「子どもが不登校になってしまった」
「文部科学省の調査から子どもの不登校の原因や要因となったきっかけを知りたい」
「不登校に対する国の方針などを知りたい」
このような不安を抱えている親御さんは少なくありません。
お子さんが不登校気味のとき、不登校の要因となるきっかけを探るために正確なデータを知りたいと考える親御さんは多いです。
本記事では、不登校のきっかけを文部科学省が発行している資料や統計などから細かく解説していきます。
また2025年の文部科学省の最新データをもとに不登校の原因14選を解説した記事も合わせてご確認いただくと、お子さんの心境と学校へ行けない理由をさらに深く理解できます。
記事を読むとわかること
- 文部科学省の統計から読み解く不登校の現状【2025年1月最新】
- 文部科学省の実態調査による不登校になった原因・きっかけ【学年別の数値】
- 日本財団による不登校の調査データに基づく原因・きっかけ・現状
- 文部科学省の調査による不登校のタイプ・きっかけ
- 不登校になる根本的な原因とは?支援機関だからこそわかる要因・きっかけ
- 文部科学省の調査から見える不登校の原因を解決する方法【親御さんが子どもへできること】
- 不登校の子どもが再登校を果たすきっかけとは【スダチの支援事例】
- 文部科学省が定める「不登校でも出席扱い」になる選択肢
- よくある質問
親御さんが抱える不安を解消できれば幸いです。
スダチは、不登校のお子さんを1,000名以上再登校に導いています。
根本的な課題にアプローチしているため、スダチがサポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。
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目次
1. 文部科学省の統計から読み解く不登校の現状【2025年1月最新】
不登校の現状や実態など、さまざまな調査結果がありますが、本章では文部科学省が発行している資料や統計などから「不登校の現状について」詳しく読み解いていきます。
1-1. 文部科学省による不登校の定義は「年間30日以上の欠席」
文部科学省は、不登校のことを次のように定義しています。
「不登校児童生徒」とは「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」
引用元:文部科学省「不登校の現状に関する認識」
文部科学省によれば、お子さんが年間30日以上学校を欠席しているとき、不登校だと定義されます。
しかし、上記に当てはまらずに不登校気味の場合であっても、何も対策を打たないでいると、そのまま欠席が増え不登校が長期化してしまいます。
そのため、以下の状況になった場合は、早めの対処が必要でしょう。
- 子どもが「学校へ行きたくない」と言い出した
- 遅刻や欠席することが増えた
- 朝体調不良を訴えることが増えた
1-2. 不登校の児童生徒数(人数)
令和6年10月に文部科学省が発表した不登校の人数は以下の通りです。
学校 | 児童生徒数 | 不登校児童生徒数 | 不登校児童生徒数の割合 | 不登校児童生徒数の前年度比 |
小学校 | 6,100,280人 | 130,370人 | 2.1% | 124.0% |
中学校 | 3,220,963人 | 216,112人 | 6.7% | 111.4% |
高校 | 2,925,515人 | 68,770人 | 2.4% | 113.5% |
参照・参考:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
こちらの表を見てみると、不登校児童生徒の割合は中学校の6.7%が一番多くなっています。
しかし、どの学校も前年度から比べると、小学校、中学校、高校と全ての学校で不登校の子どもが増加していることがわかります。
1-3. 学年別で見る不登校の児童生徒数(人数)
学校 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 | 合計 |
小学校 | 9,154 | 13,694 | 17,997 | 23,090 | 29,847 | 36,588 | 130,370 |
中学校 | 58,035 | 77,768 | 80,309 | 216,112 | |||
高校 | 16,188 | 15,295 | 12,313 | 10,533(単位制) | 54,329 |
※高校は全日制の人数
参照・参考:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
こちらの表を見てみると、小学校と中学校では学年が進むにつれて不登校の児童生徒数が増加していることもわかります。
高校では、学年が進むにつれて減少傾向にあります。
しかしここで注意していただきたいのは、高校では不登校となり退学する生徒も多いということ。
そのため、全体的に学年が進むにつれ不登校は増えると判断してよいでしょう。
1-4. 「隠れ不登校」「不登校傾向」の児童生徒はどれくらいいるのか?
