この記事の結論
ADHDの子どもは不注意・多動性・衝動性の特性から自己肯定感が下がりやすく、不登校になりやすい傾向があります。ただし適切な親子関係の構築と段階的な支援で再登校は十分可能です。
「見守るだけ」では不登校は解決しません。お子さんの特性を理解したうえで親御さんが具体的に動くことが早期解決の鍵です。
この記事では、ADHDの子どもが不登校になりやすい理由と、親御さんが今日からできるサポート方法を詳しく解説します。お子さんの特性を正しく理解することが、早期解決の第一歩です。
この記事を読んでわかること
- ADHDと不登校の関係・発生割合
- ADHDの特性が不登校につながる4つの理由
- 親御さんができる具体的なサポート方法
- 不登校中の家での正しい過ごし方
- よくある疑問(何歳で落ち着く?将来は?)
目次
ADHDの子どもはなぜ不登校になりやすいの?
ADHDの子どもは不注意・多動性・衝動性の特性によって学校生活で繰り返しつまずき、自己肯定感が低下して不登校になりやすい傾向があります。
近年、不登校児は増加傾向にあります。令和5年度の文部科学省データによると、小中高校生の不登校児は34万6,482人。前年度比で約4万7千人増加しています。
参考:令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果
子どもたちが「学校へ行きたくない」と行き渋る原因には、人間関係・いじめ・学習の遅れ・生活リズムの乱れなどがあります。
ADHDの子どもはその特性から人間関係をうまく築けなかったり、勉強についていけなかったりする傾向があり、不登校になりやすいのです。
不登校児の中に発達障害の割合はどのくらい?
福島大学の調査では、不登校児の中に発達障害のある子どもが次の割合で含まれることが明らかになっています。
- 小学生:16.1%
- 中学生:7.9%
- 高校生:13.3%
ADHDと診断されていないグレーゾーンの子を含めると、不登校児の20〜30%はADHDなどの発達障害を持っていると考えられます。
ADHDとはどんな障害?
ADHDとは「注意欠如・多動性障害」と呼ばれる発達障害のひとつです。生まれつき脳の一部が機能障害を起こしており、「不注意」「多動性」「衝動性」の3つの特性が現れやすくなっています。
忘れ物が多くなったり、じっとしていられなかったり、衝動的に動いてしまったりすることが多く、自己肯定感が下がりやすい子が多いです。
発達障害には、他にもASD(自閉症スペクトラム障害)とLD(学習障害)などがあります。これらの発達障害は生まれつきの特性であり、親御さんの育て方によって変わるものではありません。
ADHDには3つの特性があります。お子さんの行動を見ながらどの傾向が当てはまるか確認してみましょう。
不注意性が優位な子は、次のような特性があります。
- 集中力が持続しない・すぐ気が散る
- 忘れ物が多い
- 好きなことだけに集中して周りが見えなくなる
- 友人と話している最中に別のことを始めてしまう
多動性・衝動性が優位な子は、次のような特性があります。
- じっとしていると落ち着かず動き回ってしまう
- 授業中に歩き回ったり、指名されていないのに発言する
- カッとなって友人に暴力をふるったり、暴言を吐いたりする
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ADHDの二次障害として不登校になりやすい理由
二次障害とは、発達特性が原因で引き起こされる心身の不調のことです。ADHDの特性は友人トラブル・先生とのトラブルを起こしやすく、その度に注意・指摘されることでお子さんの自己肯定感が低下していきます。
自己肯定感が下がると無気力になり、結果として学校に行き渋ったり不登校になるケースが多いです。
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ADHDの子どもが「学校へ行きたくない」と思う理由は?
