭まる可能性があること

 

ネガティブな理由で学校をやめたがっているケースでは、学校に行きたくない理由を根本から解決することが大切です

学校をやめれば一時的に嫌な環境からは逃れられますが、根本原因がそのままだと、再び新しい環境で嫌なことがあった際に「やめたい」と言い出す可能性があります

 

そのまま不登校や引きこもりになってしまうこともあるため、やめるかどうかの結論を出す前に、根本的な原因の解決を目指すことが大切です。

 

また、高校を中退してしまうと、将来の選択肢が狭まる可能性もあります

お子さんに夢が見つかったとき、それをあきらめなくてはならない経験をしてしまう可能性があることも視野に入れておかなくてはなりません。

 

4-2. 高1・高2・高3で学校をやめるときのメリット

 

高校をやめる一番のメリットは、お子さんの気持ちを尊重できることです

ポジティブな理由からやめる際には、学校をやめることで、この先お子さんが夢に向かって前進できるきっかけとなります

学校に通っていた時間を、自分の能力を磨くための時間として当てることができるでしょう。

 

ただ、ネガティブな理由からやめるときには、確かにお子さんの気持ちを尊重できていますが、親子の立場が逆転していたり、子どもに過干渉過ぎていないかを見直すことも大切です

 

  • 子どもから下に見られているため話を聞き入れてもらえるはずがなく、子どもの気持ちを最優先して判断するしかない
  • 子どもが困る思いをする前にいつも先回りして行動している

上記の場合には、正しい親子関係を築くためのアプローチも必要だと考えております。

 

お子さんが間違った判断をしそうな時に、教えてあげられるのは親御さんだけです。

信頼できる親御さんからの話は、お子さんは素直に受け入れることができるようになります。ダメなことや、正しい知識をしっかり受け入れてもらえるよう、親子関係の見直しも非常に大切なことです。

 

  • 「正しい親子関係を築けているのかわからない」
  • 「子どもがなかなか私の話を聞き入れてくれない」

 

その場合には、一度スダチにご相談いただけたら幸いです。1対1で顔出し不要のオンライン相談を実施しております。

 

 

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5. 子どもが高校をやめたあとの進路|中退後の選択肢には何がある?

 

5-1. 他の全日制高校に転入する【学校】

 

1つ目の選択肢は、他の全日制高校に転入することです

編入できる時期は学校によって異なるので、事前に調べておくようにしましょう。

 

ただし、不登校の根本原因を解決しないままでいると、転校したとしても同じ状況に陥ったとき再び学校をやめたいと言い出すこともあります

転校することが、本当にお子さんのためになるのかを考えてみましょう。

 

5-2.通信制高校に転入【学校】

 

通信制高校は、オンライン授業などを活用して自宅学習し、一般的な全日制高校よりも少ない登校日数で高卒資格を取得できる学校です。

お子さんの人と関わることへの不安が大きい場合や、集団行動に苦痛を感じる場合に向いているでしょう。

 

ただし、年に数回しか登校しないオンラインコースを選ぶ際には、自宅学習を続ける自律性が問われます。また、ひきこもりになって社会性を学ぶ機会を失わないよう、習い事をするなどの対策も大切です。

 

通信制高校については、次の記事も参考になさってください。

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5-3.定時制高校に転入【学校】

 

定時制高校は、一般的に夕方以降から授業を受けられる高校です。昼間に授業を行う学校も一部あります。

 

1日の授業数が少ないため、卒業まで4年ほどかかりますが、次のようなケースでは入るメリットの方が大きいでしょう。

  • 朝起きるのが難しい
  • 日中はやりたいことに集中したい

 

なお、お子さんが朝起きられない時、その裏には病気が隠れていることもあり、正しく対処すれば改善する可能性があります。詳しくは次の記事をご覧ください。

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5-4.高等専修学校・高専【学校】

 

特定分野に強い関心がある場合には、高等専修学校に通うのも良いでしょう。

高等専修学校は15歳から入学でき、5年かけて調理師や准看護師など就職に役立つ専門的な学習ができます

 

高等専修学校への入学を検討するときには、お子さん自身が興味があり、高校をやめてでも進みたいと思っている道なのかをよく確認することが大切です。

その専門分野に興味があるわけでなく、苦手教科から逃れられるという理由で、高等専修学校に興味をもっている可能性もあります。

 

このようなケースでは、学校に入ってから、授業に興味がもてなくなってしまうかもしれません。お子さんの関心がどこにあるのかを見極めましょう

 

また、高等専修学校で知識を身につけるためには、好きな気持ちだけでなく適性も必要です。

「できたら格好いいから」という理由で好きになり、実際やってみたものの適性がなく続かない場合もあります。

 