前項で解説した人数は、年間30日以上欠席がある生徒となります。
しかし、30日以上欠席していなくても、欠席が多かったり、学校へいきたくないと訴える不登校気味の生徒はいます。
文部科学省の「不登校傾向にある子どもの実態調査」によると、年間欠席数が30日未満である不登校傾向の中学生は、約33万人もいることがわかりました。
これは、全中学生325万人の10.2%にあたります。
約10人に1人が「隠れ不登校」「不登校傾向」であることがわかります。
参照・参考:文部科学省「不登校傾向にある子どもの実態調査」
こちらの記事では、不登校の実態について詳しく説明していますので、参考にしてください。
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1-5. 文部科学省の調査からわかる不登校児への国の取り組み
令和元年に、「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」が各都道府県の教育委員長宛に通知されました。
そこに示されていた不登校児への取り組みの方針として、以下のように記されています。
- 不登校支援では、必ずしも「学校に登校する」という結果のみを目標としない
- 児童生徒が自ら主体性をもって進路に向き合い、自立することを目指す
- 児童生徒によっては、不登校という期間が重要な休息期間でとなる場合があるが、不登校によって生じる勉強の遅れ、進路選択の不自由などのリスクを念頭に置く必要がある
つまり、学校は積極的に登校を促さない場合もあることがわかります。
お子さんの自立を目指すとされていますが、お子さんがこの先社会で自立していくためには、いま目の前の不登校という課題を解決し、通常クラスへの再登校を果たすことが大切です。
そのため、親御さんが積極的に行動し、現状の課題を解決する必要があるでしょう。
2. 文部科学省の実態調査による子どもが不登校になった原因(きっかけ)【学年別の数値】
文部科学省が発表する小学校・中学校・高校ごとのお子さんが不登校になったきっかけは次の通りです。
区分 | 小学校 | 中学校 | 高校(全日制) | ||||
人数 | 割合 | 人数 | 割合 | 人数 | 割合 | ||
学校に係る状況 | いじめ | 2,350 | 1.8% | 2,113 | 1.0% | 541 | 1.0% |
いじめを除く友人関係をめぐる問題 | 14,951 | 11.5% | 31,021 | 14.4% | 6,512 | 12.0% | |
教師との関係をめぐる問題 | 5,735 | 4.4% | 4,548 | 2.1% | 957 | 1.8% | |
学業不振 | 19,124 | 14.7% | 33,423 | 15.5% | 8,774 | 16.1 % | |
学校のきまり等をめぐる問題 | 2,622 | 2.0% | 4,223 | 2.0% | 1,199 | 2.2% | |
入学、転編入学、進級時の不適応 | 4,288 | 3.3% | 9,693 | 4.5% | 3,519 | 6.5% | |
家庭に係る状況 | 家庭の生活環境の急激な変化 | 12,130 | 9.3% | 12,822 | 5.9% | 2,755 | 5.1% |
親子の関わり方 | 22,116 | 17.0% | 20,854 | 9.6% | 3,799 | 7.0% | |
本人に係る状況 | 生活リズムの乱れ、あそび、非行 | 34,929 | 26.8% | 56,331 | 26.1% | 16,768 | 30.9% |
無気力,不安 | 71,563 | 54.9% | 120,260 | 55.6% | 26,589 | 49.0% |
引用元:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
小学生・中学生・高校生すべてで「無気力・不安」をきっかけに不登校となったお子さんが多いことがわかります。