ADHDの子どもが学校を嫌がる背景には「学習の遅れ」「友人トラブル」「集団行動への不適応」の3つが重なっています。
「周りよりできない」と感じて自己肯定感が下がりやすい
ADHDの子どもは学習面で遅れを取りやすい傾向があります。授業に集中できない・机に座っていられない・宿題を忘れるといった特性が重なり、「周りよりできない」と自分で自己肯定感を下げてしまいます。
「できない子」「トラブルを起こしやすい子」というレッテルを貼られ、先生からもすぐに注意されてしまうことも少なくありません。ADHDだからといって努力していないわけではなく、特性から上手くいかないだけです。
「みんなと同じ」ができないことでからかわれる
学校は集団行動が基本で、ルールや決まりごとが多いです。ADHDの子どもは不注意でルールを忘れたり、衝動性で守れなかったりすることがあります。
「みんなと同じ」ができないことで先生に注意されるだけでなく、友人にからかわれることもあり、さらに自己肯定感が下がってしまいます。
ADHDの衝動性によって友人トラブルが起きやすい
ADHDの特性・二次障害・衝動性によって、次のような行動が起きやすいです。
- 順番待ちを無視して割り込んでしまう
- 思ったことをすぐ口にしてしまい友人を傷つける
- 友人と言い争いになって突き飛ばす
- 自分がやりたいことができずに激昂してしまう
クラスに居場所がないと感じている子も少なくなく、そのまま学校に行きにくくなってしまうケースもあります。
「勉強できない」が積み重なって学校が嫌いになる
多動性によって授業に集中できない・不注意で上の空になるといった特性から、勉強に集中できない状態が続き、勉強自体を嫌がってしまう傾向があります。学校の時間のほとんどは勉強なので、「学校に行きたくない」という気持ちにつながります。
ADHDの子どもが不登校になったとき親御さんはどうすれば?
まずお子さんの気持ちを受け入れ、専門機関への相談と正しい親子関係の構築から始めましょう。「見守るだけ」では不登校は解決しません。
まずお子さんの気持ちを受け入れる
「学校へ行きなさい!」と無理に促すことはおすすめできません。お子さん自身「行かなきゃいけないのにどうしても行けない」「普通にしているだけで浮いてしまいつらい」と葛藤しています。
「学校に行きたくない」と話すこと自体が勇気のいること。まずお子さんの気持ちを受け入れ認めたうえで、「一緒に解決しよう」と同じ目線に立つことが大切です。
専門機関に相談する(見守るだけでは解決しない)
親御さんが「見守るだけ」では不登校は解決しません。学校も積極的に復帰を支援してくれるわけではないため、親御さんが行動し、専門家と二人三脚でお子さんをサポートすることが必要です。
正しい親子関係を築いてお子さんの自己肯定感を育てる
ADHDの子どもはその特性から学校生活だけで自己肯定感が下がりやすいです。自己肯定感を育むには、信頼できる親御さんから褒められることが必要です。
「結果」ではなく「過程」を褒めるようにしましょう。どんなに褒めてもお子さんが親御さんを信頼していなければ届きません。まず正しい親子関係を築くことが先決です。
- 適切な距離感で接する(過保護・過干渉・放置しない)
- 正しいことをしたら目一杯褒める
- ダメなことはダメと毅然と伝える
ADHDの特性を理解した対策を親子で考える
信頼関係が築けたら、ADHDの特性を理解した対策を親子で話し合いましょう。例えば忘れ物が多い子には「どうすれば忘れ物をしなくなるかな?」と問いかけ、声かけだけでなく環境を整え、忘れ物をしにくい仕組みを作ることも大切です。
再登校後のトラブルを減らすために、「こんなときどうしよう?」と親子で解決策を練ることが有効です。
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ADHDの子どもが不登校中の家での過ごし方は?
不登校中は生活リズムの維持と1対1の学習環境の確保が優先です。デジタル依存・昼夜逆転を防ぎ、再登校への準備を整えましょう。
勉強のサポートをする
不登校期間中も再登校後も勉強サポートは必要です。自分で進める通信教育はADHDの特性上合わないことが多いため、個別指導塾や家庭教師など1対1の環境を選びましょう。
カリキュラムはスモールステップで、ひとつずつ理解を積み重ねていくことが大切です。
生活リズムを整える
ADHDの子どもは自分のやりたいことに熱中しやすく、スケジュール管理が苦手です。不登校中にゲームやSNSに没頭し、デジタル依存・昼夜逆転になりやすいです。
再登校のネックにならないよう、正しい生活リズムを維持するために親御さんがサポートしましょう。
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スダチのADHD不登校支援事例
スダチでは正しい親子関係の構築を軸に支援し、平均22.6日で主体的な再登校を実現しています。
ADHDの二次障害から不登校になってしまった中学2年生男子の事例です。
進学校に通っていたため宿題や課題が多く、ADHDによる忘れ物・提出漏れが重なり不登校になりました。お子さんは親御さんへの依存が強くなり、離れられない状況が続いていました。
スダチでは、正しい親子関係を築くために、親御さんに適切な距離感を保っていただくよう支援しました。
家をあける機会を作り、毅然とした態度で接し、適切な距離感を意識していただいた結果、平均22.6日で主体的に再登校できるようになりました。
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ADHDと不登校についてよくある質問
ADHDは何歳で落ち着きますか?