一度、関連書籍を買ってあげるなどして、少しでもその専門分野に触れてもらい、本当に続けられるのかをお子さん自身に確かめてもらいましょう。

 

5-5.留学する【学校】

 

留学して日本とは異なる文化に触れる選択肢もあります。

お子さんによっては日本の文化に肌が合わず、他の国の方が心地よいと感じることもあるでしょう。

 

また、全く異なる環境に身を置くことで視野が広がり、不登校に対する考え方が大きく変わって、前向きになれることもあります

 

ただ、留学をすれば全てが良い方向に進むわけではないのが、現実です

 

  • 自分で規則正しい生活を保てる
  • 学習意欲があり自ら進んで勉強できる
  • 違いを受け入れられる柔軟性がある

留学でお子さんが成長するためには、このような力が必要です。

 

5-6.高卒資格の取得を目指す|高等学校卒業程度認定試験【学校以外の選択肢】

 

高校には通わずに独学で学力を身につけて、高認試験の合格を目指すのも1つの方法です。

高認試験は年に2回実施されており、必須科目を含めた7〜8科目の試験に合格すると高卒資格を得られます

試験の時期 8月、11月
必須科目 ・国語
・歴史
・地理
・公共
・数学
・英語
※理科は選択科目で2〜3つの合格が必要
合格点 公表されていないが40点前後
ルール ・1度合格した科目は次回の受験が不要
・科目合格の有効期限はない
・高校で取得した単位によっては免除される可能性もある

 

数年かけて少しずつ合格科目を増やして、高卒資格を取得することも可能です。

不登校で大学受験を目指す方法については、次の記事でお話ししています。

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5-7. 就職する【学校以外の選択肢】

 

大企業などに入るのは難しいケースも多いですが、就職する方法もあります。

働きながら資格取得をして、キャリアアップを目指せる職業を選べば経済面で困ることも避けやすいです

 

「勉強が嫌だから就職したい」といったネガティブな理由から、就職を選ばないように注意しましょう

苦手なことに向き合った経験がないと、嫌な仕事に直面した時にすぐ仕事をやめてしまうかもしれません。

 

また、AIの登場によって、同じ仕事をし続けるのが難しくなっており、仕事のための勉強が求められることもあります。

就きたい仕事があるのなら良いですが、そうでない場合には、本当に学校をやめるべきかお子さんとよく話し合いましょう。

 

6. 「高校やめたい、学校やめたい」と言い出した子どもへまず親がやるべきこと

 

お子さんから話を打ち明けられ、次のような不安な気持ちが渦巻いているかもしれません。

  • どうにかして卒業まで通ってほしい
  • 子どもにどんな声をかけるのが正解なのかわからない
  • 私の育て方が悪かったの?

 

親御さんはこれまでお子さんに愛情をたくさん注ぎ育児されてきたことと存じます。親御さんの育て方が悪かったわけでは決してありませんので、ご自身のことを責めないでいただけたら幸いです

お子さんが「学校をやめたい」と言い出したとき、大きな問題のように感じてしまいますが、お子さんがこれから社会で幸せに生きていくために大切な一つの通過点です。

 

不登校や学校が嫌だという気持ちをお子さんが主体的に乗り越えていくことにより、問題を自分で解決した経験がお子さんの自信につながります。

この先お子さんが社会に出てから自分の力で問題を乗り越えて活躍していくために、必要な経験です

ひとつの通過点をお子さんが乗り越えていけるよう、親御さんにサポートしていただきたいことをご紹介します。

 

6-1. 否定せず高校をやめたい理由を聞く

 

まずはお子さんが打ち明けてくれた気持ちを受け止め、否定せずにお子さんの話を聞きましょう

お子さんから「高校をやめたい」と親御さんに伝えるのは、勇気のいることでもあります。

そう思っていても、親御さんに話せず苦しんでいるお子さんも多いです。

 

まずは話してくれたことに感謝を伝えて話を聞いてあげましょう。

  • どうしてやめたいと思ったのか
  • いつからそう思っていたのか
  • 親御さんに打ち明けるまで考えていたこと

などをじっくり聞きましょう。

 

お子さんが自分から言えなかったり、言葉に詰まったりすることもあるかもしれません。

優しく質問しながら話を促してみて、それでも言葉が出てこない時には無理に追求するのは避けましょう

お子さんの抱えていたつらい気持ちを親御さんが受け入れて認めてあげるだけでも、お子さんは安心し、ゆっくりと気持ちの整理をしていけるようになります。

 

6-2. スダチなどの不登校に関する専門機関へ相談する

 