お子さんが無気力になったり、不安を感じるとき、お子さんの自己肯定感が低い場合がよくあります。
無気力がきっかけの不登校について、以下の記事で詳細を解説しているため、あわせてご確認いただけたら幸いです。
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以降の章では、無気力・不安に次いで多いきっかけを解説いたします。
学校ごとに異なる違いがあるため、お子さんが不登校になったきっかけを探ることができます。
2-1. 文部科学省による小学生が不登校になる原因(きっかけ)
小学生のお子さんが不登校になるきっかけとして多かったのは、次の問題です。
生活リズムの乱れ、あそび、非行 | 26.8% |
親子の関わり方 | 17.0% |
学業不振 | 14.7% |
特に小学生のお子さんは、育児においてまだまだ手のかかる時期です。
お子さん自身も親御さんからのサポートをたくさん必要としています。
そのような時期であるからこそ、過保護になりすぎたり、もしくは放っておいたりすることにより親子関係が悪化しやすいです。
2-2. 文部科学省による中学生が不登校になる原因(きっかけ)
中学生のお子さんが不登校になるきっかけとして目立つのは、次の問題です。
生活リズムの乱れ、あそび、非行 | 26.1% |
学業不振 | 15.5% |
いじめを除く友人関係をめぐる問題 | 14.4% |
中学生になると、他人と比較した「自分」という存在に気づく時期です。
しかし、比較するだけで「自分の性格・長所」の分析までは行う子どもは少ないでしょう。
そのため中学生の人間関係では「周囲に同調する」ということが求められる空気感があります。
同調することにストレスを感じたり、もしくは他者よりも目立つことから人間関係がうまくいかないというお子さんもいます。
また思春期であるからこそ、遊びや非行に走るお子さんも増える時期です。
2-3. 文部科学省による高校生が不登校になる原因(きっかけ)
高校生のお子さんが不登校になるきっかけとして多かったのは、次の問題です。
生活リズムの乱れ・あそび・非行 | 30.9% |
入学・転編入学・進級時の不適応 | 16.1% |
いじめを除く友人関係をめぐる問題 | 12.0% |
高校生になると、自分の将来について現実的に考え始める時期です。
自然と「自立」に向けて行動をはじめます。
そのため、親からの干渉を嫌ったり、もしくは親御さんも今まで以上に干渉しなくなる時期でしょう。
上記の時期であるからこそ、目の前の楽しさに没頭してしまい、あそびや非行に走るお子さんも多いです。
非行に走ってしまう原因ややめてもらうためにどうすればいいかについては、次の記事でお話ししています。
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また、中学生のとき、自分の意思で学校を決めず親の期待に応えるために進学先を決めたとき、学校への不適応から入学してストレスを感じるお子さんもいます。
3. 日本財団による不登校の調査データを基に原因・きっかけ・現状を解説
2018年のデータにはなりますが、日本財団も不登校の中学生に関する調査を実施しています。
当時の文部科学省の調査と異なる点があるため、本章で詳しく取り上げます。
3-1. 日本財団の調査による不登校の人数
日本財団が定義する不登校に該当する中学生の数は99,850人です(2018年時点)。
この数値は、2018年度の文部科学省による統計データ(119,687人)と若干の差があるものの、大きな違いはありません。
3-2. 日本財団の調査による不登校の原因・きっかけ
日本財団の調査によると、中学校に行きたくない理由として、身体的な症状以外に「授業が理解できない」「良い成績が取れない」「テストを受けたくない」など、学習に関する理由が多く挙げられています。
学校に馴染めない理由では、「授業内容以外に追求したいことがある」という意見も目立っており、文部科学省の調査結果とは異なる点です。