ADHDは完治するものではありませんが、多動性は13〜18歳頃に落ち着く子が多く、不注意性と衝動性は大人になっても残る傾向があります。
ただし自分なりの対処法を学ぶことで日常生活で困らない程度に特性とうまく付き合えるようになる人も多くいます。
発達障害の不登校の特徴は?
発達障害の子どもが不登校になる特徴として、学校に馴染めていないケースが多いです。勉強についていけない・友人との関係が築けないという2つが主な原因です。
ADHDの子どもは特に不注意・多動によって授業に集中できず、学習面での遅れが出やすいです。また衝動性によって友人に言い過ぎてしまうなど、友人トラブルも起きやすいです。
ADHDの女の子の特徴は?
ADHDの女の子は女の子特有のコミュニケーションがうまくいかないことが多いです。衝動性によって思ったままに話してしまって友人を傷つけたり、自分中心の話ばかりしてしまって周りに溶け込めないことがあります。
発達障害グレーゾーンの高校生の特徴は?
高校生は自主性が求められます。スケジュール管理・勉強管理を自分で行わなければならず、それを苦手と感じているADHDの高校生は少なくありません。
- 人間関係がうまくいかない
- 忘れ物・紛失が多い
- 課題量が多くスケジュール管理できずつまずく
- 授業に集中できない・特定教科だけ遅れが出る
- 文化祭・体育祭などの行事が苦手
ADHDで不登校になった子どもの将来は?
ADHDだからといって就職できないということはありません。特性と付き合いながら大学進学・就職をする子が多いです。多動性は13〜18歳で落ち着く子が多く、不注意・衝動性とうまく付き合えるようになることで、二次障害を引き起こさずに過ごせることもあります。
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ADHDで不登校になった子どもの家庭での過ごし方は?
再登校に結びつきやすい家庭での過ごし方のポイントです。
- デジタルデトックスをしてみる
- 家族で話す時間を増やす
- 生活リズムを整える
学校の授業がわからないことはストレスになるため、自宅での学習継続が大切です。外出・習い事を続けて人と関わる機会も維持しましょう。
ADHDと不登校を支援してくれる機関はどこですか?
ADHDの子どもの不登校には、発達障害の特性を理解した専門機関への相談が有効です。スダチでは親御さんへの具体的なサポートを通じて、お子さんが平均22.6日で主体的に再登校できるよう支援しています。
ADHDの子どもが再登校するまでどのくらいかかる?
お子さんの状態や不登校の期間によって異なりますが、早期に適切な支援を始めれば数週間〜数ヶ月で再登校できるケースが多いです。
「見守るだけ」の期間が長くなるほど解決が難しくなる傾向があるため、早めの相談をおすすめします。
ADHDの診断がなくてもスダチに相談できますか?
はい、診断の有無に関わらずご相談いただけます。ADHDの傾向があるグレーゾーンのお子さんの不登校についても多くの支援実績があります。
まとめ
ADHDとはお子さんが持つ発達的な特性であり、決して悪いことではありません。特性と向き合えれば、問題なく学校に通えるようになります。
スダチの支援では不登校の根本的な問題解決が可能です。お子さん自身がADHDの特性と向き合い、主体的に問題解決することで、学校復帰後も不登校にならずに通い続けられます。
お子さんから「学校へ行こうかな」と主体的に思える支援を行っています。まずはお気軽にご相談ください。