スダチのような不登校解決に向けた支援を提供する機関へ相談しましょう。

  • 子どもの気持ちはわかって受け入れたけれど、この先どんな方向に進めば良いのかわからない
  • 子どもにどんな言葉をかけていけばいいのかわからない

 

この先どうしたら良いのかわからないというご不安な気持ちは親御さん一人で抱えずに、スダチにご相談いただき二人三脚で再登校に向けて進んでいけたら幸いです

 

スダチでは、お子さんの学校に行きたくない気持ちの根本原因を解決しています。

不登校が長期化してしまったお子さんも、支援開始から平均3週間で復学に導いています

 

スダチの支援では、日々のお子さんの様子をお聞かせいただき、脳科学に基づいた視点から、その時のお子さんに合った必要な声かけや接し方をお伝えしております。

親御さんからの声かけや接し方を変えるだけで、お子さんの自己肯定感が育ち、再登校に向けてどんどん前進しはじめます

 

2024年8月時点で1000名以上以上のお子さんを再登校に導いてきた知見やノウハウに基づき、解決に向けた道標をお話しさせていただきますので、一度現状のお子さんの様子をお聞かせいただけたら幸いです。

無料のオンライン相談を実施しており、1対1で顔出し不要です。

6-3. 高校をやめたあとのリスク・選択肢を教える

 

お子さんの話をしっかり聞いてお子さんの気持ちが落ち着いてきたら、高校をやめた後、進学や就職などでどのようなリスクがあるのかを伝えてあげましょう

 

学歴がなくとも優秀な人はいますが、現代の日本では学歴を重視する傾向が根強いです。

そのため将来お子さんにとって、高校をやめたことが不利になることがあるかもしれません。

 

ただ、強制すると反発を生み、親子関係が悪くなる可能性もあります

「リスクがあるから卒業まで通いなさい」と強制するのではなく、リスクを客観的に伝えてあげることを意識しましょう。

 

その上で、すでに紹介したような選択肢を教えてあげて、これからどうしたいのか親子で話し合うことが大切です。

 

6-4. 親子関係、家庭環境を見直し親子で話し合う

 

学校をやめたがっているお子さんは、親御さんの期待通りにできない自分を情けなく思う気持ちを抱えていることも多いです。

  • 学校をやめたら親は悲しむだろうな
  • みんなはできているのに自分は何でできないんだろう

 

自己肯定感が低く自分のことを責めてしまっていると、自分の将来のために学校をやめた後どうしていくかを考える意欲も湧きません

 

学校をやめてもやめなくても、どんな状況のときでもあなたは大切な存在

などを伝えてあげて、お子さんが自分のことを責めてしまう気持ちを和らげてあげましょう。

 

どんなときでも自分のことを認めてくれる親がいるとお子さんは安心し、これからどうしていくかも主体的に考えていけるようになります

また信頼できる親御さんから、いつも気持ちを認めてもらえることによりお子さんの自己肯定感が育ちます

 

親子の信頼関係をより深くするために次のことも意識してみてください。

  • お子さんが日々行動した過程に目を向けてたくさん褒める
  • ダメなことはダメだと毅然とした態度で教える

 

正しいことダメなことはしっかり教えてくれて、いつも自分に目を向け認め褒めてくれる親御さんのことをお子さんは信頼するようになります。

そして信頼できる親から褒められる度にお子さんの自己肯定感がどんどん育ち、学校での問題も主体的に乗り越えていけるようになります

 

6-5.状況に合わせて学校の先生へ相談する

 

学校の先生にも相談してみましょう。普段のお子さんの様子を知ることができるため、お子さんが学校をやめたい理由を探れます

学校の環境が嫌でやめたいのか、他にやりたいことがあるのかといった、大まかな予想を立てられるはずです。

 

また、学校と連携をとっておくことで、再登校をする際にもスムーズに進むでしょう。

 

7. 高校のやめ方|どのような手順を踏みやめるべきか

 

7-1. 「思い切り」「勢い」で高校をやめずにまずは親子で話し合う

 

どうしてやめたいのか、これからどうしていきたいのかをお子さんと話し合いましょう。

親御さんの了承を得てから、手続きが始まるので「勝手にやめてしまうのではないか」と心配せず、時間がかかってもお子さんと話すことが大切です

 

しかし、お子さん自身がやめたい理由がわかっておらず、話しても本当の理由がわからないこともあります。

親御さんとしては理由を知ってから判断したいと思いますが、親子関係を崩さないためにも理由を追求しすぎないようにしましょう

 

詳しくは次の動画を参考にしていただけると幸いです。

 

7-2. 退学届をもらって提出する

 

お子さんの担任の先生に相談し、退学の意思を伝え、退学届を受け取りましょう。

お子さんと親御さんがそれぞれ署名と押印し、学校に提出すると退学できます。

 