また、学びたい環境としては、「好きなことを突き詰められる場所」「自分のペースに合わせたサポートがある場所」「常に新しいことを学べる場所」が求められていることがわかりました。
参照・参考:日本財団「不登校傾向にある子どもの実態調査 メディア向け説明会」
4. 文部科学省の調査による不登校のタイプ・きっかけ
不登校の理由やきっかけは多岐にわたり、一概に分類することは難しいものの、以下のような傾向が見られます。
4-1. 学校生活にきっかけがあるタイプ
学校の人間関係がうまくいかない、校則や上下関係に適応できないなど、学校生活のなかにさまざまな問題を抱え続けてしまい、限界に達して不登校になるケースです。
勉強についていけず自信を失う場合や、発達障害や学習障害の特性が影響している場合もあります。
4-2. 非行やあそびに走っているタイプ
友人との遊びやネット・ゲーム依存で生活リズムが崩れ、学校へ行かなくなるケースです。
ネット・ゲーム依存の場合には、取り上げてしまうと逆効果になることもあります。
家庭でルールを作りながら依存を抜け出し、生活習慣を徹底的に整えなくてはなりません。
友人と夜遅くまで遊び回って学校へ行けていないケースでも、今の状況は決して良くないことを親御さんが毅然とした態度で教えていく必要があるでしょう。
4-3. 無気力になってしまったタイプ
原因が特定できないものの、やる気を失ってしまうケースです。
たとえば、目標としていた高校に合格したり、部活で良い成績を残せなかったりしたときに、突然無気力となることがあります。
このとき、お子さんは、親御さんや周囲の期待に応えるために頑張り続けていたケースが多いです。
期待されていた目標を達成したとき、お子さんは自分で主体的にやりたいことが見つからず無気力になってしまうことがあります。
良い成績を残せなかったときには、「失望させてしまう自分には価値がない」と感じ無気力になっていきます。
お子さんが自ら考えて主体的に行動できるような機会をつくったり、結果ではなく行動や努力の過程にいつも目を向けてたくさん褒めてあげてください。
4-4. 学校へ行かない選択をしているタイプ
他にやりたいことがあるため、自発的に通学をしないケースです。
「選択的不登校」とも呼ばれます。
お子さんに何か熱中していることがあり、お子さんもご家庭も学校へ行かない選択をしているのであれば、無理に学校復帰する必要はないと考えています。
これからもお子さんが社会のなかでお子さんらしい姿で幸せに生きられるよう、サポートしてあげましょう。
4-5. 要因が複雑にからみあったタイプ
上記の複数の要因が絡み合い、不登校につながるケースです。
多くの不登校のお子さんは、きっかけとなることが複雑に絡み合って不登校となります。
お子さん自身、「なんで学校へいけないのかわからない」「すべてがつらくて嫌で、どうしたらいいのかわからない」とつらい気持ちを抱えています。
お子さんをつらい気持ちから救ってあげるためにも、根本的な課題の解決が大切です。
何からどのように解決していけばいいのかわからないときには、一度スダチへ相談してみませんか?
スダチは、不登校のお子さんを1,000名以上再登校に導いています。
根本的な課題にアプローチしているため、スダチがサポートしたお子さん方は、つらいと感じる気持ちを根本的に解決し、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えています。
不登校のタイプや傾向を確認させていただき、根本解決に向けて必要なアプローチをお話しさせていただきます。
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5. 不登校になる根本的な原因とは?支援機関だからこそわかる要因・きっかけ
文部科学省の調査では、不登校になる原因を「学校」「家庭」「本人」と分類しています。
そのきっかけは、さらに細分化されています。
一つの問題だけがきっかけだったり、子どもによっては複数の問題が絡みあったりして不登校となる場合もあります。