実際に退学する際には、学生証を返却します。

担任の先生と面談が必要なケースもあるので、事前に親子で話し合って退学の意思を伝えられるようにしておきましょう

 

8. 高校生のお子さんに学校をやめたいと言われた親御さんがよく抱く疑問

 

8-1. 進学校に入ったのに子どもが高校をやめたいと言い出した

 

進学校のお子さんが高校をやめたいと言い出すこともあります。

親御さんからの期待に応えるために勉強を頑張っていたお子さんに多いです。

 

親御さんが期待していた高校に入れたことを機に、燃え尽きて無気力な状態となってしまったり、レベルの高い学校でその中で良い成績を取ることが難しくなり、自己肯定感が下がってやめたいと言い出す場合があります。

 

まずはこれまで頑張ってきたお子さんの気持ちや、お子さんが今抱えているつらい気持ちを受け入れてあげましょう

お子さんが今まで良い成績を取り続けていたことや、高校に入れたことを褒めるのではなく、コツコツと努力を重ねてきた行動に目を向けてたくさん褒めてあげることが大切です。

 

自分の気持ちや行動を認められ褒めてもらうことで、お子さんの自己肯定感は育ちます

 

そして、自己肯定感が育つと、

「良い成績が取れなくても今の学校で勉強や学生生活を頑張りたい」

とお子さんが主体的に自分の進みたい道を選択していけるようになります。

 

8-2. 高一の4月に子どもが高校をやめたいと言い出した

 

今通っている高校について、お子さんが自主的に進みたいと思っていたのかを確認しましょう

お子さんのことを大切に思っているからこそ、いつのまにか親御さんが誘導していたり、期待しすぎていたりすることもあります。

 

お子さんが親御さんからの期待に応えようとして入った高校なのであれば、お子さんがこれからどうしていきたいのかを聞いてあげることが大切です。

 

8-3. 子どもが高校をやめたらどうすればいい?

 

お子さんが「学校が合わない、嫌だ」と感じた根本原因の解決に向けて行動することが大切です。

根本原因が解決していないと、転校などで環境を変えても、同じように悩んでしまう可能性があります

 

スダチでは、お子さんが学校にいきたくないと感じる根本原因を、脳科学に基づいた視点から解決に導きます。

 

お子さんの現状を分析し、親御さんの愛情をまっすぐ伝える接し方を提案しています

実践しやすいように具体的な提案をしているので、ご安心ください。

 

親御さんの愛情を受けたお子さんは自己肯定感がどんどんと育ち、学校に通い続けたり、前向きな理由で進むべき道を見つけたりできるようになります。

まずは顔出し不要の無料オンライン相談にて、お子さんの現状をお伺いできれば幸いです。

 

9. まとめ

 

お子さんが高校をやめたいと思う理由には、ポジティブなものとネガティブなものがあります。

 

ネガティブな理由の場合には、それを根本的に解決していくことが大切です

環境を変えて一時的に解決しても、再びお子さんがなにか問題に直面した時に「学校をやめたい、環境を変えたい」という気持ちが生まれてしまいます。

 

根本的な解決には、正しい親子関係を築き、お子さんの自己肯定感を育てることが大切です

お子さんの自己肯定感が育つと、学校で抱えていた問題を自分の力で解決していけるようになります。

社会に出てからもお子さんは自分の力で問題を乗り越え、幸せに生きていけるでしょう

 

スダチでは親子関係を見直し、お子さんの自己肯定感を育てるサポートを行っています。

どんな接し方をしたら、お子さんの自己肯定感を高められるのか、お伝えいたします

 

顔出しなしで参加できる無料オンライン相談を実施中です。

まずはお子さんとの関係で悩んでいることを、お話いただけたら幸いです。

 

 

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  • この記事を監修した人
小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

小川 涼太郎(おがわ りょうたろう)

不登校支援サポート スダチ 代表
株式会社スダチ 代表取締役社長

「学校へ行こうかな」を自然と引き出すサポートを展開するスダチの代表。これまでで1,000名以上のお子さんを再登校に導いてきた。

「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションとし、不登校の解決はそのための通過点に過ぎないと考えている。
これまで不登校の子ども達に向けたボランティア活動を通し、多くの不登校の子どもたち、保護者様と関わる。

ボランティア活動を通して、子ども達や親御さんとお話しする中で、「本当は学校に行きたい、だけど行けない。自分でも行けない理由が分からない」子ども達が多くいることを知る。

そのように苦しんでいる子ども達や親御さんを見て、「不登校で苦しむ子供たちを一人でも多く救いたい」との思いを持つようになり、不登校支援事業を立ち上げるに至る。

-高校生の不登校ブログ

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