しかし、きっかけとなった問題は複雑であっても、根本原因を探ると、次のことにたどりつくケースが多いです。
- 「お子さんが親御さんからの愛情をうまく受け取れていないことによる自己肯定感の低下」
親御さんはお子さんに十分に愛情を注ぎ育児されていることと思います。
しかし、時にお子さんがその愛情をうまく受け取れていない場合もあるのです。
例えば、親御さんが十分に愛情を注いでいらっしゃってもお子さんにうまく伝わっていないとき、お子さんは次の心境に陥り不登校になってしまうことがあります。
状況の例 | 子どもの現状と心境 |
子どもが大切だからこそ子どもを過度に管理 | ・親が先回りして行動してくれるため失敗したり考えて行動した経験がない
・親のいない学校で自分の言行に自信を持てず周囲と比較してしまう ・自分の考えに自信がないため問題が発生したとき困ってしまう |
子どもに自立してほしいからこそ放任主義 | ・自分は大切にされない人間だと捉え自己肯定感が低い |
子どもに将来成功してほしいからこそ期待している | ・親の期待していた結果を残せなかった時に激しく自己否定し無気力になる |
上記のように親御さんが十分に愛情を注いでいてもお子さんは異なる捉え方をしてしまうこともあります。
自己肯定感が低下した状態にあると、学校でなにかストレスや問題を抱えたときに、自分の力で乗り越えられずそのままストレスを避けるために不登校となってしまうのです。
お子さんが不登校になりやすいご家庭について次の記事にて解説しております。親御さんが注いでいる愛情がお子さんに伝わっているのか確認したいときには合わせて参考にしてください。
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お子さんが愛情をうまく受け取れていないとき、それは親御さんが悪いわけでは決してありません。
これからお子さんに伝わりやすい愛情の伝え方を知っていけば大丈夫です。
次の章では、お子さんの心の元気を回復し、再登校へ導くために親御さんがお子さんへできることを解説します。
6. 文部科学省の調査から見える不登校の原因を解決する方法【親御さんが子どもへできること】
ここでは、不登校を解決するために親御さんがお子さんへできることを紹介していきます。
6-1. 不登校の子どもを支援する専門機関へ相談する
ここまで紹介してきた文部科学省の資料からわかるように、国は不登校解決に向けて積極的に取り組んでいるわけではありません。
しかし、これからお子さんが社会で幸せに生活していくためには、現状の不登校を根本的に解決することが最も大切です。
そのためには、親御さんが積極的に行動に移していく必要があります。
その際は、親御さん一人で解決しようとせず、専門機関の力を借りて二人三脚で前進していきましょう。
スダチは、不登校のお子さんを1,000名以上再登校に導いています。
根本的な課題にアプローチしているため、スダチがサポートしたお子さん方は、主体的に学校で抱えていた問題を乗り越えて再登校を果たしています。
6-2. 子どもと正しい親子関係を築き子どもの自己肯定感を育てる
お子さんと正しい親子関係を築くことも大切です。
お子さんが親の言いなりになっている状況、またお子さんの言うことをなんでも聞き入れるような親子の立場が逆転している状況は好ましくありません。
正しい親子関係を築くポイントは次の通りです。
- お子さんの意見や考え方を否定せず受け入れて認める
→そのうえで正しい考え方を教える - ダメなことはダメだと毅然とした態度で教える
- お子さんが行動した良いことに目をむけてたくさん褒める
お子さんが親御さんを信頼するということは、自分が愛されていると実感することでもあり、愛着を形成することでもあります。
そして信頼できる親からたくさん褒められると、お子さんの自己肯定感がどんどん育ちます。
自己肯定感が育ったお子さんは、「学校の問題も自分なら乗り越えられる」と前進し始めます。
こちらの記事でも、学校復帰に向けて親ができる支援を紹介しています。参考にしてください。
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7. 不登校の子どもが再登校を果たすきっかけとは【スダチの支援事例】
本章では、スダチの支援事例を通じて、不登校のお子さんが再登校を果たすきっかけとしてどのようなものがあるか、お伝えしていきます。
7-1. 不登校の子どもが再登校したきっかけの体験談①
まずは、クラスが嫌で不登校になった小6女子が、スダチのサポートを利用して再登校に成功した事例を紹介します。
1か月間学校を休んでいたこのお子さんは、次のような問題を抱えていました。
- 学校への強い抵抗感:転校を希望するほど学校を嫌がっていた
- 日常生活でのストレス: イライラしやすくなり、言葉遣いも荒くなっていた
- 場面緘黙症の可能性:小1の頃から先生に指摘されていたが、克服できていなかった
また、お子さんの不登校を受けた親御さんは、以下のような家庭の課題に直面していました。
- 家族全体の負担:姉の不登校に加え、弟が母子分離不安を抱えており、母子登校を余儀なくされていた
- 支援機関の選択に迷い:他の支援機関も検討したが、費用や手間がネックになり、適切な選択ができずにいた
そこでスダチのサポートを受けたところ、親子双方に以下のような改善が見られました。
お子さんの変化 | ・親への反抗が減り、甘えられるようになった ・諦めずに行動する姿勢が身についた ・人前で話すのが苦手だったが、放送部に挑戦することで克服 ・弟も一人で登校できるようになり、家庭全体の負担が軽減 |
親御さんの変化 | ・曖昧だった子育てのルールにメリハリをつけられるようになった ・正しい判断ができるようになり、自信を持って子育てができるようになった |
当初、親御さんはお子さんの言動に振り回されながら子育てを行っていました。
しかし、スダチのアドバイス通り実践していったことがきっかけで、子育てがとても楽になったと話しています。
7-2. 不登校の子どもが再登校したきっかけの体験談②
続いて、ゲーム依存と失恋が原因で不登校になっていた中学2年生の男子生徒が、スダチのサポートを受けて再登校を果たした事例をご紹介します。
この男子生徒は6か月間不登校の状態にあり、次のような問題を抱えていました。
- 好きな子に振られたショックで不登校に
- 繊細で不安を抱えやすい性格:ネガティブ思考が強く、日々の不安が大きかった
- 自立不足:年齢相応の自己管理ができていなかった
- ゲーム依存:不登校期間中は1日中マインクラフトをしたり、YouTubeを視聴して過ごしていた
また、母子家庭であった親御さんも次のような課題を抱えていました。
- 強く言えない性格:無意識に子どもを甘やかしてしまう傾向があった
- 支援機関の利用に苦戦:様々な機関に相談したものの、有効な解決策が見つからなかった
スダチの支援を通じて、お子さんと親御さんの双方に以下のようなポジティブな変化が見られました。
お子さんの変化 | ・時間管理の向上:デジタル機器を使用する時間を約束内で守れるようになった ・ポジティブ思考の習得:ネガティブな発言に対して、前向きな考え方をアドバイスできるまで成長 |
親御さんの変化 | ・子育てにおける線引きの明確化:優しさと甘やかしを区別し、必要な場面で「ダメ」と言えるようになった ・お子さんの話を丁寧に聞く姿勢の再確認:共感を重視し、まずは話を聞くことから対応を始めることができるようになった |
スダチのサポートを受けたことがきっかけで、「親御さんは自分が変わることで、お子さんの可能性をいくらでも伸ばせる」ことを実感したと話しています。
7-3. 不登校の子どもが再登校したきっかけの体験談③
最後に、教師とのトラブルやゲーム依存、昼夜逆転が原因で不登校となっていた高校2年生の男子生徒が、スダチのサポートを通じて再び学校生活に戻ることができた事例をご紹介します。
この男子生徒は2か月間不登校が続き、以下のような問題を抱えていました。
- 工業高校に通学中:工学分野への興味を失い、通信制高校への転校を希望
- 学業不振:実際は授業についていけないことが本当の原因だった
- クラスへの不適応:周囲と馴染めず孤立
- 現実逃避:ゲーム依存に陥り、1日中プレイする日々
- 昼夜逆転と体調不良:頭痛などの身体的不調も見られた
また、お子さんの不登校を受けて親御さんも次のような悩みを抱えていました。
- 適切な対応方法に困惑:「学校には戻らない」と言い張る子どもにどう声をかけるべきか分からない
- 進路への不安:通信制高校への転校を許可するべきか迷いがあった
- 家庭内の時間配分:4人兄妹の中で、比較的手のかからなかったこの子と十分に向き合えていなかったことを後悔
こうした状態からスダチの支援を受けた結果、親子ともに次のような改善が見られました。
お子さんの変化 | ・ゲーム依存と昼夜逆転の解消 ・体調の回復:頭痛などの不調が軽減 ・学校への再挑戦:「もう少し元の学校で頑張る」と決意し、再登校を開始 ・考え方の変化:嫌なことがあっても「仕方ない」と割り切れるようになり、新たに部活も始める |
親御さんの変化 | ・子育ての見直し:お子さんと向き合う時間が少なかったことを反省し、改善 ・毅然とした対応:ダメなことはダメとしっかり伝えられるように ・親子の絆が強化:お子さんから話しかけてくる頻度が増え、再登校後も2人きりで話す時間を定期的に設けるなど、親子関係が深まった |
スダチのサポートを受けたことがきっかけで、親御さんは「高校生とはいえ、子どもは子ども。親は遠慮せず、伝えたいことをしっかり伝え、家族の時間を作ることが大切」であることを改めて感じたと話しています。
8. 文部科学省が定める「不登校でも出席扱い」になる選択肢
不登校でも次の機関を利用することで出席扱いになる場合もあります。
ただし出席扱いになるかの判断は、自治体により異なる点にはご注意ください。
また、この先お子さんが社会復帰してほしい場合は、目の前の問題である不登校を解決し通常クラスへの復帰を目指すことが1番でもあります。
しかし、次の機関は、通常クラスの仕様と大きく異なる場合がほとんどです。
そのため、お子さんが各機関での生活仕様に慣れてしまうと通常クラスへの復帰が難しくなる場合もあります。
「出席日数の獲得を優先すべきか」「それとも通常クラスへの復帰を第一に目指すべきか」お子さんの将来を考えたうえでご判断いただけたら幸いです。
8-1. フリースクール
フリースクールは、比較的少人数で過ごします。
それぞれが自由に過ごしたり、子ども中心の活動や学習のサポートなどを受けることができます。
文科省は、「一般に、不登校の子供に対し、学習活動、教育相談、体験活動などの活動を行っている民間の施設」と定義しています。
8-2. 適応指導教室(教育支援センター)
適応指導教室は、個別で学習支援を受けられる機関です。
スポーツや芸術、調理体験や自然体験など集団での活動もあります。
市町村の教育委員会が設置する場合がほとんどで、学校生活への復帰を目指し、学校内の空き教室や学校以外の場所に教室が設置されます。
8-3. 不登校特例校
不登校特例校は、これから徐々に増えていくと言われている学校です。
学校と同じように出席扱いになる教育機関で、個に合わせた学び方が徹底されています。
オンライン学習なども取り入れ、学校内の好きな場所や自宅などさまざまな場所で学習できるようなシステムがある学校もあります。
9. よくある質問
ここでは、不登校の原因についてよくある質問をまとめました。参考にしてください。
9-1. 文部科学省による不登校の原因1位は?
文部科学省の調査によると、小学校・中学校・高校全てで「本人の無気力・不安」がほとんどを占めます。
参照・参考:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
ただし根本の原因をたどっていくと、お子さんが親御さんからの愛情をうまく受け取れていないことが不登校につながっている場合もあります。
9-2. 文部科学省の調査による不登校の推移は?
文部科学省の調査による不登校の推移を学校ごとにまとめました。
【小学校】
小学校 | 不登校数(人) | 不登校の割合(%) | 前年度比(%) |
平成24年度 | 21,243 | 0.31 | - |
平成25年度 | 24,175 | 0.36 | 138 |
平成26年度 | 25,864 | 0.39 | 107 |
平成27年度 | 27,583 | 0.42 | 106.6 |
平成28年度 | 30,448 | 0.47 | 110.4 |
平成29年度 | 35,032 | 0.54 | 115.1 |
平成30年度 | 44,841 | 0.7 | 128 |
令和元年度 | 53,350 | 0.83 | 119 |
令和2年度 | 63,350 | 1 | 118.7 |
令和3年度 | 81,498 | 1.3 | 128.6 |
令和4年度 | 105,112 | 1.7 | 129 |
令和5年度 | 130,370 | 2.14 | 124 |
【中学校】
中学校 | 不登校数(人) | 不登校の割合(%) | 前年度比(%) |
平成24年度 | 91,446 | 2.56 | - |
平成25年度 | 95,442 | 2.69 | 104 |
平成26年度 | 97,033 | 2.76 | 101.7 |
平成27年度 | 98,408 | 2.83 | 101.4 |
平成28年度 | 103,235 | 3.01 | 104.9 |
平成29年度 | 108,999 | 3.25 | 105.6 |
平成30年度 | 119,687 | 3.65 | 109.8 |
令和元年度 | 127,922 | 3.94 | 106.9 |
令和2年度 | 132,777 | 4.09 | 103.8 |
令和3年度 | 163,442 | 5 | 123.1 |
令和4年度 | 193,936 | 5.98 | 118.7 |
令和5年度 | 216,112 | 6.71 | 111.4 |
【高校】
高校 | 不登校数(人) | 不登校の割合(%) | 前年度比(%) |
平成24年度 | 57,664 | 1.72 | - |
平成25年度 | 55,655 | 1.67 | 97 |
平成26年度 | 53,156 | 1.59 | 95.5 |
平成27年度 | 49,563 | 1.49 | 93.2 |
平成28年度 | 48,565 | 1.46 | 98 |
平成29年度 | 49,643 | 1.51 | 102.2 |
平成30年度 | 52,723 | 1.63 | 106.2 |
令和元年度 | 50,100 | 1.58 | 95 |
令和2年度 | 43,051 | 1.39 | 85.9 |
令和3年度 | 50,985 | 1.69 | 118.4 |
令和4年度 | 60,575 | 2.04 | 118.8 |
令和5年度 | 68,770 | 2.35 | 113.5 |
参照・参考:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」
9-3. 不登校が増えているのはなぜ?
主に3つの原因が考えられます。
- 家庭の状況の変化
- 親子のパワーバランスの逆転
- 家の中の居心地がよくなり過ぎている
不登校の子どもが増えている原因については、こちらの記事で詳しく説明しているので参考にしてください。
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9-4. 不登校になる子の親の特徴は?
不登校になるお子さんの親御さんには、以下のような傾向が見られる場合があります。
- 過干渉:お子さんの行動に過度に介入し、自由や自立を妨げてしまう
- 過保護:お子さんを守りすぎることで、自分で物事を解決する力を育みにくくなる
- 放任気味: お子さんの行動をあまり見守らず、適切なサポートが不足する
ただし、これらはあくまで一例であり、不登校の背景にはさまざまな要因が絡んでいることを考慮する必要があります。
10. まとめ
今回は、不登校の原因を文部科学省の実態調査を元に解説しました。
文部科学省の調査による不登校の主な原因は「本人の無気力・不安」がほとんどを占めます。
しかし、根本原因をひもといていくと、お子さんが親御さんからの愛情をうまく受け取れておらず、自己肯定感が低い状況にあることが原因の場合も多いです。
親御さんはお子さんに愛情をたくさん注いでいらっしゃることと思います。
そのため、この原因は、それは決して親御さんが悪いわけではありません。
お子さんに最適な愛情の伝え方、接し方をこれから知っていけば大丈夫です。
お子さんが不登校で苦しんでいるとき、そしてお子さんに伝わりやすい方法で愛情を伝え、お子さんに元気を取り戻してもらいたいご状況のとき、お子さんのために解決に向けて行動しましょう。
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